過去の野外手帳
-2014年8月
セスジスズメとは対話可能
エビガラスズメには冷たくされましたが、こちらはフレンドリー。尾角をピコピコ動かして歩くのがかわいすぎです。
やはり「鳥と山の絵葉書」というサイト名を変更すべき最近の撮影傾向であります。
2014年9月なかごろ記
ニラ食堂とアスターレストラン
今年もニラ食堂が繁盛のシーズン。
アスターレストランには、すぐに食事にありつけたお客と、なかなか食事が出てこないお客とがいました。
畦道散歩でのその他の登場人物はこちら。家の近くでキセキレイを見たのは久しぶりでした(写真はありません)。
2014年9月なかごろ記
エビガラスズメに対話を拒否される
我が家のグリーンカーテンの葉っぱがいつの間にかなくなっていたので、犯人を捜してみました。毎年現れるエビガラスズメです。ハリアサガオ(アカバナユウガオ)を育てている側からすると害虫なんですが、このまるまるした大型のイモムシに会うのは晩夏の楽しみでもあります。
翌日、ベランダの床の上にこの幼虫が横たわっていました。さなぎになるために歩き始めたのだと思いますが、潜る土が見つからず疲れ果ててしまったのでしょうか。昨日よりさらにむっちりしていました。
手にのせてみると、くるっと丸まって頭を隠してしまいました。尾角を一番目立つようにするのは威嚇的な意味があるのかもしれません。
エビガラスズメの幼虫については食用や養殖の研究が進んでいるそうです。昆虫食のブログでも実際に食べた例が見られます。ただ、エビガラスズメはサツマイモなどの葉を食べるので、芋の方を食べた方が効率がよさそう。
2014年9月はじめ記
やはりガでした
家に帰ったら妻から「カラスアゲハみたいに黒くて。でも小さい蝶がいた」と聞きました。となるとアレですよね。
翌日も庭に現れてくれました。やはりアゲハモドキでした。ジャコウアゲハに擬態していると言われる「ガ」です。でも見た目はチョウですよね。
なかなかとまってくれなくて、撮るのは難儀しました。飛び方はアゲハ類とは異なり、浅い細かい羽ばたきでふわーっと移動していきます。このあと2日ほど庭に滞在して、楽しませてくれました。
2014年9月はじめ記
ハエトリかわいすぎ
行く夏を惜しむヒマワリの花弁の上にて。
2014年8月おわり記
8月下旬の畦道散歩
蒸し暑さの残る午後、リンゴ畑と田んぼの中の道をカメラを持って散歩しました。
ムクドリやスズメの群れが目立ちました。この夏巣立った個体が多く含まれているのだと思いますが、数ヶ月後には秋、冬を迎えて、彼らには厳しい季節になっていきます。
住宅街では、4月にアケビの花を見かけた場所に実ができていました。すぐ近くではキカラスウリの花がしおれていました。花が咲いているときに来たかった…。何度も歩いている場所ですが、毎回発見があります。
エンマコオロギ、アカスジキンカメムシの幼虫、ナミアゲハ。写真には撮れませんでしたが、キチョウの個体数が多かったです。
下の写真左上はガガイモ。右はノブドウです。実が色づき始めてました。日もだいぶ短くなって、いろんなところに秋の気配を感じ始めている今日のこの頃です。
最後はヘクソカズラの花で。
2014年8月おわり記
エントモファガ・グリリ
天候不順のお盆で、雨の合間の畦道散歩がせいぜいです。そろそろニラの花が咲く季節になりました。
雨が多いのでカエルが活発。
ヤマトシジミとベニシジミ。
なんとかイナゴとトノサマバッタ。
ショウリョウバッタが茎を抱えるようにして死んでいました。この夏は特にたくさん見る気がします。検索してみたところ「昆虫病原糸状菌」の仕業であることがわかりました。
ウィキペディアによると
-----以下引用
昆虫の体から水分を奪って殺し、体を硬化させるものを僵病菌(きょうびょうきん)と呼び、それによる病気を僵病と呼ぶ。硬化病とも呼ぶ。感染した昆虫の死骸は乾燥してミイラ状になる。
-----引用ここまで
バッタの場合は「エントモファガ・グリリ」という糸状菌に寄生されることが多いようです。
もう10年も前になりますが、2004年の7月に「謎の死」という記事を書きました。これも同じエントモファガ・グリリにやられた姿だったのですね。
ネットにあるエントモファガ・グリリの記事には、どれも「バッタは高いところに登っていって死ぬ」というようなことが書いてあります。菌がバッタをコントロールしていることになるのですが、これはハリガネムシがカマキリを水辺に誘導する話を連想させます。自然は不思議なことだらけです。
2014年8月おわり記
ヒョウモン天国
もう「探蝶」しかネタがないのかと言われそうですが、今度は某高原へ。ヒョウモン系が乱舞している素晴らしい場所です。換算90mmマクロの画角に、後ろでボケているオレンジ色も数えれば6頭も入るんですからすごいこと。
ヒョウモン系の識別にそろそろ疲れてきたところなので、スジボソヤマキチョウとかアカタテハとかわかりやすい種類はほっとします。
ミドリヒョウモンとメスグロヒョウモンのメスはOKなんですが、メスグロのオスとウラギンスジヒョウモンとオオウラギンスジヒョウモンを裏面だけで判断するのは、まだ自分には厄介です。とりあえず、上の画像の下は、左がオオウラギンスジヒョウモン、右がメスグロのオスかな?
2014年8月なかごろ記
探蝶の湿原と草原その2
後ろに迫ってきた団体さんをやり過ごそうと思い、分岐で左に曲がってトンボの写真など撮るふりをしていたのですが、その団体もなぜか私と同じルートへ曲がってきました。
こちらでも彼らが出発したであろうバス駐車場に戻れないことはないのですが、やや荒れた道であまり一般的ではなく、ルートミスの可能性が高いと思いました。でも声をかける間もなく抜かれてしまいました。
トランシーバーで「左に曲がりました」と連絡を取り合っていたので、図のような勘違いをしたのではと後になって思いました。前を歩いていた私が「左」に曲がったのが、ミスリードになったのかもしれません(だとしたら申し訳ない)。
記憶を頼りに過去の野外手帳を探してみると、以前にも道を聞かれた場所でした(2008年7月「ワタスゲの頃」)。わかりにくい場所であることは確かです。
自分は元のルートに戻って進み、車道にたどり着くと、やはりその団体さんをピックアップするつもりっぽいバスが待機していました。その後遭難の報道はなかったので、無事正しいルートに戻れたのだと思いますが、でもやはり思い切って声をかけてみるべきでした。
そんな反省を抱えながら撮影続行。
クロヒカゲはとても敏感なチョウで、近づいて撮ることは難しいです。ゴイシシジミは久しぶりに見ました。
ヒョウモン系4種。上左からウラギンヒョウモン、ミドリヒョウモン、メスグロヒョウモン、オオウラギンスジヒョウモンだと思います。
2014年8月なかごろ記
探蝶の湿原と草原
前回は森、今回は湿原と草原です。
本当は、以前ここで見たカオジロトンボやキベリタテハを期待して行ったのですが、結果的には目的を果たせずでありました。木道で見かけたのはカオジロではなくヒメギスでした。そういえばカオジロはここではしばらく観察できていないかもです。
この高層湿原の木道で、柴犬をノーリードで歩かせていたハイカーを見かけて腹が立ちました。それはやってはいかんでしょ。
たくさん飛んでいたのはヒョウモン系ですが、彼らの同定は自分にとってはかなり難しいです。例えばここで見られたこれ。
図鑑を見ると、左がギンボシヒョウモン、右がウラギンヒョウモンと思われます。この見分けについては、「自由研究」で「ヒョウモン系は難しい」として別記事にしました。
いろいろなチョウが吸蜜のために、あちらこちらをひらひらと飛び回る光景はとても美しいと思います。ただ、近寄れないことも多いので、換算90mmマクロ付きのAPS-C一眼レフを近距離用、ニコン1につけると800mmオーバーとなる望遠ズームを遠距離用として、2台で写真を撮ってみました。
上の写真は、甲虫がセマダラコガネ、トンボはアキアカネ、カメムシはクヌギかなと思いますが、バッタは見当がつきません。下の写真は左上からヒオドシチョウ、ヒメシジミ、ヒメキマダラセセリ、オオチャバネセセリと思われます。
2014年8月なかごろ記
探蝶の森歩き
台風接近の夜ですが、記事は今月初めの久々の森歩きから。台風のせいで(おかげで)その時の写真整理とムシムシの同定が進みましたので、今頃になってのアップロードです。
「探蝶」という言葉はまぐぴさんが最近使われているもの。鳥になかなか会えない盛夏の森歩きは、自分も確かにそんな目的で歩いていることが多いので、使わせてもらいました。自分も「探チョウ」という表現は以前からしていますが、漢字の方がいいですね。
まず出会えたのがアサギマダラ。それほど珍しいわけではないですが、なんだかんだ言ってこのチョウに会えるとテンションが上がります。
続いて目を奪われたのは、森の中をきらきら飛び回るゼルフィス。あとで調べたらミドリシジミでした。(下の写真左上)翅を開いたところは撮れませんでしたが、本当に美しかったです。
ヒョウモンチョウ系は、相変わらず写真を撮って家に帰って調べるという段階から進歩していませんが、これはオオウラギンスジヒョウモンのメスでよさそう。
何度か見かけた美しいガ(上の写真・左下)はスグリシロエダシャクのようです。似たような模様と色彩のシャクガはたくさんいるのですが、図鑑に「北海道では平地・山地に、本州・四国では1000m-2000mの山地に多産し、7-8月に出現する」とあるので、環境・時季にもぴたり。
ヒメキマダラヒカゲは図鑑を見なくてもわかる数少ないチョウ。あと写真には撮れませんでしたがミヤマカラスアゲハもいました。
鳥はルリビタキとメボソムシクイのさえずりを中心に、ウグイス、キバシリ、クロジ、ウソ、ミソサザイ、ホシガラスなどを確認。ヒガラの幼鳥だけ写真を撮ることができました。
植物も目に付いたものを少し挙げておきます。ゴゼンタチバナ(上の写真・左下)、ギンリョウソウ(上の写真・右下)、ぴかぴかのイワカガミ(下の写真・左上)…
イチヤクソウ(下の写真・右)、ハリブキの赤い実(上の写真・左下)。
シャクナゲは花はとっくに終わっていました(下の写真・右上)。
コケの上に這っていたツルリンドウ(上の写真・右下)。キノコもたくさん見かけましたが、こちらの同定はあきらめています(下の写真)。赤い軸のイグチ系はなかなか印象的でした。
森から降りてくると、白いホタルブクロを見かけました。長野では赤紫の花がほとんどなので新鮮に感じました。
森から出るときにもアサギマダラに会えました。スマホでも撮れるくらい近寄ることができて、何枚もシャッターを切ってしまいました。この個体はどこから飛んできたのだろう…と、渡りをするチョウに対してはイメージがふくらみます。
2014年8月なかごろ記
最近早起き
基本的に夜型で、夜は2時くらいまでは全然平気で、その代わり朝はめっきり弱く、でも鳥見とか山登りの時だけは不思議に早起きできるんです―という自分はどこに置いてきてしまったのか…と思います。
最近は夜更かしができません。そして朝は目覚ましいらずで、遅くとも5時半には目が覚めてしまいます。
でも早起きはいいものです。天気がよさそうなら、近くの畦道まで歩いていってスマホを掲げ、東の空と志賀高原をパチリ。赤く染まった空をハシボソガラスが出勤していくのを眺めての一日のスタートです。
休日だとこの後の二度寝が気持ちいいので、睡眠時間が足りているということでもなさそうです。やはり加齢現象のようで。
2014年8月はじめ記