過去の野外手帳
-2015年5月
エゾハルゼミが声合わす
道ばたの森、3連続。ミズキの花が咲いていました。階段状に白い花が重なって見えるのは、車を運転していてもとても印象的な光景です。
森の中にはミツバウツギの白いが目立ちました。クリンソウは「輪」の数を増やし、ますますゴージャスになっていました。
先日、この花(↓)が初めてワスレナグサではなくエゾムラサキだと知ったので、今回は識別ポイントのひとつ、がくの部分を撮ってきました。この切り込みが浅いとワスレナグサ、深いとエゾムラサキです。
マクロレンズを手に歩くのが楽しい森の小径。一番の被写体は水滴をつけたマイヅルソウでした。
鳥はアオジとクロツグミのさえずりがメイン。カッコウとツツドリも鳴きました。前回いなかった種としてはキクイタダキ。そろそろ声の主役は鳥からセミです。写真は前翅の斑が2列見えるので、エゾハルゼミだと思います。
蝶は、アサギマダラ、ウスバシロチョウを見ました。写真に撮れたのはダイミョウセセリです。赤い甲虫は上から、キイロクビナガハムシ、フジハムシ、おそらくベニボタル。ガはマダラエダシャク系。真ん中下の甲虫はわかりません。
イチヤクソウはこれから(マルバノイチヤクソウかしらん?)。ベニバナイチヤクソウは見頃でした。この花、好きです。なかなか魅力的には撮れませんけれど。
車に戻る小径にはササバギンラン。今季は何かと縁がある花です。
2015年6月なかごろ記
ウンモンテントウとアカネズミ登場(そして謎の花)
再び、道ばたの森です。普段歩くところとはちょっと別のルートへ。柔らかい草で覆われた小径が魅力的です。
クモハンドブックを買ったのですが、上右のワカバグモ♀は一発ではわかりませんでした。腹部が図鑑の図版ではこんなに膨らんでいなかったのです。下のハエはミバエの一種らしいというところまでしか突き止められません(それも正しいのかわかりませんが…)。
ウンモンテントウも見つけました。美しいです。何を食べているのかさえよくわかっていないという謎のテントウムシらしいです。2,3年ぶりに見ました。
そしてこの日のサプライズはアカネズミ。
道を歩いていくとがさがさ音がするのでトカゲの類かな?と思ってのぞき込むと、もふもふの獣がいました。むやみに動き回らず、たとえ「敵」の姿が見えていてもじっと身を潜めていて、これがネズミならでのは危険回避術なのだなと思いました。動かず音を立てなければ、見つけるのは確かに難しいです。
さて、花の写真を撮ってくるのはいいのですが、同定が難しいです。複数の図鑑を動員しないとだめなことが多いですし、それでもわからないこともよくあります。下の写真は、左がミツガシワ、右上がタニギキョウでいいと思います。
迷ってしまったのは右下。きちんと識別ポイントを撮影できてこないと、こういうことになります。おそらくオオバタネツケバナ。
そして今回の最大の問題は下のピンクの花でした。左が花、右が根元部分です。図鑑には似たような種類が見当たらず、夜中の3時までうんうんうなっていたのですが、どうしようもなくツイッターで聞いてみました。
するとある方から「野草ですか?」とのリプライ。自分には園芸種(外来種)の発想はありませんでした。盲点でした。
その方はイングリッシュブルーベル、またはヒヤシンソイデス・ヒスパニカの可能性を指摘して下さいました。画像検索してみると、確かにその系統の花のようです。耐寒性もあるそうなので、ここで生育できるのも納得。今回は完全にやられましたが、ツイッターのすごさを改めて認識しました。
2015年5月おわり記
サクラスミレとクリンソウ、エゾムラサキが森を彩る
道ばたの森です。この日のめあてはサクラスミレ。数年前、この森で初めて見ました。道ばたの森の情報を共有しているフォロワーさんから、もう咲いているという情報をもらって、いそいそと出かけました。
とても華やかなスミレだと思います。花が大きいのもゴージャス感を高めています。別名は「スミレの女王」だそうですが、それもうなずけます。
この時期、道ばたの森を彩るもう一つの花はクリンソウです。踏まないように注意して歩かないといけないほど、小径の脇にずらりと咲いていました。
そして今回初めて見た花はエゾムラサキ。正確に言うとワスレナグサだとずっと思い込んでいました。これもサクラスミレ情報を下さった方に教えていただきました。
ニリンソウはそろそろ終わりでした。ニリンソウの花が、もう出てきているミゾソバの葉をつけているように見える場所もありました。
その他、フデリンドウ、ニョイスミレ、右下はナツトウダイでいいのかな。
そして、チゴユリ、マイヅルソウ、ヒトリシズカ、クルマバツクバネソウ。
他にも咲いている花がありましたが、同定できないのでここでは割愛します。
撮れた虫は、左がずーっとシロオビナミシャクだと思っていたのですが、翅の縁に白点があることで「シラフ」シロオビナミシャクと判明。右はジョウカイボ-ン!です。
2015年5月おわり記
ベニマシコのようなホオジロの話など
家から一番近いサンコウチョウポイントへ行ってみました。車の中でしばらく待ちましたが、声さえも聞こえてきませんでした。
代わりに聞こえて来たのは聞いたことのない地鳴き。アクセントはベニマシコ、でも声の質は違います。もちろん、この時季にベニマシコがいるとは考えにくいです。しばらく待ってみると、声の主が現れました。なんとホオジロでした。こんな声も出すんだ!って感じでした。
ほかには、モズ、イカル、ツツドリなど。
灯台もと暗しの森に転進。エゾムシクイを初認。今年も聞けてよかったです。ほか、ヤブサメなど。
先日とは違うエリアでギンランを発見しました。メマトイとヒトスジシマカがひどくなってくるとこの森には入らないのですが、夏もこまめに歩いていれば、まだまだこれまで見えなかったものが見えてくるのかもしれません。
ムシは、左がキアシドクガの幼虫でしょうか。右は車の中までついてきてしまったトゲヒゲトラカミキリ。
2015年5月おわり記
初めて見ましたウマノオバチ
スマホで撮影。ながーい産卵管をさわさわしてしまいました。本当に長いです。
この中をどうやって卵が移動していくのか(どう圧力をかけるのか)、こんなに長くて柔らかい産卵管で狙った場所に生み付けられるのか(大体、この産卵管を木の中にさし込み、シロスジカミキリなどの幼虫に卵を産み付けるというのですが、難易度高すぎでしょ…)、そもそもなんでこんなに長いのか、素朴な疑問がたっぷり湧いてくるハチです。割りと珍しい種類のようなので、ラッキーな出会いでした。
2015年5月おわり記
コルリアオバトノジコデー
もう3週間も前のことになってしまいますが、5月連休最終日の戸隠森林植物園です。
前回も書いたように、積極的な情報発信はしていかないつもりですので、このくらいの遅れはむしろちょうどいいのかと思う次第(笑)。
上の写真のように、この数日で雪解けがかなり進み、前回はつぼみだったオオヤマザクラもほぼ満開状態に。この日はやはり連休最終日ということで、メインの木道はがらがらでした。
コルリポイントに行くと、カメラマンが一人だけ三脚を立てていました。コルリは声はすれども姿が見えず状態。「どこですか?」と聞かれました。コルリはあまり動かずに囀るので見つけるのはなかなか難しいです。
ようやく枝先にとまっているのを見つけて、スコープで見ていたら飛ばれてしまいました。とりあえず自分が見られたのでよかったのですが、先に来ていたおじさんには悪いことをしました。おじさんはそのままその場所で「待ち」のようでしたが、コルリは撮れたでしょうか。
というわけで、前回はいなかったコルリが数個体入ってきていて、あちこちで美しい声を聞かせてくれました。満足満足。
コルリポイントの近くではアオバトも見ることができました。アオバトの下尾筒がこんなに美しいとはこれまで気づきませんでした。このあと、アオバトは何度か見ることができて、新緑より鮮やかなその色が大変印象的でした。これまた大変満足。
そして後半はノジコたっぷり。道ばたの森ではあまり開けた場所に出てこなかったので、その分までじっくり見ることができた感じでした。地面で採食しているノジコに歌うノジコ。もう最高に満足でした。
なんだかんだ言って、やっぱり戸隠はすばらしいです。前にも書きましたが、人の多さ故にだんだん足が向かなくなってきているフィールドですが、地の利を生かして混まないタイミングを狙って歩くべき素敵な場所です。
この日の夏鳥は、クロツグミ、アカハラ、キビタキ、コサメビタキ、コルリ、ツツドリ、サンショウクイ、ニュウナイスズメなど。アカハラの声がまだあまり聞かれません。これからでしょうか。
2015年5月おわり記
アカゲラ至近の道ばたの森
5月上旬の「道ばたの森」です。6時の外気温計は7℃、車に積んであった中綿入りのジャケットを羽織りました。
車を降りた瞬間、アオジとノジコのコーラスに包まれました。個体数は戸隠に劣りますが、なんとも素晴らしい雰囲気です。ノジコはいい場所に出てくれなかったので、かろうじてノジコとわかる写真を載せておきます。
夏鳥は、下のニュウナイスズメ以外にクロツグミ、オオルリ、キビタキ、コサメビタキ、コムクドリ。クロジの囀りも聞けたのですが、やはり気温が上がらないせいかや不活発な感じでした。
林床を埋めるニリンソウも下を向いたまま。
コシアブラがおいしそうでしたが、やはり今日も採りません。リスがかじった松ぼっくりが多数落ちていますが、ここでリスを見たことはないように思います。いつかはお行き会いしたいです。
本日のサプライズは上の巣穴でした。
小径をそっと歩いていくと、目の前の木の根元に木くずが飛び散っているのがわかりました。こちらからは見えない位置でキツツキが穴を掘り散らかしているようです。やがて幹の向こう側から姿を見せたのはアカゲラでした。距離1m。手を伸ばせば届きそうな感じでした。コンマ数秒後、アカゲラは大きな羽音を残して飛び去りました。さぞかし驚いたことでしょう。静かな森だとこんなことも起こりうるのです。
2時間歩いて22種を観察しました。ヒトはゼロで、ここがこの森の一番の長所です。
でも車に乗り込んだところで、長野ナンバーのミニバンがやってきて、白い超望遠レンズを抱えた方が降り立ちました。もちろん秘密にしておける場所ではないのですが、ブログなどで情報拡散はしないでもらいたいです。
2015年5月おわり記
灯台もと暗しの森はなかなかやります
灯台もと暗しの森というネーミングの由来は、近所にある森なのに、気づいていなかったことがあまりにもたくさんある…!ということからなのですが、今回もまさにそれです。
通い始めてもう8年目になるのに、ギンランがあるとは気づきませんでした。何株も発見しました。結構感激。
ホタルカズラポイントでは、タイミングよく新鮮な花に出会えました。この花は写真に撮るのが難しいです。数打ちゃ当たる主義でシャッターを切るのですが、なかなかこれ!という結果にならないです。
アマナっぽい花を見つけて(下の写真左上)、スマホで検索したらホソバノアマナっぽいのです。だとしたら、この森ってすごすぎでしょ!と思ったのですが、ツイートしたら帰化種のオオアマナだと教えてもらいました。さすがにそこまでのサプライズはありませんでした。というか、すごすぎなのはツイッターでした。
ホソバノアマナは幻と消えましたが、この森のポテンシャルはやはりなかなかです。この日はコルリを確認してしまいました。おそらくこの森初記録です。
この森の一番好きな場所で、いつものアングルで一枚。4月下旬に比べてまた一段と緑が濃くなりました。
行き帰りは畦道ルート(1時間コース)。この道はなくなってほしくないなと思います。リンゴ畑が多いので、それは少し気がかりな点です。リンゴ農家の後継者は、大規模にやっているところ以外はなかなか厳しいみたいです。実際、このルートでもリンゴを伐採してしまった畑が多数あります。下の根子岳を望むポイントもそういう場所のひとつです。
久しぶりにキジを見ました。家の近くではとんと声を聞かなくなってしまったので、嬉しい出会いでした。
2015年5月なかごろ記
お別れのルート
畦道散歩ルートは所用5分から1時間程度まで各種確保しています。そのうち、最近はあまり歩いていなかった道が、まもなく宅地化でなくなってしまうらしいということで、歩いてきました。秋にはミゾソバの美しい一角がありますので、ここがなくなってしまうのは大変残念であります。以前はカエルもたくさんいましたが、宅地化を控えての休耕田化でめっきり少なくなってしまいました。
気がつくとぽこぽこっと家が建っていて、なじみの風景が変わってしまっていることは自宅の周辺でよくあります。自宅の周辺はほんとうに田圃だらけだったのですが、今や水が入る田圃はほとんどありません。高低差は埋められ、畦道は舗装されて、自分が育った風景の面影さえも感じ取るのは難しいです。
カメラを持ち始めた高校生のころはまだその環境が残っていたので、どうして写真に撮っておかなかったのだろうと悔やまれるのですが(デジカメでない時代に、お金をかけてなんでもない田圃の風景を撮っておくという発想はなかったのですよね…)、せめてこれから消えゆく風景にはレンズを向けておこうと思います。
たーくさん飛んでいた黒いムシは、とまっているところを撮ってみるとハグロケバエでよさそうです。「日本の昆虫1400」に“春に大量のオスが群飛する”とありました。柿の葉にはマイマイガ。なにやら背中に背負っていますが…。
2015年5月なかごろ記
父姉と新緑の里山
5月連休になぜか恒例となりつつある父との里山登山。昨年はカタクリの山でした。今年も登る気満々のようなので、誘ってみれば「行ってもいいんだけど」といういつもの返事。^^;
まだまだ元気だけどもう80代なので、どの山でもという訳にはいかないです。今回、コースタイム的には少し長いけれど、80年以上、毎日のように見ていただろう山の頂を踏んでもらうことにしました。まだ頂上に行ったことがないというので。帰省中の姉も同行です。
よく整備されていて、傾斜も一定、歩きやすい道です。花を愛でながらだんだんに標高を上げていきました。チゴユリの群生があちこちにあって、歓声を上げました(自分)。BGMはツツドリ。
稜線に出るともこもこの新緑に覆われた山肌がとにかく美しく、何度も立ち止まりながら山頂へと向かいました。ただ、この山で一番美しいと思っていた斜面の立木がばっさり皆伐されていて、それがとっても悲しかったです。
山頂には3人の若者グループがいましたが、3人ともスマホを操作し続けていました。自分もスマホ中毒に近いので、常にいじってしまうのはなんとなくわかるのですが、端から見るとやっぱりちょっと変な感じがします。
山頂付近では思いがけずクロジのさえずり。盛んに歌っていたキビタキは姿を見ることができました。下の写真の黄緑円内がマクロレンズで撮ったキビタキです。
心配していた天気は何とか持って、父も疲れを見せることなく下山することができました。年も年なので、来年も歩けるという保証はありません。なので、今回無事山頂を踏ませることができてよかったと思いました。
以前、積極的に山の絵を描いていた時期があるのですが、そのときに実際に歩かないとその山を描くことはできないなと思っていました。辿った稜線が描くスカイラインにも愛着が湧くので、それをおろそかにできなくなるんです。父もきっと明日からは、この山を見ての印象が違ってくるのではと思います。
2015年5月なかごろ記
フクロウ飛ぶ「道ばたの森」
戸隠から足が遠のいた分、初夏はこの森に行くことが増えてきています。
人に会うことはあまりなく、ましてや団体は皆無。大砲カメラマンに会ったこともありません。静かないい森です。戸隠の件もあるのでちょっと内緒にしておきたい場所。駐車スペースは極小ですし。
林床の植物も多様で、春から秋まで楽しめます。植物初心者の自分にはとても勉強になります。サクラスミレやアケボノソウを初めて見たのもこの森です。花目当てでここを訪れることも多いです。冬はスノーシューで歩け、キツネにばったり会ったことも(2012年12月)。
この時季は、ノジコの密度が結構高めなのが気に入っています。
でも、この日(5月連休3日目)は早起きして出かけたにもかかわらず1個体しか見らませんでした。車から降りたらすぐノジコソングだったのですが、デジスコには厳しく、枝かぶりのボケボケ写真しかないので、たくさんいたアオジに代わりに登場してもらいます(下写真)。
ショウジョウバカマは今季初めて見ました。コシアブラもたくさん出ていましたが、たぶん勝手に採ってはいけない場所なので見るだけです。ちなみに天気は小雨模様。ニリンソウが閉じたままでちょっと残念でした。写真の色が鳥も花もちょっと出てません。
この日のサプライズはフクロウでした。いきなりカラマツの枝から飛びました。それまでは全く気づかず…。以前この近くでフクロウの轢死体を見たことがあるので、日常的に生息しているんだと思いますが、やはり姿を目にすると興奮します。
1時間半の探鳥で、鳥はノジコ、アオジとフクロウ以外に、キビタキ、コサメビタキ、オオルリ、コガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヤマガラ、ツツドリ、ヒヨドリ、サンショウクイ、キセキレイ、ビンズイ、コゲラ、アカゲラ、イカル、ニュウナイスズメ、カケス、ハシブトガラス。
そしてやはり誰にも会いませんでした。知人はこの近くでクマを目撃していますので、静かな分、改めて注意しなければいけません…。
灯台もと暗しの森に続き、そろそろこのサイトで使うネーミングを考えた方がいいかもしれないです。車道沿いに広がる小さなエリアですので、「道ばたの森」とでもしておきましょうか。
2015年5月なかごろ記
コサメかわいい5月初旬の戸隠森林植物園
基本的に、鳥を見た場所や登った山を明確に書かないことにしているのですが、戸隠森林植物園は例外としてきました。昔から有名な探鳥地ですので、地元民としては来られる方の参考になればという思いがありました。なので、行ってきたらその結果はなるべく早くアップするようにしていました。
ですがこのサイトを始めてから10年あまり、近年は状況が変わってきたと思っています。
一番は戸隠がとても混むようになったこと。パワースポットブームも影響していると思いますが、カメラマンが明らかに増えました。
今回も、観察メインと思われる方はそれなりにいましたが、7,8割は超望遠レンズを三脚に据えた鳥撮りの方々でした。カメラマンのマナーが特に悪いわけではないですが、通路をふさいで三脚を立て、そして人が通ってもどこうとしないグループに今回も出会ってしまいました。
一般の観光客も時間帯によってはそれなりに歩いているわけで、その通路を自分たちで占有してしまうことは問題だと思います。もう少したつと巣の近くに長時間居座る方々の出現も予想されます。鳥たちにとってもマイナスです。
分母が増えれば、迷惑を顧みない方も戸隠にやってくるようになる。このサイトの影響力なんてほとんどないのですが、それでも戸隠情報を積極的に発信することは控えた方がいいかなと思っている今日この頃です。
でも今回、さすがに「ほんとに戸隠そろそろだめでしょ」と思ったのは下の駐車風景でした。これまでも、正規スペース以外にも車が並んでしまうことはありましたが、真ん中の通行部分まで縦列駐車しているのは初めて見ました。
写真には写っていない部分では、縦列が2列になって出入り口をふさいでしまい、車を出せないで困っている方もいました。いくらなんでもこれはないでしょう。いくら遠くから来ていても、とめられなければあきらめなければいけないでしょと思う次第です。
この日は渋滞もひどく、戸隠に上がる車の列は、中社を先頭にそば博物館のとんくるりんまでつながっていました。
奥社行きのシャトルバスが戸隠スキー場発着。中社を過ぎスキー場まで車で行かないと奥社参拝はできないわけです。ところが、その中社にたどり着くまでに苦労するのが、一本道の戸隠の交通インフラの弱点。メインの時間には道路も駐車場もあふれてしまいます。
これだけ混むのは1年間のなかでもほんの数日なので、自衛策としては時間帯や日をずらすしかない。
長年通ってきた親しみのある場所ですから、混むとわかってはいても、そして嫌なことを見聞きするだろうとわかっていても、大型連休に1度は行きたくなってしまいます。でも、だんだん足が向かなくなってきているのは事実です。
で、この日の戸隠なんですけど、例年になく雪が多く、感覚としては4月下旬くらいの感じでした。観察路も雪を踏んで歩く場所が多かったです。
今冬は雪が多かったのでしょうか。トイレが倒壊していました。
なので、夏鳥もまだ十分には入ってきていない感じがしました。ニュウナイスズメが目立つというのがまさに4月っぽい感じでした。ほかの夏鳥はキビタキとコサメ、クロツグミが少し。ツツドリの声。
それでも上に載せたようにかわいい小鳥たちには出会えたし(1枚目のコサメビタキのかわいさは反則に近いですよね!)、すてきな花にも行き会えたので、やはり戸隠はいいところだと思いました。
念のために。「ほんとに戸隠そろそろだめでしょ」なんて、先ほど駐車場の件で書いてしまいましたが、それはもちろんこの地の自然のことではなく、集まる人のことです。
2015年5月なかごろ記