過去の野外手帳

-2007年5月

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平日戸隠詣で

戸隠 土日と忙しかったのですが月曜日に休むことが出来、寝坊はしたけれど戸隠に行くことにしました。
ミズバショウの見頃は過ぎているし平日だし、人は全然いないのではないかと少し期待をしていたのですが、甘かったです。ウォークラリー中らしい中学生くらいのグループが遊歩道を歩き回り、大声ガイドに率いられたツアーの方々が木道を闊歩し、バーダーや大砲カメラマンもそこそこいました。
そうそう、クマの足跡も見てきました。

鳥見的には不調。戸隠じゃなくて山登りに行けばよかったかなんて思ってしまうほどでした。キビタキもコルリもクロツグミもノジコもキバシリも…と、後で野帳に書き出してみればそこそこ鳥は出たことになるのですが、少ないなあという印象です。もっとも駐車場スタートが10時ですから遅すぎですね。

キビタキはぶんぶん音を立てて相変わらず追いかけっこをしていましたが、囀ってはいませんでした。音的にはトリというよりハチでした。
ニリンソウはもう最盛期を過ぎていましたが、替わって遊歩道脇にはスミレがびっしり。スミレの見分けはできないので、紫色のはタチツボスミレ(花の写真左上)で白い小さいのはニョイスミレ(左下)にしておこうという不真面目な態度で歩いていました。
それでもと思って写真を撮っていると双眼鏡を下げた方から「それはヒメスミレですか?」と聞かれてしまい、「全然わかりません」と答える羽目になりました。後で図鑑を見ると、大体ヒメスミレって全然違いますね。

花は結構いろいろ咲いていて、写真と図鑑を照らし合わせて何とか正体が判明したのは、タチカメバソウ(右上)、コミヤマカタバミ(左下)、フッキソウ、クルマバツクバネソウなど。花の名前は調べるのも見分けるのも覚えるのも大変です。間違っていたら教えて下さい。

図鑑を出したついでに過去の野帳も取り出してめくっていたら、2004年はこの時期には戸隠某所にてあの鳥が鳴いていたことを思い出しました(昨年、一昨年はこの時期の戸隠には行っていません)。今回もそこに寄ってみましたがもちろん空振りです。天気がよすぎたからということにしておきましょう。

2007年5月おわり記

2年ぶり2度目

尾根道

この山の前回のレポートはこちら
ツクバネウツギやホタルカズラを楽しみながらゆっくり登ります。鳥はメジロにイカルくらい。それにしても風が爽やかです。初夏の里山歩きはいいね。

地形図には名前がない小さな山なんですけど、途中の尾根道の気持ちよさが印象的です(写真右)。若い雑木林ですが、その美しさは善光寺平周辺の里山の中で一番だと勝手に思っています。
前回来た時に、頂上直下の尾根は藪なのが分かったので、今回はここで引き返してしまいました。

今回の印象に残ったことは、全山イモムシだらけだったということでした。あっちでもこっちでも糸にぶら下がってぶーらぶら。いつの間にか帽子、ザック、服にシャクトリムシが多数取り付いて右往左往していましたので、山にお帰りいただきました。

2007年5月おわり記

ヤマカマス山

ウスタビガ繭

多い場所では2,3歩ごとに1個は見かけたという感じでした。統計的手法を用いれば、この山のウスタビガ羽化総数を算出できそうですが、能力的時間的制約から今回は見送りです。

2007年5月なかごろ記

林道での出会い

林道

車を降りると幸先よくメジロの群れ。小5の息子と二人、あてどなく歩き始めた初めての道でしたが、その後もなかなかよかったです。オオルリやキビタキを見ることができて、満足しました。鳥だけではなくニホンカモシカ2頭まで出てきてくれて、充実した半日になりました。

道すがらデジカメを構える息子の姿を見て、私もこんなふうに撮っているんだなと思いました。息子はハムシ系を撮っていましたが、私は望遠レンズでスジグロシロチョウ(エゾ?)をパシャパシャ。このチョウはとてもいい匂いがすると図鑑で読んだことがあります。ちょっと興味があり。

お腹も減ったし、ここらで引き返すかと、同じ道を戻ることにしました。先程カモシカ2頭が林道を横切り斜面を駆け上がっていった場所に近づくと、草むらからがさごそ音がしています。今度はクマかも…!?と一瞬身構えてしまいましたが、正体は山菜採りのおばさんでした。
私たちの他に鳥目当ての人はいませんでしたが、山菜目的の方は結構来ていて、別の方には「もっと奥に行くとフクロウがいるよ」と教えてもらいました。またいつか来てみることにします。
そうそう、リュックを背負って一人黙々と歩き、私たちを追い抜いていった謎の少年を見ました。彼は何を目指していたのでしょう。

帰りにラーメンを食べ、義母のお墓参りをしてきました。

2007年5月なかごろ記

キョロンキョロンキュキュ?

河原

またしても河原で水切り三昧。前回とは別の場所ですが、今回もコチドリがピォピォ飛び回っていました。
道に沿って車を入れていくと川魚の漁をするような仕掛けがありました。釣り人の車も何台か入っていました。本流脇の静かなよどみをのぞいてみると、小さな魚影がささーっと逃げていきました。

冷たい風に吹かれてうろうろしていると、オオヨシキリの声に混じってウグイスの声もします。そしてアカハラのような声も聞こえました。ウグイスはともかくも、ここでアカハラ?ちょっと自信が持てませんでした。

家に帰って「日本野鳥大鑑」を見てみると以下のような記述が。もしかして、まだ北の国に帰らないあなたの声だったかもしれません。

---以下「ツグミ」の項より引用---
河川敷の竹藪にとまってさえずっていた本種の声は「キョロン、キョロン、キュ、キュ」と聞こえ、アカハラの声に似ていた(1968.4.12 東京都板橋区荒川河川敷 松田)。
引用:「日本野鳥大鑑・鳴き声333【下】スズメ目」蒲谷鶴彦・松田道生著・小学館・1996年

2007年5月なかごろ記

コシアブラって

ニリンソウ ニリンソウ咲く山でタラノメ取りに夢中。とはいっても、夕飯に一品増えただけのささやかな収穫でした。畑でとれたウドもなぜか山の風味にあふれていて美味しかったです。
私の味覚はたいへんいい加減で、どこの店が美味しいとか美味しくないとかあまり分からないんですけど。

スーパーでタラノメはもちろん売っているんですが、コシアブラのパックもどっさり積まれています。その量はタラノメよりずっと多いくらい。
初めてコシアブラを食べたのは、十数年前伊那谷に住んでいた頃です。山に行った時に教えてもらうまでは知らなかった山菜でした。こんなに一般的になったのはいつ頃からなんでしょうか。

2007年5月なかごろ記

コムクドリ的生き様

小径 5月連休の話なんですが、帰省中の姉弟と息子とで地元のおまつりに出かけました。小学生の頃通った道を懐かしく感じながら歩いていきました。
母校の近くで電線にとまっているコムクドリの番を見ました。鳥見を始めた頃に比べて見かけることが少なくなったように思いますが、それは外を歩くことが減ったからかもしれません。

とある本を読んでいたら、コムクドリの雄は浮気性で無責任だというようなことが書いてありました。大変勉強になりました。
この本はおもしろおかしく読めたのですが、野の生き物の生き様や咲く花について、道徳的・人生論的な重ね合わせをするお偉い方の話を聞く機会が時々あって、私なんかは辟易してしまいます。あなた様がそう意味づけて考え、ご自分の人生訓とすることは別に構わないのですが、訓話で人に聞かせなくたっていいじゃない。

2007年5月なかごろ記

地ツバメ

河原

さんざん遊んだ後、河原に寄って水切りをすることにしました。

車を降りるとカワセミがチーと飛び、コチドリがあたふたと逃げていきました。悪いことをしました。対岸を見るとコガモの群れがいます。数えてみると33羽。みんな寝ていましたが、この方々はこれからどうなさるおつもりなのか、聞いてみなくてはいけなかったです。

帰り道、河川敷の砂利道をごとごと行くと、先にツバメが何羽もぽつんぽつんと座って?いるのに気づきました(写真には1羽しか写っていませんが)。
巣材の泥を採っている様子はなく、ただ単に休んでいるようでした。思えば、ツバメが電線以外の場所にとまっているのをあまり見たことがない気がします。でもツバメがどこにとまっているかなんて、注意して観察したり記録したりしてこなかったことも確かです。これからちょっと意識してみたいと思います。
この辺りにも電線はあるのですが(写真上は電線にとまるハシボソガラス)、なぜ地面にいたのでしょう。

2007年5月はじめ記

のんびり午後の森

灯台もと暗しの森

戸隠に行っても10時までには戻ってきてしまいますから、午後には再び出かける元気が出てきます。こんな天気のいい日に家にいてもしょうがないし、 近いところを息子とふらふら歩きにいくことにしました。

ツグミがまだいました。ここまでのんびりされると、繁殖地までどのくらいの日数で移動できるのか、あなたにはそこの見通しがあるのか知りたくなってきます。
虫関係でまず出会ったのはルリタテハ。かなりぼろぼろでした。冬を越え命をつないできた姿です。
謎のもこもこ蛾も見ました。後で調べてみるとアカスジアオリンガと判明。ゴージャズなガでした。高級コートを着た人を後ろから見たような雰囲気です。

息子はカネチョロ(カナヘビ)捕りに夢中。歩くたびに落ち葉がガサゴソ音を立て、かなりの高密度でした。左は死んだまね?右はその直後の復活画像です。しっぽをなでなでした後、森に戻しました。

2007年5月はじめ記

春キノコ

里山

戸隠以外の外遊びにもちょっと触れてみます。

地形図に名がないピークに登ってみました。しっかりと道はつけられていました。途中オオルリやサンショウクイの声を聞きました。
カタクリの群落がありました。花はほぼ終わっていましたが、数株まだ残っていたので写真を撮りました。結構広い範囲に葉が出ていて、時期を選んで訪れれば見事な眺めが見られそうです。また楽しみが増えました。
頂上付近はあちこちにフデリンドウが咲き誇っていました。注意して踏まないように歩きます。

アミガサダケもぽこんぽこんと顔を出していました。一緒にいた地元の方は「これは犬の○○○ってキノコで、食えるけど全然うまくないんだぁ」とおっしゃっていましたが、ヨーロッパでは有名なキノコで、フレンチや中華料理の高級食材なんだぞ!(たぶんね。私も調べてみるまでは知らなかったけど)。

2007年5月はじめ記

5月4日の戸隠森林植物園

連日の戸隠行き。今日は妻と息子との3人連れです。ここ何年かは家族揃って戸隠での鳥見をしていたのですが、長男は部活の合宿で今年は不参加です。連休中は部活一色。予想していたこととはいえやっぱり寂しいです。

昨日に比べて鳥見鳥撮り人口は少なく、5時半の駐車場も余裕でした。人出とは逆に、昨日はやや不発だったキビタキが大変活発で、あちこちでビンビン音をさせて追いかけっこをしていました。まだなわばりが確定していないのでしょうか。

高台園地下ではようやくコルリも登場。残念ながら声だけで姿を見ることはできませんでしたが、初夏の戸隠の主役が揃いはじめました。

戸隠

本当は今日の戸隠はやめておこうと思ったのです。昨日の状況では、夏鳥はまだまだだなあという印象でしたので。でも最近何かと忙しい妻が、朝は4日しか空いていないということで、まあ軽く木道一周して雰囲気だけでも味わってくるか…と鳥見的にはやや消極的な気持ちで向かったのです。
結果的に大正解。8時までの2時間半だけでしたが大満足。一日違うだけでずいぶん違うものです。

◇その他特記事項
・キビタキが大盛りでしたがノジコ運やサンショウクイ運も大変よかったです。
・昨日まではあまり囀っていなかったアカハラもよく鳴いていました。
・アオバトの声を聞きました。

2007年5月はじめ記

5月3日の戸隠森林植物園

スノーシーズンを含めて今年9回目の戸隠森林植物園は、今年一番の賑わいでした。午前5時半に駐車場に着いたのですが、正規駐車スペースはすでにほぼ埋まっていました。気温は3度。今日も息子とふたり歩き始めます。

戸隠

ピーク時にはあっちもこっちもキビタキキビタキキビタキという感じになるのですが、今日は辛うじて雄1羽を見ることができただけでした。でもお目当てのキビタキに出会えて満足です。

4月29日に比べコサメビタキが大幅増。あと前回は行き会えなかったノジコ、クロジ、ヤブサメ、コムクドリを確認しました。全体的にはまだまだ夏鳥シーズン最盛期とは言えない状況でしたが、上出来です。

◇その他特記事項。
・カワラヒワの激しいバトルにびっくり。
・ヤマアカガエルはもうすぐオタマジャクシ。
・ヤマメを双眼鏡で観察
nagayaさんに高台園地の下でお会いしました。
・駐車場にtenra77さんのお車を発見しましたが昨シーズンに続いて対面ならず。

3時間ほど歩いて8時半頃には戸隠を引き上げました。今日はこれからまだまだ長いです。

2007年5月はじめ記

4月29日の戸隠森林植物園

車外気温計は0度を示し水たまりは凍っていました。でも、気温は毎年こんなものかもしれません。4月末に雪が全くないのは異常ですが。

2006年4月の戸隠の様子はこちら

霜柱をザクザク踏みながら歩き始めました。地面から霜柱をはがしてみるととてもシャープな造形で、息子とふたり見入ってしまいました。

戸隠

バーダーもカメラマンも比較的少なく、静かな森です。同じ方と何回かすれ違いました。くまたかさんとも何度かお会いしたみたいなんですがオフラインの面識がなく、後でくまたかさんだったのか!?と認識した次第。次はご挨拶出来そうです。
親子で歩いていたのは私たちぐらいでした。
小5の息子の眼は素晴らしく、私には見えない鳥を次々に見つけていきます。上空を飛ぶオオタカを発見したのも彼の眼力でした。

戸隠

期待していたキビタキですが、キビタキを見たよという方には会えました。大型連休後半に期待です。前回声しか確認できなかったクロツグミは、囀りを2ヶ所、採餌の様子を1回、それぞれじっくり見ることができました。ニュウナイスズメはどこにいっても会えました。シラカバの幹に空いた穴に出入りしている番の姿も認めることが出来ました。
国内組で一番張り切っていたのはミソサザイです。人間がいるとかいないとか関係ないという感じで囀っていました。地味目ながらも次いではしゃいでいたのはキバシリでした。忍者走りが冴え、戸隠が似合う鳥です。

29日の確認は25種。

2007年5月はじめ記

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