野外手帳
楽しきは野山徘徊。
近所の森から周辺へ探蛾探蝶
2024年11月21日記
11月上旬、いつもの近所の森です。
やっと色づきが進んできました。
ムラサキシキブ。
シジュウカラ。鳥は他にエナガなど。そして大型ツグミの地鳴きを聞きました。これまでの観察例からしてマミチャジナイっぽいです。でも姿を捉えることはできませんでした。
森から出て、近くの農耕地から住宅地を歩いてみます。
暖かい日でホトケノザにホウジャクの仲間が飛んできていました。家で見るホシホウジャクとは違う種類だいうことはわかりましたが、写真に撮らないと同定はもちろん無理でした。
ヒメクロホウジャクでよいと思います。
ホトケノザにはチャバネセセリも来ていました。
ウラナミシジミは一頭だけ。かなり傷んでいて、彼らのシーズンは終了と言ってよさそうです。ここまでよく頑張りました。
ヤマトシジミはまだ新鮮な個体が見られます。この時期でもまだ発生しているということでしょう。普通種ですけど美しいですね。
これらの鱗翅類が見られた場所ではテントウムシの幼虫がいました。今年は暖かいからいいようなものの、これで越冬に間に合うのでしょうか。
それからここにはショウリョウバッタやカマキリもいました。何カマキリかは未同定です。
少し離れた場所でキタキチョウ。この時期は多く感じます。
人家の花にクロアゲハ。
図鑑の分布図を見ると長野県にはあまりいないことになっているようです。でも、車の中からときどき黒いアゲハを見ることがこれまでにも何度もあって、それはおそらく本種かジャコウアゲハです。ジャコウアゲハはじっくり見たことがありません。
モズとトンボの秋の畦道
2024年11月20日記
異常なほどにまで暖かだったこの11月でしたが、今日11月20日はついに氷点下を記録しました。もう下旬ではありますが、ここから11月の記録更新になります。
11月初旬の畦道歩き、出発は午前10時半、気温は15℃でした。
このリンゴ畑周辺ではモズの動きが活発でした。
追いかけ合いを観察。
もうあまり高鳴いてはいないものの、縄張り争いは継続中のようです。
柿の木にはヒヨドリ。早くも実をついばんでいました。もう少し寒くなるまで取っておいたほうがいいと思います。
先日住宅街で声を聞いたジョウビタキをついに視認できました。
一度は姿を見せなくなっていたトンボがたくさん連結して飛んでいました。
雨上がりの休耕田は湿地みたいな感じになっていて、そこに盛んに産卵していました。でもここはもう水田ではないのだから、夏になっても水が入ることはないのだよ。ヤゴが育つことができないこんな場所ばかり増えていくのですから、トンボも減るわけです。
ほとんどはアキアカネだったと思われますが、ミヤマアカネもいました。
いっぽうこちらは金属製の橋の欄干に止まっているアキアカネ。この姿はすでに大事な仕事を終え、あとは余生を過ごすだけということなんでしょうか。
冬鳥渡来
2024年11月10日記
ジョウビタキの声は聞いたもののまだ視認を果たせていなかった10月末、初めて見た冬鳥はこちらの方となりました。
ヒドリガモです。
写真はありませんが、オナガガモ、ハシビロガモもいました。
ヤマガラ至近
2024年11月4日記
いつもの近所の森です。前回と黄葉の具合はあまり変わっていませんでした。でもいろいろな実は色を変え始めていました。
マムシグサの実は緑から赤へ。
ヤブランの実も緑から黒へと変わっている途中でした。
緑色だったウバユリの実は褐色へ。
同じ種類だと思うんですけど、このキノコの形は面白かったです。
白いつぶつぶのあるキノコも見ました。
森の中のジョロウグモ。
ひらひら飛んでいたイカリモンガ。
画像はないのですが、アオマツムシがたくさん鳴いていました。自宅周辺ではもう声は聞かれませんが、ここではまだまだ健在という感じでした。
鳥はアカゲラ(↑)、コゲラ、イカル、カワラヒワ、ヒヨドリ、シジュウカラ、ヤマガラ、エナガ。
これはエナガ。
これはシジュウカラ。
これはヤマガラ。
樹の上の方にいたのですが、そのうち1羽が近くまで降りてきてくれました。レンズの最短撮影距離より近くに来て、手が届くような距離でじっくり見ることができました。こういうのって至福の時間です。
シジミは下向きが好き?
2024年11月3日記
10月下旬、夕方からの畦道歩きの記録です。
今年の秋はやたらに暖かく、そのせいでしょうか、稲のひこばえがぐんぐん伸びています。こんなに長いひこばえは記憶にないです。やっぱり異常気象ですよね。
それでも夕方になると蝶の活動はかなり鈍くなって、多くの個体が止まって休んでいました。シジミ系はこのように頭を下向きにする傾向があると思います。これはヤマトシジミ。
そしてベニシジミ。
ウラナミシジミも頭は下です。
モンシロチョウは上向きでした。
鳥はモズ、ハシボソガラス、ヒヨドリ、ムクドリのみ。ジョウビタキの初認を期待して歩いたのですが、この日はだめでした。
トンボを全く見なかったのが印象的でした。どこに行っていたのでしょう。後日の畦道では、再びたくさんのトンボを見たので、死んでしまったのではなかったわけで。
さらば紫金山・アトラス彗星
2024年10月30日記
10月13日に紫金山・アトラス彗星を見ることができて以来、天候に恵まれず、その後は観望機会に恵まれませんでした。
7日後の10月20日、この日も雲が多い日でしたが、夕方になって西の空の雲が取れました。というわけで、前回彗星を眺めた場所に再び行ってきました。
日数が経てば経つほど彗星の高度は上がるものの、太陽からはどんどんと遠ざかるので明るさが落ちていくということで、この日がおそらく最後のチャンスだろうということでした。
双眼鏡で探したのですがよくわかりません。なので当てずっぽうにレンズを西に向けて何枚か撮ってみました。するとなんとか彗星が写っていました。
へびつかい座のλ星マルフィクの横にぼんやり光っているのが、紫金山・アトラス彗星です。双眼鏡でわからなかったわけですが、この画像を見ているだけでもわからず、ビクセンのアプリ「コメットブック」とへびつかい座の恒星の図とを見比べてやっと見つけたという感じでした。
画像処理をして暗部を持ち上げるとうっすら尾が写って、彗星であることがはっきりしました。
もう2度と見ることがないだろうこの彗星に別れを告げた日となりました。
----------以下引用(国立天文台「ほしぞら情報10月より」)
彗星は、放物線に近い軌道を描いており、オールトの雲から来た彗星だと考えられます。今回の回帰の際に惑星などの引力の影響を受け、現在の軌道はわずかに変化し、双曲線軌道となっています。このため、ゆくゆくは太陽系の外に出て行き、二度と戻らないと推測されます。
----------引用ここまで
さらば紫金山・アトラス彗星。
10月下旬
2024年10月30日記
里でもミゾソバが咲く季節になりました。
セイタカアワダチソウが主役となりつつある畦道周辺です。定期的に草を刈っている田んぼもありますが、このように草むら化している場所が増えてきています。
いろいろな実を楽しみながら歩きます。上はイチョウとリンゴ、下はノブドウとヒヨドリジョウゴです。
ヤマトシジミ。この日は10時を過ぎても12℃程度だったせいか、ウラナミシジミを見ることはありませんでした。
トンボ類も激減。あれほどいたアキアカネもごくわずか。
畦道からいつもの近所の森へ接続です。
前回よりは色づきが進んだものの、まだまだという感じです。
望遠で切り取るとちょっと秋らしい画面になります。
畦道でもこの森でも鳥は少なめ。今年はなんだか鳥に恵まれないと思うわけですが、これは単なる印象なのか、それとも実際に減っているのか。写真はアオゲラです。
メジロもいたのですが、まさに「メジロを探せ!」的な写真しか撮れませんでした。
高積雲とスーパームーン
2024年10月30日記
10月17日の満月は、今年の満月の中で一番地球に近く、いわゆるスーパームーンとされる月でした。その事自体にはあまり興味はないのですが、高積雲の向こうに見える姿が美しかったので撮ってみました。
シャッタースピードを少し遅くすると雲が流れて写り、これもまたよいものです。
月と土星の接近
2024年10月27日記
紫金山・アトラス彗星を見た翌日の夕方は雲が多くて、観望はあきらめました。SNSには天候に恵まれた地方の方が撮った画像が溢れていて、そちらで十分楽しめました。スマホでも十分写ったみたいで、すごいことです。
そしてこの夜は月と土星の接近ショーでもありました。
月の左斜め下に土星がちょこんと光っています。
一眼レフに望遠レンズをつけて待っていたら思ったよりも月と土星が離れていて、結局マクロレンズ(60mm、APS-C換算90mm)で撮りました。前日の彗星も他にいい画角のレンズがなくマクロレンズを使いました。天体を撮るのにマクロレンズを使うというのも、なんだか変な感じがします。開放F値が2.8と比較的小さいこともあって、彗星もISO800程度、シャッタースピードは2,3秒で十分写りました。ズームレンズだと5.6くらいになってしまい、天体を撮るのにはやや暗いのです。
望遠レンズでは月を撮ってみました。月齢は11。
土星も撮ってみました。約等倍で切り取ってみると輪がわかります。
色づきが進まない近所の森
2024年10月27日記
10月中旬の金城のいつもの森です。
色づきはまだまだ。
2023年はめまいに悩んでいたため10月中旬にこの森に行っていないので、2022年の10月中旬の画像と色づきを比べてみます。(↓)
今年は秋になっても寒さがやって来ませんが、紅葉・黄葉も進んでいないことがわかります。この日も10時の歩き始めの時点で20℃ありました。
鳥は少なめ、記録したのはエナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、コゲラ、ヒヨドリ、スズメ、イカル、キセキレイ、モズです。
エナガは結構近くに来てくれました。
エナガは、ヤマガラ、コゲラと混群を形成していました。
足元にはがさごそニホンカナヘビ。
まだ青いウバユリの実。
黒くなりかけのヤブランの実。
ミズヒキも咲いていました。
紫金山・アトラス彗星観望成功
2024年10月27日記
実はこの日の前日に畦道で西側の空が開けている場所まで行って観望を試みたのですが、よくわからずじまいで、この日(10/13日曜日)は2回目のチャレンジとなりました。
今度は車を走らせて光の影響があまりなく、完全に西を見渡せる場所まで行ってみました。まだ空に明るさが残っているうちはよくわからなかったのですが、双眼鏡で金星の右側を丹念に見ていると、ぼわっとした彗星の尾を視野に捉えることができました。
暗くなってくると双眼鏡なしでもその姿を見ることができました。尾が長くてとても壮大な姿でした。彗星が山に沈んでいく様子も眺めることができて感動しました。
過去に彗星を見たことは何度かありますが、これだけはっきりと尾を引いた姿を撮ることができたのは初めてでした。とても満足しました。
翌日月曜日の祝日は雲が多く条件が悪かったので、この日彗星を見ることができて本当によかったと思います。
次にこの紫金山・アトラス彗星が地球近辺に巡ってくるのは8万年後という話もあり、またもう2度と戻ってこないという話もあり、どちらにしてもあまりにもそのスケールが大きすぎです。ロマンに溢れていて悶えてしまうほどです。その正体は凍った泥団子なのですけどね。
ホウジャクも来た
2024年10月27日記
先日ホシホウジャクを撮ったハナトラノオにホウジャクも来ていました。
ホシホウジャクは口吻を伸ばしたまま花から花へ飛び移るのに対して、ホウジャクはくるりと丸めます。
こちらホシホウジャク。
シャッタースピード1/2500で、タイミングが合えばやっとこのくらいに翅が止まって写ります。
畦道はトンボだらけ
2024年10月26日記
10月中旬の畦道です。母の死去、そして葬儀を済ませてから初めての探鳥となりました。見られた鳥は、モズ、ムクドリ、ヒヨドリ、スズメ、ハシボソガラスで、鳥の写真はありません。
ほぼ半月ぶりの畦道は、セイタカアワダチソウの黄色い波に囲まれていました。
リンゴは夕陽を受けてピカピカ光っていました。
シロオビノメイガ。
ヤマトシジミ。
とてもたくさんのトンボが空を飛んでいました。これだけの数のトンボの食欲を満たすだけの小さな虫は飛んでいないように見えるんですけど、そこらの事情はどうなっているんでしょうか。
アキアカネでいいと思います。
ホシホウジャク来る
2024年10月26日記
庭のハナトラノオにホシホウジャクが来ているので撮影。
ホシホウジャクの特徴、前翅先端の長方形の濃色部がしっかり写っているカットです。
室内の虫(ヘリカメムシ系とチラカゲロウ)
2024年10月21日記
夜中の2時半頃、顔面を何かがもぞもぞ動いている感じがして目が覚めました。カメムシでした。寝ぼけていたのでよく覚えていませんがヘリカメムシ系だったと思います。つまんで外に出しました。今思えばサシガメじゃなくてよかったです。
朝起きてみると天井に何やら止まっています。またカメムシか!と思ってメガネを掛けてみると違う虫でした。ペットボトルを半分に切って作った室内昆虫捕獲器で確保してみるとカゲロウのようでした。
図鑑で当たってみるとチラカゲロウの亜成虫のようでした。黒っぽい翅と白い脚のコントラストが印象的です。
ヒロヘリアオイラガご退場
2024年10月14日記
母の通夜は自宅で執り行うことにしました。家には一間だけ和室があるので、母にはそこに帰ってきてもらいました。
出棺は和室から掃き出し窓を通って庭に出て、そこから玄関に回ることにしました。
そういえば棺が通るところの庭木の枝が邪魔かもな…と思って見に行ったら、気が付かないうちにカエデの木が丸坊主にされていました。この方の仕業です。
ヒロヘリアオイラガです。いわゆる「電気虫」で、棺を持った方が通ったときにちょっと当たっただけでも大惨事になりかねないので、一匹一匹トングでつまんで枝や葉から引き剥がしました。母を失った一方でこのようにたくさんの虫を殺すことに抵抗がなかったわけではありませんが、安全第一ということでご退場ねがいました。
大変な数で、私がつまんだだけで軽く200匹はいたと思います。調べてみると集団発生するとあり、まさにその通りの状況でした。
葬儀に合わせて帰ってきていた弟と姪っ子は、私が一通り作業をしたあともずっとトングでこの毛虫を取っていました。葉の裏側にいると、蛍光グリーンぽい派手な色彩も環境に紛れて全く目立ちません。自然はうまくできています。
ついでにバラを見るとこの方がいました。
ナシケンモンあたりと思われます。無毒という記述と有毒という記述が見つかりますが、はて。
棺の通り道の草や芝を刈っていると、イグチ科のキノコを見つけました。通夜の日の午前中はこんなことをして過ごしていました。
和室の母は今にも目を覚ましそうな顔をしていて、それを見ると死んでしまったという事実になかなか向き合えなかったです。そんなこともあって、通夜の喪主の挨拶では感情が表に出てしまいました。火葬してしまうのが本当に辛かったです。
でも骨を拾ってからは、自分の中で一区切りついたような気がしました。
葬儀が終わった後はいろいろとやることが多かったわけですが、時折ベランダに出てみると、ヒヨドリが群れを作って南下していくのを見ることができました。庭に出て虫の写真も撮ったりもしていました。
これはチャバネセセリ。以前は一文字ばかりだったように思うので、やっぱり減っているんでしょうね。(→「生き物激減のニュース」)
こちらはベニシジミです。
病に侵される前の母は、暇さえあればここに出て草をむしっているような人でした。
その日の午前中
2024年10月14日記
タカ渡りの観察から帰ったら、母の容体急変の連絡があったという話を前回書きました→「母が呼んだのかもしれない」。
この日は容体急変から5日目。これまでの経過からして再びいつ病院から連絡があってもおかしくなかったので、ぼんやり家で過ごしていた休日でした。
出かけるわけにはいかなかったのですが、あまりにも運動不足であったので、ほんの少しだけならいいかと近所を一回りすることにしました。
稲刈りが済み、リンゴが色づいていました。
ヒヨドリが南へ渡っていくのを見ました。この画像には3羽しか写っていませんが、実際には数十羽の群れです。
モズがあちこちでキチキチ鳴いていました。
スズメが激減のニュースに接してからは、こういう風景も当たり前だと思わないようにしようと思いました。
蝶は上のコミスジのほか、下のヤマトシジミ、モンシロチョウなど。
ケイトウは結構人気で、蜜が豊富なのでしょう。
秋になると平地でも見られることがあるミドリヒョウモン。戸隠ではよく見た蝶なのでなので、この個体はどこから飛んできたのかと思いを巡らせました。
写真にはありませんが、キタキチョウ、モンキチョウ、ウラナミシジミ、ベニシジミ、ツマグロヒョウモンも観察しました。
ママコノシリヌグイ。
ヒガンバナは何度か書いているように、場所によってこれからだったり盛りだったりもうおしまいだったりです。
イヌタデが勢力を増していました。これはこれとの比較です→「変だよヒガンバナとヨウシュヤマゴボウの記事」。この時群生していたオオイヌタデはもうおしまいでした。
50分ほど歩いて、12時前には帰宅。そして病院から再び容体急変の電話があったのは約1時間後のことでした。
病院に着いたときにはすでに心肺は停止していました。医師から、死亡時刻は私が病室に入った午後1時25分だと告げられました。
次の面会予定日を翌日に控えた日のことでした。こんなことになるのだったら、病院の事情も理解できるのですが、最後の5日間は面会を許してほしかったと思ってしまいました。
母が呼んだのかもしれない
2024年10月12日記
タカ渡りのシーズンになりましたが、上昇気流が発生するような青空が広がる日がありませんでした。この日も曇り。でも渡るに渡れなかったタカがおそらくうずうずしているだろうし、天気は今ひとつだけど飛ぶんじゃないでしょうか?ということで、某タカ渡り観察ポイントへ行ってみました。
現地に着くと、時折青空は見えるのものの全体的には曇り空。気温も低めで、途中で中綿入りのジャケットを着るほど。
でも、地元だけじゃなくて県外の方も来ていて、年に1度か2度顔を合わせるだけの名前も知らないけれど顔見知りになってきている方々と、和気あいあいとタカが渡るのを待っているのはなかなかよい雰囲気でした。
3時間の観察で、ハチクマ5、サシバ3、ツミ5、ハイタカ2、ノスリ2、トビ5を観察しました(非渡りも含む)。その他アオバトやヒヨドリ、ツバメなども観察できました。カモ類がまとまって飛んでいるのを見る機会が何度かあって印象的でした。カモにとっても渡りの季節ですからね。
昼過ぎに雨がひどくなって撤収。しかしその後雨はすぐにやんで、私が帰ったあとはたくさん飛んだそうです。
サシバは300以上、ハチクマも50以上飛んだことを、その後も現地に残っていた方のSNSで知りました。しかも私がこの場所に来る直前にはクマタカも出たそうで、ついていない鷹見になってしまいました。でも、今日は溜まっていたタカが飛ぶのではないかという直感は合っていました。
雨雲レーダーを見れば、撤収を決めることになった雨はそれほど長く降り続かないことはわかったのですが、なぜかすぱっとタカを見るのをやめてしまいました。それは、後から考えると、もしかしたら母が呼んだからなのかもしれません。
家に戻ってすぐ、母の容体が急変したと病院から電話がありました。家にいたのですぐに病院に向かうことができました。あのまま観察を続けていなくてよかったわけです。胸騒ぎがするとか、虫の知らせとか、そういうものは信じていないのですけど、この日のことは、そういうのもあるのかもしれないと思わされる出来事でした。
その後、一度は持ち直したものの、5日後に母は息を引き取りました。これからこの場所に行くたびに、この日のことを思い返すことになりそうです。
生き物激減のニュース
2024年10月12日記
9月下旬の畦道、チガヤが穂を揺らしていました。
アオツヅラフジが色づき始めです。
ヒガンバナが盛り、でも前にも書いたように場所によって咲き具合は結構バラバラです。
アケビが咲いていて、これは完全に狂い咲きです。やっぱり今年の夏は暑すぎたということでしょうか。
シロオビノメイガ。敏感で撮りにくい蛾です。
その他鱗翅。先日、イチモンジセセリが激減というニュースを見ました。それは実感するところです。稲の害虫でもあるので、この畦道で田んぼが減っていることと無関係ではないでしょう。そのニュースではスズメも絶滅危惧種になる可能性があると報じていました。スズメの減少については普段歩いている場所ではあまり実感がないですが、休耕田が増え、営巣できる造りの家屋も減り、スズメにとっていい材料は確かにありません。
----------以下引用(NHK NEWSWEB10/6より)
環境省は2003年度から住民や研究者と協力して、全国およそ1000か所で生態系の変化を調査しています。このうち里山やその周辺の生態系について2022年度までのデータを分析したところ、106種の鳥類のうち16種の個体数が環境省のレッドリストで絶滅危惧種の基準に相当する年3.5%以上のペースで減少していることが分かったということです。具体的には、スズメが1年あたり3.6%減少していたほか、セグロセキレイが8.6%減っていたということです。またチョウについても分析したところ103種のうち34種が年3.5%以上のペースで減っていて、国ちょうのオオムラサキは1年あたり10.4%、イチモンジセセリは6.9%減少していたということです。
----------引用ここまで
アキアカネも数を減らしているとか。今季導入した文一総合出版の「トンボハンドブック」には、(以下引用)近年各地で激減している(引用ここまで)の一文がありました。
アキアカネもスズメと同様、実感としては減ったようには思いませんが、自宅周辺ではもう産卵する場所が限られてしまっています。アキアカネ以外にもいろいろなトンボを見ることができた畦道でしたが、ハラビロトンボ、ショウジョウトンボなどは今季確認ができませんでした。
庭でニホンアマガエルを見ることもとても減りました。オタマが育つ田んぼは年々遠くなっています。上陸後、庭までたどり着くことは、あの小さな体では容易ではないでしょう。
これまで当たり前と思っていた生き物たちの姿がだんだん見られなくなってきているのはとても寂しいことです。それはただのセンチメンタルに過ぎないのかもしれません。また、自宅周辺や畦道での生き物の減少は、宅地や耕作放棄地の増加が大きく影響しているはずです。なのでこれは避けられない変化なのだとも思います。
ただ、今季のヒガンバナの開花が明らかにおかしかったように、気候変動の影響は少なからずあるはずです。毎年のように観測史上最も暑い夏だったという報道に接するたびに、一体これから先はどうなってしまうのだろうと不安になることも確かです。
中秋の名月と土星の接近
2024年9月25日記
今年の中秋の名月は9月17日でした。ちなみに満月は翌日の18日でした。
雲が多かったもののかえってそれが幻想的な雰囲気をかもし出していてかえってよかったです。
雲は月を美しくし、月も雲を美しくしていました。
今回は月の近くに土星も見えていました。拡大してみるとピクセルアートみたいになってしまいますが、なんとか輪の存在がわかりました。
変だよヒガンバナとヨウシュヤマゴボウの記事
2024年9月25日記
雨上がりの畦道の話の続きです。
ヒガンバナが咲き始めていました。でも今年は例年と少し様子が違います。
まず、私が歩く畦道には、例年たくさんの株が見られる場所がいくつかあるのですが、そのうち3ヶ所ではまだ全くヒガンバナが姿を見せていません。また、他の場所でも生長がばらばらで、まだつぼみの株があり、ちょうどきれいに開いた株があり、そしてもう花が萎れてしまっている株もあるのです。その名の通り、ある程度一斉に咲くという印象があり、実際そうだったと思うのですが、もしかしたらこの夏の異常な暑さの影響が出ているのかもしれません。
今年から稲を作らなくなった田んぼには大量のブタクサが生えていました。秋が憂鬱な季節になってしまっている原因の一つです。こうして休耕田が増えていくと、さらに花粉が増えるのでしょうか。ますます憂鬱になってしまいます。。
その隣の田んぼではオオイヌタデが優勢でした。
こちらはずっと小さいイヌタデです。これと比べるとオオイヌタデは「オオ」くらいでは済まない大きさです。
ヤイトバナはそろそろおしまい。ここのはまだびっしり咲いていてつぼみもありましたけれど。
爽やかな青のツユクサ。
ヨウシュヤマゴボウ。
先日の信濃毎日新聞にこんな記事が載っていました。
「注意!間違って食べたら下痢や嘔吐…川沿いで繁茂 庭にもなる黒い実に“ご用心” 」(2024年9月17日)
----------以下引用します
長野県諏訪市の衣之渡(えのど)川沿いで、北米原産の多年草ヨウシュヤマゴボウが育ち、直径1センチ前後の黒紫色の実が付いた房が垂れ下がり、風に揺れている。思わず口にしてしまいそうだが、強い毒があるので注意が必要だ。(中略) この近くに住んでいる50代の女性は「いま(自宅の)庭の隅にも生えています。毒があるのは知らなかったので除草剤で駆除しないと」と話していた。
----------引用ここまで
見た目がブドウっぽいので、小さい子がいる家庭などでは注意が必要なことは確かですけど、「毒があるなら除草剤で駆除」は過剰反応に過ぎると感じました。そしてこういう取材結果をそのまま記事にしてしまう記者もどうなんだろうと思います。。
というのも毒がある植物は身の回りに溢れているからです。園芸植物でも、例えばスイセンやスズラン、スノーフレーク、クリスマスローズ、アジサイにも毒はあります。スイセンとニラの誤食事故は時折ニュースにもなります。口にすれば危ない植物はごく普通の存在です。
この記事の最初に出てきたヒガンバナも有毒植物です。庭にヒガンバナが出てきたら除草剤をまけって信濃毎日新聞は伝えたいんでしょうか。
そもそも庭にヨウシュヤマゴボウが生えてくるっていうことも恐ろしいですけどね。あの植物は相当荒れてないと庭になんか生えてこないですって。
ちなみにこの記事を書くにあたって初めて知ったのですが、イヌタデは画材に、ツユクサは薬用や食用に、ヤイトバナ(ヘクソカズラ)も薬用やなんと化粧料として利用されてきたのだとか。
ヒヨドリがゴマダラチョウを食べる
2024年9月25日記
雨上がりの畦道です。
稲刈り間近の田んぼにはナガコガネグモが網を構えていました。
今回の収穫は止まっているウスバキトンボを撮れたことです。ほとんど止まることがない空中生活者のこのトンボが止まっているところは初めて見ました。雨上がりという気象条件がよかったのでしょうか。
ナツアカネもいました。ここではあまり見かけないトンボです。普段見かける赤トンボ系のほとんどはアキアカネです。
でもトンボにとって悪いことに、もう卵を産めるような田んぼは「畦道」なんだけど残りわずかなんです。
ヒヨドリが蝶をくわえているのを見ました。双眼鏡で見たときにはアサギマダラか!?って思ったのですが、画像を家で拡大してみるとゴマダラチョウでした。
上の画像を切り抜いてみると、ゴマダラチョウの特徴の黄色い口吻が見えます(↓)。
私はこの畦道でゴマダラチョウをまともに見たことはないんですけど。
クズにはウラナミシジミがいました。これだけ繁茂するクズが食草というのは生存には有利ですよね。あとシロツメクサやアカツメクサも食べるらしいですし。
クズには他にもいろいろな虫がいて、上のジャノメチョウはこの畦道では初めて見ました。
クズの葉の上のチャバネセセリ。
こうした昆虫を狙うカマキリや葉を食べる直翅類もいました。オンブバッタでしょうか。
鱗翅類に戻りまして、ほかにはイチモンジセセリ。
ヤマトシジミ。
モンシロチョウ。
ニラの花畑にはキアゲハがいました。
小さいけれど複雑な模様を持つこの蛾はキマダラコヤガでいいと思います。数を減らしている蛾だとか。
葉の裏に隠れる蛾は基本的にスルーしていますが、このくらい翅がが出ているとバレバレですね(シロオビノメイガ)。
堂々と食事をしていたのはセダカモクメ系芋虫。ホソバセダカモクメでしょうか。これだけ目立つ色をしているのには何か理由があるのでしょうか。成虫は(見たことはありませんが)とても地味なのでその対比も面白いです。
セダカモクメ系芋虫のすぐ近くで見つけたカメムシの幼虫群。ヒメジュウジナガカメムシのようです。ガガイモについているあれですね。
ここではカナヘビも見ました。撮影角度の関係でやたらと尾が長く見えます。
毎週のように歩いている畦道ですが、歩くたびに発見があります。
今回も初記録が2件。食われている最中とは言えゴマダラチョウ、そしてジャノメチョウ。
そしてキマダラコヤガは昨年7月以来約1年ぶり、ホソバセダカモクメは2014年10月以来、なんと約10年ぶり2回目に観察ができたことも収穫でした。
ここには蝶がいない
2024年9月24日記
前回歩いた湿地とは別の湿地を歩きました。
見られる花々は前回の場所とよく似ていて、でも蝶が全くいません。蝶が好むセリ科の花、そしてサラシナショウマもたっぷり咲いているというのに。
距離的にもそれほど離れていないので、同じ湿地でもここまで蝶相(という言葉があるのかどうかですけど)が異なることに少し驚きました。
タマゴタケ
2024年9月24日記
タマゴタケを目的に歩いてみました。見られる年とだめな年とがあります。昨年はだめでした。 その時の記録はこちら。
今年は見ることができました。
美味しいきのことされていますが、もし間違えるとテングタケの仲間は致命的な結果を招くので自分の判断で採って食べたことはありません。この話をMastodonに投稿したら海外アカウントからも同じように考えているという反応がりました。遠く離れた国の方が、このタマゴタケについて自分と同じように考えていたということは、ちょっと面白かったです。
こっちは食べたら絶対アカンやつです(テングタケ属)。ぼこぼこ生えていました。
その他のキノコ。
リスが作ったエビフライを見て、今回のキノコウォチングはおしまいです。
そう言えばニホンリスはテングタケ属のキノコを食べても平気だというニュースを目にしたことがあります。ここに住むリスはどうなんでしょうか。
ミゾソバやアカバナ
2024年9月23日記
小さな湿地を歩きました。
ミゾソバが見事でした。
ミゾソバいいですよね。
ここではアカバナを見ることもできます。
前も書いたかもしれませんが、なぜ赤い花と言えるほど赤くはないのにこの名前なのかと思っていました。調べてみると茎が赤くなることからこの名前なのだそうです。でもこの説明にはあまり納得できません。「赤花」ではなく「赤葉菜」説もあるそうです。
戸隠に続いてここでもアケボノソウを見ることができました。
花々。ツリフネソウ、キツリフネ、トリカブトの仲間、ミズヒキ。
結実したウバユリが林立していました。
きれいな虫こぶ。宝石みたいです。鳥たちがまちがってついばんだりしないのでしょうか。光沢がある表面の様子からしてナラハウラマルタマフシではないかと思われます。
ヒュウガセンキュウっぽいセリ科の花が咲いていました。戸隠のはヒュウガセンキュウですけど、これはどうでしょうか。私には同定できません。この花にはヒョウモンチョウの仲間が来ていました。ウラギンヒョウモンとオオウラギンスジヒョウモンでいいでしょうか。
ここでは秋めいてくるとウラギンヒョウモンが現れる印象があります。
サラシナショウマににはミドリヒョウモンがいました。
これはキアゲハです。
イナゴの仲間。
ハバチ幼虫。オオコシアカハバチあたりでしょうか。
アキアカネです。
今回の湿地歩きで見た生き物の紹介はこれで終わりです。戸隠に行くことが増えているので、今年はここに来ることが減っていますが、やっぱりその場所それぞれによさがあって、できれば両方を歩きたいと思います。週休4日くらいはほしいところです。
2024年9月23日記
月齢11
2024年9月23日記
9月2回目の戸隠 その2(ヤマシャクヤク)
2024年9月23日記
その1は主に咲いていた花に関わる蝶の話、今回は純粋に植物編です。
まず目を引いたのはヤマシャクヤクです。花を5月に見てからこの結実を見るまでに4ヶ月かかりました。
続いてはツリバナ。身が割れてツリバナらしくなってきました。
美しき青きサワフタギ。
ミヤマイボタ。熟すと普通のイボタノキと同様、黒くなるらしいです。
ノブキ。
チヂミザサ。このあたりは前回と変わらないです。
花も9月の1回目とあまり変わりはありませんでした。
アケボノソウ。
エゾリンドウ。
トリカブトの仲間。2枚目はつぼみで豆みたいです。
レイジンソウ。
シロバナツリフネソウ、ツリフネソウ、キツリフネもまだまだ健在でした。
この花はよくわからなかったので帰ってきてから調べました。でもよくわからず。ヤノネグサでしょうか。普通種ということですが初めて聞く名前です。
キノコは相変わらず一覧画像で失礼します。
9月2回目の戸隠 その1(ヒョウモン各種)
2024年9月22日記
5月から月の3度の戸隠詣でを目標にして9月まで来ました。
木道には倒木が。9月1回目の戸隠の後、木が倒れるような強い風が吹いたということはなかったように思うんですけど。
ヒュウガセンキュウはそろそろ終盤という感じです。
花期の終わりを惜しむかのように(もちろんそんなことはないんですけど)、ミドリヒョウモンが吸蜜をしていました。
サラシナショウマはもう少し持ちそうです。
こちらにもミドリヒョウモン。2枚目の個体は左の後翅をほとんど失っています。これでも飛べるのですからすごいことです。野生のたくましさ、厳しさです。
クモガタヒョウモン。戸隠ではあまり見かけることのない種類だと思います。
オオウラギンスジヒョウモンでいいと思います。オオウラギンスジとウラギンスジの見分けはほんと難しいので、毎回悩みます。前翅先端の白斑でメスとわかるのは両種共通です。
サラシナショウマに埋もれるの図。
その昔、私を蛾の世界に誘ったイカリモンガもサラシナショウマに来ていました。
鳥はほんとんど見ることができませんでした。写真に残せた唯一の鳥はエナガです。
その他、声でコガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、ゴジュウカラ、キバシリ、コゲラ
キジバト、ウグイス、ミソサザイを確認です。
トンボはすごく減ってしまいました。アオイトトンボが光を受けて光っていました。
クモガタヒョウモンの出現以外は9月1回目とあまり違いがないというところです。
ホウジャクとウスバキトンボ
2024年9月19日記
9月上旬の畦道です。
鳥影は少なめ。
ホウジャクが吸蜜しているところを頑張って撮ってみました。
以前に家の庭に来ていたのはホシホウジャクでしたが、ホウジャクも混じっていました。今回観察できたのは後者のホウジャクみたいです。
吸蜜している花は野生化していてあちこちで見かけるものです。調べてみるとウスベニカノコソウという花のようです。スペイン原産だとか。
たくさん撮ってしまいました。
花の周りをぶんぶん飛び回りながら吸蜜しているわけですが、相当にパワーを要する飛翔だと思います。蜜にはそれだけのコストをかけるだけの価値があるというか、蜜を吸っているからこそこうした飛び方が可能なのだろうと思うわけです。本物は見たことがありませんが、その辺はハチドリと共通項があるのかもしれません。
その他見かけた鱗翅類をまとめておきます。
ウラナミシジミ。前回に比べてすごく増えました。
ヤマトシジミ。
キタテハ。
モンキチョウ。
モンシロチョウ。
モンシロチョウといっしょにカメムシの幼虫が写っていました。撮ったときは気が付きませんでした。
矢印のところにいます。
他のニラにはブチヒゲカメムシ(上)がいたので、てっきりその幼虫だと思いこんでいたのですが、今回写真を整理がてら調べてみるとブチヒゲ幼ではないことがわかりました。確証は持てませんが、アオクサカメムシの幼虫っぽいです。
そしてシンジュサンの芋がまだいました。
鱗翅類は他にアゲハチョウとイチモンジセセリを確認しました。
鱗翅のほかに特筆すべきは、やっぱりウスバキトンボが現れたことでしょう。かなりたくさん飛んでいました。
お盆トンボとか精霊トンボなどと呼ばれるこのトンボは、ほぼ止まることがないので、以前はアカネ系の未成熟個体かななんて思っていたのです。見た目は赤くないので。
ですが、飛んでいるところの撮影に成功して以来、これがウスバキトンボだとわかりました。今は、その止まる姿をほとんど見ることはないということが、ウスバキトンボを見分ける特徴になっています。
蜜のパワーで翅を高速でぶん回すホウジャクと違って、あまり力まずに飛んでいるように見えます。グライダー的なアプローチなのかもしれません。
それにしてもなぜこれだけ止まらずに空中生活を好むのだろうと不思議に思うくらい止まらないトンボです。今回、ウスバキトンボの写真は撮れませんでした。
9月1回目の戸隠 その3(シロバナツリフネソウ)
2024年9月18日記
その1で、たまたまそこに居合わせた植物観察グループにミヤマカラスアゲハを教えたという話を書きました。彼らと行動をともにしたわけではないですが、その後もルートがほぼ重なって抜いたり抜かれたりしながら園内を歩くことになりました。
そしてラッキーだったのが、「シロバナツリフネソウ」の存在をそのグループのガイドが紹介しているところに偶然居合わせたことです。木道のすぐ脇にありましたが、自分だけでは気づかずに通り過ぎてしまっていたと思います。
まさにシロバナツリフネソウ。家で検索してみると白いのはかなり珍しいようです。サイトによってはキツリフネと同じ感じで「シロツリフネ」と記載してあるケースもありました。
毎年同じ場所に生えるのかどうか。
下は普通のツリフネソウ、そしてキツリフネです。
それにしても、いやあ、いいものを見せてもらいました。ガイドさんありがとうございました。
実のいろいろも載せておきます。
まずはツリバナ。幹に「ヒロハツリバナ」という看板がついていましたが、あれ…実は5裂です。ヒロハだと4裂のはず。うーん。
サワフタギ、ミヤマイボタ、コマユミ、トチバニンジンでいいと思います。
たくさんあったコバノフユイチゴの赤い実、今回はほとんど見かけませんでした。動物たちに利用されたということだと思われます。
目立ち始めたチヂミザサ。
そしてノブキのかわいい実です。付着型の動物散布ですが、一つ上のチヂミザサの種がやたら服に付くのに対してこちらはあまり気になりません。
キノコも載せておきます。
ぼんぼんぼんと、まとめて3つもハナビラタケ生えている場所がありました。
戸隠森林植物園内には他にもハナビラタケが生えている場所がありますが、かなり長い期間その形を保持しています。サルノコシカケなどとは違って、普通この手の柔らかめのキノコはあまり「日持ち」?がしないのですが、ハナビラタケはちょっと違いますね。
その他のキノコは例によって同定を諦めているのでまとめて画像にしてしまいました。
一番下の右端はイグチ系のキノコです。
9月1回目の戸隠 その2(アケボノソウ)
2024年9月17日記
9月に入ったということで秋の花です。なんといっても私にとってそれはアケボノソウ。
もうなんというステキデザイン。
エゾリンドウも出てきました。
デジタルカメラではいい色が出ません。図鑑に載っているのもみんな妙な色に見えます。ちなみにこの画像も、パソコンで見るのとスマホで見るのとではかなり色が違って見えます。なのでもうどうでもいいかとも思っています。
リンドウつながりでツルリンドウ。結実が始まっていました。そう言えば最初に挙げたアケボノソウもリンドウ科です。
そして秋といえばこの花は外せません。猛毒で有名なこれです。
トリカブトの仲間。
そしてこれもトリカブト科のレイジンソウ。
戸隠で見られるのはアズマレイジンソウらしいですが、詳しいことはわかりません。
全部載せると写真の枚数が多くなってしまうので、4枚セットでまとめてしまいました。マツムシソウ、ゲンノショウコ、ミゾソバ、一株だけ咲き残っていたシキンカラマツです。
そしてこちらはキク科。キク科はよくわからないです。左上はアキノキリンソウ、右上はハンゴンソウでしょうか。
嬉しいことにまだレンゲショウマが残っていました。
レンゲショウマの立ち姿は、なんかもう「夏の思い出」という感じです。
また来年会いましょう。
9月1回目の戸隠 その1(ミヤマカラスアゲハ)
2024年9月16日記
今年は戸隠重点で、5月から月3回詣でを続けています。冬まで続けられるとは思いませんが。
ヒュウガセンキュウが盛りでした。
そこにやってきていた美しい美しいミヤマカラスアゲハ。個体数は少なめに感じますが、見られてよかったです。
近くに植物観察グループがいて、かなり専門的な会話もしている人達だったのですが、蝶はわからなかったようなので「ミヤマガラスです」と伝えました。ついつい教えたくなってしまうおじさんです。
コアオハナムグリもいました。
サラシナショウマもたくさん咲いていました。ヒュウガセンキュウといっしょに林床を白く幻想的に飾っていました。
ここではミドリヒョウモンと…
ウラギンスジヒョウモンを見ました。
マユタテアカネ。
コガラ。
しきりに鳴いていましたが姿を見られたのは一瞬だったハチクマ。そろそろ渡りの季節。
入口の池にカイツブリ。
鳥はその他ヒガラ、ゴジュウカラ、コゲラ、キバシリ、サンショウクイ、ウグイスアオジなど。サンショウクイはヒリヒリ囀りと似た声でした。飛んでいるときはあの声が出ちゃうのかもですし、渡りの途中なのかもですね。
アブラコウモリ
2024年9月15日記
夕焼けがあまりにもきれいだったのでカメラを持って家を出て、いつもの畦道方面を歩いてみました。
その写真はまた写真倉庫に上げたいと思います。
あっという間に空は色を失って、空が暗くなりました。そこにたくさんのアブラコウモリが飛び交っていました。
レンズをMFにセットし距離は適当、ノーファインダーでコウモリの姿がレンズの方向と一致した瞬間にストロボを発光させてシャッターを切ってみました。そうしたら何枚かはコウモリの姿を捉えることができました。
アブラコウモリという和名は、九州北部でこのコウモリを「あぶらむし」と呼んでいたからという説が有力のようです。でも、皆さんその説明で納得できますか?私としてはじゃあその「あぶらむし」とは、特に「あぶら」は一体どこから出てきたのかということが気になります。
生態からすると別名のイエコウモリがすっきりぴったりするわけで、個人的にはなんでこうなった和名シリーズの一つです。
畦道花鳥
2024年9月14日記
ママコノシリヌグイを見ました。すごい命名です。
あちこちに咲いているツユクサが美しい畦道です。
キカラスウリ。この時季は歩けばあちこちで見かけるものの、きちんと咲いているところを見たことがありません。朝方まで開いているようなので、もう少し早起きして歩けばいいんですけどね。
ヤイトバナは結実している株が多くなってきました。
花ではありませんが実も少し。
いい色になりつつあるアオツヅラフジ。もう少し黒くなった頃が好みです。
ヨウシュヤマゴボウ。
さて鳥です。
オナガ。
スズメ。
ホオジロ。
何かを足に挟んでついばんでいたシジュウカラ。
畦道虫虫
2024年9月13日記
今季はアカスジキンカメムシに縁がないなと思っていたのですが、ようやく見ることができました。でも残念ながら幼虫です。
この場所では成虫を見たこともあるので、今後に期待しましょう。
ガガイモにむしゃぶりついていたのはシロテンハナムグリ。
ノブドウにやってきていたのはコガタスズメバチ。
そしてセグロアシナガバチ。かっこいいですね。キアシナガバチとの区別が難しいですが、別カットで後頭隆起線が大顎基部に届いているようには見えないのでセグロとしました。
ナガコガネグモ。
不明種。小グモが糸を出しているようです。以前、草叢にレース状に糸が張られていて、その正体がわからなかったことがあるのですが、それによく似ていると思いました。
その時の記事「謎のレース」はこちらです。
田んぼの防鳥網についていたイナゴ類。
そして今回は防鳥網の意外な問題を見ました。それはトンボ類が網に絡まる事故が多いことです。
飛翔能力の高さが裏目に出るのか、ちょっと理由はわかりませんが、脱出できなくなってしまっているトンボをたくさん見ました。
畦道鱗翅
2024年9月12日記
9月に入っても夏が続く今日この頃です。8月の終わり、一時期涼しくなったなと思ったときがあったのですが、また蒸し暑さがぶり返しています。
以下は8月の終わりの畦道、この日はすごく暑いという感じはありませんでした。雨上がりということもあったかもしれません。
左下は銀杏です。
ヒルガオが咲いていました。
そこにヤマトシジミ。
ニラが咲いていました。
そこにもヤマトシジミ。
クズです。
そこにはウラナミシジミ。今季初認です。
シロバナサクラタデにやってきたのは…
ベニシジミでした。
その他の鱗翅類。
キタテハ。
モンキチョウ。
ツマグロヒョウモン。
さてこれは幼虫ですが、大きな桑の木の葉を食べ尽くしていました。
アメリカシロヒトリですね。
8月3回目の戸隠(シラキトビナナフシ)
2024年8月23日記
弟と姪っ子を連れての軽いハイキング的な戸隠だったので写真はわずかです。
人が多すぎて、普段は寄り付かない奥社参道にも行ってみました。姪っ子にこの杉並木は見せたかったので。
思いがけずオオシラヒゲソウが咲いていました。まだ数輪なのでこれからが本番でしょう。
レンゲショウマ、ジャコウソウ、ヒュウガセンキュウ、カノツメソウです。
サカハチチョウ。
シロツバメエダシャクの仲間の亡骸。
鳥はノスリ、アカハラ、ゴジュウカラ、ヒガラ、コガラ、コゲラ、アオジです。
帰りの車の中でフロントガラスにナナフシがくっついてしまっているのが見えました。この前、山からアカウシアブを連れてきてしまいましたが、今回もやってしまいました。結局市街地までガラスに貼り付いたままでした。途中で停車して、山においてきてあげればよかったです。悪いことをしました。
後で調べてみるとシラキトビナナフシのようです。本州以南では標高の高いブナやミズナラがある場所に生息してる種類だとか。
8月庭と畑の虫 鳥 そして獣?
2024年8月20日記
アカスジカメムシはまだまだ健在。
直翅の幼虫。調べてみるとあの秋に騒がしいアオマツムシのようです。
ヒメクロイラガの幼虫。
こちらはイラガ。
庭木の剪定をしていたら見つけた繭。クスサンっぽいけど果たして。
ツマグロヒョウモン。
ヤマトシジミ。
そのヤマトシジミを貪り食うシオカラトンボ。鱗粉が風にふわふわ舞っていてなんとも言えない光景でした。
こちらはオスです。
庭から見える電柱に止まっていたハシボソガラスです。胸に白い部分があってツキノワグマみたいでした。ツキノワガラスです。
畑のトウモロコシが連日誰かに食われています。網から手を突っ込み、もぎとり引きずり出して食べているようです(手前)。
食害しているのはタヌキと睨んでいますが、ハクビシンとかアライグマとかの可能性もあるかもです。タヌキ以外は見たことがないのですがどんなものでしょう。
家の中にいた
2024年8月19日記
マツカレハ。網戸の中にいました。
庭にマツがあってこの幼虫(いわゆる松毛虫)が大量についていたんですよ。もうマツが枯れる勢いだったので駆除したんですけど、その生き残りが羽化してここにいるのか、それとも飛来したのか。それにしてもどこから入った?
今季2回目のゴマシジミ観察
2024年8月17日記
3個体を観察できました。ワレモコウの花に止まることがほとんどなので、探すのは(そこにゴマシジミがいれば)簡単です。
1回目の観察はこちら。
生息地がとても限定されているこの蝶が、これから先も見られる世の中でありますようにと願わずにはいられません。
夏が終わっていく
2024年8月16日記
某所。
左はカシワの実。右は春にズミかな?と思った花がついていた木の実。かわいいね。
歩き始めてすぐにエナガの群れに囲まれました。とても幸せな時間でした。
エナガもかわいすぎです。
ツルボが咲き始めていました。
特徴的な名前で、漢字だと「蔓穂」らしいですが、蔓植物ではなし、名前の由来を調べてみてもよくわからないです。
夏の終わりを感じさせる花の一つです。
その他の植物の姿も、季節的な印象は「夏の終わり」でした。今年も夏が終わっていきます。
コバギボウシを撮ったらアカアシカスミカメがたくさん写っていてちょっと笑ってしまいました。この写真だけで5匹もいます。
オトシブミ。
アカハナカミキリ。
同定苦手なトンボです。サナエの仲間だということまでは現地でわかり、あとは家に帰って「トンボハンドブック」で確かめです。
オレンジ矢印にT字の黄色斑があり、水色矢印のところに逆ハの字の黄色班があるという特徴がわかります。これでヒメサナエかヒメクロサナエかに絞ることができるみたいです。
加えてこの角度からだと腹部先端に白色部がないことからヒメクロサナエと考えてみました。ヒメサナエだとオスは尾部上付属器が、メスだと尾毛が白いとのこと。また腹部横の黄色斑がずらりと並んでいることから、これはヒメクロサナエのメスでよさそうです。
「トンボハンドブック」を買ったのでそろそろ見分けたいアオイトトンボとオオアオイトトンボ。これはオオと考えてみました。
野鳥の記録はまとめて上げておきます。上の写真のエナガの他に、サンショウクイ、ヒヨドリ、コゲラ、イカル、クロツグミ、ウグイス、ホオジロ、アオジを確認です。
夏も終わるというのに、囀り期間の長いウグイスとイカルはともかくも、サンショウクイとクロツグミも歌を聞かせてくれました。
8月2回目の戸隠 その2(コガラ)
2024年8月14日記
その1のつづきです。
コガラが近くに来てくれました。
ヒュウガセンキュウの茎にぶら下がって食べ物を探しています。
結構長い時間あちこちをつついていました。
ようやく何かを口にしたようです。食べ物を探すのも大変です。
鳥は、他にシジュウカラ、ヒガラ、エナガ、ゴジュウカラ、キバシリ、ウグイス、アカハラ、アオジ、カワラヒワ、ホトトギス、キジバト、ハチクマ、カルガモ、カイツブリを確認です。
画像はカイツブリの若いふたり。
幼鳥2羽。
蝶はサカハチチョウ、ヒメキマダラヒカゲ、ミドリヒョウモン、4枚目は迷いますが性標3本が見えるのでオオウラギンスジヒョウモンと考えてみました。
共演の図。
蝶は他にミヤマカラスアゲハ、スジグロシロチョウsp、ヤマキチョウsp。ヤマキチョウは多分スジボソヤマキチョウだと思うのですが、止まってくれないと私は同定できません。
木道に出てきたバッタ。ハネナガフキバッタと思われます。フキバッタというと翅が短いのが普通ですが、これはフキバッタ類で唯一翅が長い種類だとのこと。山地の広葉樹林で見られるフキバッタだそうです。
最後はトンボ。アオイトトンボの仲間、カワトンボの仲間、ノシメトンボ、アキアカネです。
8月2回目の戸隠 その1(レンゲショウマ)
2024年8月14日記
いよいよレンゲショウマが開花です。
スマホで。
マクロレンズで。
望遠レンズで。
この花を見ることができたので、今回はもうこれでOKという感じになりました。8月といえばやっぱりレンゲショウマです。
咲いていたのは1株だけでした。まだつぼみしかない場所で写真を撮っていると、
「これトガクショショウマですよね?」
と声をかけられました。
「いえ、レンゲショウマです」
と答えると
「レンゲショウマってかわいいですよね」
と返ってきました。この方はたぶんレンゲショウマが咲くとどんな花なのかご存じないです。
その他の新登場。
ジャコウソウ。
フシグロセンノウ。
マツムシソウ。もう秋じゃんとか、この花を見ると思うわけです。
レイジンソウももうすぐ咲きそうです。
コバノフユイチゴの実が多くなり、あちこちで見かけるようになりました。
コマユミの実が赤くなり始めていました。
ノブキの花も増えてきましたが、一部はすでに結実。このフォルムは大変好みです。
そのノブキの実についていたハバチの幼虫。未同定。いつもハバチの芋については宇宙人を想起してしまいます。もちろん宇宙人を見たことはないのですが。
その2につづきます。
夕方畦道
2024年8月12日記
ニラが咲き始めていて、少しだけ秋の気配です。
夕方なのでヒルガオはしぼみかけ。ノブドウが色づき始めていました。
ノウルシの木があるところでシンジュサンを見つけました。シンジュサンとは漢字で書くと「神樹蚕」。ノウルシ=神樹なのだそうです。ノウルシの英名がTree of Heavenで、その直訳が神樹というわけです。神樹を使って養蚕をしていたことからシンジュサンという呼び方になったのだとのこと。
ヤマトシジミ。
あまり深く考えずに撮ったのですが、ゴマダラチョウの前翅に見えます。ここらでは見たことがないんですけど。
大きさや触角の特徴からアブラゼミの抜け殻だと思われます。
まだ口元に黄色を残すツバメ。
ニホンアマガエルの上陸が始まっていました。とっても小さなカエルがあちこちでぴょんぴょん跳びはねています。
里山盛夏
2024年8月12日記
暑くてなかなか足を踏み入れにくい夏の里山です。夕方にちょっとだけ歩きました。
メジロを見ることができました。すごい保護色。
木々の間から見えたノスリの飛翔。
その他の観察種は、ヒヨドリ、ホオジロくらいです。鱗翅類に期待して歩いたんですけど、ここに限らず今夏は少なく感じます。
鳥も暑い
2024年8月12日記
鳥が口を開けるのは、体内の熱を逃がすためです。つまり暑いってこと。人間はエアコンがあるからいいですけど野の鳥は逃げられませんからね。
カワウも。
ホオジロも。
ハシボソガラスも。
8月1回目の戸隠 その3(昆虫)
2024年8月11日記
メスグロヒョウモンのオスでいいでしょうか。
ここの黒斑が斜めなのがどうやらポイント。
ウラギンスジヒョウモンのメスとしてみました。毎度難しいです。
これはわかりやすいです。ミドリヒョウモン。
セセリもいました。スジグロチャバネセセリでしょうか。
この角度からの写真しかなくて翅の裏側が撮れなかったのが痛いです。またスジグロとヘリグロの重要な識別点の縁毛が擦り切れてしまっていて、色がよくわからないのも痛いです。
ヘリグロチャバネセセリだと黄緑色矢印の斜め線がなく、また水色矢印のところにはもっとはっきりした黒斑があるはず。
ヒメキマダラセセリだとオレンジ矢印部分の黒帯がもっと幅広くはっきりしているはず。
よく見かけて何度も図鑑を見るのに名前を覚えられない蛾の代表格、シラフシロオビナミシャク。敏感で撮りにくい蛾です。シラフとは後翅の縁に並ぶ白い班のことらしい。
これはよく似ていますけど前翅と後翅の角だけ白いシロオビクロナミシャク。
なんで覚えられないかというと、これをシラフのないこれを、白帯「黒」波尺蛾にするのであれば、前者は「白斑」白帯「黒」波尺蛾でいいのに、和名は白斑白帯「」波尺蛾だからです。なんで「黒」を取ったの。
その他。イカリモンガ、ヒメキマダラヒカゲ、ヒメウラナミジャノメ、セセリsp(ミヤマチャバネセセリ)。セセリは特にいろんな方向から撮っておかないと難しいです。
ノシメトンボが多かったです。
こちらはアキアカネ。
鳥は少なく、写真のアカゲラ(地面をホッピングで歩く姿を観察しました)、コガラ(さえずりがよかったです)、カルガモの他は、シジュウカラ、アカハラ、アオジくらいでした。
戸隠1回目の戸隠 その2(花のつづき)
2024年8月11日記
その1のつづきです。7月から咲いていた花が中心です。
黄色系の花。
メタカラコウ。下から咲き始めた花が上まで来てしまいました。そろそろおしまいです。
ホソバガンクビソウ。
キンミズヒキ。
マルバダケブキ。
キツリフネ。
赤・紫系の花。
ツリフネソウ。
カライトソウ。
シキンカラマツ。
ミゾソバ。
白系の花。
ノブキ。
オカトラノオ。
バイケイソウ。今年はコバイケイソウが咲きませんでした。バイケイソウもとても少ない感じです。
ノリウツギ。
青系はその1で上げたソバナのほかはこのエゾアジサイだけ。
今年も楽しませてもらいました。
結実も少し。
シラタマノキ。
早くも実ができていたヌスビトハギ。
こちらも、えっ!もう?って感じのコバノフユイチゴ。
トチバニンジン。
キノコも少し。
すごく大きかったハナビラタケの株はもうおしまいという感じになってきていました。
その他のキノコは一覧で失礼します。
8月1回目の戸隠 その1(新登場)
2024年8月11日記
5,6,7月とそれぞれ3回ずつ戸隠に行って観察をしてきました。8月もそうしたいところですが、夏休みシーズン、特にお盆はひどい渋滞が発生するので、3回は無理かもしれません。
戸隠に上がる道はループライン、七曲り、県道経由といくつかありますが、戸隠の観光スポットを通過する道路は基本的に1本しかないので、一度詰まると大渋滞となってしまいます。地元で生活している方にとっては大変なことで、これもオーバーツーリズムってやつでしょうか。もっとも最近はパワースポットブームが落ち着いたので、状況は少し変わるかもしれません。
そんなわけでお盆休みの前に1回目。
新しく咲いた花の紹介、その1はツルリンドウ。
ソバナ。
オトコエシ。自信がなかったので葉っぱもちゃんと撮影してきました。↓
「三河の植物観察」によると「葉は対生し、長さ3~15㎝。上部の葉は分裂しないが、中部以下の葉は羽状に3~5深裂する。」よさそうです。
カノツメソウ。名前の由来は「鹿の爪草」で、根が鹿の爪に似ているからだそうです。そこか!という感じ。これも自信がなかったの葉を撮ってきました。↓
いがりまさしさんの「撮れたてドットコム」によると、「下部の葉は2回3出複葉。上部の葉は1回3出複葉になる。」うーん言葉が難しいですけど、合っているみたいです。
戸隠でもコバギボウシが開花です。
レイジンソウのつぼみ。
レンゲショウマのつぼみ。
以上8月に入って咲き始めた花とこれから咲く花の紹介でした。その他は長くなりそうなのでその2に回します。
今年もゴマシジミ
2024年8月10日記
アカセセリに続いてこちらのゴマシジミも絶滅危惧Ⅱ類です。なので撮影場所は某所とさせてもらいます。
例年お盆頃に発生数が多くなるようです。少し早めでしたが、どうかなと思って行ってみたら1頭だけ見ることができました。今後に期待です。
その他、左はジャノメチョウで右は未同定の蛾です。
帰ろうとして車に乗り込み、ドアを閉めたらサイドガラスにアカウシアブ?が止まりました。そのまま発車したら風圧に耐えながらもずっとついてきてしまいました。
平地に降りてきてからやっと飛んでいきました。環境が一気に変わって戸惑ったことでしょう。どうぞご無事で。
今年もアカセセリ
2024年8月10日記
某所でセセリ探し。
秋のような雲が出ていた日でした。8月の空は時折こうして秋の表情を見せます。ちょうどそこに太陽がかかって見事な彩雲が見えていました。
今回の目的、絶滅危惧Ⅱ類のアカセセリです。「フィールドガイド日本のチョウ」日本チョウ類保全協会編(誠文堂新光社)によると、「草原の管理放棄や開発によって減少傾向が著しく、現存生息地は非常に限定される」とあります。
もちろんこの場所に限っての話にはなりますが、生息数は多いと感じます。なので見つけること自体は難しくありません。
このチョウを見つけたのは本当に偶然でした。調べてみると上のような状況なので、場所を公開するわけにはいきません。ここでの観察を始めて数年になりますが、ずっと「某所」としています。
もっともここに限らず、戸隠と有名山岳以外は場所を明確にしないようにしていて、これは本サイトの一貫したポリシーです。
撮ったときには気付かなかったのですが、アカセセリの足元にクモが迫ってきていました。
前後のコマを見返してみると、クモはアカセセリに気づいて近寄ってきたものの手を(脚を)出せずにいたようです。
この後クモが獲物をとらえることはありませんでした。
そのほかのチョウ。
ヒョウモンチョウと考えてみました。準絶滅危惧種です。コヒョウモンとの区別は難しいのであまり自信はありません。
コヒョウモンに比べてヒョウモンチョウは前翅の縁が直線的だったり(コヒョウモンは丸みを帯びる)、下の写真で示した黒斑が分離傾向だったり(コヒョウモンは融合傾向)するようです。
総合的にみてヒョウモンチョウとしてみましたがどんなもんでしょう。
ヒョウモンチョウを追い立てるアカセセリの写真も撮れました。
ギンボシヒョウモン。
ウラギンスジかオオウラギンスジか迷うのですが、下の写真で目立つ性標が2本に見えるので、ウラギンスジヒョウモンとしてみました。準絶滅危惧種です。
ジャノメチョウ。たくさんいました。
蛾はこの1種。
アカマダラメイガ。
トンボ2種。
ミヤマアカネ。今季初。
アキアカネ。
甲虫はこの1種。
ヨツボシナガツツハムシ。
鳥は下の写真の2種の他、ウグイスとエナガの4種。
ホオアカ。
ホオジロ。
以下花もいくつか。
オオバギボウシ。
キキョウ。
シシウドの仲間でいいかしらん(知らん)。
ヤマハハコ、コオニユリ、コウリンカ、カワラナデシコ。
というわけで今年もアカセセリに会えてよかったという話でした。
キヒゲアシブトハナアブなど
2024年8月10日記
小さな湿地帯を歩いてみました。
ツリフネソウ開花、今季初。
コバギボウシ開花も今季初。
ウバユリとオオウバユリの境目はどこあたり?
「山の花1200」青山潤三(平凡社)には、「北日本産はより大型で花数が多く別変種オオウバユリとする」とあります。「いっしょに探そう野山の花たち」馬場多久男(信濃毎日新聞社)には、ウバユリは「花の数は数個から10個」、オオウバユリは「10個から20個」とあります。
ということで、この写真は10個。境目ですけどウバユリでいいでしょうか。
数個しかついたいない株も多かったですし。
ウバユリについていたアカアシカスミカメ。
ここでの目的の一つ、キヒゲアシブトハナアブ。
これは手持ちの図鑑には載っていません。webで検索すると自然度の高いところに生息するという記述が見つかりますが、いろいろみていくと必ずしもそういうわけではなさそうです。
でも私はここでしか見たことがありません。
シリアゲムシの仲間。翅の模様だけで判断できないみたいなので、もう「仲間」というところまでにすることにしました。
ナツアカネ。私の普段の行動範囲で写真を撮るとアキアカネが多く、「夏」ほはほとんどで目にしないトンボです。気づいていないだけの可能性もあります。
オベリスク姿勢。そんなに暑くはなかったのですが、トンボ的には体温を上げたくなかったようです。
ナシカメムシ。触覚が長いです。
アオゲラを見ました。野鳥の確認種は、この他に、ウグイス、シジュウカラ、コガラ、アオジ、ホオジロ、イカル、ツバメ、モズ、キジバト、カケスでした。
この場所はいろいろな鱗翅類が見られるという印象でしたが、今回はほぼゼロ。ちょっと心残りでした。
環水平アーク
2024年8月8日記
たまたま出張からの帰り道。 お昼ごろでした。
最初は雲がきれいだなと思って、山道の駐車帯に車を止めてスマホで写真を撮ったのです。黄緑色の矢印のところに太陽があって、周りに彩雲が出ていました。
ところが下のオレンジ矢印のところも色づいていることに気づきました。この時点ではこれも彩雲だと思っていました。
ところがあとでウィザーニュースの記事を読み、環水平アークが出ていたことを知りました。このオレンジ矢印部分の色づきは彩雲ではなかったらしいのです。確かに太陽からこれだけ離れた位置ですしね。
----------以下8月2日のウェザーニュースより引用です。
今日8月2日(金)の昼前から、中部地方や近畿の一部で虹色に染まった雲がみられました。環水平アークと呼ばれる現象です。夏空が広がっている東海や甲信、北陸、近畿では、上空の高い所の雲が虹色に染まる様子がみられました。これは環水平アークで、巻雲など空の高い所に広がる雲を構成する氷の粒が、太陽の光を屈折させることで現れます。今回見られた環水平アークは、太陽の中心から下方46度前後の空の低い所に出現します。一般的には水平に長く伸びる虹の帯となることから、環水平アークと呼ばれ、太陽高度が高い、4月上旬から9月上旬にかけての昼前後が見えやすい時間帯です。今日は帯状に伸びるというよりも、巻雲の一部だけが色付くような形になりました。この後は太陽高度が下がっていくため、段々と見えにくくなっていきます。
----------引用ここまで
彩雲と思っていましたが、結果的には環水平アークを見ることができて、しかもけっこう久しぶりだったので幸運でした。
これはスマホで。トリミングしています(というかこのサイトにトリミングしていない写真はほとんどありません)。
この日は午後休みを取っていて、出張の後はそのままどこかに撮影に行こうと目論んで車にカメラを積んできていました。以下はカメラで撮った写真です。
この2枚はマクロレンズで。
そしてこれらは望遠レンズで。
大気光学現象は本当に大好きなので、カメラとレンズを持っていて本当によかったです。いつも空を見上げているとこういう幸運にときどき巡り合うことができます。