野外手帳
楽しきは野山徘徊。
7月1回目の戸隠 その3(虫と鳥)
2024年7月21日記
その2の続きです。まずは鱗翅。
クロヒカゲ。
ヒメウラナミジャノメ。
ウラギンスジヒョウモンでいいでしょうか。今季初めて見ました。準絶滅危惧種。オオウラギンスジヒョウモンはもっと前翅の先が尖って見えるようですが、この写真だけではちょっと自信が持てません。
他にタテハチョウ科ではミドリヒョウモンを見ました。
スジグロシロチョウの仲間。この写真だけでは私にはヤマトなのかそうでないのかはわかりません。
ヒメシジミと思われます。準絶滅危惧種。
ゴイシシジミ。
未同定。
蜻蛉。
サナエトンボの仲間。トンボハンドブックで調べましたが、この写真だけではその先に進むのは厳しかったです。
半翅。
セアカツノカメムシ。「日本の昆虫1900」の写真はもっと褐色味が強いものですが、webで調べるとこの色彩の個体が一般的。「日本の昆虫1400」はこのタイプが掲載されていて、どうしてこうなってしまったんですか。角の先端は黒。
膜翅(ハチ目)。
オナガバチの仲間でしょうか。未同定。
野鳥。
ゴジュウカラ。
シジュウカラ。
コゲラ。ほかにコガラ、ウグイス、アオジ、イカル、キビタキ、コルリ、アカハラ、クロツグミ、キバシリ、モズ、キジバト、ホトトギスなど。
帰り際に雷鳴が聞こえてきて、車に戻る頃にはぽつぽつと雨が当たり始めました。そして間もなく激しい降りになりました。
7月1回目の戸隠 その2(実と葉)
2024年7月21日記
その1の続きです。まずは結実シリーズ。
シロバナノヘビイチゴ。人間が食べても美味しいそうです。
クリンソウ。花のつき方が九輪に似ているからクリンソウという説明を見ることがありますが、この実のつき方こそが九輪にそっくりだと思います。
ニワトコ。
サンカヨウ。微妙な色の変化が美しいです。
シラネアオイ。
ズダヤクシュ。
次は葉っぱシリーズ。
カライトソウの葉は今回も水滴を付けていました。
なんでこんな色になったのかのエンレイソウ。
コバイケイソウは今年は咲かないのでしょうか。もう葉が枯れ始めています。
いつもなにセンキュウなのかわからずじまいでした。戸隠のは以前はオオバセンキュウとされていましたが、近年の研究ではヒュウガセンキュウとわかったそうです。私などには見分けがつかなくて当然です。
この茎から新しく枝分かれをする部分がなんとも魅力的です。ヨコバイの仲間がくっついていました。
その3に続きます。
7月1回目の戸隠 その1(主に花)
2024年7月21日記
ここから7月の記録です。今年の重点戸隠7月1回目、7月上旬です。
11時から歩き始め、曇り23℃のコンディション。
とてもうつくしいエゾアジサイが見頃を迎えていました。
この青がたまらないです。
ケナツノタムラソウも前回に続いてたくさんありました。
新顔はメタカラコウ。
ヨツバヒヨドリも開花です。蝶はやってきていませんでした。
庭木でよく見かけるヤマボウシ、山で見るととても趣深く感じるのはなぜでしょう。
もう終わりかと思っていたコバノフユイチゴは、開花時期にずれがあるのでしょうか、またもちなおしていた印象です(左上)。
ヤマブキショウマ(右上)など。
ウバユリまたはオオウバユリのつぼみ。
ヤマホタルブクロ。
キツリフネが咲いていたのにはちょっとびっくり。
カイメンタケ、どんどん大きくなってきました。
これはなんでしょう。変形菌のクダホコリでしょうか。
その2に続きます。
庭虫
2024年7月20日記
6月最後の記録をようやくアップします。最後は自宅庭の虫。
アナベルにやってきたハナムグリ。口元を見せてもらわないと同定できないので、ちょっと失礼します。
シラホシハナムグリはここが弧を描くのに対して、凹んでいるのはシロテンハナムグリ。うちに来るのはこちら。
ラベンダーに来ていたのはアカスジカメムシ。ステキデザインです。イタリアの某サッカークラブのユニフォームは、この虫をモチーフにしていることはよく知られています。嘘です。
ニワトコの思い出
2024年7月19日記
某所。戸隠通いが増えてここに来ることが減りました。
来る回数が減ったので、ジンヨウイチヤクソウの花を見逃しました。もう終わってしまっていました。戸隠を立てればこちらが立たずです。
咲いていた!と思ったらこれは腎葉ではない一薬草。
左はイチヤクソウとその葉、右はジンヨウイチヤクソウの葉です。葉脈が白いのがジンヨウです。ここは両種が混在していますが、それもこのエリアのほんの一角です。
すぐ近くにはリスがかじった松ぼっくり(通称エビフライ)がありました。ここでリスを見たことはありませんが、いつか会いたいですね。
これはオニシモツケでいいのでしょうか。
托葉が見えます。ということでオニシモツケでよさそうです。最近は同定ポイントを抑えた写真を撮れることが増えた気がしますけど、まあ偶然です。
ヒメウツギっぽいですが、よくわからないです。。植物の識別はあまりにも難しすぎて、どうすればこの先に進めるのでしょう。
ミツバウツギの実。これは覚えました。
見かけた花。ウツボグサ。
なんてシャープなウバユリのつぼみ。
赤い実が森の中で目立ちます。ニワトコ。
小学生の頃急性腎炎を患って、何ヶ月か入院したことがあります。腎臓病にはニワトコがよいということで、母がどこからかニワトコを手に入れて煎じて飲ませてくれたことがあります。それは実だったのか葉だったのか。
その母は先日事実上の余命宣告を受けて、この夏を越せるかどうかということになってしまいました。
この夏が終われば、ニワトコを見るたびに母を思い出すようになるのかもしれません。
マタタビ。
コトラガ。ここに来る目的の一つには鱗翅類が比較的豊富ということがあるんですが、ここのところ不調です。やっぱり回数を減らしていることがいけないのでしょう。やっぱり数多く歩かなければ見えないものがあるのだと思います。
カワトンボの仲間、正面から。
イノシシの掘り返し跡がある林道を歩いて車まで戻りました。
6月3回目の戸隠 その3(鳥編)
2024年7月18日記
緑濃いこの季節なのでもうあまり鳴かず姿をはっきり見ることも難しく、森の中でもバードウォッチング装備の方と会うことはまずありません。というより6月下旬にもなると花も少ないので、園内を歩くハイカーそのものがとても少ないです。駐車場にそれなりに車は止まっていますが、おそらくその多くは奥社参道を歩く方々のものです。
というわけで鳥の声はまばら。エゾハルゼミも思い出したように鳴くくらいで静かな森でした。
それでもあとで記録を見返せば、アオジ、クロジ、ノジコ、ウグイス、キクイタダキ、ミソサザイ、ヒガラ、コガラ、シジュウカラ、コサメビタキ、キビタキ、コルリ、クロツグミ、アカハラ、キバシリ、コゲラ、アオゲラ、オオアカゲラ、サンショウクイ、ヒヨドリ、モズ、ホトトギス、ツツドリ、カッコウと24種を確認できたので上出来と言っていいでしょうか。
特記事項を挙げるとすれば、まずミソサザイの囀りを割と近くで長い時間観察できたこと。そろりそろりと近寄ってもこちらを気にする様子があまりありませんでした。
それからキビタキのすごい争いに遭遇したこと。写真はありません。もうあまり囀らず、縄張り争いの必要性もないのかなと思っていたので、この激しい追いかけ合いはちょっと意外でした。
また、これはどうしてなのかよくわからないのですが、5月にはほとんど見かけず、声もあまり聞こえなかったアカハラをあちこちで見かけるようになったことです。以前に比べてアカハラは減ったと感じていますが、今日に限ってはそうではありませんでした。
あとコゲラの給餌シーンを見ることができたのもよかったです。距離はかなりあって写真は不鮮明ですが、食べ物をもらったあとの巣立ちびなのものたりなさそうな表情がとてもかわいかったです。
オオアカゲラを比較的ゆっくり見られたことも印象的でした。地上に降りているところも見ました。
シジュウカラ。
コガラです。
鳥はこのくらい。
樹上にひしめき合っていたモリアオガエルは、水の中もしくは地上に戻ったようでした。卵塊があちこちの枝にたくさんぶらさがっていました。やはり前回モリアオガエルが集まっていたシーンに出会えたのは幸運だったなと思いました。
やっぱり戸隠はまめに通うべきところです。ただそうすと他のフォールドに行けなくなってしまうのですが。とりあえず今年は戸隠を重点に歩くことにしています。8月のハイシーズンがちょっと心配ではありますが。
6月の戸隠の話はこれでおしまいです。
6月3回目の戸隠 その2(虫編)
2024年7月18日記
6月下旬の戸隠森林植物園のその2です。その1はこちら。
鏡池まで行って往復です。鏡池の手前で、50m位先を2頭のイノシシが勢いよく道を横切っていきました。
鏡池のほとりにはヒオウギアヤメが咲いていました。
さて今回は虫編です。まずは鱗翅から。とは言っても蝶も蛾も少なめでした。
クロヒカゲ。
ウラギンヒョウモン。
ヤマトスジグロシロチョウ。
ウスバシロチョウは結構見かけるのですが、止まってくれなくてなかなか写真は撮れませんでした。
クロホシフタオ。
前翅外縁の矢印のところが凹んでいればクロホシフタオ、凹んでいなければヒメクロホシフタオということです。若干凹んでいるように見えます。
続いて半翅。
トゲカメムシでいいと思います。
オオヘリカメムシでいいでしょうか。
そして蜻蛉目。
カワトンボの仲間。
さて甲虫目は謎の虫。
コガネムシの仲間だと思うのですが、図鑑ではぴったりくるものがありません。わりと毛深いのでハナムグリ系でしょうか。ヒゲブトハナムグリに見えないことはないのですが、特徴的な触角の形が違います。ただその触角はオスだけ。メスを見ることは稀ということですし、web上の写真を見るともっと毛深い感じがします。ということで謎のままです。
6月3回目の戸隠 その1(コシジタビラコ)
2024年7月16日記
6月下旬の戸隠森林植物園です。
来るたびに主役の花は交代していきます。今回林床で一番目立ったのはケナツノタムラソウでした。
今年は5月、6月と月3回ペースで来ているので変化がよくわかります。
今回はこの花をところどころで見ました。拡大してみるとムラサキ科だろうと見当がつくのですが、図鑑に記載がありません。
普段使っている平凡社の「山の花1200」にも、長野県に特化しているので使いやすい信濃毎日新聞社の「いっしょに探そう野山の花たち」と「信州の山の花」にも、新潮文庫の増村征夫氏による4冊のポケット図鑑にもありません。
家にあったその他の6冊の植物図鑑やガイドブックでもわかりませんでした。
googleレンズによるとミズタビラコ。検索してみるとそれでよさそうです。
ところがミズタビラコで検索すると、コシジタビラコという似た種類があることがわかりました。
違いは果実。ミズタビラコは果実が4分果で、一つの形は三角形。その表面は平らであるということです。それに対してコシジタビラコは、同じ4分果ですが、その表面に「環状の付属体」があるらしいのです。
そしてなんと奇跡的なことにその部分を撮影していました。同定ポイントを外しまくりの私としては珍しいことです。
この白い縁取りが「環状の付属体」ということになるようです。
なので、これはコシジタビラコとしてよさそうです。ちなみにムラサキ科キュウリグサ属。ミズタビラコでさえ図鑑に載っていなかったわけですが、さらにその奥に潜んでいた花という感じでした。
参考にしたサイトはこちらです。
「HiroKen花さんぽ 野山に自然に咲く花のページ」
コシジタビラコの記述はこのページにありました。
最近更新が途絶えているようで心配です。有用な情報はこのような個人サイトにこそあると思うのですが。
なので私もコシジタビラコの記事はあとで「自由研究」のページに転載して残しておこうと思います。
上記サイトから、コシジタビラコについての解説を引用しておきます。
----------以下引用
山地の渓流の近くなどに生える、高さ10〜40cmの多年草。葉は楕円形で長さ1.5〜4.0cmで互生し、表面には細かい毛がある。葉、茎ともに柔らかい。枝先に花序を出し、淡青紫色の花をやや密につける。果実は4分果。環状の付属体があることで母種のミズタビラコと区別できる。本州の近畿地方以北秋田県までの日本海側に分布する。花期は5〜6月。
----------引用ここまで
これまで戸隠を何回も歩いてきましたが、この花に気づいたのは初めてでした。
さてもう一つきちんと識別点を偶然撮影できていた花はこのカラマツソウです。
よく似た種類にモミジカラマツとミヤマカラマツがあります。モミジカラマツはその名の通り葉がモミジのように裂けているのですぐわかります。カラマツソウは葉柄に托葉があり、ミヤマカラマツにはないとのこと。今回はなんとそこの写真もなぜか撮ってありました。
矢印部分が「托葉」です。なのでこれはカラマツソウということになります。ほおずき書籍の「花かおる戸隠高原」というハンドブックにはミヤマカラマツしか紹介されていないので、ここを撮影していなければミヤマカラマツとしていたところでした。今回はコシジタビラコといいカラマツソウといい冴えていました。
その他の花などの紹介です。
ツルアジサイが見頃でした。この花は雪のシーズンになってもドライフラワーのようになって残っています。
ヤグルマソウ、キバナヤマオダマキ、クルマバツクバネソウ、前回覚えたミヤマヨメナ。
カライトソウの葉についていた水滴です。他の葉にはほとんど水滴がついていなかったので、どういう作用でこうなっているのでしょうか。蒸散がさかんなのかもしれません。
サンカヨウの実が色づき始めていて、とてもきれいでした。
シラネアオイの実。
カイメンタケでいいと思います。下のキノコはわかりません。
その2に続きます。
ムクとコムクのホバリング
2024年7月15日記
6月下旬の畦道です。
歩き始めは曇っていましたが次第に晴れてきて、見上げるとハロが出ていました。
ムクドリやコムクドリの姿が目立ちました。
電線のコムクドリがくわえているのはクワの実のようです。
やっぱりこの夏はコムクドリが多いと思います。
クワの木にはオナガも来ていました。これはその木からすぐそばの地面に降りていたオナガです。
その他、ツバメやカワラヒワ、オオヨシキリなどを観察しました。
ネムノキの花が咲いていました。
そのままいつもの近所の森へ接続。ここではシジュウカラ、キビタキ、メジロ、サンショウクイ、ヤマガラを確認。ニイニイゼミの初鳴も記録しました。
森の中にいたハグロトンボ。アオハダトンボとの区別は難しいのですが、アオハダトンボは絶滅危惧種であり近くに清流もないので環境的にハグロとしてみました。
森を出て再び畦道を歩いて自宅に戻ります。
スズメの若い個体がいました。まだ口元に黄色が残っています。
ちょっと雰囲気があるハシボソガラス。
川沿いの木に再びコムクドリ。
さてちょっとわからなかったのがその川沿いの木の梢でホバリングを繰り返していたムクドリの行動です。コムクドリも混じっていました。
飛び立って数秒その場に留まったあと再び枝先に戻るという行動を繰り返していました。
ヒヨドリでも似たような行動を見たことがあります。ヒヨドリの場合は明らかに飛ぶ虫を狙っていて、くちばしはその空中の虫の方を向いています。それに対してこのムクドリ、コムクドリは下を見ていることがわかります。
何をシていたのか、どうしてそうしていたのかはわからずじまいです。
自宅カッコウその2
2024年7月15日記
近所の家のアンテナに来ていたカッコウです。6月中旬の写真です。ちなみにその1にあたる記事はこちら。
これを書いているのは7月15日。この日以来自宅でカッコウを見たことはアリません。どうもこの写真が今季自宅周辺で撮ったカッコウ写真の最後になりそうです。ちなみに自宅周辺での声の記録は6月下旬が最後です。
6月2回目の戸隠 その4(モリアオガエル)
2024年7月14日記
ヒオウギアヤメがほとりに咲く池にはカルガモのひなの姿。
水に落ちてしまったウスバシロチョウ。何度も飛び上がろうとしていましたが翅が水面に貼り付いてしまっていて果たせませんでした。
さてその池で見たモリアオガエルの卵塊です。
そしてモリアオガエルそのものの姿も枝にたくさん見られました。
一番すごかったのはこれ。
ばっちり産卵タイミングに行き当たることができたようで、ちょっと興奮してしまいました。モリアオガエルの産卵行動がどのくらいの期間続くのかは知らないのですが、今年はまめに戸隠に通っていたので、それがこの幸運につながったのだと思います。
いいカエルです。
6月2回目の戸隠 その3(鳥と虫)
2024年7月14日記
この時期にしては珍しく鳥の写真が撮れたのでその紹介。
ゴジュウカラが比較的近い距離にいてくれました。
写真を撮っているときには気付かなかったのですが、くちばしに何かくわえています。
拡大してみるとバッタ類?
自由自在に幹を駆け上り駆け下る姿は見ていて飽きません。
コガラ。距離があったのでこれは大トリミングです。
藪の奥にシジュウカラの幼鳥がいました。
キバシリ。
コサメビタキでいいでしょうか。
他にはクロジ、アオジ、カッコウ、ホトトギス、ツツドリ、キジバト、アオバト、コゲラ、ヒヨドリ、サンショウクイ、ヒガラ、ヒガラ、ヤブサメ、ウグイス、、キビタキ、アカハラ、イカル、ミソサザイ、カルガモなどを確認しました。
続いて虫です。
ヨツモンカメムシ。普段はハルニレなど樹上にいるので、夏には見つけるのが難しいという記述がweb検索で見つかるのですが、この夏2回目の目撃です。ついているんでしょうか。
ヒメシャクの一種と思われます。キナミシロヒメシャク、マエキヒメシャクとかウスキクロテンヒメシャクあたりが近いように思いますけどその先には進めません。
その4に続きます。
6月2回目の戸隠 その2(花の続き)
2024年7月8日記
その1の続き、6月中旬の戸隠森林植物園です。その1では新しく咲き始めた花を中心に紹介しました。
今回は6月初旬から継続して見られた花を主に扱います。
ヤブデマリ。
クリンソウ。ちょっと衰えかけ。
クワガタソウ。
ヤマトユキザサ。自信がありませんが。
ベニバナイチヤクソウ。
タニギキョウ。
トウダイグサの仲間。
腺体もちゃんと撮ってきました。ところが腺体が楕円形なのはタカトウダイとハクサンタイゲキとがあって、違いは子房の毛の有無。タカトウダイは無毛、ハクサンタイゲキは長い毛が生えているということです。この写真ではその肝心の子房はぼやけてしまっていて、またまた同定ポイントをしっかり撮ってこられなかったというありさまです。でもピントは合ってないけど無毛に見えますよね?というわけでタカトウダイにしておきます。
ギンリョウソウ。
あれほどたくさん咲いていたシロバナノヘビイチゴはもうほとんどありませんでした。もうコバノフユイチゴの時代になっていました。
ズダヤクシュはまだ咲いているものもありましたが、多くはこんな状態。
なにかの卵がついているズダヤクシュ。カメムシっぽいですよね?
サンカヨウの結実です。
これは前回は咲いていなかったのですが植栽なので今回紹介。エビネ。下は前も咲いていたサルメンエビネです。
その3は後日アップします。
6月2回目の戸隠 その1(ヤグルマソウなど)
2024年7月8日記
6月中旬の戸隠森林植物園です。曇り気温22℃。
コバノフユイチゴが開花していました。6月上旬はシロバナノヘビイチゴだらけだったので、選手交代というところです。
前回はまだつぼみだったヤグルマソウも開花。
前回の様子はこんなです↓。
赤かった葉っぱは緑色に変わっていました。
蕾だったギョウジャニンニクも咲きました。
ただ葉っぱはもう黄変していました。花のあとは枯れてしまうタイプのようです。
ノギクの仲間も新たに咲いていました。ノギクは無理…と思ったのですが、調べてみると初夏に咲くのはミヤマヨメナしかないみたいで、それで決定です。写真ではかなり白く写っていますが、実物はもう少し紫がかった色でした。
ナルコユリでいいと思います。前回咲いていたホウチャクソウは見当たりませんでした。
タニウツギでいいと思います。咲いていたのは1か所だけ。植栽なのでしょうか。
コマユミでいいと思います。
6月初旬にはまだ蕾のほうが多かったサワフタギはほぼ満開。シロホタルガの幼虫は発見できませんでした。
里のアジサイはそろそろおしまい。でもエゾアジサイはまだ固い蕾のままでした。アジサイの中では一番きれいだと思うので、咲くのが楽しみです。
キバナヤマオダマキも咲く準備中。
その2に続きます。
ルリビタキが鳴く森で その2
2024年7月7日記
その1の続きです。
クロベの巨木の近くの斜面に咲いていたツツジ。この花が目に入ったとき、森の中が一気に華やいだ感じがしました。
ミツバツツジの仲間だと思いますが、そこから先がよくわかりません。分布からするとユキグニミツバツツジなんでしょうか。
イワカガミ。
とてもいいです。
ハリブキ。フキという名前ですが、もちろんフキの仲間ではないです。落葉低木なんですね。
ハクサンチドリ。
たぶんハルリンドウ。フデリンドウとの違いが分かる箇所の写真を撮ってこなかったのではっきりしません。根本を撮ってこなければいけなかったです。
ミツバオウレン。
ギンリョウソウ。
ミヤマニガイチゴ。
ヤマオダマキ。
ツリバナの仲間。ツリバナは花弁が5枚、ヒロハツリバナは花弁が4枚ということなので、これはヒロハなのだと思います。
ツクバネソウでいいでしょうか。戸隠ではクルマバツクバネソウをよくみかけます。ツクバネソウを意識して撮ったのは初めてかもしれません。
シャクナゲの新芽というか若葉です。アズマシャクナゲは葉の縁が流れるように葉柄につながっていて、ハクサンシャクナゲはそこが90度近くになるという記述をwebで見つけました。それが正しいとするとこれはアズマなのかなと思います。
「その2」では、その場ではよくわからなかった種類についてもいくつか調べてみましたが、改めてきちんと同定するためのポイントを撮影してきていないことがわかりました。
まだまだ勉強がたりません。
ルリビタキが鳴く森で その1
2024年7月7日記
亜高山帯の森歩きです。
ここではなんといってもこのクロベの巨木を見ることができるのがいいです。
圧倒的な存在感です。
クロベが並ぶ斜面ででルリビタキを見ました。
夏にこれだけじっくり見ることができたのは久しぶりです。
オオルリもいました。
鳥はその他、クロジ、メボソムシクイ、エゾムシクイ、ヤブサメ、キクイタダキ、ミソサザイ、ヒガラ、キビタキ、ジュウイチを確認しました。
シダは全然わからないと敬遠していたのですが、このシシガシラは最近覚えました。
以前からこの森で、形が面白いなと思って採っていたシダは、このシシガシラだったことがわかりました。
写真をたくさん撮ってきたので、写真倉庫で特集します。
とてもたくさん咲いていたのはマイヅルソウです。
それからこのゴゼンタチバナもあちこちで見かけました。
ツマトリソウもよかったです。
その2に続きます。
高層湿原で避暑
2024年7月6日記
気温は22℃、空の雲が爽やかさを演出していました。
あまり豪勢ではありませんでしたが、ワタスゲがちらほら。
木道周辺では勢いが良い傾向に。なぜでしょう。
望遠レンズで圧縮すると見た目以上に盛ることができます。
ヒメシャクナゲはちょうど見頃でした。
しゃがみこんでモウセンゴケを撮っていると、ハイカーから何を撮っているのと声をかけられました。
湿原を離れ少し山道に入ります。
これはアカモノのつぼみだと思います。例年アカモノを観察できる場所で見つけたので。
これもこれまで観察できた場所から推測して、ヤナギランと考えてみました。ちょっと魅力的な造形です。
これはヒカゲノカズラでいいでしょうか。
ギンイチモンジセセリ。行動範囲で安定して見られるのはここだけなので、私にとっては貴重な観察場所になっています。
翅裏のスタイリッシュさに比べて表は地味。
登山道脇のシロツメクサで吸蜜。写真を撮る立場からは、もっと山らしい花に止まってほしいと願ってしまいます。シロツメクサはお気に入りの様子。
ここでのレンゲツツジはまだしばらくは楽しめそうでした。
見上げるとハロが出ていました。
自宅カッコウ
2024年7月5日記
下の写真は自宅の2階屋根に設置してあるアンテナに来たカッコウです。ここで鳴かれるとかなりの音量です。我が家は2階リビングなので、これは近いな…と思ってベランダに出て屋根をそっと見上げると、結構至近距離で姿を見ることができます。すぐに飛ばれてしまいますけどね。
でも毎日来るわけではなく、全く声を聞かない日もあります。カッコウの声はかなり遠くまで届くので、鳴いていないときはどこに行っているんだろう、一体どれだけ縄張りが広いのか?とずっと思っていました。
カッコウの縄張りについて検索してみると、かなり複雑なようです。
行き当たったのはこのページ。「一般財団法人 中村浩志国際鳥類研究所」の「カッコウの複雑な繁殖生態」です。ここに書いてあることをすごく簡単に書くと次のようになると思います。
・囀っていないときは山で採食している。
・強い雄同士が囀る範囲は重ならない。
・強い雄はなわばりをもつが、中間以下は縄張りを持たない。
・強い雄がいなくなるとほかの雄が侵入して囀る。
なので自宅屋根のアンテナでなくこのカッコウも、同一個体なのかどうかわかりません。いろいろな雄が入れ代わり立ち代わりやってきている可能性もあります。
カッコウもいろいろ大変なのだなと思ってしまいました。7月に入るとカッコウが住宅街で鳴くことはなくなりました。
畦道6月上旬
2024年6月30日記
畦道探鳥です。
畦道とはすでに名ばかりで、というのも休耕田化が進んで、歩くルートで水が入っている田んぼはわずか2,3枚ほど。
クワの実がだいぶ色づいてきました。
カキはこんな感じ。
リンゴも順調です。
用水にはセグロセキレイの若いのがいました。
鳥は他にスズメ、カワラヒワ、ウグイス、モズ、ヒヨドリ、ツバメ、ムクドリ、ハシボソガラス、アオサギ。ウグイスは、「ホー」だけで止まってしまう鳴き声であまり聞いたことのないタイプの囀りでした。
蝶で撮れたのはルリシジミ。
たくさんのカタツムリの謎
2024年6月30日記
畑で草取りと草撮り。6月上旬です。
カタバミ。葉が家紋に使われていたとは知らず。くわしくはここで。
ドクダミ。英名は“fish mint”。そう来たかという感じです。
ウリハムシ。
さてこの日気になったのはカタツムリです。スギナと格闘していたら、カタツムリの殻がごろごろ出てきました。
集めてみるとこんな感じ。2m×2mの範囲で生きているものも含めて30個見つけました。あまり見かけなくなったという印象のカタツムリですが、場所によってはこんなに高密度だということです。
そしてこれだけ死んでいるものが多いのも気になります。30個のうち生きていたのは5個だけ。まだかなり殻なのに空っぽなのもたくさんありました。ちなみにこの畑は基本的に無農薬。
生きている個体は、早速脱出を図っていました。ウスカワマイマイでしょうか、よくわからないです。
サシバとサンコウチョウ
2024年6月30日記
カラマツ林が伐採されて、毎年来ていたサシバが今季は来ていない某所に行ってみました。すると車の中からサシバを確認!運転中だったので写真はありませんが、帰りにも見かけました。
とりあえず今年の夏はサシバが来てくれていたことがわかってほっとしました。
伐採現場を通り過ぎ、林道の奥まで行ってみるとここでもよい出会いが。サンコウチョウです。姿は確認できませんでしたが、ここにこの夏もやってきたことがわかって、嬉しく思いました。
鳥は他にクロツグミ、ヤブサメ、ホオジロ、メジロ、ヒヨドリ、カケス。
蝶は翅がぼろぼろのクロヒカゲ。
蛾は以下、最初のイカリモンガ以外は未同定です。
最後の蛾なんてとてもきれいで特徴的なので、図鑑を見ればすぐわかるかと思ったのですが、同定できず残念です。
花はガマズミ系と思われるこれと
ウツギ系と思われるこれ。ヒメウツギと考えてみました。
というわけでこの日の林道探索はおしまい。
サシバとサンコウチョウが確認できていい日になりました。
6月1回目の戸隠 その3(鳥と虫)
2024年6月23日記
森の中は終始エゾハルゼミの声に満ちていて、鳥影は薄かったです。たくさん声を聞いたのはホトトギス。カッコウとツツドリもよく鳴いていました。
その他、ヒガラ、、ミソサザイ、ウグイス、キクイタダキ、コサメビタキ、キビタキ、アオジ、そして水面に浮かんでいたカイツブリ。
冬にはどこへ行くのでしょうね。
モリアオガエルの卵塊を見つけました。次回はきっと数が増えていることでしょう。
蝶は何頭かキマダラヒカゲ系。相変わらずサトとヤマの区別はよくわかりませんが、ヤマキマダラヒカゲということにしてみます。
コジャノメ。あとサカハチチョウを見ました。
難しいですがシロスジヒメエダシャクと考えてみました。後翅の灰色の太い横線が印象的です。
未同定。
初めて見る昆虫。センブリの仲間らしい。
シリアゲムシの仲間。
カワトンボの仲間。「トンボハンドブック」を買ったものの、ニホンカワトンボかアサヒナカワトンボかの区別は私にはできません。
こちらはエゾイトトンボと考えてみました。難しいですね!
というわけで、また昆虫の同定に悩む季節がやってきました。同定は時間泥棒なので、ほどほどにしておこうと思っています。そのためには撮ってくる写真もほどほどにしなくては。
本当は捕まえることが同定には必要なのですが、そこまではしないことにします。眼の前にこんなにもたくさんの種類の生き物がいるということがわかるだけで自分には十分なので。
6月1回目の戸隠 その2(ヤブデマリなど)
2024年6月23日記
その1のつづきです。例によって記事を分割している基準は特になく、1回だけでは写真が多すぎるという理由だけです。(その3も予定しています)
今回はギンリョウソウの写真からスタート。ここではあまり多くはありません。
クルマムグラ。
クルマバソウ。
上から見ていると見分けるのは困難ですが、横から見るとわかります。
こちらはクルマムグラ。
そしてクルマバソウです。
今回は2種類を比較できる写真を撮ってきました。
それからこれも5月の際にはうまく識別点を撮れていなかったトウダイグサの仲間。まずはナツトウダイ。
下の小さめの写真は見分けるポイントの「腺体」(蜜腺)を撮ってきたものです。
三日月形をしていることがわかります。
同じトウダイグサの仲間でこれはたぶんタカトウダイ。ハクサンタイゲキかもしれません。
腺体の形は楕円形です。
たくさん咲いていたユキザサは完全におしまい。
しかし代わりによく似た花が咲いていました。ユキザサよりは大型の種類です。帰ってきてから調べてみると、オオバユキザサ(ヤマトユキザサ)のようです。ただ似た種類が多くはっきりしません。
サルメンエビネ。始めて見ました。サルメンとは猿面。絶滅危惧種。これは植栽です。
以下、木の花です。
ヤブデマリ。装飾花は蛾の形と言ったら怒られるでしょうか、でも私にはそうにしか見えません。
トチノキ。たくさんありますが、花が咲いていたのは1株だけでした。下は葉っぱ。
ホオノキとの見分けは、トチノキの葉は根本でくっついて見えるのに対して、ホオノキの葉はそれぞれが独立してついていることです。
こちらはホオノキの葉のつき方です。
エゾユズリハ。
葉のほうが私には魅力的です。
サワフタギ。シロホタルガの食草で、シーズンが来ればまたこの蛾が見られることでしょう。
レンゲツツジ。
花ではありませんがカツラの葉。香ばしい匂いが漂っていました。
その3に続きます。
6月1回目の戸隠 その1(タニギキョウなど)
2024年6月23日記
ここから6月分です。
今年は戸隠を重点にしようかなと思っています。一時期ほどの混雑はありませんし、他地域ではちょっとクマ事故が気になります。
戸隠にももちろんクマはいて私自身も目撃したことがあり、植物園入口のクマ情報を見ても毎日のようにクマが出ているわけですが、ここではずっと事故が起きていませんし、いつも必ずそれなりに人はいて、なんとなくではありませんが他地域を1人で歩くより安心できる気がします。
5月には見られなくて今回登場した花のひとつがこのタニギキョウです。
小さくて地味な花ですが、こうしてまとまって咲いていると趣があります。
大きな群落はありませんがところどころに咲いているので、見つけるたびにしゃがみこんで観察したり写真を撮ったりしました。
それから同じく5月には咲いていなかった花、クワガタソウです。
名前の由来は実や萼片の形からだそうです。この花に限らず、植物の命名者は花よりも、葉や実の形に着目するケースが多いのが面白いと思います。
5月はまだつぼみだったクリンソウは見頃でした。白い花が多いので、この花のある場所は華やいで見えます。
また5月にはほとんどがつぼみだったベニバナイチヤクソウも開花していました。季節の移り変わりをこうして目のあたりにできるのは楽しいことです。
前回林床を見事に飾っていたズダヤクシュは終わりを迎えようとしていました。毎週のように行かないとどんどんと花が移り変わってしまい、ちょうどよい状態を見ることができないなと改めて思います。
結実期をむかえると花の下にグリーンの部分が現れて伸びてくるのですが、これは花のどこの部分だったのでしょう。
前もたくさん咲いていたシロバナノヘビイチゴ。
タチカメバソウは終わりかけという感じで、花の数はだいぶ少なくなっていました。
ツマトリソウ。
コガネムシがくっついていました。キスジコガネでしょうか。
以下5月にも見られた花を並べます。
ルイヨウショウマ。5月はいたるところに咲いていましたが、今回は数か所だけでした。
ギョウジャニンニクは変わらずつぼみ。
ヤグルマソウは花茎がだいぶ伸びましたがまだつぼみ。
赤い葉と緑色の葉が混在していました。
ホウチャクソウ、ムラサキサギゴケ、マムシグサの仲間、クルマバツクバネソウ。
その2に続きます。
エゴノキとサンショウクイ
2024年6月19日記
5月分最後の記録はいつもの近所の森です。
ギンランを探しに何回か通ったのですが、結局今季はここでギンランを見ることはありませんでした。タイミングが悪かっただけならいいのですが、5月にギンランを確認できなかったのはここ数年で記憶にないことなので、ちょっと気になっています。
エゴノキです。この森では6月に見られるという印象だったので意外でした。
例年よりは早かったようで、花は終わりかけていました。
その他の花々、イボタノキなど。
鳥はあまり視認できませんでした。しっかり見られたのはこのサンショウクイくらいです。
その他、イカル、カワラヒワ、スズメ、ヤマガラ、シジュウカラ、キビタキ、メジロ、ウグイス、コゲラ、ヒヨドリ、カッコウなどを確認することができました。
春に長く花をつけていたウグイスカグラは結実。
これはナワシロイチゴ。結実すれば食べられるとのことですが、生ではかなり酸っぱいので加工用だとか。
もっとゆっくりしたかったところですが、メマトイがひどくて長居はあきらめました。これからは蚊も大量発生するでしょうし、ちょっとこの森歩きは敬遠したくなります。でもこうした虫たちの存在が鳥の命を支えているわけですね。
5月3回目の戸隠 その3(エゾユズリハなど))
2024年6月15日記
その1「ズダヤクシュなど」、その2「ヤマシャクヤク」の続きです。3回に分けたのには種類別とか特に意味はなく、写真が多すぎるということだけです。
ツリバナ。実はわりと目立ちますが、花はこんな感じ。でもこれはこれですごくいいなと思いました。高いところにあり、風で揺れるので撮るのは難しかったです。
これは調べたところヒメモチという木らしいです。日本固有種で多雪地に見られる種類だとか。
エゾユズリハ。若葉が美しかったです。調べてみるまで視界に入っていなかった植物でした。これも多雪地特有の種類だそうです。
ヤマツツジ。
クリンソウがいよいよつぼみを持ち始めました。
ヤグルマソウも上に同じです。
ベニバナイチヤクソウもつぼみ。
ギョウジャニンニクもつぼみ。
とても目立つ青白い感じの若葉。googleレンズでイヌエンジュと判明。
ウラジロモミでいいんでしょうか。
林床にたくさん生えているのですが、この中で大木に育つ確率ってどのくらいなんでしょう。
ちなみに4月はこんな感じでとてもかわいかったのです。
シダは相変わらず名前はわからないままかわいいおもしろいと写真を撮るばかりです。
ただこれはヤマドリゼンマイという種類らしく(よく見ます)
またこのヘビみたいなムカデみたいなのはシシガシラという種類みたいです。
鳥でなんとか撮れたのはコガラ。
それからカイツブリ。
声だけも含めた確認種としては、アオジ、ノジコ、ウグイス、センダイムシクイ、ヒガラ、シジュウカラ、エナガ、ミソサザイ、アカハラ、クロツグミ、キビタキ、コルリ、ニュウナイスズメ、アカゲラ、コゲラ、キバシリ、ヒヨドリ、サンショウクイ、カッコウ、ホトトギス、ツツドリ、マガモ、カイツブリの23種でした。
5月3回目の戸隠 その2(ヤマシャクヤクなど)
2024年6月13日記
その1の続きです。鳥は声も姿も薄く、お花見中心の森歩きとなりました。
雨が降ったり止んだりの森の中で、ひときわ輝いて見えたのはヤマシャクヤクです。
数は多くないものの、森のあちこちで見ることができました。
ヤマシャクヤクは結実の美しさも楽しみです。9月頃。
久しぶりに見たツバメオモト。思わず声が出てしまいました。
別の場所のツバメオモトポイントを台風災害で失ってしまったので、嬉しい出会いになりました。ここにもあったんだ的な。
とてもたくさん咲いていたシロバナノヘビイチゴ。
ヘビイチゴという名前ですが、ヘビイチゴの仲間ではなく、実は美味しいとか。オランダイチゴ属。
クルマバソウ。
クルマムグラとはこの花弁の付け根の形で見分けます。こちらは漏斗状。そして印象もなんとなく清楚な感じがします。
ナツトウダイでいいと思います。しっかり識別ポイントを理解していなかったので、下のようなピントが今ひとつ合っていないものしかありませんでした。
ここの形でこの仲間は見分けるとのことです。腺体という名前だそう。なんとか三日月型の腺体の尖った先が見えています。次はしっかり写真を撮ってきます。
ホウチャクソウ。
クルマバツクバネソウ。
サワハコベ。
ツマトリソウ。
2週間前はあちこちにたくさん咲いていたオオタチツボスミレは早くも(と言っていいのか)もう終盤。
ニョイスミレ。
ムラサキケマン。
5月3回目の戸隠 その1(ズダヤクシュなど)
2024年6月11日記
5月末の戸隠、標題の通り5月3回目です。
園内は人もまばらでした。ミズバショウはおしまいだし、葉が茂ってきて探鳥には向かないしといったところです。でも、個人的には毎週行きたい戸隠です。行くたびに見られる花がどんどん移り変わっていくからです。
前回はまだスプリング・エフェメラルが残っていて、タチカメバソウが出始めといったところでした。サンカヨウやシラネアオイも見頃でした。それから2周間。
森の中で一番目立っていたというか、どこにでも咲いていたのはズダヤクシュでした。
地味な花ですが、固まって咲いている様子やクローズアップして見えてくる花の造形はとても美しいと思います。
ズダヤクシュに並んで魅力的だったのはユキザサ。前回はまだつぼみでした。
この花も、群生している様子も近寄って見てわかる繊細な造形ともにとてもいいです。
ズダヤクシュとユキザサだけでかなり写真を撮ってしまい、取捨選択が大変でした。
それから2週間前は咲き始めだったタチカメバソウは全開です。
やっぱりムラサキ科の花は好みです。
和名は「亀葉」の草ということなんでしょうが、そこに目をつけるのか?と思ってしまいます。
ルイヨウボタンも命名は葉の形から。ボタンに葉の形が似ているので類葉牡丹。私のような素人は葉には目がいかず、やっぱり花に注目してしまいます。花弁のように見えるのが萼片で、印象としては緑色の花です。
地味といえば地味ですが、同系色でまとめた姿は結構好みです。
チゴユリ。「エゾムラサキの見分け方」にいろいろ書いたので今回はいろいろは省略。
かなりの数が咲いていました。
雨が降ったり止んだりしていたので、濡れ咲く様子が見られてかなりよかったです。
雨模様だったので、サンカヨウの花が濡れて透明になるところが見られるかもしれないと少し期待していたのですが、やっぱり無理でした。一株くらい花が残っているものがあるかなと思っていましたが…。
シラネアオイもおしまいです。
そしてコミヤマカタバミ。
開いた花を見たかったわけですが、残念ながらコミヤマカタバミの花期も終わっていました。
この植物は葉っぱに目が行きますね。
つづきはこちら。
自宅でカッコウ
2024年6月3日記
窓から撮りました。
最近は家の周りで見かけることが少なくなってきて寂しいです。
ワタノメイガ
2024年6月3日記
家の中にいた蛾。なかなか凝った模様で美しいです。
ワタノメイガらしいです。綿の害虫としての命名だと思いますが、ネットで調べるとオクラについちゃうみたいですね。その他の食草はムクゲやフヨウなど。
オオワタノメイガという種類もいて、(↑)この後翅外側を横切る線(亜外横線)がもっと太く直線的だとか。でも確証は持てません。
図鑑によってはオオワタノメイガはワタヌキノメイガとなっているそうです。
ハルジオンという曲とカタバミの家紋
2024年6月2日記
庭と畑で雑草と作物の写真をぽちぽち撮りました。
ハルジオン。
「ハルジオン」はYOASOBIやBUMP OF CHICKENの曲名になっています。調べてみたら、ORANGE RANGEにも「ハルジオン」、乃木坂46には「ハルジオンが咲く頃」という曲がありました。それほどインパクトがある花、みんなが魅力的だと思う花ではないように思うのですが、語感がいいのでしょうか。
YOASOBI 「ハルジオン」
BUMP OF CHICKEN 「ハルジオン」
そして、見た目がよく似ているヒメジョオンはなぜ曲名に使われないのでしょうか。
と思っていたら、松任谷由実の曲に「ハルジオン・ヒメジョオン」というものがあることを知りました。また、尾崎亜美も「ヒメジョオン」という歌を歌っていることがわかりました。
さだまさしでは「春女苑」という曲がありました。これは春紫苑(ハルジオン)と姫女苑(ヒメジョオン)とが混じってしまったものですね。
ドクダミがつぼみをつけはじめました。紫の縁取りの葉はやっぱりいいなと思います。
ヘビイチゴ。左画像の偽果には光沢がありません。ヤブヘビイチゴだと光沢があるということです。また右画像の葉は、ヤブヘビイチゴの場合はもう少し細長い感じです。
ジシバリでいいと思います。オオジシバリの葉はもっと長くて切れ込みがあるとのことです。名前の由来を調べてみましたが、あまり納得できません。
ハハコグサ。この名前の由来も調べてみましたが同じように、そうなの?という感じ。
カラスノエンドウは結実。
畦道では見かけなくなったホトケノザですが、それは草丈の高い草との競争に敗れたということであって、除草している畑ではまだまだ健在です。
それはオオイヌノフグリも同じこと。両種ともとても花期の長い花です。
カタバミ。葉の形がかわいいのに、あまり注目されていない植物です。オオイヌノフグリの画像投稿はSNSでも結構あるのに対して、カタバミはほとんど見かけません。
ただ、それはSNSの話であって、とても繁殖力の強い植物として昔から認識されていたようです。子孫繁栄の意を込めて、家紋にも用いられてるそうです。知らなかったのは私だけで、五大家紋の一つだとか。メジャーもいいところでした。家紋デザインモチーフは、花ではなくてこのすてきな形の葉っぱです。
ちなみに五大家紋とは「藤紋」「桐紋」「鷹の羽紋」「木瓜紋(もっこうもん)」「片喰紋(かたばみもん)」だそうです。
テントウムシの幼虫をはさんで、畑の面々。
ジャガイモ。ナス科の花って感じです。
アスパラガス。ユリ科と言われてなるほどと思っていた花でしたが、キジカクシ科になったそうです。
同じくユリ科からキジカクシ科に移ったものの中で自分に馴染みがあるものでは、ナルコユリ、マイヅルソウ、ヤブラン、コバギボウシ、オオバギボウシなどがあるようです。手持ちの図鑑はユリ科のままなので、混乱します。
かわいいゴボウ。
2羽のヒヨドリが俺のイチゴだ!と争っていたので、君たちのものではない!と2羽とも追い払っておきました。まだ青いんですけど。
続いて花壇。
勝手に生えてくるオルレアにはヒメカツオブシムシがびっしり。時々部屋にも入り込んでしまいます。
湿原にて
2024年6月2日記
某湿原でのオオヨシキリ。ちょっとわかりにくいですけど、右上の枝にいます。
同じく湿原のモズ。平地にとどまる個体と山に登ってくる個体と、どう違うのでしょう。
エゾムラサキの見分け方
2024年5月28日記
またしてもエゾムラサキを見に行きました。
花の数が増え、茎もだいぶ伸びてきました。
この茎が上に伸びるというのは、よく似ているワスレナグサとの違いです。ワスレナグサは地面を這うように伸びます。
また萼の切れ込みが深いのもエゾムラサキの特徴です。
そして、その萼や茎に生えている毛が鉤状に曲がっているのもエゾムラサキの特徴です。ワスレナグサの毛は平たく寝ているのだそうです。
エゾムラサキ以外の観察種も紹介します。
なかなか見ごたえがあったのがニガイチゴの仲間。林床一面を覆い尽くしていました。
葉の形からするとミヤマニガイチゴでしょうか。
ニガイチゴの葉は卵形、ミヤマニガイチゴの葉は中裂し先端は尾状に尖ると図鑑にはあります。
これほどまとまって咲いているのを見たことがなかったので、変な声が出てしまいました。
チゴユリ。
漢字で書くと「稚児百合」。小さなユリという意味ですが、ユリ科ではないというのは豆知識。手持ちの図鑑だとユリ科ですが、最近の分類ではイヌサフラン科になったとのこと。イヌサフランというと猛毒というイメージがあります。チゴユリはいかに…と思って調べてみたら、やはり全草毒だということ。
ニョイスミレ。
ニョイとは「如意」。僧侶が持つ仏具のことで、それに形が似ているということからの命名なのだそうです。
その如意は「孫の手」が原型なんだとか。如意とは思い通りという意味なのですが、それはかゆいところに思い通りに手が届くということらしいです。
なんだかちょっと笑ってしまいました。それに如意というと孫悟空の如意棒のイメージが強すぎました。
さすがにショウジョウバカマはおしまいです。
ニリンソウは茎が伸びて雰囲気がだいぶ変わってきました。
ジンヨウイチヤクソウ。
ずっとつぼみのままです。知っている花の中では一番蕾の時期が長い植物ではないでしょうか。
ムラサキケマン。
前回もこの花で吸蜜していたツマキチョウをまたここで見ました。
ちなみにムラサキケマンは有毒で、これを食草とするウスバシロチョウも毒蝶になるのだそうです。ツマキチョウは蜜を吸うだけなので毒はもらえないと思うんですがどうでしょう。
ちなみにこの日、ウスバシロチョウを見ました。今季初認です。
スジグロシロチョウの仲間。今回はヤマトではないスジグロと考えてみました。
ヨツモンカメムシ。樹上にいるために普段は人目につくことが少ない種類だそうです。
鳥はアオジ、ノジコ、ウグイス、ヤブサメ、ミソサザイ、ヒヨドリ、イカル、ヒガラ、ホトトギス、カッコウ、アオゲラなど。
レンゲツツジが咲き始めていました。
里山でサシバを探すも無念
2024年5月28日記
5月中旬の里山、目的はサシバの確認。毎年この山の山麓にはサシバが飛来するわけですが、大規模伐採があったので、今年はサシバが定着してくれるかどうか心配です。
まずは山麓の果樹園の中の道を行きます。ここでサシバを確認できる例がこれまではよくありました。猛禽の姿を見つけて双眼鏡で見てみるとサシバではなくノスリ。
山道に入るとツクバネウツギを見つけました。ホトトギスの声が聞こえてきました。今季初認です。ほかにクロツグミ、キビタキ、サンショウクイ、ヒヨドリ、ウグイス、ヤブサメ、ヒガラ、コガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、カワラヒワなどを確認しました。クロツグミのメスは視認しましたが、あとは声だけです。特にホトトギスは結構近いのに、見つけることはできませんでした。
この山はカタクリの山でもありまして、もちろん花はだいぶ前に終わっていて、葉がまだ残っている状態でした。このカタクリの朽ちていく葉をしっかり見たことがなかったのですが、その素敵デザインにちょっと惹きつけられました。これはなんとも美しい。
他のカタクリの葉のカットは、写真倉庫820にまとめてみました。
前回は寄らなかった山頂に、今回は行ってみました。ホタルカズラの群落がありました。
山頂を後にして、登りとは別コース、林道経由で周回します。
道中見た花と虫。
これはクルマバソウによく似ていますが、花の下の形が丸いのでクルマムグラです。
クルマバソウはここがほっそり。
アマドコロ。茎を触ってきたのでたぶん大丈夫。ナルコユリではありません。アマドコロの茎には角張った筋があり、ナルコユリは丸い茎です。
コジャノメでいいと思います。
これはキアゲハ。例年この時期にはウスバシロチョウをたくさん見ますが、今回は観察できませんでした。あとハルゼミの声を聞きました。
鳥はコガラとキビタキ、クロツグミ、ウグイス、メジロの囀り、キバシリの地鳴き。登りでも見たクロツグミは、ここでもメスを視認できました。
伐採地まで降りてきました。このあたりでもサシバが高いところに止まって獲物を探している姿を何度か見たことがありますが、この日サシバの姿はありませんでした。声も一度も聞くことはありませんでした。
これまでサシバの姿を見た場所(地図の★が止まっているのを見たことがある場所)からすると、この伐採地の中か奥に営巣していたのだろうと思います。そこを拠点として、北側(今回の下山口)と南側(今回の入山口)周辺の農耕地で採食をしていたのだろうと考えます。その環境がこれだけ変わってしまうと、やはり今季はここにサシバは来ないのかもしれません。
5月2回目の戸隠 その2
2024年5月26日記
その1はお花見編。こちらは鳥編です。この日は日本野鳥の会長野支部の探鳥会が入っていたため、駐車場は長野ナンバーが多かったです。他にも学生グループなど複数の探鳥グループが入っていたっぽく、園内の人は多めでした。最近はあまり見かけることがないスコープを持った方もいました。
しばらく歩いただけでキビタキ、センダイムシクイ、ウグイス、キクイタダキ、ヒガラ、コガラ、ゴジュウカラ、キバシリ、ミソサザイ、サンショウクイ、キジバト、ツツドリ、ノスリ、カケス、カワラヒワなどを確認しまして、さすが戸隠という感じでした。上は割と近かったキビタキ。
こちらはイモムシを捕らえたヒガラです。下はカケス。
ただやっぱり気になるのはアオジの声がしないことです。車から降りたらすぐにアオジを中心としたコーラスに包まれるのが戸隠のイメージなので、ここまで少ないと心配になります。
やっとヤブに潜んでいるアオジを見つけました。近くでクロジも確認です。
水場でアズマヒキガエルを見つけました。非常に敏感で、池に近づくと水中に潜ってしまいました。
何分くらい潜っていられるのかちょっと興味はありましたが、今回はスルー。
その後、コルリ、コサメビタキ、メボソムシクイ、ヤマガラ、エナガ、アカゲラ、カッコウ、イカル、カルガモ、マガモなどを確認しました。
メボソムシクイは植物園内では珍しいです。記憶になく、自分の中での初記録かもです。コルリは囀りを聞くことはできませんでしたが、地面で採食している様子を見ることができました。カッコウは初認です。前回池にいたコガモとキンクロハジロはさすがにもういませんでした。
この日は最後までアオジは少ないままでした。少なくなったと言えばあとはアカハラです。これも以前は至る所で見ることができた種類でした。
戸隠のこの場所の環境が変わってきているからなのか、それとも気候変動が要因なのか、アオジやアカハラという種に何かが起きているのか、そこはわかりませんけど、以前の様子と大きく変わってきていることはやはり気になります。
5月2回目の戸隠 その1
2024年5月26日記
5月中旬、今季2回目の戸隠です。
まずはお花見編。上はミズバショウ。そろそろ終わりです。
スプリング・エフェメラルもそろそろ見納めかなと思いながら歩きました。
残念ながら閉じていたキクザキイチゲ。
ヤマエンゴサク。
カタクリはもう残りわずかでした。
春の花から初夏の花への切り替わりを一番感じたのはこのタチカメバソウ。
まだ少ししか咲いていませんでしたが、これからの主役です。
5月上旬ではまだ花がなかったコミヤマカタバミも咲き始めていました。
こちらもキクザキイチゲと同様閉じていましたので、次は開いているところを見たいです。
すごく増えていたのはオオタチツボスミレ。
白い距がよく目立ちます。
サンカヨウ。
地上に顔を出してから咲くまでがとても早いと感じます。濡れると花弁が透明になることで知られる花です。まだその姿を見たことがありません。
シラネアオイ。
ここでは植栽です。毎年この花の豪華な眺めに圧倒されます。
オオカメノキ。
そろそろ花期はおしまいのようで、すでに花を落としてしまっている株も多かったです。
その他の注目している花。右下はクリンソウで、まだ葉っぱだけでした。
赤い実をつけているのはヒメアオキ。実が冬を越すのというのが面白いです。
ニリンソウはまだまだ盛りです。その2に続きます。
文字通りの三日月
2024年5月19日記
ときどき月が撮りたくなります。
5月11日月齢3.3。
こちらは地球照。
エゾムラサキ再び
2024年5月19日記
午前中はギンラン探し、午後はエゾムラサキが咲く某所へ。やっぱり何度も見ておきたい花なのです。
エゾムラサキを見に来たわけですが、ここはニリンソウが美しいところでもあります。
素敵な眺めです。
これはムラサキケマン。
ニリンソウと一緒に咲いている場所もありました。
ムラサキケマンで吸蜜しているのはツマキチョウです。
前回見つけたリンゴ系のつぼみは開いていました。やっぱりズミでいいのかな。手持ちの植物図鑑にはエゾノリンゴという種類もありますが、つぼみが赤いのはズミの一つの特徴のようです。別名コナシ。上高地の小梨平はこの花からの命名なのでしょうか。
ショウジョウバカマはそろそろおしまいという感じで、茎はかなり長く伸びていました。スプリング・エフェメラルの中では花期は長い方です。もっともショウジョウバカマは葉が残るので、スプリング・エフェメラルに入れることには異論もありそうです。
例年よりちょっと早めのベニバナイチヤクソウのつぼみ。ただここ1箇所だけだったので、例外的に早いのかもしれません。
ジンヨウイチヤクソウもまだまだつぼみ。
レンゲツツジもまだつぼみ。
白い距が目立つオオタチツボスミレが咲き始めていました。普通のタチツボスミレはおしまいです。
モミジイチゴがちらほら。
ホウノキの展開。
もう採られない段階まで生き延びたコシアブラの若葉。
このサイトではずっとクロモジとして扱ってきましたけど、これからはオオバクロモジと表記します。
野鳥はアオジ。
モズ。
その他、ノジコ、ウグイス、キビタキ、クロツグミ、シジュウカラ、ヒガラ、エナガ、ゴジュウカラ、イカル、カワラヒワ、サンショウクイ、ヒヨドリ、キバシリ、ツツドリ、ノスリでした。大型ツグミの地鳴きを聞きましたがたぶんクロツグミ。
虫では上記のツマキチョウ以外にスジグロシロチョウの仲間、そしてエゾハルゼミの初鳴を記録です。
さてこの日の目的のエゾムラサキです。
1週間前に比べて明らかに花の数が増して、森の一角が華やかになっていました。
前回も書いたように、この花は国内でも分布は限られています。本州でも中部以外にはないらしく、そして私もここ以外でエゾムラサキを見たことはありません。
この場所でもごく限られた一角にぽつんと群落があるだけです。ちょっと不自然な気もしますので、自生地なのか人為的に持ち込まれたものなのかわかりません。
でも他では見られないわけですから、私にとってとても貴重な観察場所になっています。
盗掘の被害にあったこともあって、それ以来、記事を書く場合には場所が特定されないように特に気をつけています。
ギンランまだでした
2024年5月19日記
5月中旬、いつもの近所の森。快晴25℃。目的はギンラン探し。
で結論から書きますとギンランは発見できませんでした。少し早かったのかもしれません。ただ例年だともう出ている時期なんですけどね。
ギンランの代わりに愛でてきたのはこのホタルカズラ。
エゴノキがつぼみをつけていました。咲くのが楽しみです。
鳥はまだシメがいて、夏鳥ではサンショウクイ、センダイムシクイ。その他スズメ、カワラヒワ、エナガ、シジュウカラ、キジバト、ヒヨドリです。
エゾムラサキが咲き始めた
2024年5月19日記
5月連休最後の探鳥。標高を上げたのでさやわかそのもの。
毎度おなじみのリョウブの若葉の美しさ。
カラマツの若葉も美しい。
鳥はそれなりにいましたが、写真に撮れたのはこのアオジくらい。
ほかにはノジコ、ヒガラ、コガラ、シジュウカラ、ヤマガラ、ウグイス、キビタキ、クロツグミ、メジロ、コゲラ、アオゲラ、ヒヨドリ、カケス、ニュウナイスズメ、ノスリ、キジバトを確認しました。
見た木の花の紹介。
クロモジ。いろいろ調べてみるとこのあたりのクロモジはすべてオオバクロモジらしいです。
オオカメノキ。
モミジイチゴ。
クサボケ。
リンゴ系の花のつぼみ。ズミとかでしょうか。
続いて山野草。
タチツボスミレ。
ショウジョウバカマ。
ニリンソウ。
ムラサキケマン。
ヒトリシズカ。
湿地帯でリュウキンカ。
同じ場所でミズバショウ。
そしてここはエゾムラサキの咲く場所です。咲き始め。1週間前に来たときにはまだ何もなかったのに、すごい生長スピードです。
ワスレナグサによく似ています。それもそのはずで同じムラサキ科ワスレナグサ属。ワスレナグサはヨーロッパ原産、このエゾムラサキはもともと日本に自生している種類です。北海道のほかは本州中部でしか見られません。
庭と畑で
2024年5月18日記
キュウリグサは安定のかわいさ。
初夏になって現れたノヂシャ。
アスパラには目ざとく(実際には嗅覚を頼りにやってくるので正確な表現ではありませんが)、アスパラハムシ(ジュウシホシクビナガハムシ)。
緑が濃くなる森
2024年5月18日記
5月上旬いつもの近所の森です。今回は車で林縁に乗り付け。6時半スタート、気温は10℃。
車を降りてすぐにエゾムシクイの声が聞こえてきて幸先がいいスタートです。その後もキビタキやサンショウクイなどあちこちから声が聞こえてきますが、葉が茂ってきていて視認は難しくなってきました。
そんな中やっと見ることができたサンショウクイです。やや露出オーバーになってしまい残念。
エゾムシクイと、キビタキ、サンショウクイの他には、コサメビタキ、ヤブサメ、メジロ、シジュウカラ、エナガ、コゲラ、アオゲラ、ツツドリ、キジバト、スズメ、カワラヒワ、イカル、そしてシメとツグミがまだいました。
ガマズミの仲間。
ついこの間までは満開状態だったウワミズザクラはすでにおしまい、代わりにヤマツツジが見頃を迎えていました。季節がどんどん進んでいきます。
ツグミ終認
2024年5月18日記
5月上旬、夕方の畦道探鳥の記録です。
この日のねらいはツグミの終認確認。もうさすがにいなくなったでしょう…と思っていて、実際最後の最後までツグミはいなかったのですが、家に戻る直前に、目の前をツグミが無言で飛んでいきました。
結局、最後にツグミを見たのは5月連休の最終日のことでした。
鳥はほかにスズメ、カワラヒワ、ムクドリ、コムクドリ、ヒヨドリ、ツバメ、モズ、セグロセキレイ、ハシボソガラス、ノスリ、カルガモ、アオサギでした。
これは畦道の途中にあるクワの木です。切られてしまって小さい株が多い中、これはかなり大きな木です。
実は、5月上旬の段階でこんな感じでした。最近畦道を歩いていないので、今はどうなっているでしょうか。
いわゆる雑草たちは、背の高い草に置き換わり、春先に目を楽しませてくれた花々はほぼ消えてしまいました。
スズメノテッポウです。田起こし前の田んぼにたくさん生えている草で、草笛遊びができる馴染みの草ですが、休耕田が増えて見る機会が減りました。
フジ。
アケビは雌蕊だけになっていました。これが実になっていくんですね。
![クズ](../f24_img/2405b007.jpg)
クズの若葉が出てきていました。夕日に照らされるとなかなかの美しさです。
フォトジェニック・ノジコ
2024年5月12日記
「戸隠のスプリング・エフェメラル」・「開いたキクザキイチゲは最高です」の続きで、鳥編です。
最初に見たのはキジバトでした。声はキビタキ、ウグイス、センダイムシクイ、ミソサザイ、ヒガラ、エナガ、モズなど。
戸隠と言えば車を降りた瞬間から森全体をアオジの囀りが包みこんでいるという印象があるのですが、それはもう過去のものなのでしょうか。アオジはとても減っていると思います。
木道を歩きながら、コルリ、コサメビタキ、アカハラ、シジュウカラ、ヤマガラ、コゲラ、ツツドリの囀りを聞きました。アカハラもとても減った種類の一つだと感じます。以前は湿地帯のあちこちで見かけたのですが、最近は1回観察できればいいほうかもしれません。
ここでアオジを見かけましたが地鳴きのみでした。
木道を外れるとヒガラが巣材を運んでいました。
コガラ、ゴジュウカラ、キバシリ、ヤブサメ、サンショウクイ、キクイタダキも確認です。
植物園の西端まで来たところでクロジの囀りを聞きました。そしてコルリも。ここは比較的クロジを確認できることが多いです。
過去に戸隠では珍しいコマドリを観察したことがあります。オオルリやマミジロも戸隠では多い鳥ではありませんが、やっぱりここでの観察例があります。何かほかとちょっと違う環境なのかもしれません。
そして今回はなんとマミチャジナイを確認。写真は残念ながら撮れませんでした。
鏡池近くでクロツグミとノジコ、ニュウナイスズメの観察。
ノジコの色は若葉の色なんだなと改めて思いました。
そしてコサメビタキ登場です。
かなりかわいかったです。
キビタキもようやく近くで見ることができました。この個体は人間のわたくし基準ではものすごく歌がうまくて、聞き惚れてしまいました。声に雑味がないというか(なんのことやら)。
木道に戻ったところで、声だけだったコルリを見ることができました。遠かったので大トリミングでコルリとわかるレベルの写真です。
この後地面に降りたコルリをカメラで追ってみましたが、ブレボケ量産で厳しかったです。これはキクザキイチゲといっしょに写すことができて、絵にしたらすてきな場面だと思った次第です。
これらはその中でなんとか見られるカット。
木道に戻ったところでアオジが囀り始めていましたが、やはり数は少なく、オジサンの杞憂を払拭するまでには至りませんでした。
木道で最後に見たのはゴジュウカラ。
ゴジュウカラの頭かき行動をちょうど撮ることができました。逆さになっても木にとっついていられるさすがの足の大きさです。
オオヤマザクラが咲いている場所に戻ってきたところで、花の中にノジコがいるのを見つけました。とてもフォトジェニックでした。こちらは絵にすると、サクラと組み合わせるのがわざとすぎる感じがします。写真だと意外性があっていい感じです。
囀るでもなく、何か虫などを食べるわけでもなく、でもかなり長い時間をこのオオヤマザクラの枝々の中で過ごしていました。
気がつくと私の後ろにカメラマンが集まってきていてびっくりしました。さすが鳥的ハイシーズンの戸隠です。
オオヤマザクラがほとりに立つ池には、コガモ、カルガモ、キンクロハジロ、カイツブリがいました。
オオヤマザクラの色を映した水面をコガモが泳いでいる姿もなかなかフォトジェニックでした。
開いたキクザキイチゲは最高です
2024年5月12日記
「戸隠のスプリング・エフェメラル」の続きです。
鏡池まで行って折り返し。時刻は8時半をまわり、だいぶ暖かくなってきました。
ニリンソウはまだ咲き始めというところ。
天命稲荷まで戻ってきたときに、向こうからやってきたカップルの会話が耳に入ってしまいました。
「サンカヨウって俺のめっちゃ好きな花なんだよね」
「そうなんだ」
「あっこれかも。これサンカヨウだよ。」
ここで「それニリンソウです…」と言うのは野暮だと思って黙っていたんですけど正解ですよね ?」
往路に見たキクザキイチゲはほとんど閉じていたのですが、時間が立つに従って開いているものが増えてきました。ますますシャッターを切る回数が増えてしまいます。
これだよこれ!という青いキクザキイチゲ。
こちらは白タイプ。
どちらもきれいですね。
というわけで開いたキクザキイチゲをたっぷり観察することができて、もうこれだけでもこの日戸隠に来た価値がありました。
カタクリも開いていました。お日様の力は偉大です。歩き始めた時刻はウールの手袋をして薄手のインシュレーションジャケットを着てちょうどよかったのですが、すれ違う人の中には半袖の方も出てきました。
地表から顔を出したサンカヨウ。このドーム状の若葉がなんともかわいいです。
植栽のトガクシショウマ。家にあるのは一輪しか花をつけません。ここのは豪勢です。
「信州野山の花」(今井建樹著:信濃毎日新聞社)を見ると、別名がトガクシソウ、「花かおる戸隠高原」(小川秀一・小川朱美著:ほおずき書籍)、「いっしょに探そう野山の花たち」(馬場多久男他著:信濃毎日新聞社)も同様の記述。でも和名は「トガクシソウ」なのですよね。もしかして長野県がらみの本はトガクシショウマを採用している傾向があったりして。
私もこの花はトガクシショウマの名前がしっくりきます。
続いてこれも植栽のシラネアオイ。
こんなすごい花を自生地で見ることができたら、本当に幸せでしょうね。
戸隠のスプリング・エフェメラル
2024年5月12日記
ここから5月の記事です。大型連休後半は5月3日金曜日から。
戸隠に行ってきました。
早起きするつもりが家を出たのは5時半になってしまい、この時期だと駐車スペースはもう満車かも…と思ったのですが、残り3台枠にぎりぎり車を止めることができました。
帰る頃にはそれはもうすごいこと(本当は止めてはいけない場所にもびっしり駐車していて、さらに空くのを待っている車が道路にまでつながっているということ)になっていましたけどね…。
大型連休初日、ちょうどミズバショウも見頃となれば鳥目的以外の方も大勢来るわけで、そりゃ混みますよね。
でも木道を外れれば、それほど人に会うこともなく、森歩きを楽しめるのは戸隠のいいところです。
こんなミズバショウも見ました。よくササの芽が落ち葉を貫いて伸びているのは見かけますが、ミズバショウでは初めてです。
落ち葉はとても軽いので、芽(ミズバショウの場合は「ほう」ですが)などが下から押し上げると、そのままぽろりと落ちてしまうと思うんですが、こうして突き破る形になってしまうメカニズムにはちょっと興味があります。
積雪が関係あるんでしょうかね。
まだサクラが咲いていました。これはオオヤマザクラでしょうか。
あと森の中で多かった木の花はオオカメノキです。
さて今回は5月初旬の戸隠植物編です。とはいっても見かける花のうち同定できるのはわずかで、しかも自分の気に入っている花しか目に止まらないものですから、とても偏った紹介になってしまいます。
というわけでスプリング・エフェメラルの写真ばかり撮ってきてしまいました。
アズマイチゲです。
森に差し込む陽の光を浴びて美しいです。
花弁のように見えるのは萼片というのはこの仲間(イチリンソウ属)のお約束です。
そしてスプリング・エフェメラルの中で最も好きな花の一つ、キクザキイチゲです。
今回戸隠で1600枚も写真を撮ってしまい、その後の整理が大変でしたが、その1/3くらいはキクザキイチゲでした。
アズマイチゲは白花だけなのに対して、キクザキイチゲは青いものもあって、その色がとてもいいです。
今回歩いた道はこのキクザキイチゲがとても多くて、とても幸せな気分で歩きました。
カタクリ。朝早いせいもあって閉じていました。
スプリング・エフェメラルをもう一つ。
ヤマエンゴサクです。
朝露をまとっていてとても美しい姿でした。
その他撮った花も簡単に紹介します。
エンレイソウ。
フッキソウ。
この花はたくさん咲いていてよく撮るのですが、いつも同定がいいかげんになっています。タネツケバナの仲間でいいんだと思いますが。
ユキザサ(でいいと思いますが…)のつぼみ。
鏡池まで行って折り返しました。
つづきはこちら。
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