野外手帳
楽しきは野山徘徊。
初めての乳房雲
2025年8月4日記
いつか見たいと思っていた乳房雲を自宅で見ることができました。英語では「mammatus」と呼ばれ、ラテン語の「mamma」(乳房)に由来するそうです。積乱雲などの発達した雲の下に現れることが多いとのことで、今回はまさにそのような状況でした。
この独特の形は、雲の中の下降気流と、地面からの上昇気流がぶつかり合って生まれる乱流が原因とのこと。比較的短い時間で消えてしまうことが多いそうなので、やっぱりラッキーでした。7月7月21日のことでした。
蕎麦畑
2025年8月4日記
7月中旬、見頃までもう少し。
畑の脇にはオカトラノオ。
子育て中
2025年8月4日記
「人気のヨツバヒヨドリ」の続きです。7月中旬の戸隠、鳥編です。
最近はここで見かける機会が多い歌うミソサザイ。まだ繁殖が続いているのでしょう。
くちばしが開く角度がエグいです。
池のカルガモ。
雛の姿も。
カイツブリも子連れ。
親に遅れまいと頑張るもう1羽の雛。
ミソサザイ、カイツブリ、カルガモの他はアオジ、ノジコ、アカハラ、クロツグミ、キビタキ、ウグイス、ゴジュウカラ、キジバト、ホトトギス、ノスリです。
人気のヨツバヒヨドリ
2025年8月2日記
「進む季節」の続きです。7月中旬の戸隠森林植物園です。
前回はつぼみだったヨツバヒヨドリが開き、早速アサギマダラがやってきていました。
こちらはミドリヒョウモン。
オオウラギンスジヒョウモンと考えてみました。別カットを見ると性標3本が目立ちます。ウラギンスジだと2本。
また前翅のとがり方もオオウラギンスジっぽいです。個体数は多いです。
翅が擦り切れかけていますが、後翅裏前縁の白斑が5つ見えるのでウラギンヒョウモンです。
ヨツバヒヨドリは、アサギマダラだけでなく、他の蝶にも大人気です。
ヒメキマダラセセリでいいでしょうか。翅脈は黒いのですが、ヒメキマダラセセリはもっとオレンジ色っぽいイメージがあります。ただ、下のセセリに比べて、翅裏の斑が目立ちません。
こちらは斑がしっかり見えるので。コチャバネセセリと考えてみました。図鑑を見ると南西諸島には似たようなセセリがたくさんいるので、もっとややこしいはずです。
トンボエダシャク。トンボじゃないでしょうって思ってしまいます。
イカリモンガ。
ちょっと驚いてしまったアケビコノハの幼虫。ついているのはアケビではないです。調べてみるとアケビ、ミツバアケビ、ムベが食草らしいので、これはムベなんでしょうか。ツヅラフジ科 (アオツヅラフジ、コウモリカズラ)、メギ科 (ヒイラギナンテン、メギ、ヘビノボラズ)も食草であるという情報もあるので、それらかもしれません。
ヨツメトビケラではないかと思います。白紋タイプは見たことがあります。これは斑紋がはっきりしないタイプのようです。
オオヤマカワゲラでよさそうです。山地渓流の昆虫。
なぜかエゾアジサイにいたセミ。前胸背を縁取る淡黄色の線が途中で切れているのがわかるので、コエゾゼミだと思われます。すぐ飛ばれてしまいました。
バイケイソウのてっぺんはトンボにとってよい待機場所のようです。アキアカネ。
そしてノシメトンボ。
サナエの仲間は難しいです。ヒメクロサナエと考えてみましたが自信はありません。
こっちは見当がつかず未同定。
エゾイトトンボでいいと思います。
バッタもわからないんですが、フキバッタっぽいですよね。図鑑で近いのはアオフキバッタ。
進む季節
2025年8月2日記
7月中旬の戸隠森林植物園です。
前回来たときに咲き始めだったエゾアジサイが、その美しさを増していました。
すばらしい青です。
そして前回はつぼみだったバイケイソウが開花です。
アップで見ると「バイ」=「梅」からはかなり遠いと思うんですけどね。
シキンカラマツも開花です。
木道周辺に揺れるかわいい花です。写真に撮るのは難しいです。
同じく小さな花のヌスビトハギも開花です。
メタカラコウも開花。
ドクゼリは前から咲いていたかもしれません。
レンゲショウマのつぼみ。今夏も楽しみにしています。
ニワトコの結実。前回に比べて色づきが進んでいました。
ケナシヤブデマリの実。
ツリバナの実。
そしてサンカヨウの実です。
こうやって来るたびに季節が進んでいることを花や実を通して知ることができるのは楽しいです。反面、またこうして1年過ぎてしまったんだと思ってしまうことも確かです。
虹
2025年8月2日記
すごい虹が出ていました。あわてて外に出て写真を撮りました。
数分で消えてしまいました。
7月中旬の話です。考えてみるとこの日以来今日まで雨が降っていないんじゃないかと…。
セスジスズメ
2025年8月2日記
今年も畑のサトイモにやってきていました。
毎年書いていますが、思うのは住宅街にぽつんと数株だけ植えられているサトイモを見つけることができるすごさです。
暑い畦道
2025年8月1日記
8月に入りましたが、まだ7月中旬の記録です。これは畦道探鳥から。
稲が青々としてきました。
水の中にはオタマジャクシの姿が。偶然ヤゴも写っていました。
ニホンアマガエルは上陸が始まっています。それにしても全く雨がふらない日が続いていて、両生類には厳しいと思います。
ヤブカンゾウ。
梅雨の時期が似合う花ですが、今年の梅雨は雨らしい雨もろくに落とさない早々に開けてしまいました。
畔道を歩いていきます。
リンゴが大きくなってきていました。
ハラビロトンボがいました。このトンボがよく見られた水田が休耕田になってしまって、もうここでは見られないかと思っていました。
ショウジョウトンボも同じく、その水田がなくなってしまってから初めて再会しました。
これはシオカラトンボです。雌なのでムギワラ。
この日の気温は32℃。十分暑いのですが、これを書いている7月下旬から8月はじめには35℃を超える猛暑日が続き、ひどい日には38℃に迫る気温だったので、今からすればかなりましな気温です。
でもこの日も暑さのせいか鳥も虫も少なめでした。
ヒルガオ。今夏はヒルガオも少ないです。暑すぎるせい?
キカラスウリ。クロウリハムシ付き。
ナワシロイチゴの結実。
木陰に休むテングチョウを見つけました。翅裏姿、なかなか魅力的じゃないですか。
用水に出るとハグロトンボがいました。そのときは気づきませんでしたが、これを見ると産卵しているようでした。
鳥は本当に少なくて、スズメ、カワラヒワ、ヒヨドリ、ツバメくらい。ほんとこの暑さが続くとどうなってしまうんでしょう。この話はもちろん今夏だけじゃなくてですね。
コヒョウモンとアカハラ
2025年7月31日記
7月初旬の戸隠森林植物園その3です。その1、その2はそれぞれこちら。その3ではまずこれから咲く花の紹介。
これはバイケイソウ。コバイケイソウはおしまいですが、バイケイソウはこれからです。
ウバユリ。見事なつぼみ。
ヨツバヒヨドリももうすぐです。
前から咲いていた花はひとまとめにしました。
キバナヤマオダマキ、コバノフユイチゴ、ヒオウギアヤメ、ナルコユリです。
続いて虫と鳥の紹介。
コヒョウモンがいました。イブキジャコウソウで吸蜜です。
前翅の縁の丸み、前翅後角の2黒点がつながっている点がコヒョウモンっぽいです。
ヤマトカワゲラ。渓流の虫で、水質がきれいでないと生きられないそうなので、ここがそういう環境であることを示す生き物と言えます。
美しい鱗片を持つゾウムシの仲間。未同定。
ごみを背負って歩くのはたぶんクサカゲロウの幼虫です。
鳥でしっかり見られたのはこのアカハラくらい。
距離が近かったにもかかわらず(そして他のハイカーが目の前を通り過ぎても)逃げずに囀ってくれていました。
他に野鳥はアオジ、ノジコ、クロジ、ミソサザイ、ウグイス、シジュウカラ、コガラ、キビタキ、クロツグミ、ヒヨドリ、キセキレイ、ホトトギスを確認です。
移り変わる花々
2025年7月31日記
7月初旬の戸隠森林植物園その2です。その1はこちら。その1でエゾアジサイとコシジタビラコの開花について書きましたが、今回はその他の7月になって新たに咲いた花の紹介です。
林床の顔はこのケナツノタムラソウに移り変わっていました。前回はクワガタソウ、その前はズダヤクシュやユキザサでした。どんどんと主役が交代していきます。
ケナツノタムラソウで吸蜜していたのはスジグロシロチョウ。またはヤマト。この2種の見分けは確信が持てません。
オニシモツケ。
托葉が見分けのポイントです。
カラマツソウ。
これも托葉が見分けのポイントです。
ヤマブキショウマ。
葉がヤマブキに似ているということですが、まあ確かに似ています。でも、だからといって名前にヤマブキとつけるほどのことはないんじゃないかと、いつもながらの植物和名の不思議です(個人の感想です)。
ヤマホタルブクロ。
ハクサンフウロ。
ウツボグサ。
ヒメウツギでいいと思います。
かわいいです。
ニワフジ。
これはたぶん植栽です。
最後はヤマボウシ。見事でした。
コシジタビラコ再び
2025年7月31日記
ここから7月の記録です。最初は戸隠森林植物園。7月初旬です。
エゾアジサイの装飾花が青くなってきました。一番好きなアジサイです。
両性花はまだ開いていません。
とてもすてきな青です。
この花も見ることができました。コシジタビラコです。詳しくはこちらを。
見るからにムラサキ科の花です。
ここが識別ポイント。詳しくはこちらを。今回は偶然撮れていたのではなく狙って撮ってきました。これも成長。
シロバナノヘビイチゴは結実。
オランダイチゴ属で、ヘビイチゴと名前がついていますが食べられます。普通のヘビイチゴはキジムシロ属です。
サンカヨウの実は大きくなり、色づいてきてもいました。これも食べられるとか。
クリンソウの結実。検索すると、花の咲き方が仏塔のてっぺんについている九輪に似ているのが名の由来と出てきますが、この結実の様子のほうがはるかにに九輪に似ていると思います。
シラネアオイの結実。
ニワトコです。
コバイケイソウ。花はあっという間に終わってしまいました。
ギョウジャニンニクも結実。
