過去の野外手帳

-2014年2月

まさかのヤマシギ

畦の南側は地面が顔を出してきました。まだズボズボ潜る深さの雪でしたが、防寒長靴をはいていつもの道を歩いてみました(2月下旬の記事です)。最近オナガの小群によく出会うコースです。彼らはなかなか写真を撮らせてくれません。

ホオジロなど

地面に集まっていたのはホオジロ、カシラダカ、ムクドリ、ツグミなど。リンゴ畑ではベニマシコのペアを見かけました。

ベニマシコなど

そろそろ戻ろうか…と思ったとき、すぐ近く、リンゴ畑の脇から鳥が飛び立ちました。なんとヤマシギです。ヤマシギだーっ!とびっくりしてしまって、双眼鏡の視野に捉えることはかなわずもちろん写真も撮れませんでしたが、初見の鳥だったので後からじわじわと嬉しさがこみ上げてきました。しかも、普段の散歩道での出会いでしたから。

カワガラス

ご近所カワガラスも健在でした。一冬無事に越せそうですけど、カワガラスはもう繁殖期のはず。こんな住宅街を流れる川では相手は見つからないような…。

2014年3月はじめ記

雪の森で半日遊ぶ

自分としては珍しく、パーティー行動で雪の森歩き。今回のメンバーは全員スキーです。私もXC板を借りて参加。まずはミズナラの巨樹まで。

この冬、戸隠の森はすでに3回目ですが、ミズナラが一番神々しく見えたのは一番最初の1月でした。このミズナラの枝ぶりは本当に見事なのですが、やっぱり雪を載せた姿が一番素晴らしいと思います。今回はそういう意味ではちょっと物足りなかったです。あまり贅沢を言ってはいけませんが…。

ミズナラ

無雪期は藪で近寄れないのですが、クマザサをかき分けて見に行ったことがある方によると(今回のメンバーです)、葉のある季節はあんまり立派に見えなくてやっぱり冬の姿が一番だとか。

ノウサギ

ノウサギの足跡を追うように鏡池を目指します。上の画像は見事な直角ターン。何か危険を察知したのでしょうか。

程なくついた鏡池、池のど真ん中まで行って記念写真を撮りました(黄色いウェアが私です)。出発がかかるまではチョコレートを口の中で溶かしながら、輝く戸隠山と西岳をぼーっと眺めていました。

のんびりとスキーを滑らせて車に戻ります。本当はもう少し写真を撮りたかったのですが、一人じゃないとこういうときに制約が出ます。今回の画像はスマホのみ使用ですが、これだけ撮れればwebで使うには十分です。

鳥はコガラ、ヒガラ、エナガ、ゴジュウカラ、キバシリ、コゲラ、アカゲラ。獣はニホンリス。

戸隠の森

休日でしたが、鏡池でも他のエリアでも、ほかのパーティーと会うことはほとんどありませんでした。静かな森を楽しめました。

でも昼過ぎに板を外して引き上げる頃には、テレマークやスノーシューをはいた方々が続々と森へと入っていきました。午後はやや混みだったかもしれません。微妙に時間をずらして遊べるのは地の利、ありがたいことです。長野に住んでいる幸せを感じるのは例えばこういう時。

2014年3月はじめ記

イノシシ登山

前の記事(大雪シリーズ)とアップの順序が逆になってしまいました。大雪の前の里山です。今の積雪深ではスノーシューがなければ登れなくなっていると思います。このときはつぼ足で行きました。山麓の果樹園からアプローチです。

果樹園

軽トラ?の轍が途中までありましたが、林道は完全に雪に埋まっていました。
雪のない季節には魅力を感じない杉林、雪がつくとこの上もなく美しいです。打って変わるとはこのこと。

杉林

途中からイノシシの足跡が登山道に現れました。つづら折りの道をイノシシも登っていったようです。雪があると人の道が歩きやすいのか…と思いましたが、雪がなくても同じかもしれません。

イノシシの足跡

ただ、彼らなりの道はあるようで、山頂直下ではイノシシの足跡に引き込まれて(下の写真右)ルートを間違えました。

イノシシの足跡

頂上では写真を撮っただけで、すぐに下山にかかりました。下山は別ルート。マヒワの群れに遭遇(写真はありません)。

山頂へは登っていっていなかったイノシシの足跡が、下山路には再び現れました。今回はイノシシと共に登り、イノシシと共に下る山です。

下山路

林道を経由して車に戻ります。イノシシとは別の足跡が現れましたが、正体は不明です。

雪原ではイノシシが雪を掘り返した跡がありました。このときならまだ掘り返しようがありましたが、その後の大雪では食べ物を探すのも厳しかったことでしょう。雪の野で生きていくのは大変です。

林道

2014年2月おわり記

大雪3

スノーシューは楽しい遊びですが、平地ではクロスカントリースキーにはかないません。脚を持ち上げなくていい分疲労が軽くなりますし、移動速度も速い。あの、一歩がすーっと伸びる感覚は何とも気持ちがいいものです。

ただ、私の力量ではちょっとした下り坂が現れただけで転びまくることになりますし、大したことのない登りでも息が絶え絶えになります。小さな沢を越えることもできないので、フィールドに合わせてスノーシューと使い分けるのが一番です。里山ではスノーシューが頼もしいし、戸隠の森ではクロスカントリースキーが楽しいです(経験あり)。

クロスカントリースキー

そんなわけで、借り物の板で今季初の足慣らしをしてみて、改めて自分の板がそろそろほしくなりました。

ところが、長野駅前のICIスポーツにはクロカン関係の商品は全くありませんでした。ウロコソールのテレマークスキーもなしです。もう2月なので遅かったのかもしれません。ただ店として力を入れている様子は全くうかがえなかったので、ほとんど売れないんでしょう。

「ネイチャースキー」関係の書籍が書店に並んだ頃には、扱いがあったのかもしれません。あれは一過性のブームだったのでしょうか。でも戸隠の森では結構クロカンやウロコ系テレマークを見かけるんですけどね。東京では扱いのある店はそこそこあるのだと思いますが、地元では目にすることができないのはなんだか変な話です。

買うならやっぱり実物を見てからにしたいのです。長野ではICIになければどこに行けばいいんでしょう?自分が行きつけだった新雪荘とプレストは今はもうなし。ナガノスポーツとかもあるけど入ったことがないです。ちょっと敷居が高い感じ。松本に行ったときに好日山荘とかのぞいてみましょうか。

2014年2月おわり記

大雪2

結局、長野市のアメダス積雪深は一時70cmを記録。一日にこれだけ積もったのは初めてなんだと思います。雪かき三昧でしたが、夕方になってから近所を視察。

大雪

もちろん膝を超える雪で、長靴よりもスノーシューが好適でしたが、とりあえずズボズボ。畦道は普段の景色を知らなければどこが道なのか判別ができません。
いつもと鳥の動きが違うことをちょっと期待していたのですが、さすがにこの積雪のせいか、鳥の姿はほとんどありませんでした。

2014年2月おわり記

大雪

先週の雪は長野市では30cm程度で済んだのですが、今週の雪は午前9時現在で50cmを突破です。朝5時台から雪かきをしましたが、かくそばからどんどん積もってきりがない感じです。雪をどかす場所もなくなってきました。

雪かき

明るくなるにつれて鳥たちの声が聞こえ始めました。とりあえずは元気な様子でしたが、これだけ積もってしまっていますし、明日朝まで降り続けるということなので、食べるものは厳しいです。

鉛色の空からイカルの声が聞こえてきました。鳴いていました。自宅でイカルのさえずりを聞くのは珍しいです。中高生の頃、まだ周りが住宅街ではなかった時代以来ではないかと思います。大雪で鳥たちの動きも違ってきているのでしょう。
イカル以外には、シメ、カワラヒワ、スズメ、ツグミ、ヒヨドリ。スズメがいつもの朝よりかなり少ないです。

2014年2月なかごろ記

2月中旬の灯台もと暗しの森

今季は鳥が少ない灯台もと暗しの森ですが、この日も鳥の数は少なかったです。それでもシジュウカラとヤマガラ、エナガをかなり近い距離で見ることができました。双眼鏡と60mmマクロを持っての森散歩で、望遠レンズはなかったのですが、マクロレンズでシジュウカラを撮ることができたくらいです(ここには載せてませんが)。

カメラを持っていないときに限って鳥が近い気がしますが、それは偶然ではなく、鳥たちには「視線」のようなものが敏感にわかるのかもしれません。

足跡

足跡は多数。左はタヌキだと思いますが、右(日陰で一眼でもなかなかピントが合わず、撮れた画像も大変低コントラストだったので、画像処理してあります)はなんでしょう。爪の跡がしっかり見えるように思います。

足跡と言えば下のようなものもありました。色が着いて見えるのは柿の実です。鳥たちが食い散らかした様子が浮かんできました。

足跡

2014年2月なかごろ記

雪の里山で腹痛に襲われる

車をとめて登った先の雪原には、足跡がたくさんありました。あちこち掘り返した跡があるのでイノシシのようです。

雪の里山

林縁でミヤマホオジロを確認。今季ようやく初認しました。そのほかアオゲラ、コゲラ、キバシリ、シジュウカラ、ヤマガラ、ベニマシコ。

雪の里山

粉雪をまぶしたような風景の中の小径を行きます。このあたりではシロハラ、イカル、イスカも確認。カメラには標準ズームをつけてきたので鳥写真はなしです。

雪の里山

本当に美しい光景の中を気持ちよく登っていくはずだったのですが、だんだんとお腹が不調に…。頂上まで行くつもりでしたが、戻ることにしました。
もちろん野○という選択肢もあったんですが、一過性ではない気配でしたので…(汚い話ですみません)。

雪の里山

最初は下りながら写真を撮る余裕がありましたが、目の前を横切ったルリビタキ、群れ飛ぶアトリやイカルを双眼鏡でしばらく見てしまったのがいけませんでした。冷えてしまったのか、以降は結構ぎりぎりの状態。なんとか車まで戻り、脂汗をかきながらコンビニのトイレに駆け込んだのでした。

鳥は上記以外にアカゲラ、ヒヨドリ、ツグミ、カシラダカ、ホオジロ、カワラヒワ、カケス。

2014年2月なかごろ記

大雪翌朝

関東や長野県の中信は大変だったようですが、長野市は30cmほどでした。雪かきは昨日のうちに済んでいたので、オナガの声に誘われて近所に散歩に行くことにしました。

オナガなど

いつもの畦道は、どこが道なのかよくわからない状態でした。風が強かったので、場所によっては雪ははぎ取られていて、その分が吹きだまったところは軽く膝上までの雪でした。

畦道

柿の木に、ムクドリとツグミ、スズメが群がっていました。柿の実はもうほとんど残っていませんでしたが、鳥たちにとっては頼りになる場所なんですね。なんとか持ちこたえてほしいものです。

柿の木

シジュウカラやカシラダカ、ベニマシコも、普段見られる場所とは違うところで出てきた印象です。雪で採食場所を変えているんでしょう。

雪の上に鳥の足跡がありました。上の写真からすると、また足跡の大きさからツグミではないかと思います。下の写真右下は、草の種をついばむために雪面に下りたホオジロかカシラダカだと推測。

足跡

2014年2月なかごろ記

北から目線

暖かかった先週とはうって変わって寒さが戻った今週でした。東京も雪で、前日からニュースは大騒ぎでした。

ツイッターで「北から目線」という言葉を目にしました。普段雪が降らない、例えば首都圏の雪への対応力の弱さについて、雪国・北国の住人がついつい一言つっこむ様を、逆に東京側から皮肉った言葉です。なんとも複雑な気持ちになったのでした。

※「北から目線」という言葉の本質は、“東北民「あつい」 都民「このくらいで騒ぐなよ田舎者」 東北民「…」 都民「雪がやばい」 東北民「これくらいで騒ぐとか」 都民「は?北から目線wwww田舎者wwww」 東北民「…」”…このツイートが的確に突いていると思います。

なんで雪国・北国の住民がつっこみたくなるのか。

それは、例えば雪が積もっているのにノーマルタイヤで運転して事故を起こすからであり、底が真っ平らなそりのような革靴で出かけて転ぶからです。事故を起こすべく起こしているし転ぶべくして転んでいる。

雪に不慣れなのだからいろいろ問題が起こるのは仕方ないです。その苦労を笑っているわけではないでしょう。

東京に雪が降ったときだけ、全国ニュースではしゃぐのも鼻についてしまいます。生中継するほどのことはないのに、かなり時間をかけて扱うのが常です。

今回興味深かったのは、松本での積雪のニュースを繰り返し流していたことでした。普段松本に雪が降っても扱いはないのに、東京に雪が降った今回は、中継までして報じていました。この不思議なニュースの構成に東京中心の視点をありありと感じるのです。ツイッター上では、「首都圏での雪によるマスコミの大騒ぎは理解します。しかし、北海道で命に関わる猛吹雪が起きても報道されないのは理解できない」という声もあって、納得しました。

人口の集積度がからすると扱いを大きくするのは当然だとも思うんですが、台風だって首都圏に近づいたときだけ扱いが大きいですから、首都圏ローカルニュースと全国ニュースは差をつけてもらいたいと思ってしまいます。こんなやっかみも、つっこみたくなる素地なんでしょう。

モズ

というわけで、今日はカミ雪。長野は朝方から降り始めました。乾いたパウダー、雪の結晶がばらばらになって落ちてくる軽い雪です。昼からは積もった雪が風でとばされて地吹雪状態。そんな中でもモズは元気でした。2枚目はほんとまんまる。頭に積もった雪がいいです。食べ物には苦労すると思いますが、こんなときに、はやにえは活用されるんでしょうか。

モズ

以上、雪のニュースを見ながらこたつからの撮影でした。

なんてことをツイートしていたら、フォロワーさんから、意地悪な言葉の応酬は気にしない方がいいと言われてしまいました。確かにその通りでした。雪への対応の甘さを、雪国の立場から今更のように指摘しても、アドバイスの気持ちが感じられないツイートは反感を招くだけですね。

ただ、今度は、「東京は雪国とは違って消雪パイプや融雪設備、除雪車も来ないのに…」というツイートも出てきてかえって困惑。長野でだってそんなことを行政がしてくれているのはメートル単位で降るところや山間地だけですよ。

2014年2月はじめ記

救いのフクロウ

月曜日の憂鬱さは朝だけでなく帰りまで続く今日この頃です。

夜に仕事で寄った先で思いがけないことがありました。それはフクロウの声。用を済ませ、やれやれと車に乗ろうとしたときに、暗い景色の中からゴロスケホーが聞こえてきました。

たったこれだけのことでしたが、これでこの週はがんばれそうな気がしたのです。

2014年2月はじめ記

2月初旬の里山

靴はミッドカットのトレッキングシューズでしたが、ソールのパターンが雪に向いていないので滑る滑る。

2月の初旬は暖かい日が続き、この日もヒガラが盛んにさえずっていました。アトリ、マヒワなどを見ながら山頂へ。ここではシロハラを確認。

またしても蹄の跡を見ました。カモシカでしょうかね?遠望の山は湯ノ丸と烏帽子です。

唯一撮れた鳥はホオジロ。ここではルリビタキも見ました。姿を見たのは今季初、ようやくという感じです。

2014年2月はじめ記

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