過去の野外手帳
-2012年2月
カワセミのいた川
少し前、カワセミを見た川に行ってみました。こんな固められた川にもいるのは、うれしいことのような、悲しいことのような。
この日はカワセミ不発でした。でも、それはそうでしょう。ここは何度も何度も通っている場所で、それなのにそれまでカワセミを見たことはなかったのですから。
ただ、こんな意外な出会いは鳥見の楽しさの1つだと思うのです。こんな鳥がいるよという情報をもらっての鳥見も楽しいのですが、情報をなぞるのは確認であって、発見とか出会いとはちょっと違うものだと思います。確認ばかりの鳥見は、私とってはやっぱり何かもの足りないと感じてしまいます。
2012年3月はじめ記
ツグミ異変終了
リンゴ畑の中を歩いて行くと、ノスリがふわりと飛び立ちました。
あたりはツグミだらけでした。長野市での「ツグミ異変」は終わったことが確定です。これまであまり見られなかった「地上ツグミ」も、この日はたくさん見ました。
川沿いの木で、ホオジロがぐぜっていました。こんなところにも冬の終わりが近いことを感じます。
住宅街に入るところで、ベニマシコの小群に出会いました。家のある方に双眼鏡や望遠レンズを向けるのは気を遣いますが、久しぶりに赤い小鳥をじっくり見ることができました。
灯台もと暗しの森の雪は、最近の暖かさでかなり溶けていました。あまり鳥はいませんでしたが、ヤマガラがあちこちでさかんに囀っていました。
なんだか今年の冬は、例年以上に春が待ち遠しい気がしてます。
2012年2月おわり記
裏山冬鳥
裏山に登ってみました。ここでもシロハラ、アトリに出会いました。山麓の畑ではツグミもたくさん。地上ツグミは今季初確認です。ほかにはカシラダカなど。
上の場所では、ウグイスが全力地鳴き中でした。さえずりが聞かれる頃には春です。
転んでばかり
XCスキー中、ツグミの声を結構聞きました。
足跡談義もまた楽し。
2012年2月おわり記
シメがいない
1ヶ月半ぶりの灯台もと暗しの森。雪は落ち着いていて、森の入り口ではところどころ地面が顔を出していました。ちょっと春の雰囲気です。
歩き始めてすぐに、シロハラがその地面の出ている場所で落ち葉をひっくり返しているのに出会いました。ツグミはもちろん、シロハラもなかなか見ることのなかった冬でしたから、採食する姿が、「ずっと前からここにいたよ?」というような表情に見えて、なんだかおかしくなってしまいました。
近くにはアトリの群れもいて、今季の冬鳥異変は終わったなと思いました。冬に数個体が現れるルリビタキも今季初確認。これもほっとしたことのひとつです。
ただ、シメにだけは会えていません。この森に限らず、今冬は未見です。マヒワも見ていませんが、普段の行動範囲ではマヒワにはそれほど会う機会がありません。なのでシメがやっぱり気になります。シメを見て冬の鳥見のシメとしたいところです。
これはツグミでしょうか?
2012年2月おわり記
通院鳥見
処方箋をもらいに医者に行きました。往復1時間の道のりは鳥見。最近外遊びができてないので、貴重な時間です。
ツグミは平常業務に戻ってきています。あちこちで声を聞き、姿を見ました。
ツグミがいなくて、何かの異変かも…と思っていた12月、1月頃とは全く様子が違います。
やっぱり山の食べ物が豊富で平地に降りてこなかったということのようです。ほっとしました。
この日は、普段このルートではあまり見ないキセキレイを見ることができたことが収穫だったのですが、一番はカワセミを見たことです。小さな流れで、水はきれいとは言えず、おまけにコンクリートで固められているので、ここでカワセミを全く期待していなかったので驚きました。それなりに魚もいるってことですよね。
2012年2月なかごろ記
フクロウが鳴いていた
入浴中に、窓の外から「ゴロスケホー」の声。フクロウです。
フクロウの声って、なんだか魂を持っていかれそうな、そんな感じの響きです。湯船につかっているうちに声は聞こえなくなりました。時間にして、10分ほどだったでしょうか。
フクロウを家の近くで確認することは、年に一度あるかないかの出来事ですが、フクロウが暮らしていける自然が残っていることは嬉しいことです。
宅地化が進んだとはいえ、このあたりをいわゆる「何もない」田舎と形容することはできるでしょう。でも、これまでそう感じたことはありません。負け惜しみではなくてね。
都会暮らしの目で見れば、都会に「ある」ものがことごとくここには「ない」のかもしれませんが、田舎暮らしの目で見れば、ここには「ある」のに都会には「ない」ものがたくさんあるのです。
2012年2月なかごろ記