過去の野外手帳

-2009年12月

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12月30日の里山歩き

暖かで穏やかな年の暮れ…という感じでしたが、大晦日から元日にかけては大荒れの天気予報。では今日しかないでしょということで、午後から鳥見納め、山歩き納めに出かけました。
11月に歩いた山、ルートも前回と全く同じです。昨日に引き続き帰省中の姉とです。

歩き始めのリンゴ畑は固い雪におおわれていました。ジョウビタキが道の脇の藪でふるふるふるえていました。

北向き斜面には10cmほどの雪が残っていました。ミッドカットのトレッキングシューズでは雪のかけらの侵入を少々許してしまいました。日が当たる場所は柔らかく、地面が見えている所もありました。冬の低い太陽でも、やっぱりお日様の力は偉大。

頂上からは双眼鏡で展望を楽しみました。1000mに満たないかわいらしい里山ですが、眺めは素晴らしく、それにひかれてなのか(と言うか、わたしはそれにひかれてなんですが)登山者の足跡は何人分も残されていました。

林道に下りてからヒガラ、コガラ、シジュウカラの混群に出会いました。木の梢からはアトリの群れが飛び立ち、小さな水場では赤い小鳥も姿を見せました。ベニマシコを見るのは今季初めてでした。

太陽が山の端に隠れると急に寒さを感じました。月齢13の月が東の空に昇る頃、登り口のリンゴ畑に戻りました。

車までの道すがら、まるでモネの「積みわら」だなあと思って撮ったのが右下の写真。寒々とした色彩は「積みわら」とは別モノですが、このモノトーンの世界もまた絵になりますよね。

2009年12月おわり記

12月29日の灯台もと暗し

帰省中の姉と、灯台もと暗しの森を歩きました。10日前に降った雪は、まだ少しだけ残っていました。

灯台もと暗しの森

着いたのが日没数分前。アカゲラ、コゲラ、ヒヨドリ、ルリビタキ、エナガ、カワラヒワなどの声を聞くことができましたが、はっきり姿を見ることができたのは、夕日に赤く照らされて飛んでいくツグミくらいでした。

灯台もと暗しの森

ツグミが数羽ずつ飛んでいくのを、この時間帯によく見ます。
これまで気に留めていませんでしたが、みんな同じ方向に飛んでいくんですよね。これって塒入りっぽい。ムクドリほど派手じゃないんでしょうが、集団塒をとるのかもって初めて思いました。検索してみたらこんな研究が見つかりました。しかも長野だし。

こんな自分なりの些細な発見をしながら、来年もこの森を歩こう、そう思いました。

灯台もと暗しの森

鳥を見るにはやっぱり時間帯が遅すぎたようです。森は急速に光を失っていきました。
そう言えば、両親が自宅でイタチのような動物を見たそうです。以前、自宅にタヌキが来たこともあります。住宅街でもこうですから、この森にも当然哺乳類は潜んでいるはずです(この間の雪の時は足跡も見ました)。
灯台もと暗しの森は、夜、どんな顔を見せるのでしょうか。

この日の月

展望の利く場所に出ると、グラデーションが美しい澄んだ空が広がっていました。鳥はあまりいなかったけれど、この色が見られたのだから、遅く来たのもまたよかったかもねと話しました。

グラデーションの空

上の写真:左手奥の山は奇妙山です。2004年に登りましたが、その後行っていません。静かないい山なんですけどね。今年はあまり山に登りませんでした。

2009年12月おわり記

久しぶりの安曇野

地方紙に珍ガン飛来のニュース。この前まで隣県某所で目撃されていた個体ではないかと思いました。見に行きたかったのですが、下にも書いたようにその日は胃カメラを飲んでまして。

コハクチョウなど

一日遅れで行ってみましたが、すでに姿はありませんでした。抜けてしまったのでしょう。
同じ人種と思われる方々が、大砲を抱え携帯で連絡を取りながらうろうろしていましたが、県外ナンバーの車も去り、やがて静かになりました。

ミチミチバッタさんによると、わたしがカメラを突っ込まれてウグウグいっていた頃に飛び去ったようです。そして琵琶湖に現れたのだそうです。
ものすごい行動能力、飛翔能力。鳥って本当に素晴らしい。今回は残念でしたが、きっといつかまた出会う機会があるでしょう。

コハクチョウ飛翔

珍しいお客さんには会えませんでしたが、午後になって北アルプスにかかる雲がとれ、それを背景に飛ぶコハクチョウたちの姿を見ることができました。いろいろなカモたちも見ることができました。これだけで十分満足です。

2009年12月おわり記

胃カメラ鳥見 

半月ばかり、みぞおち辺りの鈍痛に悩まされていて、食欲はないしお酒も美味しくない。気は進まなかったのですが、年内は今日しかないしなーということで近所の胃腸外科にいってきました。
内視鏡検査を受けることになるのでしょうが、ここは上手なのか麻酔が強いのか、全然苦しくないんです(過去2回ほど経験あり)。なので、検査そのものに嫌悪感はなかったんですが、年も年だし、かんばしくない診断が出たらどうしよう…と沈んだ気分で、朝8時、とぼとぼ歩いて医者に向かいました。

こういう重たい気持ちのとき、道すがら目にする鳥たちの姿が輝いて見えるものだと、改めて思いました。ずっと時代をさかのぼりますけど、高校受験当日も同じような感覚を持ったことを思い出します。
今回は、スズメ、ヒヨドリ、ジョウビタキ、ツグミ、ムクドリくらいしか目にしませんでしたが、まだ残る雪の中、懸命に生きている彼らの姿を見て、ちょっと励まされたことは事実です。

やっぱり「カメラ飲みましょう」ということになって、うぐうぐ。でもやはり全然苦しくなくて、あっという間に終わりました。結果はただの胃炎。アスコンプ細粒とセレキノン細粒、ガスター散を処方されて帰ってきました。
まだ麻酔が少し効いていてふらふら気味でしたが、行きとは一転、明るい気持ちで歩いてきました。帰り道は鳥たちの姿、よく見えませんでした。

2009年12月おわり記

ジテツー鳥見 年末編

−8℃、−6℃というような、長野市にしては威勢のいい朝が一段落したので、久々にジテツーしてみました。
裏道の日陰はまだ圧雪状態で、転ばないよう気を遣いました。高校生の頃は、泥よけが詰まって動かなくなるような雪でも乗っていたのですから、やっぱりバランス感覚も衰えてきているのか。

住宅街をぬける時にジョウビタキの声。冷え切った空気によく似合う声です。
コンビニ駐車場で、ハクセキレイが高速歩行。飛ぶより歩く方が省エネなんでしょうか。ドバトと通じるところがあります。
秘密基地候補地の脇を通ってみると、重機が朝から動いていました。その近くからはホオジロの地鳴きが聞こえていました。
柿の木には、ツグミがいつものピンとした姿勢でとまっていました。
川を渡ると、カルガモたちが小さな瀬の落ち込みで、流れの中に頭を突っ込んで餌をとっていました。流されないように懸命な姿がちょっとかわいい。
畑では100羽ぐらいのムクドリが集団採餌中でした。自転車で近づいたので全部飛ばしてしまいました。すまぬ。

2009年12月おわり記

雪が来た

雪の積もった灯台もと暗しの森を歩いてみました。雪が降ってから3、4日経っていましたが、気温が低くあまり融けてはいませんでした。タヌキらしい足跡が、道に沿って点々と続いていました。

カワラヒワ

キリコロと賑やかなカラワヒワの群れを見上げていると、太陽の光で緩んだ雪が梢からどさっと落ちてきます。地面が露出した草付きの斜面ではアオジが鮮やかでした。

カシラダカ

カシラダカをたくさん見ました。アトリの群れが飛び回っていました。声だけ聞こえていたルリビタキにも最後は会えました。カヤクグリはこの森初記録です。

2009年12月おわり記

雁行

高速に乗ったのは、8月に海に行って以来。下道でもよかったんですが、せっかく1000円なのだからたまには使わなくてはね。

ハクガンなど

地元徘徊ではまず見ることのできないハクガンを見てきました。長野県では1940年に記録があるようです(最近は知らないですが)。

ヒシクイなど

やがて、マガンやヒシクイたちが帰ってきました。着いて10分ほどしか経っていません。ぎりぎりというか、効率のよい鳥見というか。

マガンなど

鉛色の空を背景に、彼らの姿が段々大きくなります。何ともゾクゾクする瞬間です。家族にもぜひ見せたい光景です。今回も誘ってはみたのですけど。

コハクチョウ

コハクチョウの群れも着水です。その他はカワアイサ、ミコアイサ、カンムリカイツブリ、カワウ、マガモ、コガモ、カルガモ、ダイサギなど。

あっという間に暗くなり、雨が降り始めました。眠気防止のためにスルメとガムを噛み噛み(同時に口中にあったわけではないですが)長野に帰りました。

2009年12月なかごろ記

雪来る前

久しぶりに灯台もと暗しの森を歩きました。秋にはあれほどたくさんいたヒヨドリもまばら、静かな森でした。期待していた冬鳥の姿はありませんでしたが、ウソの声を聞きました。

カワラヒワが盛んにジュイーンジュイーンと囀っていました。
調べてみたら、冬でも暖かい日には鳴くことがあるそうですし、番になれなかったオスはペアが組めるまで鳴き続けることもあるという記述も見つけました。暖かい日ではなかったですが、暖冬傾向でもあるので、彼はどっちだったんでしょうね。

灯台もと暗しの森

昨日から雪が降り続いています。この森も真っ白になっていることでしょう。長靴はいて、また行ってみようと思います。

2009年12月なかごろ記

白きジテツー

霧と霜で白い風景の中を、白い息を吐きながら出勤です。

ふと見上げるとカラスが飛んでいました。カラスは羽ばたきをときどき止めて、滑空を交えて飛んでいました。かなり濃い霧で視界がよくない中、慎重に飛んでいるように見えました。

先月は山で見たツグミですが、里にも下りてきたようです。ケケッという馴染みの声を何度か聞きました。

それにしても、12月になったのにきりっとした寒さがやってきません。指切りタイプの自転車用グローブでも、上からゴアのハイキンググローブを重ねてはめればまだ大丈夫です。

でも指先まであるタイプもほしかったので、防風のものを買ってきました。手のひらにパッドがあるとやっぱり快適です。

2009年12月はじめ記

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