過去の野外手帳

-2009年11月

過去の野外手帳インデックス最近の野外手帳

またもミヤマホの山

ばたばたしているうちに、11月も終わろうとしています。小さな山の尾根を歩いたのは11月半ばのことでした。

尾根道

頂上の一角に出ると、ため息が出るほど美しい冬枯れの広葉樹。お湯を沸かして、この森の中でゆっくり過ごすことにします。

頂上付近

大きなクマよけの鈴をつけたご夫婦と入れ替わりに下山を始めます。道標に導かれて初めてのルートを選んでみました。

下るに従って、太陽が雲間から復活し、秋らしい鮮やかな輝きが広がりました。

1:25000地形図に記載のない道ですが、よく踏まれた、それでいて落ち葉ふかふかのの柔らかな道でした。

この山には何度も登っていますが、下山路としてはこの道が一番気に入りました。 もう一本、同じような雰囲気の道がありますが、テープが多すぎるのが難点でした。しかもそれに惑わされて、ルートミスをしたこともあったのです。

下山の風景

気持ちよく下るうちに傾斜が落ち、ぽんと林道に飛び出しました。歩いて車まで戻ります。
林道は等高線に沿ってつけられているので、尾根が張り出してくる度に道は大きく回り込みます。あと尾根を何度見送れば車に着くのか、地図を見れば分かることでしたが、後半は少々うんざりでした。

早く着かないかなあ(日も落ちてきたし…)と思い始めた頃、ホオジロの声がしました。双眼鏡で草むらを見ると、前回と同じく、ホオジロと一緒にミヤマホオジロがいました。数羽の群れで、メスも見ることができました。
今シーズンはすでに2回目。ミヤマホの当たり年なのかもしれません。
ミヤマホオジロに出会ってから尾根を回り込むと、車が待っていました。

ルート概観

2009年11月おわり記

土曜日の午後

2時:朝からの雨はすっかり上がり、路面も乾いてきました。

3時:髪の毛を切りに行ったら、同い年のマスターがGTの赤いロードバイクを店内に飾っていました。買ったんだ。いいなー。

4時:理容店からの帰り道、灯台もと暗しの森に寄ってみました。もう薄暗くなってきていましたが、エナガ、シジュウカラ、アカゲラ、ジョウビタキなどを見ることができました。もう梢の葉は落ちて、冬が近いことを感じました。

5時:さらに寄り道、スーパーに吸い込まれました。発泡酒と焼酎とウィスキーとおつまみのチーズとポテチ購入。街路樹に鳥影を認め、双眼鏡で見てみるとハクセキレイとセグロセキレイでした。葉っぱが落ちてしまった丸裸の樹高3mほどの小さな木ですが、こんなところも利用しているんですね。

6時:帰宅後、ちょっと自転車新規購入の話題を出してみましたが、「マスターが買ったのはいいけどなんでウチも買うの?」と、仕分け人(妻)による「事業仕分け」によってあっけなく予算は削減されました。

7時:発泡酒がおいしいなー。これから焼酎のお湯割りに進行予定です。

2009年11月なかごろ記

エナガの幸せ

9月下旬は2000m前後、10月半ばは1000m台と、標高を下げながら、ひと月以上楽しんできた紅葉ハイク。里もすっかり色づいた11月初旬は、三桁の里山で往く秋を惜しむことにしました。

山頂近くの森

短いながらも結構な急登。中年ハイカーにはつらい道です。時々立ち止まって、息を整えないと体が持ちません。
いつしかカラの群れに囲まれていました。これ幸いと、ちょっと長めの休憩を取ることにしました。ザックを下ろして、枝枝を渡っていくエナガ、ヤマガラ、シジュウカラを見送ります。

鮮やかな梢

たどり着いた最初のピークは美しい梢の下でした。展望はありませんでしたが、ここでもエナガの群れが待っていました。ごくごくと麦茶を飲み、双眼鏡を取り出して彼らの姿を追いました。なんだか、今回は休んでばかりです。

それにしても、エナガって本当にかわいい。最近、あちこちでエナガの群れに恵まれてます。小さな幸せです。

一度下って登り返し。この日唯一の登山者とすれ違いました。ラジオを大音量で流してくれていたので、クマの心配が減りました。ありがとう。でも、ずっとあれでは鳥の声は聞こえないですよね。
それに、ラジオの音って意外に聞こえないことも分かりました。落ち葉を蹴散らす音がまず聞こえて、獣かもって思っていたんです。しばらく経ってからラジオが聞こえてきました。そこでやっと「ヒト」だったと分かった次第です。

登ってきた紅葉の尾根

視界が開けた場所で、登ってきた尾根が見えました。素晴らしい色です。思わず「おー」と声が出てしまいました。傾斜の具合も見て取れました。きつかったわけです。

午後の尾根みち

美しい尾根を下ります。ここでは、落ち葉をひっくり返しているシロハラを見ました。麓に下りると、ジョウビタキのオス同士が激しく争っていました。 冬鳥が続々到着中です。

2009年11月なかごろ記

ミヤマホ初認の山

リンゴ畑と杉林

午後になってから、カメラと双眼鏡と最低限度の装備をもって車を出しました。今日の里山の登り口までは7kmほど。車で10分ちょっとです。

リンゴ畑の中の道は、やがてスギ林の中をゆく小径になりました。風景が雑木林に変わると、間もなく道は頂上に飛び出ました。

山頂からの眺め

標高1000mに満たない小さな山ですが、展望はなかなかです。頭上をせわしく飛び回るのはエナガとヒガラ、コガラ、コゲラの混群。眺めはいいし、鳥たちはかわいいし、小さなヨロコビを感じるひとときです。

体が冷えないうちに下山開始。山裾を巻く林道に下り、ぐるっと歩いて駐車場所に戻ることにしました。

林道歩き

登りは初めてのルートで、少しだけどきどきでしたが、この林道は何度も歩いたことがある道。今日も無事帰れるなーと、リラックスして歩いていきました。
ホオジロの地鳴きに反応して、足を止め双眼鏡で姿を確かめてみると、ホオジロと一緒にミヤマホオジロがいました。周囲のヤブを探すと、オスばかり3羽を見つけました。本日のコース

見たいと思っていてもなかなか会えない年も多いので、今シーズンはとっても幸先よいスタートです。

2009年11月はじめ記

初雪の日

天候が回復した午後から灯台もと暗しの森へ出動。ヒヨドリたちの姿は減っていました。気温がぐっと下がったので、南へと移っていったのでしょうか。
その他、アカゲラ、コゲラ、シジュウカラ、ジョウビタキ、イカル、カワラヒワなど。

灯台もと暗しの森

東山は午後になっても白いままでした。
前回は顔のまわりにまとわりつく虫が時折気になったのですが、この日は皆無。この冷え込みで命を落としてしまったのか。快適でしたが、3日前には元気?だっただけに、ちょっとさびしい感じがしました。

2009年11月はじめ記

息子とツグミを初認しました

標高1200m、広葉樹はほぼ落葉。雪が降るのを待つばかり、という風景でした。
カラマツの葉が小さな音を立てて降る中を、久しぶりに休日がオフとなった下の息子(中学生は忙しいね!)と森歩きをしました。彼とここを歩くのは1年ぶりのことです。

秋の森歩き

1年前の11月にはバーダーとカメラマンにはほとんど会わなかったのですが、この日は違いました。
ニコンのED50を構えたオジサンからは、「いいの出ましたか?」と聞かれました。いいのってあの鳥のことですよね。その場所では昨日出たそうですが、今日はまだとのことでした。
ここもポイントなのね…という場所では、3台の大砲が空をにらんでいました。
登山者のような装備のおばさんからは、「ム○◆△はいましたか?」と息せき切ってたずねられてしまいました。みんな★ギ◆△狙いなのですね。

ED50おじさん前回前々回(10月前半)、私は見られませんでしたが、同じ日に確認した方がいたようです。また、★○マ△が入ったという情報が流れると、平日でもあっという間に数十人のカメラマンがポイントに集結したという記事を読みました。土日にはいったいどんな光景になっていたんでしょう。

そんなわけで10月の中盤から後半にかけては、意図的にこの森をスルーしていたのですが、★○◆キ人気はすさまじいです。

ツグミがたくさん来ていました。初認です。私にとって冬を告げる鳥。里にあの「ケケッ」が響くようになると、冬到来という感じがします。シメもいました。
あと、アオバトの声も聞いちゃったし、息子と他愛のない話をするのも楽しかったし、いい時間を過ごせました。

2009年11月はじめ記

新調眼鏡でもと暗し

灯台もと暗しの森

前回に比べると、秋色が濃くなった灯台もと暗しの森です。ヒヨドリの寡占状態に変わりはありませんでしたが、エナガを中心にした混群の様子をじっくり見ることができました。可愛らしい仕草を双眼鏡の視野に捉えているうちに、いつの間にか表情が緩んでいるのが分かります。

双眼鏡使用中この日は、新調した眼鏡で初めて双眼鏡を使いました。眼鏡のレンズのコーティングがだいぶ傷んでしまっていて、いつの間にかコントラストが落ちた視界になってしまっていたのです。

ついでにフレームも替えちゃいましたが、レンズは全く同じ度数のまま。フレーム込み2万円しない安モノですが、新品は視野の鮮やかさが全く違いました。日常生活ではあまりコントラストの低さを感じることはなかったのですが、掛けかえてみると、眼鏡屋さんの店内でさえ鮮烈な色に見えました。コーティングって大事ですね。

今まで、こんなに色が見えないでいたのか…とだいぶ損した気持ちになりました。もちろん、この日の双眼鏡使用は大変楽しかったです。

光学機器にお金をかけるのもいい(楽しい…?)のですが、私のような眼鏡使用者は、まず目に一番近いレンズのケアをしっかりすることが第一ですね。

2009年11月はじめ記

過去の野外手帳インデックス

このページのトップ