過去の野外手帳

-2008年12月

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青色黄色

シメとルリビタキなどしめしめうそうその次には何が来たかと訪ねてみれば、出だしは再びしめしめでありました。

でもこの日は待望のルリビタキとミヤマホオジロが姿を見せ、雪が降ったから状況が少し変わったかな?と思い、足を運んだ甲斐がありました。
この日は年賀状を書き終え、投函してからの灯台もと暗しの森歩きでした。

ミヤマホオジロは、これまでどこにいっていたのー!と思うほど歩く先々で群れに会い、カシラダカか?と思うとミヤマホ。写真には撮れませんでしたがたっぷり見ることができました。

赤い鳥系にはさっぱり出会えません。今年は期待薄です。
その他、今季これまでは見られなかった種類としてはアオジ、コガラ、ヒガラ。再登場組はシロハラなど。前回のウソは今回は不在。

同じ森でも集う顔ぶれは刻々と変わっていくのだなあと思いました。
この森に住み着いているもの、ここを経由して移動していくもの様々でしょうけれど、そんな動きというか変化を楽しみつつ、これからも身近な自然の中を歩いていこうと思った年の暮れでした。

2008年12月おわり記

小さな山で満ち足りる

年の暮れの山歩きもう少し高い山も考えたのですが、標高1000mくらいの山へ。

山歩きでは普通小口径の双眼鏡を持つことにしています。でも今回は鳥見に使う双眼鏡と望遠ズーム付きの一眼まで持って、鳥見散歩気分の山歩きにしてみました。
何度か登っている山だし、道も穏やかですからね。

登り始めの急登が一段落、ルリビタキの声を聞きながら広い尾根の道をたどっていきます(写真1枚目)。
この日は気温が二桁になり、異常に暖かく感じました。
Tシャツに薄手のフリースの2枚でゆっくり歩いても汗ばむほどです。

道には次第にササが被ってきました。前はこんなにやぶっぽくなかったので、この道はあまり歩かれなくなってきているのかなと思いました(写真2枚目)。

見晴らしの利く場所で小休止。登ってきた尾根を見下ろしました。自分の歩いてきたルートをこうして眺めるのは大好きです(写真3枚目)。

双眼鏡で山や市街を見ていると、年配の夫婦連れが下山してきて、私のすぐそばで山座同定を始めました。少々会話に加わらせてもらいました。

ああでもないこうでもないと、山の話を人とするのはとても久しぶりのことで、楽しいひとときでした。
このご夫婦、マウンテンハードウェアのゴアジャケットにしっかりとした手袋と準冬山装備でしたが、暑くなかったんでしょうか。

頂上に着く頃、風が強くなってきました。前線が近づいていると天気予報で言っていたのでその影響でしょう。
木々が大きく揺れ、幹がこすれ合う音が不気味に響きます。そそくさと下りることにしました。

下山は違う尾根を下りてみることにします。ここは初めて歩く道。
これでもかとピンクテープがたくさんつけてありましたがそれほど踏まれていない感じの道で気に入りました。今度はこっちから登ってみようと思いました(写真4枚目)。

下に林道が見えてきたので、安心したのですが、ここで道を間違えました(写真5枚目)。
踏み跡が薄いから変だなあとは思いつつ、これまでは正確にコースを示してきたテープを信用したのが間違いでした。薄いやぶをかき分けていくと切り通しの上に出てしまったのです。

無理すれば林道に下りられそうですが、けがをしてもつまらないので登り返します。程なく正しい道に戻ることができました。

遭難事例を雑誌などで読むと、迷ったときに元の場所に登り返すことがとても重要であることが分かります。でも、こうして登り返すことのなんときついことか。今回はわずか数分のロスだったのですが、ついつい下ってしまう心理がよく分かりました。

あとは林道を2kmほど歩いて車に戻るだけ。
ところが本日のハイライトはここからでした。林道歩きの途中、稜線を飛ぶクマタカを見たのです。時間にして30秒ほどだったでしょうか。ふわりと松林に舞い降りたところで見失ってしまいましたが、とても感動してしまいました。

興奮冷めやらぬまま車に乗り込むと、フロントガラスにぽつりぽつりと雨が当たり始めました。

2008年12月おわり記

うそうそ

灯台もと暗しの森空はあくまでも青く、氷は張ってきんと冷え込みましたが、太陽が暖かく、穏やかな日でした。
11月下旬には降雪があって、今冬は雪が早いなあと思ったのですが、それからまともに降りません。

あれほどたくさんいたシメが姿を消し、かわりに聞こえてきたのはウソの声。
エコファーマーさんのところでは赤いのは順調、シメやウソは見られないとのことですので、地域によって様々なのだなあと改めて思わされます。

霜柱をざくざく踏みながら歩いていくと、エナガを中心としたカラ類の混群、久しぶりのアオゲラ、ちょっと黄色っぽいカシラダカ、落ち着かないアトリの群れなどに出会いました。

道の脇にドバトの羽が散乱していました。上の枝にも羽毛が引っかかっていたので、おそらくオオタカか何か枝でドバトの羽をむしったのでしょう。

ここではよくこうした光景を見かけます。灯台もと暗しの森で猛禽を見るチャンスにはまだ恵まれていないのですが、猛禽類の生活圏であることは確かなようです。ときどき上空にも注意を払う必要がありそうです。

2008年12月おわり記

里山開拓4

夕方の里山思ったより予定が長引いて、登山口に着いたのは日が傾きかけた頃でした。
当然頂上までは無理ですから、小さな鞍部から分岐して下る道をいってみようと決めて歩き始めました。以前来たときに気になっていたのです。

この時間に歩いてる人はいないだろうなと思いながら登っていくと、重登山靴をはいた方が下ってきました。靴慣らしかトレーニングのようです。里山では誰にも会わないことが多いのですが、この山は4回目にして人に会わなかったことがありません。小さな山の割に歩く人は多い山です。

夕日を浴びた木々が美しいコルから、道は暗い杉林に下っていました。シダも生い茂って、この時期にしては緑の多い風景でした。
初めての道なのでちょっとわくわくして歩いてみたのですが、よく踏まれた道。あっけなく車道に飛び出しました。
1時間あまりの楽々周遊でしたが、それなりに楽しい時間になりました。

2008年12月なかごろ記

しめしめ

霜の灯台もと暗し寒い朝でした。自転車で灯台もと暗しの森へと出かけてみました。自転車を「地球ロック」して森に足を踏み入れます。

日陰にはまだ霜が残っていました。でも日の光を浴びると、つかの間の輝きを放ってあっという間にとけていってしまいます。日陰の造形を探してはシャッターを切りました。

ネットを徘徊していると、なんだか今季は赤い鳥が多い印象があるんですが、灯台もと暗しの森はさっぱりです。
一時期たくさんいたツグミでさえ時々声を聞く程度。みんなさらに南下していってしまったのでしょうか。

そのかわりといってはなんですが、先月からシメの群れがこの森に居座っています。この日もシメの群れに何回も会いました。あっちでもシメシメ、こっちでもシメシメ。シメが主役です。

見晴らしがよい場所に出ると志賀の山々が美しい姿を見せていました。
今年は高い山にほとんど登りませんでした。ここ2、3年は里山が中心だったとはいえ、その里山を含めても山に登った回数はずいぶんと減ってしまいました。

こうして山を眺めることばかり増えてきた気がします。

2008年12月なかごろ記

日なたぼっこの終わり

ヒメアカタテハ

12月にしては暖かな日が続きます。日なたで体を暖めるかのようにはねを広げるヒメアカタテハを見かけました。長野では越冬出来ないらしいです。

2008年12月なかごろ記

ミヤマホ行脚完全空振り編

ミヤマホオジロが見たいなあと思って―

灯台もと暗しの森

まずは灯台もと暗しの森へ。小雨が降って濡れた落ち葉がとにかく美しかったです。前回と同じくシメの群れに出会い、シロハラやカシラダカも見ることができましたが、ミヤマホオジロには会えずでした。

空振りの森

続いて、ここならかなり高確率でミヤマホオジロが見られると踏んでいた場所へ行ってみましたが、いつもならたくさんいるアトリやカシラダカの姿さえなく完全に空振り。林の中にも入ってみましたが、ネコが潜んでいただけでした。

空振りの山

さらに市町村境を越えまして、ときどきはここでもミヤマホ見てるんだけど、今日はどうかなと訪ねてみれば、歩き始めのこの小径で久しぶりにビンズイを見まして、幸先のよいスタートと思いきや、ミヤマホオジロどころかその後さっぱり鳥は出ず、仕方なく沈みゆく太陽を見ながら山を下り帰途についたのでありました。

西日への下り道

でも、落ち葉枯れ葉を蹴散らし踏んで冬枯れの野の径を歩くのは、お目当ての鳥が出なくたって本当に気持ちのいいことです。

2008年12月はじめ記

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