過去の野外手帳
-2020年2月
再び疥癬ギツネ
畦道を行きます。
川沿いの茂みにはアトリの群れ。今季はやはり多いです。
私の接近に警戒して枝に上がります。
用水にはハクセキレイ。
この見上げる姿勢がかわいい。
リンゴ畑にキジがいました。
おおーと眺めていたら、キジを襲う獣が突然視界に飛び込んできました。キジは難を逃れ、藪の中に駆け込んでいきました。
狩りに失敗したのはキツネです。もしかして…と思ったら、昨年この近くで見かけた疥癬のキツネでした。冬をなんとか越せたのだなと思いました。暖かで雪が少なかったのは彼?にとって幸いだったことでしょう。でも疥癬にやられている皮膚は、前よりずいぶん広がってしまっていました。痛々しいです。
下が前回、2019年12月の写真です。
2020年3月はじめ記
春は冬鳥との別れ
2月下旬の畦道散歩です。
花たちが勢いを増していました。ホトケノザが元気。
オオイヌノフグリがびっしり。
ナズナはぐんと背を伸ばしていました。
ヒメオドリコソウも目覚めてきたようです。
トウダイグサはこの時季が一番好きです。葉と茎の赤い差し色が美しい。
ツグミはだんだん数が減ってきているように感じました。もうすぐお別れです。冬鳥シーズンが終わるのは寂しいです。
ベニマシコもまもなく見られなくなります。今季は比較的よく見かけました。
2020年3月はじめ記
鳥の歌が聞こえた
里山山麓をうろうろ。先日は見事な雪景色でした。この日はまだ2月、でも全く雪はなしです。
この間は雪でわからなかったのかもですが、林道脇に冷蔵庫がどーんと捨ててありました。わざわざ軽トラかなんかで持ってきたんですね。ばかですね。悲しいですねぇ。
車を降りるとまずはエナガ。少し歩いていくとホオジロのさえずりが聞こえてきました。まだ梢のてっぺんではなかったですが、春だなあって思いました。山道に入ると、谷側からミソサザイの歌も聞こえてきました。
少し標高を上げたところでコガラとヤマガラ。写真はありませんが、ここにはシジュウカラとヒガラ、キバシリもいました。そのほか、アトリ、アオゲラ、コゲラ、ヒヨドリを観察。
2020年3月はじめ記
庭の春
霜付きチューリップ。
霜をまとって咲くフクジュソウ。
雪がまったくないので、スイセンの伸び方が早い気がします。
2020年3月はじめ記
カモが去った池
トモエガモを見た後、ここにも立ち寄りです(某調整池)。前回たくさんいたコガモとカルガモは全く残っていませんでした。
見られたのはダイサギとツグミだけ。巷の噂では、今季ここでクイナは観察できなかったようです。
2020年3月はじめ記
まだいたトモエ様
12月にここでトモエガモを見た後、何度か行ったのですが見ることができず、抜けてしまったのかなと思っていました。で2月下旬のこの日、ふと立ち寄ってみたらいるではありませんかトモエ様。
結構活発に動いていて、しばらく見ているとアシの間に入ってしまい、見えなくなってしまいました。12月以降見られなかったのはタイミングが悪かったからだということがわかりました。
他にはオカヨシガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、カルガモ。数は少ないけれどコガモとカワウもいました。
2020年3月はじめ記
レンジャクパトロール再び不発
2月下旬に灯台下暗しの森に行ってみましたが、表題のとおりです。
ショッキングだったのは、若芽をレンジャクが食べているのを観察したことがあるヤナギが伐採されてしまっていたこと…。ここはレンジャクパトの巡回ポイントから外すことにしました。
森の中ではアトリに会いました。今季は本当によく見ます。
よく見たら小さな群れが枝先に休んでいました。私が立ち去ったら地上に降りて採食するのでしょう。
メジロたちが針葉樹の葉先で盛んに食べ物を探しているところも観察できました。
シジュウカラが塩ビパイプの中に入ったり出たり。巣として使うつもりでしょうか。中をのぞいてみましたが、特に何も入っていませんでした。
近くで見られたヒヨドリ。渋い色合いでなかなか美しいと、改めて思います。
2020年3月はじめ記
レンジャクパトロール不発
twitterのTLを賑わわせる各地のレンジャク情報。今季は当たり年とのこと。ならばやっぱり、過去にレンジャクを観察しているポイントを回ってみるしかありません。この「野外手帳」によく登場する灯台下暗しの森も、そのポイントのひとつです。
自宅近くの他のレンジャクポイントももちろん回りましてここが最後。でも残念ながらレンジャクの姿はありませんでした。
その代わり、今季は本当にアトリが多くて、この日も群れに出会いました。
2020年2月おわり記
雪の山道
「里山山麓の鳥たち」の続きです。この日の目的は、どちらかというと鳥よりも雪景色でした。なので山道に分け入ってみます。
家の周辺ではふわふわの雪だったのは朝だけで、すぐにべとついてしまいましたが、ここまでくるとすでに夕方なのにまだパウダーの雪でした。
雪をまとった木々は本当に美しくて、雪の積もる地に暮らす幸せを感じます。
ここで思いがけず青いルリビタキに出会いました。山に入る手前でメスタイプを見ることができましたが、やっぱり青いとテンションが上ります。藪の向こう側だったので、写真はうまく撮れませんでした。
太陽がだいぶ低くなってきたので、山を下ることにしました。
登山道入り口で再び青いルリビタキ。先程と同じ個体でしょうか。これも藪の中をちょこまか移動していて、撮影は厳しかったです。
陽の光がなくなって気温もぐっと下がってきた帰り道、最後に見たのはホオジロでした。
2020年2月おわり記
里山山麓の鳥たち
「エナガで幸せ」の続きです。
カシラダカと同じく、今季は見かける機会の多いアトリ。
逆に、最近になってやっと見かける機会が出てきたシロハラは枝の向こう側。
ルリビタキとジョウビタキの争いを見ました。実はルリビタキも今季は見かけることができずにいて、この日が里での初認になりました。
こちら、枝に逃れたジョウビタキです。ルリビタキとの追いかけ合いは初めて見たかもしれません。
2020年2月おわり記
エナガで幸せ
里山山麓徘徊で、まずはエナガの群れに遭遇しました。このときの幸福感を言葉で表すのは難しいです。でもバードウォッチャーなら、たぶんその感覚はわかるはず。
近からず遠からずの、ほどよい距離感がいいのかもしれません。
群れは移動していくので、時間にすればたぶんほんの数分の至福のひととき。
2020年2月おわり記
カシラダカの保護色
暖冬の今季、カシラダカは多い感じがしています。「野外手帳」での登場回数も例年より多めでは。
上の写真を見ると結構派手な色で、お腹の白もきれいだと思うのですが、枯れ草の中に降りるとこれが実に見事な保護色です。双眼鏡で見ていれば、動きがあるのでそこにカシラダカがいるということはわかりますが、写真だとすっかり姿が背景に溶け込みます。
2020年2月おわり記
小雪の鳥たち
「カシラダカいっぱい」の続きです。久しぶりの雪の日の畦道散歩,2月上旬です。
小雪舞う中の鳥たちの美しさ。前回はカシラダカばかりだったので、他の鳥たちの紹介。まずはモズ。
凛としたツグミ。
遠く梢にイカル。
ウメの枝のカワラヒワの鮮やかさ。
冬の景色の色にもっとも似合うと思うキジバト。
寒くても元気ピンピンのホオジロ。
今季は多く感じるアトリ。
食べ物を探すムクドリ。
もうほとんど皮だけのカキをついばむオナガ。
どの鳥も命を輝かせて生きていました。
2020年2月なかごろ記
カシラダカいっぱい
「久しぶりの雪の日」の続きです。
いつもの畦道を歩くことにしました。舗装路では一部雪が溶けていて、スズメやホオジロ、カシラダカなどが草の種を探しているようでした。
アオジもいました。
人間の目には何も見えないように見えるアスファルトの上に、たくさんの鳥たちが集まるだけの食べ物があることに驚かされます。
双眼鏡で彼らの姿を見ていると、ベニマシコが混じっているのを見つけました。写真には写っていませんがベニマシコはオスメスのペアでした。
空を見上げるカシラダカ。目線の先にはノスリ。このノスリ、さっきまでハシボソガラスから激しくモビングされていましたが、振り切ったようです。
カシラダカはごく普通の冬鳥で、この日もたくさん見ることができましたが、世界的には激減しているとのこと。2016年には絶滅危惧II類に指定されてしまいました。その要因はよくわかっていないとのことですが、身近な鳥なだけに気になります。
つづきはこちら。
2020年2月なかごろ記
久しぶりの雪の日
今季2度めのまともな積雪。気温はマイナス3℃。
用水にはカシラダカの群れがいました。今季は比較的多いように感じます。
私に警戒して採食していた水面ちかくから、川岸の藪に上がった姿もまたかわいい。
別の用水にはセキレイ類の姿。水際を歩くハクセキレイ。
闊歩するセグロセキレイ。
つづきはこちら。
2020年2月なかごろ記
暖冬千曲川ポタ
2月なのに暖かなのでゆるゆると自転車に乗れます。千曲川を渡って対岸へ。
左よりに見えるピークは斑尾、右は高社山です。
ここは決壊地点より上流です。一部堤防の拡幅工事が行われていました。高社山に向かって堤防道路を気持ちよく走りました。
背景の山の白さが足りません。まるで春のような日でした。
再び千曲川を渡ります。
光る川面の向こうに連なる北アルプスの峰々が見えました。
家につく頃には空が美しい時間帯になっていました。
自宅に着いたとき、本日の乗車時間が奇跡的な数字になっていました。もちろん調整したわけではなく、数字を見た瞬間ちょっと変な声が出てしまいました。
2020年2月なかごろ記
イカルとシメがたくさんいたけど
親と親戚を法事に送り届けた帰り道、鳥を見てきました。自分の普段の行動圏では珍しく、双眼鏡や望遠レンズを持った方々と出会うことがある場所です。この日も3人のバーダーに会いました。
イカルとシメがたくさん。写真に撮れたのはヤマガラだけだったのでそれを貼ります。
ここは、ハギマシコの群れに出会った意外性が忘れられず、2度目はないだろうと思いつつもパトロールしてしまう場所です。上の写真左下が、昔々ハギマシコが地上採食していた現場です。
2020年2月なかごろ記
泥酔月面X
今季初シロハラの続きです。歩いているときに何気なく撮ったこの日(2020年2月1日)の月。
夜になってtwitterのTLを眺めていると、この日は月面Xだということです。
すでにジンをたっぷり飲んでかなり酔っていたのですが、なんとかプロミナーにニコワンをコリメートでセットして撮った月面Xです。
わかりにくいので円で囲みました。
撮影に使ったニコワン(V2)は、十字キーの操作不良症状が出ていて、露出補正が思うようにできず、この日も苦労しました。酔っていたのでよけいに。
ニコワンはもうデジスコでしか使っていなくて、そのデジスコも月写真でくらいしか使っていなくて、使用頻度はかなり低いのが現状です。しかももうシステム全体が生産中止で将来がない。なので高いお金を出して修理するのもどうかなと迷っていました。
でも、やっぱり部品があって修理可能なうちに直しておくことにしました。この日の翌日早速店に持っていき、修理依頼。後日見積もりが来て、約15000円と中古のボディを買うのとほぼ同じでした。
2020年2月なかごろ記
今季初シロハラ
畦道散歩で初めて鳥を見ている人にあったのに、話が通じなかった日の続きです。そのオジサンのすぐ近くにアトリの群れもいたのですが、それを伝えるのはやめておきました。
歩いてきた私を警戒して地面から一斉に飛び立ち、枝に止まったアトリを双眼鏡で見ていると、今度は別の通りすがりのオジサンが私に声をかけてきました。いつもなら誰と話すこともない畦道散歩なので、珍しい日になりました。
「野鳥の会ですか。」
こう聞かれると面倒なので、「はいそうです。」と答えることにしています。探鳥会にはもう何十年も出ていないので、野鳥の会としての活動には全く参加していない幽霊会員ですが、会員だということは嘘ではありません。
簡単にアトリという鳥がそこにいることを説明しました。特にそんなに興味をもっていただけたわけではなさそうでしたが、怪しい者と思われないことが一番ですので、その点では合格です。
オジサンが立ち去ったあと、そのままじっとしているとアトリは地面に降りて採食を再開しました。感心するのはその見事な保護色です。
実際には動いているので、落ち葉に紛れるとはいえそこに鳥がいることはこの写真よりは容易にわかります。上の写真には3羽のアトリが写っていました(↓)。
アトリを満足行くまで眺めたあと、灯台下暗しの森まで行ってみることにしました。今季は特に西日本でレンジャクの当たり年のようです。過去に、灯台下暗しの森で何度かレンジャクに遭遇しているので、あまり期待はしていないものの一応パトロールしておかなくてはというところです。
残念ながら、レンジャクに会うことはできませんでしたが、一つ収穫がありました。それは今季初のシロハラです。
暖冬のせいなのか、ツグミは平常運転であるのにシロハラにはさっぱりお目にかかれずにいました。ちょっと安心しました。
森を出る頃には太陽はかなり高度を下げていて、東の山が赤く色づいていました。
2020年2月なかごろ記
さっきそこにオオタカがいましたよ!
ここから2月の記事です。2月初旬の畦道散歩。山はそれでも白くなっていましたが、平地では雪のない暖かい冬が続いていました。
用水にはキセキレイ。
いつものメンバーが現れるいつもの畦道です。
雪がなく、鳥たちにとっては比較的過ごしやすい冬になっているはずです。
少し離れた木立で、ハシボソガラスが大騒ぎをしていました。よく見ると同じ木に猛禽が止まっていて、モビングを仕掛けているようです。
双眼鏡で見てみると、オオタカの成鳥でした。距離はありましたが、鋭い眼光がはっきりと見て取れました。幼鳥は何度か見ていますが、ここでの成鳥の出現は初めてだと思います。
オオタカを見たあと、これも初めての出現となったのは、バードウォッチャーです。この畦道を歩いてもう20年近くになりますが、双眼鏡で鳥を見ている人にあったのは初めてです。私と同世代くらいのオジサンでした。
オオタカを見たばかりで、その興奮が残っていたので、
「さっきそこにオオタカがいましたよ!」
と声をかけました。
「え、そうなんですか!」とか「私も見ました!」という返事を予想していたのですが、返ってきたのは
「そこにコゲラがいますよ。」
というものでした。
確かにコゲラのギィーという声が聞こえていたので、
「あ、声しますね。」
と話をつなげたら、
「いやコツコツって音が聞こえるでしょ、あれがコゲラです。」
あちらからすれば、話が噛み合わないやつが話しかけてきたなーという感じだったのか、それとも自慢話を持ちかけてきてうざいなーという感じだったのか。おそらくそのどちらかだったと思うので、それ以上の情報交換はあきらめました。コミュニケーションは難しいです。
2020年2月はじめ記
