過去の野外手帳
-2013年5月
サクラスミレ再び
前回は実はなんというスミレかわからなかったので、土曜日仕事の帰り道、再び車を走らせまして、図鑑を片手に同定を試みました。その結果、サクラスミレとわかったわけです。1週間気になって仕方がありませんでした。それほど魅力あるスミレでした。
オオタチツボスミレ、これもしっかり覚えました。ニョイスミレもとりあえず大丈夫。スミレの道は広く深く、その入り口をのぞいた程度です。
前回は鳴いていなかったエゾハルゼミの声がしていました。初夏って感じがします。花もこの前とは違ったものが見られ始めていました。タニギキョウやクリンソウなどが咲き始めでした。
2013年6月はじめ記
キビタキが光って見えました
土曜出勤が続きます。森を歩けないのは辛いので、せめて近くで鳥見をと、5時起きで灯台もと暗しの森へ。
日の出前の森で、キビタキが光って見えました。森に日が差し込んでくると、虫たちの姿も見えてきました。
朝日を浴びるイタドリハムシ。双眼鏡のノブに落ちてきたジンガサハムシ。
日が当たる梢でホオジロが歌い始めていました。
2013年6月はじめ記
チゴユリ群生地見つけた
写真にはうまく表せませんが、とある林道沿いの沢斜面に一面のチゴユリ。とっても得した気分。
2013年6月はじめ記
いくぞーって感じ
再びニリンソウとリュウキンカの森へ。小径の脇では、みなさん「いくぞーっ」って感じ(↓)。
まだこれからです。春なんだよ!っていう感じなのに、長野は梅雨入りです。春が短すぎる…。
2013年5月おわり記
明暗
私に収穫されたコシアブラ(左)とちょっと育ちすぎていて難を逃れたコシアブラ(右)。
個人的にはタラの芽より好きです。
2013年5月おわり記
サクラスミレ初見
前回のニリンソウがあまりにもよかったので、日を空けて別の場所ものぞいてみました。こちらも見事です。BGMはクロツグミとアオジ。
この森ではスミレも咲いていました。写真だけ撮っておいて、あとで図鑑で調べるというのがもっぱらですが、同定のポイントが写っていない(つまりどこを撮してくればいいのかつかめていない)ことが多く、いつも難航します。これは距が白いのでオオタチツボスミレでよいと思われます。
これはニョイスミレ。普通種なんですが、雰囲気だけで「ニョイ」と思うだけで、実はしっかりわかっていません。
さて、問題は下のスミレ。初めて見た大きな華やかなスミレでした。図鑑を持っていなかったので、現場では全くわかりませんでした。帰ってから画像と図鑑と照らし合わせても、どうもはっきりしません。
サクラスミレだとわかったのは、図鑑を持ってもう一度この場所に行ってみた時でした。花弁の感じは図鑑の写真とは印象が異なりましたが、識別ポイントから、サクラスミレだと判明してすっきり。やっぱり実物と図鑑とを合わせてみるのが基本だと思いました。
それにしても本当に美しいスミレで、お気に入りのスミレになりました。
2013年5月おわり記
衝突
嘴が折れてしまうほどの衝撃。
2013年5月おわり記
ニリンソウを見ていれば幸せ
某高原で森歩き。目的は鳥より花、特にニリンソウです。
歩き始めはノジコから。写真はおしりしか撮れませんでした。ヒガラ、コガラの声が高原っぽくていい感じのシラカバ林です。
カラマツ林に入ると、小径でシジュウカラペアが仲良く地上採食中でした。激しい追いかけ合いをしていたのはゴジュウカラ。
ミズバショウがある場所まで来ると、近くの斜面にショウジョウバカマも咲いていました。梢から落ちてくるのはニュウナイスズメの声。
リュウキンカの黄色い絨毯の次に見えてきたのは、一面のニリンソウ。
ニリンソウを見ていれば幸せです。一体何枚写真を撮ったことでしょう。繰り返しシャッターを切ってしまうのは、自分の腕ではこの光景を写真では表現できないと、その場で感じてしまうからだと思います。
BGMはキビタキとクロツグミ、ミソサザイの歌。
白いのは花びらではなく花弁状の萼片だということですが、それがほんのり色づいている花が好みで、カメラを地面すれすれに構えて撮りました。
この日は夕飯を作ることになっていたので、いつまでもここにいたい気持ちをこらえて林道を戻りました。サンショウクイを追加。
2013年5月おわり記
5月中旬の灯台もと暗しの森
雨上がりの朝、灯台もと暗しの森を歩きました。キビタキが盛んにさえずっていましたが、1週間でぐっと濃くなった緑に、視認は厳しい状況です。でも何とか見ることができました。そしてこの日はエゾムシクイ初認でした。エゾムシクイの声は本当にさわやか。
エゾムシクイが登場した代わりに、オオルリが確認できませんでした。この森を通過していったのでしょう。
シメとマヒワがまだいました。もう5月も中旬です。北の地での繁殖に間に合うのでしょうか。
前回から気になっていたこの4枚の白い花びらの花は、どうもシロヤマブキのようです。ウワミズザクラやヤマツツジも開花中。
マムシグサもだいぶ大きくなってきていました。ついついカメラを向けてしまう魅力的なフォルムです。
水滴をまとったムラサキケマンが何とも美しい朝でした。
ここでまさかの山ガールに遭遇しました。出で立ちというかファッション的にはまさに山ガール。林内を流れる川に下りたって、飛び石伝いに歩いていきましたが、一体どこへ…。
鳥はキビタキ、コサメビタキ、クロツグミ、サンショウクイ、キセキレイ、ヒヨドリ、アオゲラ、コゲラ、キジバト、ウグイス、エゾムシクイ、センダイムシクイ、メジロ、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、シメ、カワラヒワ、マヒワ、スズメ、ホオジロ、ムクドリ、トビ、ハシボソガラス。
2013年5月おわり記
庭に珍客
雨の休日、タヌキが2頭やって来ました。2階ベランダでカメラを構えると眼が合ってしまいましたが、あわてる様子もなく人慣れしているようでした。
「野外手帳」をサイト内検索してみると、2004年10月以来のことでした。その時描いたイラストも改めて貼っておきます。このときも見上げられて、眼が合っていたのね。
2013年5月おわり記
コシアブラは遅れ気味
5月上旬の話なので、情報としては全く意味がありません…。
今年はやっぱり気温が変なので、山菜の出方も違うようです。コシアブラはたくさんありましたが、まだ出始め。タラの芽、コゴミも見つけましたが、まとまった量が採れそうもないのでやめておきました。
2013年5月おわり記
ツマグロヒョウモン幼虫
パンジーをもりもり食べていました。花も食べちゃうんですね。
2013年5月おわり記
花の信濃路夕暮れポタ
5月連休最終日はポタリング。
リンゴ畑の中にレンゲ畑がある!と遠目に見えた場所は、近くに行ってみると一面のホトケノザ畑でした。まだツグミがいましたがそろそろ終認でしょう。
堤防道路を走ります。オオヨシキリ初聴。リンゴやモモの花が美しい春の信濃路です。まだサクラが咲いている場所もありました。
長野市を出て近隣市町村をふらふら。再び千曲川を渡って帰ってくる頃には太陽がだいぶ傾いてきていました。実はライトを忘れたので、暗くなる前には帰らなくてはならなかったのでした。
2013年5月なかごろ記
戸隠の続き(反省と要望)
5月上旬の戸隠森林植物園の続きです。
反省すべきだったのは左の写真を撮ったときのことです。シジュウカラのメスが、苔をくわえて自分の周りをうろうろしていました。
あ、巣材を運んでいる!と喜んでシャッターを切ったものの、彼女は移動していこうとしません。
自分が立っていた場所のすぐ前の木に、巣箱がかけられているのに気がつきました。幹の向こう側だったのでよく見えなかったのです。
悪い悪い…とそこを離れると、シジュウカラは巣箱に飛びこんでいきました。
私は基本的には移動しながら鳥見をしますが、プロミナーを持ち込むこともあります。気づかずに巣の近くにどんと三脚を立ててしまったら、巣に入りたくても入れないという状況を作ってしまうことになります。巣材運びならまだしも抱卵や雛への給餌の時季に長時間巣の近くに居座ると、影響は大きくなります。
大きな三脚を広げて一箇所でじっと鳥を待つということは、十分に周囲の状況を見て気をつけなければならないスタイルだと改めて思いました。
この日、戸隠のコルリポイントでは何人かのカメラマンが大砲レンズを構えていました。通りかかった私のすぐ前にコルリが現れました。双眼鏡を使わなくても色がわかるくらいの距離です。
ここにいるよと手で合図をすると、キヤノン白レンズカメラマンがやってきました。笹藪の中をコルリは採食移動していましたが、彼にはよく見えなかったようでした。
しばらくすると、少し離れた苔の上にミソサザイが出現しました。肉眼でもピンと立てた尾羽がわかる距離です。私は、ミソサザイが出たよという意味で「あそこにいますよ」と小声で知らせたのですが、彼はファインダーをのぞきながら「おぉ、コルリですね!」というのです。カカカカ…と連射音が響きました。
こういう人たちが野鳥を撮っているんだ…とちょっと愕然としました。
ロクヨンに立派な三脚、高速連写のできるボディ。機材のトータルは100万円を超えるでしょう。これだけのめり込んでいるのに、野鳥のことは知らないといっていいレベルです。のめり込んでいるのはカメラであって、野鳥ではないのです。
これでは、撮影に関して野鳥への影響を少なくしようとする気遣いや努力を期待することは無理だと思いました。
きっとこのコルリポイントで、仲間としゃべりながら何時間も待つのでしょう。
この近くに巣を構えている鳥がいたとしたら…。それに気づけるかどうか、また気づいたときに「コルリを撮りたい」という写欲にとらわれず、自分が待つポイントを移すことができるか。
戸隠で野鳥の写真を撮るというのはとてもいい趣味だと思うのですが、もう少し野鳥のことを知ってから来てほしいと思ったのでした。最近は毎年こんなことを書いている気がします。
2013年5月なかごろ記
5月初旬の戸隠森林植物園(2度目のクマ)
近年の混雑で足が遠のきがちな戸隠森林植物園ですが、やはりこのシーズン、一度は行かないと…ということで5時起き、駐車場6時着です。車は20台弱。ほとんど県外ナンバーでした。気温は7℃。アオジの囀りが迎えてくれました。
キビタキはまだ数は多いとは言えないものの、あちこちで美しい姿を見せてくれました。
コルリも鳴いていて、その姿を探していたら、少し向こうのササがざわざわ…と音を立て、黒い動物がでてきました。ツキノワグマです(環境は下の画像左下)。距離は20-30m。
背中を見せて逃げてはいけないということは頭ではわかっていても、実際にはそう行動できませんでした。小走りに待避してしまったので、クマがその後どこへどう動いていったのかは見ていません。
しばらく様子を見て、姿が見えないのでまたその道を進むことにしました。森林植物園でクマに会ったのはこれで2回目です。鈴を鳴らすのも戸隠の鳥見でははばかられます(特に鳥見の人しかいない早朝は)。でも、事故があればお互いに不幸だし、やはり何とか対策を考えないといけません。
クマのドキドキがおさまって、鳥見再開。クロジやノジコに会えて幸せな道を行きます。ノジコを見ると(口には出しませんが)「のじのじだぁ…」と思ってしまいます。
道ばたには大好きなキクザキイチゲ(上)やアズマイチゲ(下)が咲き乱れていて、いちいちカメラを構えるものですから、なかな足が進みません。
ユリワサビ、ヤマエンゴサク、リュウキンカ、そしてミズバショウ。カタクリはこれからという感じでした。
鳥はキビタキ、コルリ、アオジ、クロジ、ノジコのほか、キンクロハジロ、キジバト、ツツドリ、アオゲラ、アカゲラ、コゲラ、サンショウクイ、ヒヨドリ、ミソサザイ、クロツグミ、アカハラ、ウグイス、キクイタダキ、コサメビタキ、エナガ、コガラ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、ゴジュウカラ、キバシリ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、イカル、ニュウナイスズメ、カケス、ハシブトガラスなど。
戸隠ではやっぱりゴジュウカラ、キバシリを見られると地味にうれしい感じがします。
10時前には戸隠を離脱しました。もう駐車場は満車状態でした。
2013年5月なかごろ記
5月上旬の灯台もと暗しの森(その2)
歩いて灯台もと暗しの森へ。途中のリンゴ畑は満開です。遠目からもリンゴ畑は白く盛り上がって見えました。でも、先日の雪と冷害にやられてしまった花もかなりありました。大きな影響がないといいんですけど。ここではツグミを1羽だけ見ました。そろそろ終認だと思います。
森でも、雪か霜の影響と思われる茶色く変色した葉を見ました(ウバユリかな)。水たまりにはヤマアカっぽいオタマがたくさんいました。
サンショウクイの声に誘われて見上げる梢の美しさといったらありません。そしてオオルリ初認です。ただ、オオルリとキビタキのさえずりは聞かれませんでした。まだシメもマヒワもいましたので、これからですね。特にシメはあちこちで声を聞きました。
二日前にも来たのですが、その時に比べて、明らかに緑色が濃くなっていました。この時季の変化はスピードが速いです。マムシグサが槍のような鞘状葉芽を伸ばし始めていました。
ウワミズザクラが咲き始めていましたが、ヤマザクラ(カスミザクラ?)はまだまだ健在でした。
2013年5月なかごろ記
アスパラハムシ
近所のお祭りに行きました。小学校高学年から中学生くらいがたくさんいて、女の子はめいっぱいのおしゃれをしてきているのがほほえましかったです。男の子はつるんで歩くのが楽しいのですよね。
自分が小学生の頃、このお祭りでミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)を買ったことを思い出しました。あまり餌を食べてくれなくて、長生きしませんでしたが。
新緑が美しく、リンゴの花も満開でした。この日は暖かくなって、歩くと汗ばむほどでした。
寒かったせいか、あまり虫を見かけませんでしたが、今日は比較的たくさん見ることができました。
上の写真右下の、畑のアスパラについているハムシ、よく見かけますが、名前を調べたことがありませんでした。もしかしたらアスパラハムシだったりして?!なんて思いながら検索すると、アスパラハムシでヒットするではないですか。もちろんこれは俗称で、和名は「ジュウシホシクビナガハムシ」なんだそうです。アスパラを栽培していない時代は何を食べていたんでしょう。
2013年5月なかごろ記
姉と父と里山
大型連休で帰省中の姉と父とで里山歩き。
クロツグミの声を聞きながら、あちこちにセンボンヤリが咲く尾根道を行きます。コシアブラが食べ頃(今回は採取せず)。
眺望のきく場所で真っ黄色なマヒワの群れを見ました。冬にはあまり見ませんでしたが、この春先というか初夏になってからよく見かけるようになりました。
山頂近くではショウジョウバカマがあちこちに咲いていました。どれも新鮮な花で楽しめました。このあたりでは、地上採食するクロツグミを何回か見ました。
林道に出て、車を置いた場所までぐるっと回って戻ることにしました。キビタキの多い道で、鮮やかなオスに何度も会いました。ツツドリの声を今季初めて聞き、オオルリをじっくり見られたこともあって、鳥見的には一番楽しい道でした。
ドングリの実生のかわいらしさ、下から見上げるモミジイチゴ、最後はサクラの花道。
2013年月はじめなかごろおわり記
5月上旬の灯台もと暗しの森(クロジ)
寝坊しましたが、よい天気に誘われていつもの灯台もと暗しの森。9時45分、気温は11℃。歩き始めはオオルリの歌でした。サンショウクイやセンダイムシクイも鳴いていましたが、出始めた若葉になかなか姿が確認できません。
初視認はコサメビタキとキビタキで、これは今季の初認でもありました。若葉の陰にセンダイムシクイも見つけました。エナガの小群の中には羽毛をくわえた個体がいました。意外だったのはマヒワの群れに出会ったことです。水浴びシーンも見ることができました。
マヒワがまだいると思わなかったのですが、もっとびっくりしたのはクロジです。オス2個体。おそらくこの森では個人的には初記録です。周回して同じ場所に戻ってきた時、再び見ることができました。地面で盛んに採食をしていました。
冷たい風に吹かれてヤマザクラ(カスミザクラ?)が揺れていました。写真には撮れませんでしたが、ここでキビタキを見ました。また囀ってはいませんでしたが、サクラバックのキビタキはゴージャスでした。キビタキが撮れなかったので、かわりにスズメの画像を。
ここのタンポポはニホンタンポポ。ちょっと得した気分になれます。
家に帰ってくると、コンクリートのたたきの上をツマグロヒョウモンの幼虫が這い回っていました。蛹になる場所を探しているのでしょうか。昨シーズン、庭先でよくツマグロヒョウモンを見ましたが、どうやら庭で繁殖していたようです。
2013年5月なかごろ記