過去の野外手帳

-2008年10月

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秋の囀り

ここしばらく天気がよい日が続きました。自転車通勤ベストシーズンです。

こぎ出しはかなり震えますけど10分もすれば体は温まり、でも汗はほとんどかかないので、ジテツーは怪鳥です、いや快調です(ATOKが「ジテツー」を怪獣の名前と判断したように思えて一人ウケてしまいました)。

ジテツーのいいところは、季節をたっぷり感じながら通勤できることにあると思います(それがつらいこともありますけれども…)。
最近はヒヨドリが群れで南下していく姿を何度か見かけて、秋も深まってきたと感じているのですが、この頃モズが高鳴いている以外にも囀りをよく聞きます。地鳴きじゃなくてね。

ホオジロは「源平つつ…」と中途半端ながらも梢にて、ポジションだけは本格的。ハクセキレイとセグロセキレイはチュピチュピジュビジュビ鳴き、シジュウカラもスピスピ、この間はカワラヒワもジュビーンと電線で鳴いていました。

少し前に、「トリが恋歌を歌っている時、脳は幸せを感じる」という記事を目にしたことを思い出しました。「うかれ歌」という言葉もあるし、秋なんだけどついつい歌ってしまうのかなと思って記事をもう一度読んでみると、「恋を報酬と認識、ただ単なるさえずりは報酬に値しない」とのことで、 囀ることだけではドーパミンドバドバにはつながらないようです。

セキレイなんかは見ているとにらみ合い取っ組み合いのケンカモードなので、モズの高鳴きと同じく、なわばり争いにともなうものなのかもしれません。
ホオジロについては、「成鳥は越冬期も同じ場所にとどまる」と図鑑に記述がありました。春夏にもよく囀りを聞いた場所ですから、やっぱりなわばり確保の意味合いがあるんでしょう。
シジュウカラとカワラヒワは知りません…。^^

2008年10月おわり記

ふわりオオタカ

休日サービス出勤。3時頃、いい加減飯を食いに行こうと歩いていくと上空にオオタカの姿。結構近い距離でした。私の上空でUターン、北の空へ消えていきました。

以前もオオタカを仕事中に見かけまして、自然度が高い勤務環境ということになるんでしょうか(笑)。今回は成鳥に見えました。

こんなこともあると休日出勤も許せます。

2008年10月おわり記

親子秋志賀

親子志賀10月半ば、紅葉を見たいということで姉が帰省してきました。戸隠、志賀、松川渓谷と最大戦速で北信の秋を駆けめぐっていきましたが、そのうちの志賀には母と姉と一緒に私も一緒に行きました。
久しぶりのMT車にシフト操作も楽しく1時間あまりのドライブ。カーブを曲がるたびに秋の色が濃くなっていきます。

駐車場から10分も歩けば人影はまばら、木の葉が舞い落ちる音が心地よい静かな秋の森です。「この音がいいんだよねー」などと言いながら、落ち葉を踏んで歩きます。
池にはカモが入っていましたが、双眼鏡を持っていかなかったので種名は不明。写真を撮ってPC上で拡大してみましたが、マガモとカルガモかな?????というくらいにしか分からず、やや心残りでした。忘れちゃいけない双眼鏡。

さらに上の湿原まで足をのばしてみましたが、ここまで来ると紅葉はほぼ終わりで、吹く風はずいぶん冷たく感じました。標高の違いによる変化の大きさにち少し驚きつつ、早々に車に戻りました。

ひとりガシガシ歩くことが多いワタクシですが、こうしてまったりのんびり歩くのもまたよい哉。母と姉と出かけるのも本当に久しぶりのことでありました。

2008年10月おわり記

里山開拓

小さな里山山容はよく目にしていたものの、名前を知ろうともしなかった小さな山。新しく出た本をぱらぱらめくっていると、この山の紹介を見つけました。紹介文を読んでいくとちょっとよさそうな感じです。

そんなわけでいそいそと出かけてみた初めての道。地元ではよく登られている山らしく、しっかりと踏まれた歩きよい道でした。

秋の木漏れ日の中、1時間ほどで山頂に着きました。ここではアマチュア無線を運用している方、なぜか上半身裸のトレイルランナーに会いました。
帰りは別ルートを通って周遊します。こちらはあまり踏まれていなくて、柔らかな道でした。

本の地図を見ると、この山は小さいながらもいろいろなルートどりができそうで、尾根続きの隣の山へのミニミニ縦走も可能。登る途中にその分岐ルートを見送りました。本では破線扱いの道でしたが十分に歩けそうでした。家からもあまり遠くなく、自転車でも行ける範囲です。楽しみが増えました。

2008年10月おわり記

リビングの風景

ここにナミテントウがいる

ここで冬眠しないで。

2008年10月おわり記

北八ツふらふら

北八ツの道ザックにフリースの帽子や手袋を入れて出発です。

登山道にとりつき、黄金色の森の中を登ります(写真左上)。トチの実爆弾の攻撃を受けながらしばらく歩くと景色が開けました(写真左上)。紅葉越しに南八ツの山々がせり上がってきます(写真中)。

やがて針葉樹林の道(写真左下)。2羽のカヤクグリが現れて登山道を先導していきます。山頂近くではルリビタキメスタイプ、ホシガラスにも会うことが出来ました。

頂上は360度の大展望でした(写真右下)。北アルプスは白馬から槍穂まで一望、剣も見えました。西から南にかけては♪おんたけのりくらこーまがたけー…これは県歌「信濃の国」の一節ですが、そんな感じ。中央アルプスと南アルプスが大きく、奥秩父では金峰山の五丈岩がわかりました。東は浅間連峰、そして北に自宅近くの北信の山も見えました。

北八ツの池山頂の風は冷たく、昼食をとっているうちに指先の感覚がなくなってしまいました。火気を扱うからと手袋を外していたのがいけませんでした。
そそくさとザックに荷物を詰め直し、樹林帯に降りました。風はやみましたが、じんじんと血行が戻る痛みを感じるまでに数十分はかかりました。
苔が美しい道を急降下します(写真上)。登りには使いたくない道です。

歩き始めて4時間、水辺のテン場に到着しました(写真中)。登山者がテントを設営していました。針葉樹林の中の赤や黄色に、テントの色が彩りを添えて美しい風景でした。
ここで過ごす夜は素晴らしいことでしょう。泊まりたい。下山には、ここへ来たのと同じくらいの時間がかかります。先は長い。もちろんテントは持っていませんでしたが、すぐ近くの小屋に泊まれるくらいのお金は財布に入っています。次の日、特に予定もないし…。
でもやっぱり、今日は誘惑を振り切って下ることにします。

だんだん疲れを感じ、なんでもないところでつまずいたり滑ったりするようになりました。慎重に、慎重にと言い聞かせながら歩きます。麓が近くなったあたりでアトリの群れを見ました。ヘッドランプがほしいなあと思い始めた頃に駐車場が見え、ほっとしました。

最近の私にしては遠出でしたが、自宅から2時間半で登山口、考えてみれば近い山です。以前はよく出かけた山域で、登山地図の実線ルートはほとんど歩きました。でも最近は善光寺平周辺の山歩きばかりでしたので、新鮮な山歩きになりました。

2008年10月おわり記

ある日のある里山

コッヘル薄暗い山頂は食事の気分じゃなかったので、先に進むことにしました。藪っぽい道を30分歩くと、ふいに明るい尾根筋に出ました。ここでお昼にすることにしました。最近定番のラーメン(本日は醤油)です。

もう2時を回り、お腹も空いています。ところがお湯を沸かし始めたところで箸もフォークも忘れたことに気づきました。仕方がないので、細い枯れ枝をナイフで削って箸作り。最近こういう失敗はなかったんだけどなあ。
ラーメン食べているときミンミンゼミの声を聞きました。聞き間違えではないと思うんですが、なんとも季節外れ。まだいたの?って感じでした。

食事と明るい山道はすぐに終わり、ルートは再び藪がちに。尾根からの降下点を過ぎると踏み跡がはっきりしなくなりました(写真下左)。途中ヌタ場を発見(写真下右)。周囲に残されたひづめの跡は新しくくっきりしています。

やぶ道とヌタ場

嫌だなあ、早く通り過ぎようと思ったその瞬間、近くでどどどっ!と物音がして心臓が止まりそうになりました。正体はニホンカモシカでありました。

程なく下るとぽんと林道に飛び出して、ちょっとどきどきした本日の山歩きは終了です。車を止めた場所まで1時間、道端に咲き乱れる野菊を楽しみながら、とぼとぼ林道を下っていきました。

2008年10月なかごろ記

リンドウ咲く登山道

秋の登山道

白い息を吐きながらカメラをぶら下げて歩く素敵な秋の道です。

2008年10月なかごろ記

ショートポタリング

河原のアレチウリ

河川敷ではアレチウリが猛威をふるっていました。侵略的外来生物という肩書き?がまさにぴったりの光景でした。

帰り道、ムクドリたちのざわめきを見つけてカメラを向けてみました。はぜにはノスリがとまっていましたが、自転車をとめた途端飛ばれてしまった。

アオサギ

視線を転じるとアオサギがたそがれていました。その目はどこを、何を見ていたのやら。

2008年10月はじめ記

トコトコトコ

ジテツーの帰り道、道路を横切る2頭のタヌキを見ました。轢かれてしまっているタヌキは時々見かけますが、ネコとは違い(ネコの事故の場合はタイミングがうまくとれなくて轢かれちゃうのだと思いますが)、何とものんびりした足取りで、それじゃまずいだろうって感じでした。

2008年10月はじめ記

ツバメ終認でしょうか

所用にて自転車を漕ぎ漕ぎ。高曇り。標高2000m前後に雲がたなびいていましたが、鹿島槍から槍穂までの北アルプス稜線は、その上に終日見えていました。画像は前日の志賀からの槍穂です。

槍穂

河原にツバメが飛んでいました。電線にもツバメがとまっていました。まだいるのね。本当はこの時期ですからタカの渡りを見に行きたいのですが、ツバメの渡りにエールを送りその代わりとします。タカにしてもツバメにしても渡りは命がけの壮大な営み、そのスケールに何ら変わりはありません。

この日は往復で50km弱。車で行ってもよかったのですが、自転車の気持ちいい季節ですから乗らない手はありません。経済効果もまあまあで、リッター9kmとして5,6リットル節約。1リットル170円として…と、計算して節約したお金とほぼ同額のお酒を買ってきてしまいました。

2008年10月はじめ記

志賀霧氷

霧氷9月最後の土曜日、野暮用にて家でごろごろしていると志賀に初雪のニュースが流れていました。

午後は自由の身になったので、早速志賀に車を走らせます。やっぱり冬が好きなのかな。わくわくしながらハンドルを切って標高を上げていきます。
志賀に向かう道には所々に気温の表示があります。標高2000mを超えると表示はついに氷点下になりました。横手山は真っ白。
雪はさすがに残っていませんでしたが、霧氷が木々を飾っていました。

山に登るには遅すぎる時間なので、引き返す時間を決めて登山道をたどってみます。9月とは思えない白い森の表情に興奮しながら足を進めました。フリースにゴアを着込みましたが、防寒の手袋は忘れてハイキンググローブのみ。1時間ほど歩いただけですが、だんだんと手が痺れてきてしまいました。

この日は北信の山々、北アルプス北部は軒並み降雪、冠雪となりました。5月と9月は、一桁から30度という具合に、気温の変化が大きくて体がきついのですが、季節のダイナミックな変化を感じることが出来て面白い時期でもあります。

鳥はホシガラスとカケス。

2008年10月はじめ記

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