過去の野外手帳

-2019年7月

最後はキシタギンウワバとコンボウアメバチ

「深山の蝶」の続き、下山編です。下りは登りと別ルート、環境的に草原性の蝶に期待です。

まずはコヒョウモン。この夏はたくさん見ていますけど、生息数の減少が心配される蝶です。

コヒョウモン

続いて現れたのは、登山道の岩の上のサトキマダラヒカゲです。

サトキマダラヒカゲ

大きな羽音を立てて飛び回っていたタテハ系の蝶。一瞬止まってくれたのでなんとか写真が撮れました。エルタテハのようです。

エルタテハ

敏感だけど、割と止まってくれるのでシャッターチャンスの多いクロヒカゲ。

クロヒカゲ

別の角度でもう1枚。やっぱりかっこいい蝶です。

クロヒカゲ

そして初めて見たフタスジチョウです。家に帰って図鑑を見るまではイチモンジかと思っていました。

フタスジチョウ

これを「二筋」と見るのは、なかなか厳しいです。裏面の色はミスジチョウ系で、とてもきれいです。

フタスジチョウ

これはコチャバネセセリでいいでしょうか。

コチャバネセセリ

ヒメキマダラセセリ。これだけ見ると素人目には色が違うように感じてしまいますけど…。

ヒメキマダラセセリ

翅の表を見ればやっぱりヒメキマダラセセリでよさそうです。

ヒメキマダラセセリ

標高が下がってくるとヒョウモン系の出現が増えました。これは後翅の星が5つなのでウラギンヒョウモンです。

ウラギンヒョウモン

個体数は多かったです。

ウラギンヒョウモン

ウラギンヒョウモンとよく似ていますが、後翅の星は4つなのでギンボシヒョウモンです。この区別はもう覚えました。詳しくはこちらの記事を

ギンボシヒョウモン

珍しく蝶の写真を撮っている人がいて、一緒に撮った1枚です。「ギンボシだよー」と教えてもらいました。

ギンボシヒョウモン

そしてミドリヒョウモン。これはツマグロヒョウモンに続いて図鑑なしでもわかるようになった2番めのヒョウモンです。

ミドリヒョウモン

この日は後翅裏面がきらめていて大変美しかったです。

ミドリヒョウモン

蛾を2種。まずは山でおなじみキスジホソマダラ。

キスジホソマダラ

そして今回初めて同定したキシタギンウワバ。これまでも見たことがあったようにも思いますが、初めてきちんと意識しました。

キシタギンウワバ

東北や本州中部の山地で見られる蛾であまり多くないとのこと。これまで見えていなかった中に、すてきなものが実はあったのだなと思いました。今回の収穫です。

そしてハチを1種。腹柄の細長さから、『日本の昆虫1400』を参考にしてジガバチの仲間かなと思いながらtwitterで聞いてみました。

コンボウアメバチ

するとすぐに返答がありました。twitterって本当にすばらしい。MASAMIさんから「コンボウアメバチ」と教えていただきました。このキュートなハチの名前を知ることができてよかったです。ただ、このコンボウアメバチ亜科だけでも60種以上、この亜科が属するヒメバチ科は、日本だけでも1500種以上がいるというので、これは恐ろしく深くも豊かな世界です。

下山路

歩いてきた道を振り返り、今回の山はおしまいです。

2019年8月なかごろ記

深山の蝶

久ぶりに山道を登りました。

登山道

クルマユリ、ヤマオダマキ、シュロソウ、ネバリノギラン。そしてウスユキソウ。

ウスユキソウ

梢ではウグイスが鳴いていました。

ウグイス

ビンズイの声も。

ビンズイ

今日の目当てはこのチョウ。ようやく会えました。

ミヤマシロチョウ

なかなか止まってくれなくて、こんな写真しか撮れなかったけど、しっかり見られたからまあいいか…と思っていたら、もう一度シャッターチャンスは訪れました。絶滅危惧U類。重たい言葉です。

ミヤマシロチョウ

山頂も踏んでみましたが、今日はミヤマシロチョウに会えればそれでよかったのです。でも本当にごく限られたエリアでしか見ることができませんでした。のべ2頭のみです。この山域に、種を維持可能なだけの個体数が残っているのか、心配になります。

山頂

オトギリソウかシナノオトギリ。

オトギリ

そしてこの山域ならではのシャジクソウ。

シャクジソウ

ここではミヤマモンキチョウを1頭見かけました。写真はなしです。

2019年8月なかごろ記

個人的探蝶会

まずは某湿原で探チョウ。チョウは蝶です。

湿原

なかなか止まってくれなくて撮影が難しかったヒョウモンチョウ。準絶滅危惧種なんですよねぇ。

ヒョウモンチョウ

このカットだとコヒョウモンとの違いがわかりやすいかもです。ちなみにこの間見たコヒョウモンはこちら

ヒョウモンチョウ

いつまでもこのチョウが舞う風景が見られますように。そのために自分が何ができるのかを考えてしまいます。具体的には何も思い浮かばないのがちょっと悔しいけれど。

これはコチャバネセセリ。

コチャバネセセリ

ヒメウラナミジャノメ。

ヒメウラナミジャノメ

そしてアキアカネ。

アキアカネ

湿原から伸びる山道に足を踏み入れます。シモツケが鮮やかな道です。ここでもとあえずはチョウが目的です。

シモツケ

シモツケにはシロスジベッコウハナアブ。

シロスジベッコウハナアブ

ウツボグサにヒメキマダラセセリ。

ヒメキマダラセセリ

ササが多くなると現れるクロヒカゲ。

クロヒカゲ

下の写真の花がたくさん咲いていました。すれ違ったり追い抜いたりする登山者(ここは某有名山岳の登山口)が、「これはトリアシショウマだよね」と口にするのを聞いたのですけど、似たような花は他にもあることを知っていたので、家に帰ってから調べてみました。

トリアシショウマなのか?

ヤマブキショウマは、葉の「先が尾状に鋭くとがる」、チダケサシの葉は「先端が尾状にはならないのが特徴」というのが、『ハイキングで出会う花ポケット図鑑』(新潮文庫2006年)の記述。ここにはトリアシショウマが載ってません。ちなみにヤマブキショウマはバラ科で、チダケサシはユキノシタ科。この記述によれば、この写真はチダケサシっぽく見えます。というわけでとりあえずこれはチダケサシの仲間。

同じ著者(増村征夫氏)による同じシリーズ『野と里・山と海辺の花ポケット図鑑』(新潮文庫2014年)にはでは、チダケサシの「花は普通淡紅色」とあり、そういう株は一つも見なかったなあと。トリアシショウマは「葉は複葉で小葉は広卵形」とあり、この写真と合うかは微妙です。広卵形って違いますよね。

『山の花1200』(吉岡潤三:平凡社2003年)を見ると、この写真の株はアカショウマ(ハナチダケサシ)に近いように見えます。やっぱりトリアシショウマじゃなくてこっちかなと思いましたが、アカショウマは「トリアシショウマと同一種の別変種とする見解もある」とのこと。というわけで、なんだかどうでもよくなってきました。

そのトリアシショウマっぽい花にたくさんいたのはマルガタハナカミキリ。

マルガタハナカミキリ

ヒメキマダラヒカゲもさかんに吸蜜していました。虫たちには人気のある花のようです。

ヒメキマダラヒカゲ

というわけで、充実した探蝶会になりました。

2019年8月なかごろ記

小さくて広い世界

ヒマワリ

ヒマワリの観察。

アワダチソウグンバイムシ

まず発見したのはほとんどの葉っぱについているアワダチソウグンバイ。初記録は1999年ということなので比較的歴史の新しい外来種です。

アミメアリ

アミメアリ。レンズを通すとヒマワリがとても巨大な構造体だと思えてきます。

ハエトリグモ

ハエトリグモ(未同定)。グンバイムシやアリを食べて生きているのでしょうか。庭先の小さなヒマワリにも、豊かで壮絶な生き物たちの世界が広がっています。

ハエトリグモ

2019年8月なかごろ記

田んぼのサギ

田んぼを通りかかるとシラサギの姿を見かけます。「シラサギなんて鳥はいない」というのがバーダーのセリフではありますが、同定はなかなか面倒くさいんです。

サギ

くちばしの黒いのもいれば、黄色いのもいます。

サギ

図鑑を見ると(たぶんこれはダイサギだろうから)、夏のくちばしは黒、冬は黄色とありますので、黄色いのは若鳥ということなのか。でも黒いくちばしの個体も、婚姻色的には典型的なダイサギっぽくない(もっと緑色になると図鑑にはあります)。ではチュウサギなのかというと…

サギ

口角が眼の後ろまで伸びているので、これはダイサギでよさそう。

でも、上の写真のもう一つの個体は、口角的にはダイサギにはやや足りない感じがします。ルーズで見ると体の大きさは同じなので、ダイサギでいいんだとは思います。そもそもチュウサギを見る機会がほとんどないので、いつまでたってもサギ類の識別はだめです。

アオサギ

その点、君はわかりやすくて好きです。

2019年8月なかごろ記

アサギマダラに会えた

森

とある森へアサギマダラ探しへ。

アサギマダラ

まさに乱舞!という年を経験しているのでものすごく少なく感じてしまいましたが、4頭のアサギマダラに会うことができました。

アサギマダラ

昨年も少なかったので、心配になってしまいますが。環境が大きく変わったようには思えないので、時季的な問題かもしれません。

アサギマダラ

ほかのチョウも少なく、見られたのはヒメキマダラヒカゲくらい。

ヒメキマダラヒカゲ

これはなかなかかっこよく撮れました。ちなみにケンコーの「影とり」をサンヨンに装着するという変態運用です。

影とり

「影とり」なしでストロボ直射の写真は下。どちらがいいかというのは好みだと思いますが、雰囲気は結構変わります。

ヒメキマダラヒカゲ

近接撮影だと光が回りやすくていい結果を生むことが多いです。下はその結果まあまあうまく撮れたトホシハムシ。これからも「影とり」は外歩きには常備の予定です。

トホシハムシ

花はこんな感じ。

オカトラノオ

一つ謎の花があって、図鑑で調べたものの判明せず。

ウメガサソウ

でもどこかで見たことある…と思ってネットで検索の海に漂ってみてわかったこと。これウメガサソウのつぼみみたいです。

ウメガサソウ

鳥はコゲラ。

コゲラ

ゴジュウカラ。

ゴジュウカラ

その他、エナガ、ウグイス、クロジ、ホオジロ、イカル。最後にノウサギに会うというサプライズ付きの森歩きでした。ノウサギとは眼が2秒ほど合いました。カメラを取り出す前に引き返されてしまいました。

2019年8月なかごろ記

盛夏の花

トガクシノムシムシ幼鳥シーズンの続きです。今回は花を中心に。

タマガワホトトギス

お目当てのタマガワホトトギスは、少し早すぎました。これをアップしている今がちょうどいいかもしれません。

ズダヤクシュ

林床にはあまり目立たないものの、この時季を代表する花の一つだと思うズダヤクシュ。

シキンカラマツ

シキンカラマツがもう咲く寸前で、これは自分のイメージよりずいぶん早いと思いました。でも自分のイメージこそあてになりません。

レンゲショウマ

レンゲショウマはこれからです。この花を見るのは夏の楽しみの一つです。

ヤマアジサイ

このなんとも言えない青がすてきなエゾアジサイ。

ニワカホウキタケ

続いてキノコ。これはニカワホウキタケでよろしいか。ホウキタケの仲間ではないというところがおもしろいです。

ハナビラタケ

どーんと見事なハナビラタケ。食べられるそうです。

キベリタテハのようなキノコ

見た瞬間、キベリタテハを連想した鮮やかなキノコ。図鑑では同定ができませんでした。

戸隠木道

戸隠森林植物園は木道の老朽化のため通行止めの箇所がいくつもあります。全面的に改修されるのはずいぶん先のことになるようです。

2019年8月はじめ記

幼鳥シーズン

トガクシノムシムシの続きです。

戸隠

この時季の戸隠は、鳥影は薄いものの幼鳥に会えるのが楽しみです。

エナガ

というわけでエナガの若いの。

コガラ

これはたぶんヒガラの若いの。ピンぼけ別カットでは、翼帯が2本写っていました。

カイツブリ

そしてカイツブリの若いの。弁足を見せています。

後は若くはないのですが、写真に撮れたものをいくつか挙げてみます。

キバシリ

忍者キバシリ。この写真ではどこにいるのかわかりにくいので(わかりますか?)、アップも1枚。

キバシリ

コガラはたくさんいました。

コガラ

そしてアカハラ。戸隠では夏鳥です。

アカハラ

クロジが盛んに鳴いていて、写真を撮りたかったのですが、姿さえ見つけることができませんでした。

2019年8月はじめ記

トガクシノムシムシ

7月下旬の戸隠森林植物園です。

戸隠森林植物園

この時季は鳥影が薄いとわかっているので、まずはチョウが目当てです。

コヒョウモン

この角度だとちょっとわかりにくいですけど…

コヒョウモン

翅を開いてくれると、コヒョウモンっぽいとわかります。前翅内縁近くの真ん中の紋がやや中に寄ることと、前翅の角の紋が融合傾向にあることが同定ポイントで、これはだんだん頭に入ってきました。前翅の丸みもコヒョウモンの特徴だそうで、この写真でもなんとなくそれは見て取れます。

コヒョウモン

この日、個体数は割と多かったです。本州では限られた地域でしか見られないチョウのようですので、これからもこの姿が見られるだろうかとやや不安な気持ちで観察をしました。

ウラギンヒョウモン

やや大きめのヒョウモンではウラギンヒョウモンを撮ることができました。しかし個体数は少なかったです。

クロヒカゲ

やたらかっこいいのはクロヒカゲです。前から好きだったのですけど、改めて惚れ直しました。このダークな美しさが素晴らしいです。なんたって“diana”ですしね。

ルリシジミ

よくわからないのですが、たぶんルリシジミ。

ヒメウラナミジャノメ

そしてヒメウラナミジャノメ。チョウはこのくらいでした。トンボはアキアカネ。

アキアカネ

たぶんオオイトトンボだと思われます。

オオイトトンボ

そしてサナエ。

サナエ

Twitterで聞いてみましたが、同定にはいたらず。とりあえずコサナエとしておきましょう。トンボ図鑑の導入を考えなくてはいけなくなってきました。

ハサミツノカメムシ

初めて見たハサミツノカメムシ。カメムシを忌み嫌う人たちは多いですけど、こうしてみると魅力的だと思います。

ミスジシリアゲ

これも初めて見ました。ミスジシリアゲのようです。図鑑によると、あまり多くはないとか。美しい種類です。

影とり

今回はケンコーから発売されている「影とり」を使ってみました。近接撮影では効果があると思いました。ただ人に会うと少し恥ずかしい。

2019年8月はじめ記

朝夕白点花潜

バラに夢中のハナムグリ。これは朝の写真。一緒にツマグロキンバエも写っています。

シロテンハナムグリ

しつこく見てて、ちょっと触ったらブーンと飛んでいってしまったのですが、夕方再び発見しました。ハナムグリは漢字で書くと花潜。まさに名前の通りの行動をとっていました。

シロテンハナムグリ

お顔拝見。口のところ(頭楯)が明瞭に凹んでいるので、シラホシではなく、シロテンハナムグリです。

シロテンハナムグリ

2019年7月おわり記

アブラゼミ初鳴日

梅雨寒の日々が続いて、今年のセミは遅くなるのかもと思っていました。そして、例年だったらそろそろアブラゼミが鳴き始める7月中旬、家の北の窓の網戸にアブラゼミが止まっているのを見つけました。初鳴ではありませんでしたが、これが初認になりました。

アブラゼミ

この写真を撮った2日後、7月23日に今年初めてアブラゼミの声を聞きました。ちなみに昨年、2018年のアブラゼミ初鳴は7月19日でした。
少し記録をさかのぼってみると、2017年は7月20日。2016年は少し早くて7月6日。2015年は7月20日。2014年は7月25日です。
なかなか梅雨が開けず(ようやく今日7/29に梅雨明け宣言です)、気温が上がらなくて野菜が高騰した今夏でしたが、アブラゼミについて言えば、ほぼここ数年と同じ夏という結果になりました。

2019年7月おわり記

ヤブカンゾウを食べてみる

若芽が食べられることは知っていましたが、つぼみが食べられるとは。CBPさんから「ヤブカンゾウは美味しい」と教えていただいて、おそるおそるつぼみを摘んできました。

調べてみると、ネット上にはいくつもヤブカンゾウのつぼみのレシピが紹介されていました。自分が知らなかっただけで、割と一般的に利用されていることがわかりました。世界が広がるわー!って思いました。

ヤブカンゾウ

CBPさんのお勧めはホタテとの中華炒めでしたが、とりあえず家にある食材でということで、玉ねぎとベーコンを一緒に炒めてみて、鶏ガラスープのもとと塩コショウで味付けをしてみました。

ヤブカンゾウ

ぬめりがって甘みがあって、食感としては加熱して甘みが出たネギって感じでした。ゆがいて三杯酢ってのも美味しいらしいので、また試してみます。。

2019年7月おわり記

セグロシャチホコ

朝、出かけるときに玄関ドアに止まっていたガを見つけ、スマホで撮っておきました。帰ってきてから調べてみると、わりとすんなりセグロシャチホコだと判明しました。

セグロシャチホコ

ガはとにかく種類が多いので、何科なのかにさえたどり着けないことが多かったのですが、今回は何となくシャチホコガ科だろうなと見当をつけてから調べ始めることができました。こんな年になっても成長はできるようです。

2019年7月おわり記

真夏の畦道の鳥たち

リンゴ

リンゴの実の色づきが進みます。梅雨寒が続き冷夏かと思われた今年の夏ですが、やっぱり暑くなりました。ムクドリは嘴を開きっぱなしでした。

ムクドリ

スズメの若いのも嘴を開けていました。

スズメ

ホオジロが嘴を開いているのは、囀っているからです。

ホオジロ

草むらを歩いているキジを見つけました。耕作放棄地が増えてきて、この辺りはこういう場所が増えています。

キジ

レンズを向けると、そーっと体を隠してこちらをやり過ごそうとします。その作戦にはのってあげることにしました。

キジ

家の近くの田んぼでアオサギを見ました。ここでは珍しいです。

アオサギ

レンズを向けると、こちらはすぐに飛んでしまいました。ごめんよ。

アオサギ

2019年7月おわり記

キスゲフクレアブラムシとチョウとトンボとアマゲーロ

ヤブカンゾウ

ヤブカンゾウが花開いてしばらく経ちます。そうすると、どこからともなく現れるキスゲフクレアブラムシ。最初はいなくて、やがてびっしりつくようになるのですから、もともとここにいたってわけじゃないんですよね?

有翅型が飛んできてヤブカンゾウに取り付き、そしてこのように寄生するようになるのでしょうけど、それってどういう確率?って思ってしまいます。もっともこれはキスゲフクレアブラムシに限らず、アブラムシ全般について言えることで、ベランダで育てているプランターにも彼らは現れますしね。

キスゲフクレアブラムシ

調べてみると秋にはミツバウツギなどに「移動」するというのですから、翅のないこの人達はその移動する個体を生み出しておしまいとなるのかしらん。命とか世代の使い方が人間とはかなり違うので、なかなかすんなり理解ができません。

ベニシジミ

ハルジオンに代わって目立つようになったヒメジョオンにはベニシジミ。

モンシロチョウ

そしてモンシロチョウ。

アキアカネ

吸蜜しているわけではありませんが、アキアカネもたくさんとまっていました。

シオカラトンボ

田んぼで見かけるのはシオカラトンボ。

ショウジョウトンボ

田んぼ脇の畑のネギの葉先にとまっているのはショウジョウトンボです。

ニホンアマガエル

この間は田んぼから続々上陸中だったニホンアマガエルは、葉っぱの上にたくさんいました。目にするのはまだ小さい個体ばかりです。どのくらいの個体が来年の繁殖シーズンを迎えられるのか。これから厳しい生存競争にさらされていくのだなと思います。

2019年7月おわり記

ヤブカンゾウの季節

ヤブカンゾウ

畦道はいつの間にかヤブカンゾウの季節です。気温が上がりませんが、夏が訪れていることを感じます。

ヤブカンゾウ

ここらではノカンゾウは見かけません。全部が八重咲きのヤブカンゾウです。

ヤブカンゾウ

田んぼの畦に多いのはなんででしょう。

シオカラトンボ

田んぼにはシオカラトンボの姿がありました。メスが産卵している上空で、オスがホバリングしながら見張っているように見える行動をとっていました。また、水面を見るとニホンアマガエルが続々上陸中。

ニホンアマガエル

田んぼの脇に残るクワの木には、キボシカミキリ。リンゴ畑に近いクワの木は、農薬がかかるせいか虫の姿はありません。

キボシカミキリ

そのリンゴの木になる実は少し色づき始めていました。

リンゴ畑

オレンジ色の花が咲いているように見える木を見かけました。

ニワウルシ

遠目には花に見えたのですが、近くで見ると実でした。外来種のニワウルシでいいでしょうか。前に別の場所で見かけたときは、もっと白っぽい実だったと記憶しています。

ニワウルシ

再びヤブカンゾウの道へ。この道をもう何回歩いたかわかりませんが、歩くたびに新しい発見をしたり、季節の変化を感じたりして、飽きることがありません。

ヤブカンゾウ

2019年7月なかごろ記

とある日のポタリング

某所のチゴハヤはその後…と気になって出かけてみたものの、またしても空振りでした。なので、その後は堤防道路をゆくあてもなく走ってみました。田んぼの緑が鮮やかになってきました。とはいっても、今年は蒸し暑くならない梅雨で、稲の生育はどうなるのか少し心配です。

堤防道路

ずっと雨が降り続けることはないものの晴れる日は少なく、気温は低めと、自転車乗りには都合がいいわけですが。

犀川

橋の上に吹く風も、梅雨時とは思われない爽やかさです。

裾花川

川面近くまで降りられる場所まで。自転車で行ってみました。このすぐ近くでクマ出没情報があったようです。

仁王門

善光寺に寄って帰ってきました。

2019年7月なかごろ記

小さな世界のものすごい奥行き

美しいガが舞う森の続きです。

森

鱗翅類以外で見つけたムシムシ。まずはこの時季、この森でたくさん見られるアオイトトンボの仲間。

アオイトトンボの仲間

初めて見たゴマフトビケラ。

ゴマフトビケラ

ヨツメトビケラもたくさんいましたが、撮影には失敗しました。

オバボタル

オバボタル。

ヤマトシリアゲ

ヤマトシリアゲ(たぶん)。

不明カメムシ

小さなカメムシ。スコットカメムシ?

ツノマタタケ?

ツノマタタケっぽいキノコを撮っていたら、小さなムシがいることに気づきました。

マルトビムシの仲間

正体がわからず、Twitterで聞いてみたら即座にマルトビムシの仲間と判明しました。トビムシっっていうともっとちがうフォルムを連想していたので、とても勉強になりました。肉眼でぎりぎり見えるくらいの小さな小さな世界ですが、その奥行きの広さに驚かされます。

イチヤクソウ

森歩きの最後にイチヤクソウの群落を見つけて、テンションが上がりました。これもとても小さな花ですが、存在感がある花です。暗い森の中でひときわ光って見えました。

イチヤクソウ

2019年7月なかごろ記

(ごくごく普通種だけど)美しいガが舞う森

道ばたの森です。歩き始めてすぐ、ミゾソバの葉に止まっている美しいガを見つけました。ヒトツメカギバ(たぶん)。

ヒトツメカギバ

あと、シロホソオビクロナミシャク。これも美しいガですね。なかなか止まってくれなくて、ようやく撮れた1枚です。シロオビクロナミシャクとよく似ていますが、後翅の縁が全部白いのでそちらと考えました。

シロオビクロナミシャク

今季はクマ目撃情報がやたらと多いので、一応熊鈴をつけて歩きました。鈴を鳴らすと、明らかに葉裏から飛び立つガが多くなると感じました。ひらひら舞い始めるとすぐには止まってくれないし、止まっても葉の裏にさっと隠れてしまうので、撮影は難しかったです。とりあえず撮れたのは下の4種。左上はユウマダラエダシャクっぽいです。あとは未同定です。

ユウマダラエダシャク

見かけたチョウはゴイシシジミ。止まっている姿はもちろん、飛んでいる姿もかわいいです。

ゴイシシジミ

セセリは私には難しいのですけど、これはチャバネセセリでいいんでしょうか。

チャバネセセリ

鳥は、声はするもののなかなか姿を見ることが難しい7月の森でした。クロツグミは一瞬見ることができましたが、キビタキ、ウグイス、アオジ、ノジコ、ヒガラ、ヒヨドリ、ホトトギス、カケスはどれも声だけでした。ホトトギスはかなり近いところで鳴いていたので、見られるかと思いましたがだめでした。

森

林床で目立ったのはコバノフユイチゴ。花びらが落ちやすいのか、きれいに咲いている株はあまりありませんでした。

コバノフユイチゴ

クリンソウはおしまい。ヤマホタルブクロ、ウツボグサ、カラマツソウ。

ヤマホタルブクロ

2019年7月なかごろ記

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