過去の野外手帳 -2005年12月

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◆3人で雪遊び
息子2人と雪遊びをしようと出かけました。

ところが、あてにしていたスノーシューレンタルのお店のシャッターは下りていました。

これは参った、どうしたものかと思案していると、スノーシューを履いたオジサンが森の中から戻ってきて、「今日はふかふかで沈んじゃうよ-。行くの?」と聞いてきました。
こう言われれば行きたくなるのは当然です。

試してみると、体重の軽い彼らは私がスノーシューで踏めばツボ足でもほとんど沈みません。これ幸いと、私のお気に入りポイントまでわっせわっせと雪中行軍です。

歩き始めてすぐキバシリが姿を見せました。昨シーズンも同じ場所で出会った気がします。
その他、エナガ、ヒガラ、コガラ、コゲラ、ツグミ。
ヒガラは囀っていました。まだ冬になったばかりです。太陽光線の作用でしょうか。
ツグミは里よりずいぶん多く感じました。山の方がいいならそれで構いませんが、里で「今年は来ないなあ」と心配している身にもなってほしいものです。

雪のベンチをつくって昼食。今度はスコップを持ってこようと3人で話し合いました。
2005年12月おわり記


◆雪景色を撮りたい
今年の仕事も終わり、一日のんびりと過ごしました。
気温がプラスに上がるという予報だったので、日射しに誘われデジカメを持って小さな散歩(結局、0.1℃までしか上がりませんでしたが)。

住宅のある場所を歩くので、首から下げたデジカメはジャンバーの中にしまいます。
卑劣な事件が続いた2005年、不審に思われる行動は禁物です。学校から警察署が作成したプリントが配られて、その中には不審者の例として「いきなり写真を撮られた」という事案もありましたから。

先日アップした「一応引退勧告」でも書きましたが、普段使いのデジカメとして光学ファインダーのない機種(パナソニックのFX8)を新規購入しました。使い勝手はいいのですが、このような晴天の雪景色の中では液晶画面によるフレーミングは大変困難。光学ファインダーがほしいところです。

懐からさっとカメラを取りだしぱちりと撮ってはすぐにしまう。不審者に見えるか否かということより、あそこでおじさんが雪かきをしているのにのんきに写真を撮るということが気持ち的になかなか難しい。

ツグミが少ないです。今日はついに1羽も見かけませんでした。
2005年12月おわり記


◆言葉に出来ない
雪原に伸びる青い影は、今冬も私の心をとらえてはなしません。

2005年12月おわり記


◆逃げる逃げる
遠く圧雪路の対向車線を、路線バスがゆっくり走って来るのが見えました。路面状態が悪いので速度を落としているのは当然なのですが、不自然なほど遅いのです。

そのうちバスの前に何か動くものが見えました。私も速度を落とします。イヌ?
いや、バスの前を駆けてきたのはタヌキでした。
バスの運転手さんは苦笑いを私へ向けました。手で挨拶をしながらすれ違いました。

両脇は1m以上の雪の壁。何かの弾みで車道に出てしまって、たまたまやってきたバスに追われ、道路脇に逃げることも出来ずひたすら走ってきたのでしょう。
どこまで追われていったのか、疲れ切って逃げ切れず轢かれてしまわなかったか、タヌキの困ったような表情が忘れられず、今でも気になっています。
2005年12月おわり記


◆今冬もおうちでスノーシュー
久しぶりに太陽を見た気がします。昼頃から外が明るくなりました。

こうなれば大雪恒例、「おうちでもスノーシュー」です。
私が付けた足跡に長靴ツボ足仕様の小3の息子がついてきます。彼は全身で雪を楽しみます。こういうことにかけては、子どもにはかないません。
雪の造形に感嘆の声をあげ、眩しい雪面に目を細め、息を荒げながら歩いてきました。

昨日はさっぱり鳥の姿を見ませんでしたが、今日はムクドリ、オナガ、ツグミを見ました。彼らも太陽を待ちこがれていたのでしょう。
2005年12月おわり記


◆給餌できない私
気象庁が20年ぶりの「寒冬」になる可能性が高いと発表、「今シーズンは暖冬」との予測を見直したというニュースを聞いて、なんだかおかしくなってしまいました。
12月の記録的な寒さからの予測見直しだそうですが、こういうのを予測というのなら、「今年の冬は寒いねえ」と毎日愚痴っていた私も気象庁並みの予測が出来ていたことになります。(^w^)

冗談はさておき、寒いです。
今週は一日中氷点下の真冬日ばかりで、1℃にまで上がった日が一日あっただけ。こんなに寒い12月は、長野在住40年あまりの私にとってもあまり記憶にないことです(もっとも私の記憶は最近数年分しかありませんが)。

休日の今朝は氷点下5℃ほど。
この程度の寒さそのものは、野鳥にとってそれほど問題ではないのだと思いますが、もうすっかり根雪となってしまって、地面で採餌する種類にとってはこのあたりはすでにかなり暮らしにくいはずです。

7時前まで雪かきをしていたのですが、鳥の姿はほとんどありませんでした。いつも電線でおしゃべりしているスズメも、下を眺めているキジバトも見あたりません。ハクセキレイが一羽鳴きながら飛んでいっただけでした。
みんな、どこかへ移動してしまったのかもしれません。

厳しい生活を支えるために給餌をする考え方もあるのでしょうが、私は否定的です。というか、私には出来ないですと言った方が正確です。
本来移動するべき鳥たちが、給餌を頼ってその場所に居続けてしまうとしたら…と考えると恐ろしいです。

だらしなく整理整頓が苦手、大人になっても忘れ物が絶えず、仕事でもうっかりミスを続発、宵っ張りで朝寝坊で、自分に甘く、他人や気象庁に厳しい私に、命を預けてしまうようなことはさせてはいけません。
2005年12月おわり記


◆戸隠スキー場・森林植物園
仕事の下山ルートが見えてきて、明日は寒波到来で雪かき三昧だろうし、行きつけのスキー場がオープンとなればやはり滑ってくるってものです。駐車場はほとんど長野ナンバーでした。オープン初日でリフト代は1500円。

戸隠スキー場は、私にとって魅力的なスキー場です。

◇ 長野市街地からのアクセスがいいこと(というか長野市内)
◇ 雪質がいいこと(越水ゲレンデはほとんど南斜面がありません)
◇ 展望のよさ(戸隠・高妻とその向こうに北アルプスなど・あと頸城の山も)
◇ スタッフがみんないい人(なんかマニュアル通りじゃなくてあったかいのですよ)
◇ 蕎麦(今日はカレー食べちゃいましたが)
◇ 帰りにクロカンスキーやスノーシューで遊べる(森林植物園至近・レポート下記)

などなど挙げればいろいろありますが、やはり万年中級中年スキーヤーにとって嬉しいのは、頂上へアクセスしても手頃な斜面が迎えてくれるところです。今日も自分の技術のなさを感じつつ、上の方を中心に気持ちよく滑ってきました。
そうそう、今日は私のように一人でクワッドに乗っている人が多くて(ほとんどがオジサン)、淋しくなかったです。^_^;

朝は晴れていましたが、北の黒姫山がだんだん見えなくなってきて天気は下り坂。やがて雪が舞い始め、気温もぐっと下がってきたので撤収です。


2時頃から、スキーをスノーシューに履き替えて、森林植物園を散歩してきました。
まだ12月の半ばですが、積雪は十分。数人が入ったトレースがありましたが、誰にも会わず静かな静かな森でした。
私のトレースも、これから降るであろう大雪できれいさっぱり消えてしまうことでしょう。また、美しい森を見に行こうと思っています。

たぶんベンチがある場所に出来ているふくらみに腰をかけて白い池を眺めていると、戸隠山方面からどーんとお腹に響く雪崩の音が聞こえてきました。
2005年12月なかごろ記


◆夜鶫
長い1週間です。
玄関を開けようと鍵をガチャガチャやっていたら、今夜は星が見える夜空から、けけっとツグミの声が聞こえてきました。
明日はまた一段と冷えそうです。
2005年12月なかごろ記


◆ノスリとネズミ
飯山へ向かう途中は、どうしても前方不注意になりがちです。田圃にタゲリが降りていないかなあと、ついつい鳥影を探してしまうのです。もちろん危険な行為ですから、よい子の皆さんはこんなことをしてはいけません。

リンゴの木にたたずむ怪しい影を発見。すばやく広い路肩に車を停め、双眼鏡を構えます。双眼鏡は車に常備しているのですが、不審人物に思われかねないので、このことはあまり人に話さない方がいいです(もしくは野鳥図鑑を一緒に携行することですね)。

双眼鏡をのぞくと、ノスリがネズミを待っているのだと言いたげな顔をして地面を眺めていました。近くを自転車のオジサンが通っても全く意に介しません。
ああ、彼は本当にネズミのことで頭がいっぱいなんだなあと思いました。一つのことに集中できることは素晴らしいことです。

ちょっと前の長閑な風景。昨日今日で飯山はもう1m弱の雪。
あのノスリは今頃どこでどうしているでしょうか。この雪じゃネズミをさがすのも大変でしょう。鳥たちにとって厳しい季節の到来です。
そういえば、そのネズミ(直接は見なかったけど)もあそこでどうしているのでしょうか。あの雪じゃ這い出てくるのも超難儀。雪来る前の餌の蓄えは、十分できたのかな。
2005年12月なかごろ記


◆落ち葉兄弟
こんもりおやまでふかふかふとん。
2005年12月はじめ記


◆再び空へ
ドスンという鈍い音がしました。「何だろう?」…窓を開けると、キジバトが仰向けになってもがいていました。ガラスに衝突したのです。
少し開いたくちばしから血が溢れていましたが、眼は来るなと言わんばかりにこちらを見すえていました。くちばしから突っ込んだわけですから、脳にダメージを受けていることも十分考えらます。そうであれば助からないでしょう。
私に出来るのは、キジバトを起こして座らせることだけでした。

窓越しに様子を見守りました。背中で大きく息をしていました。目を閉じて風に吹かれている様子は、この悪夢を忘れようとしているかのように見えました。
30分くらいそんな状態が続きましたが、幸いなことに時間の経過と共にキジバトは元気を取り戻しました。首を上げて、くいっくいっと周囲を見回す鳥らしい機敏な動作も見られ始めました。
少しほっとして窓から離れました。

次に窓の外に目を向けたときには、もうキジバトの姿はありませんでした。
曇り空を仰げば、再び大空を飛ぶことの出来た喜びを共有できる気がしました。
2005年12月はじめ記


◆クモガタガガンボ
いつもashさんに教えていただいてます。氷河期の生き残りと知りました。
身近にも不思議な生き物はいるものです。詳しくはこちら
2005年12月はじめ記

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