過去の野外手帳
-2023年8月
スーパーブルームーンだった夜
2023年10月8日記
8月31日は満月でした。この日の満月は1年間で最も大きく見える満月なのだそうです。スーパームーンと呼ばれているとか。
それで8月で2度めの満月でもあるとのことでした。これはブルームーンと言うそうです。
2つ合わせて「スーパーブルームーン」。ネット上でも結構話題になっていました。
スーパームーンは地球と月の距離が最も近くなるということで天文的には意味があるのでしょうが、ブルームーンってのは人間の作った暦との関係なのでまあどうでもいいかなという気もします。太陰暦だったら1ヶ月に2回の満月はあり得ないわけですから。なのでブルームーンとは本来決して起こらないことのたとえだったとか。
と、そんなことはさておき、自分としては満月そのものよりも月と雲とが作り出す美しさに心惹かれました。月は雲があってこそ美しいと思った次第です。
最後は雲なしの満月です。
シンジュサン発見
2023年10月8日記
8月最後の畦道です。夕方から歩き始め。この時間帯でもまだ30℃ありました。これを書いている10月8日は朝の最低気温が8℃まで下がりましたから、この1ヶ月半ほどで季節が全く変わったことになります。
ニラの花が咲き始めた頃でした。
夕日を浴びるウラナミシジミ。9月のイメージがある蝶です。
ミヤマアカネ。
ちょっと驚いたのがこのイモムシ。その場ではわからなくて家で調べたらシンジュサン。食草もぴったり(ニワウルシ)なので間違いないと思います。成虫を見てみたい。
太陽がだいぶ低くなりました。
畦道シルエット。
好きなアングルで畦道を撮ります。
畦道晩夏
2023年10月7日記
8月下旬の畦道。
木々が茂って薄暗い一角にアゲハがいました。
そこにだけ光が差したかのように見えました。
雷鳴がとどろき、帰宅後雨が降りはじめました。
頂から湿原へ
2023年10月6日記
平日に取れた休み、普段は激混みで近づけないエリアに行ってみました。
ところがたどり着いた駐車場はほぼ満車でびっくりというか、これ休日だったら一体どうなるのと思いました。辛うじて空きスペースに車を停めることができました。
まずはハイカーがあまりいなさそうなマイナーピークへ上がってみることにしました。
笹原に覆われた穏やかな山容でなかなかすてきなルート。このエリアには何度か来たことがあるものの、この山は初めてです。
秋の気配のトリカブト。
歌うホオジロ。
幼鳥っぽいのもいました。
一瞬ライチョウかと思いました(嘘)。
山道で出会った蝶。今季はキベリタテハに縁があります。
眼下の湿原に向かって足を進めます。
湿原に到着。この木道を歩くのは実に久しぶり、あとで野帳で確かめるとなんと31年ぶりでした。ここからは蝶の姿がかなり濃いルートになりました。
ウラギンヒョウモン。
ギンボシヒョウモン。この2種がほとんど。あとアサギマダラとゴイシシジミも確認しました。
湿原をぐるりと一周します。
有名な観光地でもあるのでもっと人が多いのかと思いましたが、それほどでもなく、のんびり歩くことができました。
目立った花はこのアサマフウロ。
湿原一周後半戦。最初に登ったピークの麓までひたすら歩いていきます。
田んぼにて
2023年10月1日記
辺りを見回すノスリ。
首から上が見えてるダイサギ。
近くも遠くもダイサギ。
湿原の秋
2023年10月1日記
立ち寄った湿原はすっかり秋の顔をしていました。
リンドウの仲間。The秋の花ですね。見分けがよくわからないです。エゾリンドウでいいでしょうか。
ウメバチソウ。
イワショウブ。
湿原であちこちに咲く様子は見事でした。
キノコシーズン
2023年10月1日記
ちょっと標高の高いところへ行きました。
ここは蝶の多い場所で、特にアサギマダラがよく見られる場所。でもこの日は全然だめでした。ものすごく暑い夏だったので、いつもと発生の仕方や時期が違ってしまったのかもしれません。
見られたのは鱗翅類はタテハ数頭、撮れたのはこれだけ。キシタホソバっぽく見えますが、見た目がそっくりの別種がいくつかあることを知っています。
キノコはいっぱいありました。秋が来ているんだと感じました。
この独特の質感のキノコ、後で調べようと写真ばかりたくさん撮りました。
誰かにけとばされたものから白い粘液みたいなものが滲んでいたので、チチタケの仲間かなと思っています。
キノコも以前は同定してやろう!という意欲があって図鑑も買いましたが、最近はもう姿を愛でるだけになっています。これなんかコケの上にちょこんと乗っかっているように見えてかわいいですよね。ホコリタケの仲間だとは思います。
これはベニタケ属でよろしいか。
そのほかのキノコキノコキノコ。上は茶系下は白系。
鶉と曙と蝶と蛾
2023年10月1日記
特に場所を秘す(つまりあまり人に知られたくない)某所での自然観察記録です。とは言っても普通に道はあるし人がいないわけではないです。ただ混んでほしくないだけ。まだサラシナショウマが咲きはじめの8月のお話。
ミヤマウズラと思われる株。数株しかありませんでした。同じシュスラン属のアケボノシュスランはここで大規模な倒木があってから見られなくなってしまいました。
後日ここに行ったときにはもう花は終わってしまっていました。もう少し開いているところを見たかったです。また来年。
アケボノシュスランは見られませんでしたが、もう一つの「曙」、アケボノソウはこれから咲く感じで、今後に期待です。花のデザインの中ではアケボノソウが一番好きです。
あちこちで群れて咲いていたのはツリフネソウ。
さてここからは蝶と蛾です。
ミドリヒョウモン。
ゴイシシジミ。
とても多かったキンモンガ。白斑がこんなにいいアクセントになっているとはこれまであまり気に留めてきませんでした。
フタテンシロカギバ。初めて見る種類でした。写真を撮ったときにはシャクガの一種だろうと思っていたのですが、図鑑をめくっても合う種類がありませんでした。この形でカギバの仲間とは。
こちらは典型的なカギバのフォルムのウスイロカギバ。今季はよく見かけます。
オイワケキエダシャク。見た瞬間黄色い!って思ったら「?」枝尺でした。オイワケはなんでしょう。
キベリシロナミシャク。
エダシャクの仲間。同定不能。
コベニスジヒメシャクかその周辺。同定不能。
いつもおなじみイカリモンガ。
ヨツスジハナカミキリは行く花を失って地面をうろうろしていました。もう産卵の時期が近いのでしょう。
鳥では大型ツグミの声を聞きました。このあたりではクロツグミの囀りがよく聞かれていたので、たぶん彼らです。そのほか、イカル、ヒヨドリ、カケスなどを観察しました。
ここは冒頭にも書いたように、あまり人に知られていない場所でその割にはいろいろな生き物に出会える場所でした。しかし、大規模な倒木があってからはかなり環境が変わってしまったようで、花も虫も鳥も見られる種類が以前とは違ってきてしまっています。特に、鳥についてはかなり少なくなってしまった印象です。
今年もゴマシジミ
2023年9月30日記
お盆の蝶ということで前の記事ではミヤマカラスアゲハを紹介しました。もう1種挙げるとすれば(というよりこちらが本命なのであります)、このゴマシジミです。
クシケアリとの人間からすると奇妙な関係も含めてとても心惹かれる蝶です。絶滅が心配されるこの希少な蝶を今年も見ることができた幸せを噛み締めながら写真を撮りました。
あまり特徴のない色と形なのですが、数の少ない蝶というフィルターがかかって翅裏の茶色と黒い斑紋とのコントラストがとても美しく好ましく見えてしまいます。
----------以下松本市ホームページより引用
https://www.city.matsumoto.nagano.jp/soshiki/134/3950.html
北海道から九州にかけて局所的に分布していますが、四国では確認されていません。 環境省のレッドデータブックによれば、中国・九州亜種、八方尾根・白山亜種、本州中部亜種、北海道・東北亜種の4亜種に分類され、絶滅危惧2類(絶滅の危険が増大している種)に位置付けられています。
----------引用ここまで
ミヤマカラスアゲハは完璧
2023年9月30日記
「戸隠晩夏」の続きです。前回は植物中心の記録紹介でした。今回は動物編です。
これは動物と言っていいのかどうかやや微妙ではあるものの、虫こぶというのは動物の作用でできるものですからここで紹介します。ヤマブドウハトックリフシ、中にいるのはブドウトックリタマバエの幼虫です。
マルバダケブキに来ていたのはミヤマカラスアゲハ。色も形も完璧で、息を呑む美しさです。
これを書いているのは9月末で、結果的には今季まともにこの蝶を見ることができたのはこの日を含めて2,3度でした。行く時期を微妙に外してしまったのでしょうか。
比較的多かったミドリヒョウモン。
吸蜜しているのはセリ科のセンキュウの仲間です。ずっとオオバセンキュウとされていたこの植物は、ヒュウガセンキュウであることがわかったのだそうです。遺伝子レベルの研究で判明したとか。
一頭だけ見かけたオオウラギンスジヒョウモン。カラスアゲハもこの蝶も、過去にはもっとたくさん見られました。さっきも書いたように、単に時期を外してしまっただけならいいのですが。
クロヒカゲ。
あまりにも無防備にてっぺんでヒュウガセンキュウをむさぼり食っていたキアゲハの芋です。むっちむちでした。
蛾は次の2種。
シロオビクロナミシャク。いつまで経っても名前を正確に覚えられません。 よく似たシラフシロオビナミシャクの存在がいけないです(こちらは「黒」が種名に含まれません)。
コベニスジヒメシャクかそのあたり。よく似ている種類(フトベニスジヒメシャク、ウスベニスジヒメシャク)と外見だけで見分けるのは不可能らしいです。
ノシメトンボ。
顔は見えないのでちょっと自信がないですがマユタテアカネでいいと思います。
これはショウジョウトンボと考えてみました。トンボの図鑑もそろそろほしいところです。
というわけでお盆の戸隠森林植物園でした。駐車場には結構車が止まっていたのですが、園内はいたって静か。皆さんここに車を置いて奥社参拝にいくようです。奥社入口の駐車場は有料なのでそれを避けているのでしょう。
確かに真夏の園内は、鳥影は薄くミズバショウのようにわかりやすい花もないので、観光客受けはしないのでしょう。次にここが賑わうのは紅葉シーズン、そしてムギマキの渡来時期です。特にムギマキシーズンは、ここには近寄らないつもりです。
戸隠晩夏
2023年9月27日記
お盆の戸隠森林植物園の記録です。
この時季は、なんといってもレンゲショウマです。
上から見ても下から見上げても完璧な美しさです。
同じような写真はあまり載せない主義なのですが、こればかりはなかなか絞りきれませんでした。
お盆といえば戸隠は秋の花が咲き始める時季で、その代表格はこのトリカブトの仲間。正式にはツクバトリカブトだそうです。もちろん私にはその同定ポイントがどこかさえもわかりません。
そしてトリカブトに近い仲間のレイジンソウ。これも正しくはアズマレイジンソウだそうです。
里でも咲くミゾソバもここではひと足早く開花します。大好きな花の一つ。拡大すればするほど美しいと感じます。
ツリフネソウ。
ソバナ。
以下は結実のいろいろ。
シラネアオイ。オオイヌノフグリをちょっとだけ連想します。
コバノフユイチゴがピカピカ光っています。
オオツリバナ。ツリバナとの違いはよくわかっていません。聞くところによるとこれはオオツリバナということであります。植物は難しいですね。
かなり好きなトチバニンジンです。
キノコもいろいろ見かけました。未同定です。次回は動物編をアップします。
夏の夕の空
2023年9月27日記
夏の夕方、あてもなく近所を歩いてみようかと出かけても、結局いつもの畦道を歩いていたのでした。
昼間見るときれいに開いているヒルガオは、この時間になるとしおれていました。
素人考えでは、一日花というのはとてもコスパが悪いように思います。どういうメリットがあるのでしょうか。
見事な夕焼けを見ることができました。仕事をしていると、きれいに焼けていても気づけないことがあるでしょうし、気づいたとしても写真を撮れないことがほとんどです。
なので、休日の夕方にこうしてきれいな空に出会えることはかなり幸運なことだと思います。
アカスジカメムシみっけ
2023年9月24日記
庭にヤイトバナ。
ガガイモもありました。
畑に残っていたアスパラが花をつけていました。この花を見てもしかしてユリ科?と思ったんですが、それはあながち間違っていなくて(というか間違っているんですけど)、昔はユリ科とされていたとのことです。現在はキジカクシ科とのこと。
ケイトウに来ていたヤマトシジミ。
アカスジカメムシを見つけました。カメムシ界でもかなり上位の個人的ステキデザインです。どこかのサッカーチームのユニフォームはこのカメムシを参考にデザインされたとのこと(大嘘です失礼)。
黄色いタイプもいるんだこれ渋いなと思って背中を見たら幼虫でした。
8月の畦道は暑すぎた
2023年9月24日記
この記事を書いている今日9月24日は朝の気温が12℃で、もう寒いほどです。ちょうど1週間前はエアコンが壊れて、これは無理!ということで慌てて業者さんに取替工事を依頼していたのです。この寒暖差は一体何?と言いたくもなります。
これは、まだまだ暑かった8月のお話。
最高気温が35℃超えは当たり前というこの夏は、畦道を歩く気にはなかなかなれませんでした。ここを歩くのは気がつけば1ヶ月ぶりでした。午前9時半から1時間、気温32℃でした。
花の顔ぶれはだいぶ変わってきた印象です。もうニラが出てきているとは。
鳥も虫も少なめでした。
これ虫にとっても暑すぎですよね。
トンボがたくさんいた田んぼにトンボの姿はなし。代わりにジョロウグモが網を張っていました。見ると向かって左側の脚が2本しかありません。いろんな試練を乗り越えてきた個体なのだなと思います。
トレーニングは蝶三昧
2023年9月21日記
山歩き力回復トレーニングその3、今回も2000mを目指しました。この夏は暑すぎましたから。
広角撮影はスマホに任せます。登山口はこんな感じ。
森を抜け、短い急登をこなして山頂です。ホシガラスの声が聞こえてきました。
そしてなだらかな尾根。結果から言いますとコース取りもよかったのか、この日は膝痛が出ませんでした。
この山では主に蝶の写真を撮ってきたのでそれを紹介します。結局写真を撮るというところからは逃れられないでいます。重いカメラを持つならば、それなりの体力が必要で、今の自分にはそんな資格はないのに。
何と言ってもよかったのはキベリタテハを何度も見ることができたことです。この蝶にはなかなか行き会えないでいて、じっくり見る機会も少なかったので、今回はとっても満足しました。
クジャクチョウはわりと多かったです。珍しい蝶ではありませんがテンションが上がる蝶ではありますね。
コヒョウモンです。これも多くはない蝶ですがわたしが行く場所では比較的よく見かけます。ヒョウモンチョウとの違いを自信を持って見分けるのは私には難しいです。
上はコヒョウモン、下(↓)はギンボシヒョウモンです。
今回はこの銀星や裏銀を期待していたのですが、ほとんど見ることができませんでした。
ここではとても多かったベニヒカゲです。
ヒメキマダラヒカゲ。これはどこに行ってもたくさんいます。でも1000mを超えないと見られない種。
クロヒカゲ。敏感で飛ぶのが速く、写真に撮るのは案外難しい。
オオチャバネセセリ。全国的には減少傾向にあるとのこと。
というわけで、歩いてきたルートを振り返り、いい山歩きだったとまとめることができました。
ヒナを拾わないで
2023年9月20日記
8月の記録です。
畑のミニトマトにヒヨドリの巣立ちびなが止まっていました。
このおぼつかない姿、不安げに見える表情を見ると、大丈夫なのかなと思ってしまうのは自然なことかもしれません。全く鳴かないので、衰弱しているようにも感じてしまいます。
巣立ちシーズンにはこのようなひなが人の目に触れる機会が増えます。親が近くに見当たらないと、「このひなを保護しなくては死んでしまう」「小さな命を自分が助けなければ!」と思う人が出てきます。
しかし、人間に野鳥のひなを育てることはできません。日本野鳥の会がわざわざポスターを作って呼びかける事態にもなっています。
大抵の場合、親鳥は近くにいてひなを見守っています。一見はぐれてしまったように見えても、大丈夫なことがほとんどです。なのでここで人間が手を出すと、自分はいいことをしたつもりでいても、結果的に言葉は悪いですが「巣立ちびな誘拐」ということになってしまうのです。
うちの畑にいたひなのケースも、畑仕事をしている人間がいるので親鳥が近づけないだけなのでしょう。親鳥は人がいなくなるのを待っているはずです。何枚かだけ写真を撮らせてもらい、ささっと引き上げることにしました。
2階のベランダから畑の様子を見ていると、案の定、親鳥がやってきました。大きな声で鳴いています。その声は、「こんなところにいたの!心配したんだよ!」というように聞こえました。
親が鳴くと、巣立ちびなも「チィー!」としっかり応答します。さっきは一声も発しなかったのですが、人がいたからじっとだまっていただけのことであって、静かにしていたのは彼らなりの身の守りかたなのかもしれません。
このあと、巣立ち雛は、私がいる2階ベランダのすぐ横の部屋の窓の網戸に飛んできました。「なんだ、こんなに飛べるんじゃん!」って感じでした。
垂直の網戸に爪を引っ掛けて止まり、またしきりに鳴いています。そこじゃないよ、そこは人間がいるから危ないよ!と(たぶん)親鳥が大騒ぎしたので、すぐ庭木の梢に飛び移りました。
とても頼りない感じのひなでしたが、これだけ飛べる力を持っていたんだと改めて感心しました。やはり人間が安易に保護してはいけないのです。
これが1日目。
その翌日は家の周りからこの雛のものと思われる声がしてきました。結構あちこち場所を変えて鳴いていることがわかって、これは親鳥は大変だなと思いました。
そして3日目。ベランダにこいつがやってきました。
手すりに止まって親を呼んでいます。
窓を少しだけそっと開けて、写真を数枚撮らせてもらいました。数秒後、親を見つけたのか、再び飛び立っていきました。
人間が手助けしなくても、巣立ったばかりのひなだってたくましく生きていけるのです。なので「巣立ちびなを拾わないで」。本当にこの言葉につきます。
日本野鳥の会の「野鳥の子育て応援キャンペーン」はこちら。
同ページより以下引用----------
春から夏にかけては、野鳥たちの子育ての季節。巣立ったばかりのヒナたちは、しばらくの間、親鳥と行動しながら飛び方やエサのとり方を身につけていきます。
そんなとき、まだ上手に飛べないヒナが、地面に降りていることがあります。つい、手を差しのべたくなりますが、親鳥が近くにいることがあります。手を出さず、その場を離れてそっと見守ってください。それが野鳥たちへの「子育て応援」につながります。
しかし、誤って保護され、親鳥と引き離されてしまうヒナが後を絶ちません。そこで、当会では、20年以上に渡り、「野鳥の子育て応援(ヒナを拾わないで)キャンペーン」を継続し、ポスターの掲示協力など広くよびかけています。ぜひ皆さまのご理解、ご協力をお願いいたします。
----------引用ここまで
トレーニング登山のはずが
2023年9月20日記
山登り力回復の取り組みその2は里山。本当はもっと高いところに行くつもりでしたが、向かう途中で雨が降ってきて、行き先を変更したというわけです。
とても暑いですが仕方がありません。
山頂へ向かう途中にイチモンジチョウを見ました。
あっという間に頂上につき、下山開始。ここはツリバナの多い山です。
ヨウシュヤマゴボウ。これからがシーズンですね(実がなるという意味で)。
ミヤマアカネを初認しました。なぜこの種には「深山」と名前をつけてしまったのでしょう。トンボの同定を難しく感じる中で、このトンボだけは間違えようがないので好きです。
この日はツクツクボウシを初認(初鳴確認)した日にもなりました。画像はアブラゼミです。
ヒヨドリが何やらくわえていました。家に帰って画面で確かめてみるとカタツムリの殻でした。中身はなさそうなので、なぜくわえ続けていたのかは疑問です。
見晴らしのいいところで休憩。するとエナガの群れがやってきました。
この日も歩く予定だったので、レンズは軽量望遠ズーム。鳥の写真となるとやっぱりシャープさに欠ける感じがして物足りません。少し距離があるとピントもなかなか合いません。
エナガ以外にシジュウカラやヤマガラ、コゲラもやってきました。
結局この場所に小一時間もいてしまいました。風に吹かれてすっかり汗が引いた状態で下山となりました。
トレーニングで2000m
2023年9月20日記
まだまだ8月の記録が続きます(理由はこちら)。
山登り力のあまりの衰えに危機感を感じ、最近生き物観察や写真撮影に重きを置きすぎていた傾向を反省して普通に山を登ってみようと思った8月でした。暑い時季だったので標高2000m級を目指すことにしました。
体力的にやや不安があったので、カメラもレンズも軽量バージョンを選びました。軽い望遠ズームなので写りは二の次。でも今回撮ってきた画像を見ると、webにUPする分には十分です。
歩きはじめはアサギマダラがたくさん。たくさんシャッターを切りたいところをちょっとがまん。
林床をササに覆われた環境なのでオオチャバネセセリがたくさんいます。
そして当然この方も多いです(クロヒカゲ)。
急登を行きます。上はガス。
山頂はガスガス。さて八方尾根では下りで膝の痛みが出たので、この日は十何年ぶりかにストックを使いました。
ガスの中のヤナギランはなかなか風情あり。
このくらい撮れるなら、花もマクロレンズじゃなくても十分楽しめます。観察や写真より歩き重視と言いながら、たくさん撮ってしまいました。
ただ蝶は少し遠いとあまり解像しないので、このセットでは少々厳しいです。
これはスマホです。
とここまでは慎重に下ってきたこともあって膝の痛みは出ませんでしたが、このキアゲハを撮ったあと、もう傾斜も落ちたので大丈夫と雑に歩いていたらまたしても膝の内側が痛くなってしまいました。車まで残り10-20分位までの地点だったので助かりました。
わかったようでわからない
2023年9月19日記
9月上旬についに新型コロナに捕まってしまい、自宅療養を余儀なくされていました。症状は比較的軽くて、発症3日目くらいからは熱もありませんでした。
でもとにかくやる気が起きなくてPCを開くことはできないままごろごろしていました。本当であればサイトの更新をするには絶好の機会だったはずですが、結局10日以上経ってようやくこうしてPCに向かっている次第です。
というわけでもう9月も後半でありますが、しばらく8月の記録のアップが続きます。
夕方の高原歩きです。下界の暑さに耐えかねて標高を上げてしまいました。晴れ、28℃、歩き終わったのは17時でした。
あちこちにコバノフユイチゴの結実が見られました。
戸隠と同様、ここでもコバギボウシが多かったです。
午前中の里山山麓に続いてここでもホオジロの幼鳥を見ました。
久しぶりに見たカギバガ。ウスイロカギバでいいと思います。落ち葉の擬態に自信があるのか、近づいても逃げません。この日はこの道を往復したわけですが、帰りにも同じ場所で同じように止まっていました。
葉の裏に潜り込んでしまう蛾はとても多くて、その人達は私の守備範囲外です。でもこの翅裏だけはわかってしまいます。あなたはウスオビヒメエダシャクでしょう。この特徴的な翅裏の模様は「みんなで作る日本産蛾類図鑑」にしか載っていません。
これはおそらくミスジシロエダシャクが残した翅。
蛾がわかってくると楽しいなと思っていると、すぐにわからない種類が立ちはだかります。
非常に美しいこの蛾はアオシャクの仲間らしいというところまでしかわかりません。
そして今回一番多く見かけたこの蛾(↑↓)もわかりません。ちょっとくやしいです。過去の記録を見ると、毎年この時季にここで見かけている蛾です。なので、この蛾の同定は数年来の課題になっています。
全体的な印象が一番近いと感じたのはニセオレギクエダシャクですが、いろいろなwebサイトで同定ポイントとされている点が異なります。
歩きはじめてすぐに見つけたコガネムシ。オオスジコガネでいいでしょうか。
アオイトトンボの仲間。
テが届きそうな高さにセミがいました。足場の関係で背中側に回り込めなかったので同定が難しいです。ヒグラシでしょうか。
引き返そうと思っていたポイントまで来ると、コバギボウシに加えてオオバギボウシがたくさん咲いていました。
ここに来るまでにもたくさんあったのですが、ここにもセミの抜け殻はたくさんありました。オオバギボウシで羽化した形跡も。
夕暮れはクマの危険が増すという話も聞くので、車に17時までに戻ることを目標に復路です。
キンモンガが産卵しているシーンを見ました。図鑑によると食草はリョウブ。なるほど、このあたりではわりと見かけるわけです。
コミスジ。
ゴイシシジミ。なんか今年は数が少ない感じがして少し心配なのです。
サンコウチョウとキバシリ
2023年9月2日記
里山山麓歩き。車の外気温計は32℃を示していました。木陰があるのでなんとか歩けます。
ここでも秋の気配は花から感じられまして、これはシンミズヒキ。
これはキンミズヒキ。
この日の目標は、今季ここで声を聞いたり姿を見たりしているサンコウチョウをもう一度見ることでした。写真はちょっと無理でしたが、声を頼りに探すとなんとか姿を見つけることができました。
キバシリをかなり近くでじっくり見ることができたのも嬉しかったです。
ホオジロは幼鳥がいました。ほか、コガラ、メジロ、ヒヨドリ、ウグイス、クロツグミを確認できました。
前回はここでヘリグロチャバネセセリを見たわけですが、今回は1頭も見ることができませんでした。鳥的にはとてもよかったのですが、こちらはちょっと残念でした。
キアゲハ。この個体は前翅が正常ではありませんでしたが普通に飛んでいました。蝶はかなり翅が傷んでいてもあまり気にすることなく?飛んでいるように思います。
サカハチチョウ。
左はコミスジ、右はホシミスジです。
ツバメシジミの産卵。食草はマメ科植物と図鑑に載っていました。その通りのシーンです。
なんか前回と全く同じ場所にいた印象があるバラシロエダシャク。
シオカラトンボでいいでしょうか。この山麓を巻く林道にはちいさなため池が点在しているので、そういう環境に依存しているのだと思います。
そして前回はつぼみだった花が開いてしました。やはりやはりクサギでよかったみたいです。つぼみが載っている図鑑はあまりないですし、webでも掲載例は多くないです。クサギはなんとシソ科。
最後にシュレーゲルアオガエルを見て、この日の林道歩きはおしまいです。
キシタバ
2023年9月2日記
いきなりバタバタっと飛んできて眼の前の木の幹に止まった蛾。
写真を2枚撮った途端に再びバタバタっと飛び去ってしまいました。
キシタバのようです。後翅を見たかった。そしてなぜ飛び去るときに後翅の色に気づかなかったんだ自分。
8月上旬の戸隠 2(フシグロセンノウなど)
2023年8月27日記
8月最初の戸隠森林植物園です。「1」はこちら。
鏡池です。すばらしい眺め。
その鏡池ではカルガモのペアが採食中でした。
さて帰り道、この鳥が現れました。
双眼鏡で見ずにカメラを構えてしまったのが失敗で、とりあえず撮れてはいるものの、シルエットになってしまって、これでは種類がわかりません。
画像ソフトで暗部を持ちあ上げてみるとこんな感じです。ヒタキ系の幼鳥みたいです。
園芸種っぽいフシグロセンノウ。初めて見たように思います。でも名前はすっと出てきました。
今回印象に残った花ベスト1です。ナデシコ科。
茎の節が赤黒っぽいから「フシグロ」、センノウは中国産のナデシコ科の花で、それが京都の仙翁寺にあったとのことで、その花に似ているから「センノウ」の名がついているようです。
花の色がこれだけ印象的なのに、そこから名前がついていないところが面白いです。これは植物あるあるで、どうしてそこに着目した!?という例はいくらでも思いつきます。
印象に残った花ベスト2はこのジャコウソウです。
シソ科。言われてみればそうか、という感じです。その名前からはものすごくいい匂いがしそうですけど、それほどでもないそうです。じゃあどうしてこの名前にした?と、フシグロセンノウに続いてまたしても思ってしまうわけです。
みどりが池に戻ってくるとカルガモが羽づくろいをしていました。
鳥の記録は、本文以外ではコガラ、ウグイス、ホトトギス、キジバト、サンショウクイ、キバシリです。鱗翅類は「1」に書いたものも含めて、キアゲハ、オオウラギンスジヒョウモン、ウラギンヒョウモン、ミドリヒョウモン、サカハチチョウ、シータテハ、クロヒカゲ、ヒメキマダラヒカゲ、ムラサキシジミ、マエアカスカシノメイガ、イカリモンガでした。
8月上旬の戸隠 1(鱗翅など)
2023年8月27日記
ここから8月の記録になります。8月最初の土曜日は戸隠森林植物園に行きました。
エゾアジサイの萼片は下を向いてしまって、この花のシーズンはおしまいです。今年も楽しませてもらいました。
代わって咲き始めた晩夏を告げる花々。ツリフネソウ。
ノブキ。
レイジンソウ。
そしてミゾソバ。季節の移り変わりを感じます。暑い暑いと毎日人間は騒いでいるわけですが、花たちは着々と秋を目指している感じです。
小道端に一番目立ったのはこの花でしょうか。
アカアシカスミカメがくっついていました。このカスミカメの「カスミ」=「霞」が一体何の意味なのかは興味のあるところです。調べてみると諸説あるみたいです。
キマダラヒカゲ。
クロヒカゲ。
オオウラギンスジヒョウモン。
サカハチチョウ。
キアゲハ。
ムラサキシジミ。どちらかといえば温暖地の蝶で、手持ちの「信州 戸隠高原と周辺の蝶」(山口文男著2012年)には記載がありません。
マエアカスカシノメイガ。
写真に撮れた鱗翅類はこのくらいでした。
オニヤンマでいいでしょうか。鏡池の近くにいました。飛んでいるところはとてもじゃないですが撮れないので、止まってくれていてラッキーでした。
