過去の野外手帳
-2014年1月
ロッカースキー
スキーもすっかり年1ペースに成り下がり。
カービングスキーに移行して早15年。板は2本目。相変わらず下手くそですけど、カービングにしてからターンは本当に楽になりました。道具の恩恵をもろに受けてます。
と思っていたら、知らないうちに「ロッカースキー」が主流になっているのだそうです。ロッカーって深雪・新雪用の特殊なものだと思っていました。書店でスキー雑誌を立ち読みしていて、今では7,8割がロッカーになっていると知ってびっくりしました。K2は全モデルロッカーだそうです。
カービングとロッカーとが対立する概念ではないこともわかりました。パウダー用のちゃんとした?ロッカーと、整地でも使える、これまでのキャンバースキーにロッカーをちょい足ししたものとがあるみたいです。ちょい足しロッカーの場合は、これまでのカービング(キャンバータイプ)より更にターンの導入が楽になっているとか。
こんな話を知ってしまうと、少し試してみたくなってしまいます。でも年1回じゃ…ね。
2014年2月はじめ記
鳥が少ない灯台もと暗しの森
1月下旬の灯台もと暗しの森です。
今季、ここの鳥は少ないです。ミヤマホもルリビタキもはっきり確認できません。ましてや、「灯台もと暗しの森」と勝手な命名をするきっかけになった赤い小鳥系は皆無です。シメなども少ないです。
この日の確認種はエナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、コゲラ、アオゲラ、ヒヨドリ、カワラヒワ、シロハラ、ツグミ、カケス。
鳥影は薄かったのですが、最後にシジュウカラとコゲラを至近距離で見ることができたので満足の森歩きでした。持っていたのはマクロレンズだったので、双眼鏡でじっくり。
2014年2月はじめ記
真冬日の鳥見散歩
寒くて気分的に滅入っていましたが、夕方になってから活動開始です。歩き始めの路地はつるつる。
(↑)水路でご近所カワガラスを探しましたが、この日は姿なしでした。あちこちでツグミを見かけました。少し前までは全てと言っていいほど樹上でしたが、今日はすっかり「地上ツグミ」になっていました。
見通しの利く場所まで来ると、遠くでハシボソガラスがノスリ相手にモビングをしているのを見ました。雪上に残っていた足跡(上写真左下)もカラスのものでしょうか。
上空をアカゲラが飛んでいきました。環境は農耕地ですから、ちょっと場違いな感じです。この場所ではもちろん初めて見ました。その他、ジョウビタキ久しぶり、ホオジロ、セグロセキレイ、ヒヨドリなど。
2014年1月おわり記
11年目の青い影その2
その1はこちら。
いくらシャッターを切っても物足りないくらい美しい!と思ってしまっているので、当サイトにもやや過剰に画像を載せてしまうわけです。
特に傾斜のある雪面の影が美しいと思います。スノーシューのいいところは、技術がなくてもこういう場所に入っていけること。
同じような画像ばかりですみません。
2014年1月おわり記
11年目の青い影
3連休最終日の午後、人が少なくなった頃を見計らって冬の森に入りました。目論見は当たって、駐車場には余裕がありましたし、半日誰にも会わずにふかふかの雪を楽しめました。ただ、トレースはそれほど多くはなかったので、もともと人はそんなに入っていなかったのかもしれません。
雪の上の青い影の美しさに心を惹かれ、スノーシューを買って11年目。この冬もそのシマシマを見に行きます。
何度見ても飽きません。そして、何枚シャッターを切っても物足りない感じがします。
このシマシマには、手持ちのコンデジだとなかなかピントが合わないので、一眼レフ必須です。今回は18-55mmのキットレンズで。
小さな流れをこえて進みます。途中で見つけたこのサルノコシカケ系キノコ(↓)はかなり巨大でした。
鏡池が今日の目的地。凍った池の真ん中まで行ってみます。ここにも誰もいなくて、西岳と戸隠山の展望を独り占めでした。なんとも贅沢です。
冬季閉鎖中の林道を通って帰ることにしました。車に戻ると飯綱山の上に白い月が出ていました。
2014年1月なかごろ記
森と田んぼと
灯台もと暗しの森ではルリビタキっぽい声がしてましたが、姿は確認できず。冬になってからはカケスが定着しているようです。
タゲリとミヤマガラスを探しに田んぼにも行ってみましたが、不発でした。道路沿いのリンゴの枝にとまったノスリに大接近できたのですが、車をとめ、窓を開けたところで飛ばれてしまい、写真はありません。
2014年1月なかごろ記
初里山でイスカなど
2014年初の山はいつもの里山。積雪は長靴でもいけるくらい。
山頂も雪の量はそれほどでもありませんでした。
鳥的には大当たり。シジュウカラ、ヤマガラ、トラツグミ、ホシガラス、イスカ、ヤマドリ。ヤマドリのみ写真が撮れました。イスカはこの山では初認です。
足跡も多数。右はノウサギだと思いますが、左のひづめの持ち主は何でしょう。シカかカモシカかイノシシか。
2014年1月なかごろ記
コハクチョウ飛来地
諏訪の帰りに安曇野立ち寄りは必然。
コハクチョウはこちらも少なめですが、以前の観光地化した雰囲気の犀川ダム湖よりは好きです。
例年、水をはって餌付けをしていた某所の田んぼは、今季は乾いていて、もちろんコハクチョウの姿はありませんでした。(↓)
その後、御宝田に寄りました。ここはカモとの距離が、個人的には近すぎて違和感があります。真上からも観察できるので、カモのフォルムをつかむにはいい場所です。
モンベルショップに寄って帰りました。久々に19号を運転。
2014年1月なかごろ記
グルに会いに行く(そしてカワアイサ問題を振り返る)
昨年12月29日に諏訪湖にオオワシのグルがやってきたというので、見に行ってきました。
-----以下引用(信毎web 2013/12/31)
日本野鳥の会諏訪は30日、「グル」の愛称で知られる国の天然記念物オオワシの雌が今冬も諏訪地方に飛来したと発表した。1999年1月、弱っているところを会長の林正敏さん(69)=岡谷市=が保護して放してから15季連続。29日、岡谷市の会社員武井万幸(かずゆき)さん(62)が見つけた。(後略)
-----引用ここまで
15季連続。すごいです。
駐車場に車を止めて歩き始めると、諏訪はやっぱり寒いところでした。また結氷はしていませんでしたが、氷がシャラシャラ鳴っている場所もありました。
諏訪湖の向こうに見える白い山並みは何だろう?と思って、家に帰ってからカシミールで確かめてみると穂高連峰でした。
カメラマンが集まるポイントまで行くと、すぐにオオワシのグルを見つけることができました。レンズが向いている方向を探せばいいんですから。一人だったら見つけるには骨が折れます。ただ、普段一人で鳥を見ているので、この集団の中に入るのは躊躇します。
双眼鏡でその姿を追った後、カメラを出して撮ってはみましたが、本当に小さくしかその姿を捉えることはできませんでした。下の画像はトリミングしてやっとこの大きさです。
昨日はとても近くまで来たということで、その時撮ったというアップの写真を見せてもらいました。近くで見たかったのは確かですが、遠くでも姿を見られればそれで十分でした。
もう一つ、印象に残ったのはカワアイサの少なさです。湖畔を歩き始めて、すぐカワアイサを見たのですが、確認できたのは上のような数羽の群れのみ。しっかり数えたわけではないですが、見えた範囲では全部で50羽以下でした。
以前、諏訪湖に飛来するカワアイサによる食害問題が報じられました。2011年に諏訪湖で撮った下の写真(場所は違いますが)と比べると、数の違いに改めて驚きます。このときは漁協のカワアイサ追い払い船が稼働していました。詳しくは「自由研究」をご覧下さい。
今季は長野県内へのコハクチョウの飛来数が激減。冬鳥の南下が遅れているのは確かなようです。
-----以下引用(信毎web 2013/12/19)
県内に飛来するコハクチョウの数が今季、例年より激減している。安曇野市では120-200羽 が飛来する時期だが、18日時点で42羽。諏訪湖では17日時点でオオハクチョウ1羽のみでコハクチョウはゼロのままだ。(後略)
-----引用ここまで
カワアイサの飛来が少ないのもこの傾向に沿ったものなのでしょう。漁協としては憎きカワアイサの飛来減は大歓迎!ワカサギもどっさり!ということのはずなんですが、そうでもないみたいです。上の、ワカサギが減ったのはカワアイサのせいということが問題になった(当サイトで扱った)のは2010-2011年の話なのですが、カワアイサが少ない今季も、ワカサギの数は回復していないんだそうです。
-----以下引用(信毎web 2014/01/10)
県水産試験場諏訪支場(諏訪郡下諏訪町)は、諏訪湖のワカサギ生息数の今季最後の調査結果をまとめた。昨年8月時点で前年の約4分の1だった推定生息数は回復せず、12月も約744万匹と夏と同じ傾向だった。(中略)昨年8月の推定生息数は約2750万匹と前年より大幅に減少。9月以降も前年水準を下回って推移
した。(後略)
-----引用ここまで
さすがに今季はカワアイサのせいにはできないですね。ちなみに2011-2012年、2012-2013年はどうだったのかはわかりません。
2014年1月なかごろ記
その後のニュースによると、諏訪湖全体ではカワアイサは極端に少ないということではないようです。
-----以下引用(長野日報2014/01/17)
(前略)県は16日、諏訪湖と流入河川、天竜川でカモ類の生息個体数を調べ、全体で1797羽を確認した。1993年度以降の1月調査としては2番目に少なく、潜水してワカサギなどを食べるカワアイサも湖の結氷で少なめだった。県鳥獣保護員の一人で、日本野鳥の会諏訪会長の林正敏さん=岡谷市=によると、結氷に関係なく、今冬のカモ類は例年より少ない状況だという。(中略)近年の1月調査で焦点となっているカワアイサは713羽で、このうち諏訪湖では656羽、残りは上川と天竜川で見つけた。
-----引用ここまで
諏訪湖の結氷で少なめだったという表現はどうかと思います。結氷する前から少ないと野鳥の会の方は言ってるじゃないですか。カワアイサがワカサギを食べるのは事実ですけど、カワアイサの飛来数が増えるととワカサギの生息数が減るというデータもないんだと思います。そろそろカワアイサ悪者論から脱却してもらいたいものです。
以下、自分の書いた記事を改めて掲載。
諏訪の矢島義恭さんが作成した諏訪湖の漁獲高の推移グラフ(←リンク先)をご覧下さい。「諏訪地方統計要覧」から作成されたグラフのようです。
カワアイサが増えたここ数年のデータがないのが残念ですが、このグラフを見ると、ワカサギの漁獲高の減少はカワアイサのせいだけではないことがよくわかります。
大きく減っているのは昭和50年(1980代後半)。カワアイサの飛来がまだ少ない頃です。
手元にある「長野県鳥類目録1991」を見ると、カワアイサが長野県内ではあまり見られない種類だということが伺えます。1981年には諏訪湖調査で15羽。1984年の同調査では7羽です。ちなみに、この時期、長野県内でカワウの記録もほとんどないようです。私にとってもカワウは県外に行かないと見られない鳥でした。
また、ブラックバスが定着してきた平成9-11年(1997-1999年)以降、ワカサギの漁獲が減っていることがグラフから読み取れます。その因果関係はともかくも。
こんな指摘があります。
-----以下引用(ブログ「子どもに釣った魚を殺せと強制するのはおかしい」より)
なぜ、漁獲高がここまで落ち込んだのか。水質が改善された今、漁協が注目するのは諏訪湖の底。“暴れ天竜”と呼ばれた天竜川の首根っこを押さえコントロールを容易にするため昭和63年に現在の形が完成した釜口水門(岡谷市)。漁協の分析では、現水門の稼働に伴い湖底付近で水の動きがなくなり、無酸素化。貝も虫も住まない“死の水底”と化しているという。
-----引用ここまで
昭和50年代の減少と釜口水門完成の時期が重なっているんですね。カワアイサのせいだけじゃないってことは、ほんとは漁協もわかっているみたいです。目に見えるものには責任を被せやすいってことでしょうか。
ちなみに、このブログのタイトルには賛成できないです。魚を釣ることは魚を殺すことですから。バサーっていろいろ理屈つけますけど、要は自分がバス釣りしたいだけなんですよね。
閑話休題。こんな指摘もあります。
-----以下引用(CiNiiに掲載されていた「諏訪湖の魚類群集 : 漁業統計からみた変遷」より)
(前略)1970年を境に諏訪湖の漁獲量が減少した理由の1つに湖畔の埋立,浚渫工事による沿岸域の水生植物帯の減少を挙げることができる。最近の諏訪湖の総漁獲量は1970年代のおよそ1/4程度であり,ワカサギの漁獲量もおよそ1/10に減少している。その主な原因としては,漁業者の高齢化や魚価の低廉化による漁獲意欲の減退も考えられる。しかしながら,最近の漁獲量の減少を漁業者の漁獲意欲減退だけでは説明できない状況もあり,諏訪湖の湖沼環境が変化したことの影響についても合わせて検討する必要がある。(後略)
-----引用ここまで(信州大学山地水環境教育研究センター研究報告に収録)
こうした環境や人間側の変化とが複合してワカサギの漁獲減につながっていると考えるのが妥当だと思います。
また、諏訪湖の浄化が進んだことでユスリカの数が減り(伊那に住んでいた1990年代、諏訪にはときどき行きましたが、無数のユスリカに遭遇して本当にすごいと思いました)、それを餌にしていたワカサギが減ったという話を聞いたことがあります。読んだことはないのですが、この本(「自然はそんなにヤワじゃない」)がそのことには詳しそう。
2014年1月なかごろ追記
1月3日
1月3日はマイナス4℃の出勤。
ツグミが急に増えた気がしました。車のフロントガラス越しに住宅地の電線のあちこちにとまっているのを見ました。
冬鳥が少ないという話を今冬はwebで見ますけれど、長野ではそれほど極端に少ない感じはしません。
ただ、この日のツイッターで長野市の里山でアカハラを見たというツイートに触れて、やはり温暖化が進んでいるのかも…とは思いました。
長野ではアカハラは夏鳥ですが、関東などでは冬鳥。長野に残るか残らないかは結構微妙な温度差で決まってしまいそうな気がします。
2014年1月なかごろ記
新年のスタートはスノーシューで
美しい森に足を踏み入れました。ふかふかのパウダーです。昨夜降ったので、それまでに人が歩いた跡はうっすらわかる程度。スノーシューをはいていても膝近くまで沈む雪は、運動不足の体にはこたえますが、自分の足跡を刻めるのは幸せなことです。
ゴジュウカラ、キバシリ、ツグミ、カケスを確認。カラマツ、そして若いシラカバの森を抜けると大木のエリアです。
そして、この日の目的はこのミズナラの巨木に会うことでした。何度見ても圧倒されます。夏道からは離れた場所にあるので、冬季限定の出会いです。
何度もシャッターを切りましたが、とてもカメラには収まらない存在感です。
枝と雪のコントラストもたまらないです。近くには雪の重みか風のせいか、折れてしまった大木も見られます。この木はおそらく数百年、ここに生きてきたわけですが、いつまでも立っていられるわけではないでしょう。毎年会っておきたいミズナラです。
晴れていましたが、風は強く、ときおり地吹雪状態に。頭上から雪が降り注ぎました。鳥はアカゲラ、コゲラ、ヒガラを追加。
夕暮れが近づくにつれ、天候は穏やかになりました。スギとモミの森はパウダーをまとって幻想的な姿でした。
最後にゴジュウカラとキバシリを間近で観察でき、満足して車に戻りました。
2014年1月なかごろ記