過去の野外手帳
-2011年9月
秋の湿原2
秋の湿原をもう少し歩きたくなって、私にしては少し遠出。でも県内です。
池塘に映る秋の空。
ピークに登らなくても、歩きがいのあるコースではなくても心満ち足りた秋の一日。
2011年10月なかごろ記
秋の湿原
ふらふらと木道を歩きました。秋の湿原は、美しくてすこし寂しい。
2011年10月なかごろ記
山ラーメンの日
麺好きです。
伝統的に?ごちそうは「手作りうどん」だよ(製麺機を使うので「手打ち」とは言えないんですが)という家で育ったので(今もそうです)、麺類で一番好きなのはうどんかもしれないです。
でも、というか、だからというか、外食でうどんということはあまりなくて、外食の麺と言えばラーメンになります。最近はやや蕎麦派に傾きつつありますが、やっぱりラーメンはやめられません。
で、ときどき無性に山のてっぺんでラーメンを食べたくなるのです。ちなみに山でのラーメンはカップラーメンではなく、山の定番の棒ラーメンでもなく、袋ラーメン派です。
快晴、どこまでも見通せそうな澄んだ空気の9月下旬の週末。こんな日には、眺めのいい山頂でラーメンを食べたいという衝動にかられていたのですが、いろいろあって家を出られるのは11時近くになる見通しでした。
こういう時は山選びが重要。この時間に家を出ても、午後1時くらいまでには山のてっぺんにつけて、しかも好展望の山を選ばなくてはなりません。これまでの野帳の行動記録を参考にして、行き先を決定。
山道を登り始めます。展望が開けて、振り返れば八ヶ岳。その向こうに見えるのは北岳です。富士山まで見えて言うことなしの登山道。頂上近くでは槍穂高から白馬まで、北アルプスがずらりと見渡せました。
家を出てから2時間あまりで山頂に着くことができました。
お湯を沸かして、待望のラーメンを食べた後はのんびり山を眺めて過ごしました。本当に軽い山歩きで、ラーメンを食べるために登ったような山でした。
わたしは山を登りたいのではなくて、山でこうして過ごすが好きなのかもしれません。
あまり鳥は出なかったのですが、山を下るときになって、ウソの雌とヒガラを至近距離で見ることができました。立て続けにルリビタキやホシガラスも登場して、これまた言うことなしの山歩きになりました。
そうそう、山頂ではイワツバメも見かけました。
2011年10月なかごろ記
クスサンの季節
夜、ガラスにごつんごつんとぶつかる音がして、目をやるとクスサンだったりします。そんな季節もいつの間にか終わり。成虫の命は短いです。
口のないこの蛾を見ると、哺乳類とは全く違った生き物であることを改めて思います。成虫になって何も飲まず食わず、短い期間しか生きられないことに「あはれ」を感じてしまうのは、人間の勝手な感傷ですよね。
クスサンの場合、成虫とは遺伝子を運ぶだけの機能に特化した姿ってことです。タンポポの綿毛みたいなもの…という表現は適切ではないかもしれないですが。
動物や植物の姿に人間の価値観を当てはめて、かわいそうだとか、愛情があふれる姿に感動したとか、そうやって自分の心の投影をするのはいいんです。詩的でもあるし、受け取り方は人それぞれです。
でもそれを、妙に教訓めいた話に仕立てるのはどうよ?とよく思います。あと、例えばこれをかわいそうと思わないのは人間としておかしいなどという意見をツイッターでよく目にしますが、それについても同じように思っています。
ヒトの幸せは動物にとっての幸せでは必ずしもないし、その逆もまた然りということです。
2011年10月はじめ記
ミズヒキ咲く森
秋分の日、前日は重たいワインを一本飲んでしまってやや遅めのスタートでした。たまっていた画像の整理などしてのんびり過ごし、午後から出かけようと思っていたのですが、どうも天気が不安定です。青空が見えているのに、いきなり雨が降ってきました。
2階ベランダではアキアカネの雨宿り。
午後は久しぶりに灯台もと暗しの森の森に出かけました。ここでもやっぱり天気は気まぐれで、ぱらぱらっときたりやんだりの繰り返しでした。
今朝は12℃まで落ちたせいか、カの姿はまばらでした。
まだまだ緑色の森の中で、ミズヒキが秋の訪れを告げていました。この花、見るたびに写真に撮ってみるのですが、なかなかいい写真にはならないです。
2011年10月はじめ記
雲の下と上
敬老の日、朝起きると空はどんより厚い雲に覆われていました。今日は山に行こうと思っていたのですが、気持ちが前に向かず、時間だけが過ぎていきました。母親とホームセンターで買い物をしたりしているうちに10時半を過ぎてしまいましたが、このまま過ごしてしまうと後悔するだろうと思って、近くの山に向かうことにしました。
家を出るときには山は見えませんでしたが、雲の中を車で通り抜け、登山口からしばらく歩くと雲の上に出ました。気温は20℃くらいでしたが、日差しが強く暑く感じました。
秋の花を楽しみながら標高を上げていきました。見晴らしのいいところに出ると雲海が広がっていました。自宅は雲の下です。
鳥はホシガラス、ヒガラ、ウグイスくらい。鳥見には厳しい季節です。アサギマダラが尾根を越えて南へ飛んでいくのを見ました。今年、あまり出会えなかったクジャクチョウは一頭だけ見ました。
山頂では1時間ほどのんびり過ごしました。山を下り車に戻るとさーっとガスが押し寄せてきました。濃いガスの中を運転して下界に戻ると、雲の下は雨が降っていました。
家に帰ってから近所のスーパーに買い物に行きました。気温がぐっと下がり、寒くて厚手のスウェットを着たほどでした。前日は最高気温が35℃だったので、体がついていきません。
2011年10月はじめ記
イカリモンガ舞うブナの森
9月中旬、ブナの森を歩きました。鳥は少なめでしたが、渡る途中のキビタキ、コサメビタキ、ビンズイを見ました。ほかにも上の方をちらちらしている鳥影がありましたが、確認できずじまい。
まだブナの黄葉は始まっていませんでした。色がついた頃、また歩いてみようと思いました。それでもウルシなど、赤や黄色に色づき始めた点景に季節の移り変わりを感じました。下の画像のように切り取って寄せ集めてみると、かなり秋の雰囲気です。
森の中ではイカリモンガが目立ちました。最初は、どうみてもチョウなのに、チョウの図鑑を探しても見当たらない…と戸惑いました。今自分のサイト内を検索してみたら、これを「ガ」と認識したのは2003年のことでした。
サイトを運営するようになってから、写真を載せたり書いたりするからにはもう少しいろいろ知らないとな…教えてもらったり調べたりすることが増えました。植物・キノコ系は相変わらずさっぱりですけど…。
あまり人が来ないサイトですが、運営してきたことを通して自分の知識が増えたと思います。アキアカネとナツアカネの識別もできるようになりました。
ちなみに大きなナメクジはヤマナメクジです。
2011年10月はじめ記
ちょっと秋色の登山道でありました
長野に住んでいれば、登る山はいくらでもあります。南北中央アルプスに八ヶ岳など有名山岳がずらり。贅沢な話です。
今でももちろんそういう山に登りたいという気持ちはあるのですが、寄る年波のせいか、ここ数年はどうも億劫になっています。最近登る山は、車で1時間以内に登山口に着ける山ばかり。そんなわけで、今回も自宅から見える山になりました。
見事なガンコウランの絨毯が広がっていました。。その中の、靴の幅ほどしかない細いトレイルをそろそろと歩いて行きます。
緑の絨毯を背景に、秋の色が点在していました。
色づきが始まった鞍部でノビタキを探してみましたが、果たせず。ウグイスはたくさんいました。
2011年9月おわり記
この夏のイモムシケムシまとめ
なんといってもこのリンゴドクガ。「イモムシハンドブック」の表紙でその存在を知ってからずっと見たいなと思っていたのですが、ついに対面を果たしました。
で、驚愕の事実が判明。リンゴドクガの幼虫は腹黒でした!まあここを「腹」と言っていいのかどうか、よくわからないのですが。
ドクガの名前とこの目立つ色からして、触らない方がいいと思ったのですが、調べてみると毒針毛を持っていないらしいのです。
実はつい先日、リンゴドクガの幼虫に再会しました。黄色ではなく白い毛のタイプでした(残念ながら写真なし)。試しに触ってみたら、さらさらの毛でした。やっぱり毒はないみたいです。大丈夫。
ちなみに、下の画像はキドクガの幼虫。こいつの毒針毛は強烈らしいです。なのでやっぱり基本的にケムシは触らない方がいいってことです。
続いてイモムシ。うちのカミさん、ヘブンリーブルー(西洋アサガオ)をネットに這わせてグリーンカーテン仕立てにしていたのですが、そこに大きなイモムシを発見。
そこで「イモムシいるけど写真撮る?」というリアクションをしてくれるのは、さすがよく分かってらっしゃる。「撮る撮る!」と言って撮ったのが下の画像。
アサガオについているのだからエビガラスズメだろうと思うのですが、例の「イモムシハンドブック」には「尾角が曲がっている」との記述がありました。それには当てはまりません。
でも、数日経つとこんなふうになっていました。
しっかり尾角が曲がって、色まで変わって、立派なエビガラスズメの幼虫になっていました。その後、さらに巨大化したらしいのですが、いつの間にかアサガオから降りて蛹になってしまったようです。このまま越冬です。
2011年9月おわり記
この夏のカエル画像まとめ
一番上はツチガエル、一番下はアズマヒキガエル幼体。見たけど写真がないカエルとしては、ヤマアカガエル、カジカガエル、シュレーゲルなど。
2011年9月おわり記
リンドウ咲く山を行く
9月のはじめ、県境の山を歩きました。偽高山帯、笹原の広がる山です。多雪地帯独特の景観。
一部ルートは笹に覆われ、踏み跡はしっかりしているものの、へたれハイカーとしては不安になります(上右)。
そんな稜線を、たくさんのアサギマダラが飛んでいました。風に逆らって、南へ、南へと飛んでいきます。渡りの一コマなんでしょうか。写真に撮ることは難しかったのですが、常に視野のどこかにアサギマダラがありました。双眼鏡で見ると、大変美しい光景でした。
バッタはフキバッタの一種らしいですが、それ以上のことはわかりません。
秋の花、リンドウがたくさん咲いていました。リンドウ大好きです。これはエゾリンドウ(上下)。
花がてっぺんに固まって咲くのはオヤマリンドウです。でもエゾオヤマリンドウというのもあるらしく、正直言うとよくわかりません。^^;
なので「リンドウ大好き」と言うことにしています。
鳥はウグイス、ルリビタキ、ウソ、ホシガラス。
2011年9月おわり記
通学路今昔
自分が通っていた小学校への通学路を歩いてみました。もう30年以上前の記憶をたどります。ちなみに今はもう通学路ではないようです。
確かここには山羊がいました。今はいません。
橋は架け替えられ、しかも通行止めになっていました。
でも、全体的な雰囲気は変わっていませんでした。
よく投げて遊んだナツメも健在。
このチョウはいませんでした。ツマグロヒョウモンです。
2011年9月おわり記