過去の野外手帳 -2004年4月 | ||
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◆春のあたたかな日 写真はカラマツの芽吹きです。里山が萌え始めました。美しい季節です。見上げれば眩しい青い空に、ホオジロやオオルリの囀りが似合います。 家の近くの小さなリンゴ畑はちょうど花盛り。ぶらぶら歩いていたらサンショウクイ、コムクドリを見ました。そうそう、このまえは、我が家の庭をキジが2羽、とことこ駆けていきました。住宅街のどこに潜んでいたのでしょうか。 リンゴの花の向こうに志賀は白く雪化粧。 2004年4月おわり記 ◆カタクリを見に行く 父、息子との三世代3人で、近くの山にカタクリを見に行くことにしました。 下の息子は、発熱のためカミさんとともに自宅待機。「昨日に巻き戻せればいいのにな」とは7歳の名言。ちょっとかわいそうになってしまいました。また一緒に山に行こうね。 ここはある程度知られた場所だと思いますが、一人の登山者に会っただけで、図らずも静かに花見ができました。まだ、花をつけているのは2-3割で、最盛期にはカタクリ色の絨毯が期待できそうです。 稜線からはかなりの急降下。全く音を上げない5年生の息子の成長に内心驚きました。フィナーレはヤマザクラがはらはら散る道でした。 2004年4月おわり記 ◆ヤマドリの落とし物 相も変わらずマイナー里山歩き。先週の道迷い(下記「ミス」参照下さい)にめげず、またも道標のない山。別にスリルを求めているわけではないんですが。 今度はまちがえないぞと、地図を手に持ちながら歩きましたが、この山は道がしっかりしていて、迷いようがありませんでした。山頂付近は道がありませんでしたが、藪こぎは短い距離で問題なし。 頂上では1時間ほどぼぉっと過ごしていました。 春の山らしく、鳥たちが賑やかでした。ミソサザイが高らかにさえずっていました。この日確認した夏鳥ははセンダイムシクイとクロツグミ。バードウォッチングシーズン到来です。 下山中、登るときにドラミングを聞いた場所の近くで、音の主の尾羽が散乱していました。一体ここで何が起こったのでしょうか。それにしても美しい羽です。もちろん、そっと拾ってきましたよ。 2004年4月おわり記 ◆密やかな群生地 花見といえばカタクリは外せません。 天気に誘われていそいそと出かけてみたものの、まだ葉っぱが顔を出したところでした。分かっちゃいましたが、やはりちょっと早すぎたようです。 ここは訪れる人もまれな(たぶんですけど)小さな群生地、独り占め気分を味わおうとしましたが、その浅ましい根性を春の妖精は快く思わなかったようです。それでも、踏まないように気を遣うほどの葉が地面に顔を出していました。 2004年4月なかごろ記 ◆日曜日 開花からまだ3、4日というのに、もうサクラは満開状態です。家族でぶらぶら歩いていると、こずえに群がるメジロたちに出会いました。花と鳥を愛で、善光寺近くの蕎麦屋で大盛り食べて帰ってきました。 ようやくタイヤを替える気になって、軍手はめてキコキコやっていると、となりのリンゴ畑からキジの声。ふぅと見上げれば、イエコウモリが舞い、西山が茜色の空に青いスカイラインを描いていました。 2004年4月なかごろ記 ◆ミス 里山歩きに出かけました。 マイナーな山。天気のよい休日で昼も近いというのに、入山者は私一人。道標はないので、踏み跡と赤テープが頼りです。 鳥たちの声を楽しみながら順調に山頂まで。河の流れが光って見えました。 問題は帰路でした。 いつのまにか傾斜がどんどん増し、赤テープも踏み跡も見あたらなくなっていました。道に迷ったことに気がつきました。 コンパスと地図を合わせ、周囲の地形から大体の位置がつかめました。頂上西の小さなピークを越えて、南西に回り込まなければいけなかったのに、北西にのびる尾根に引き込まれてしまったのです。 時計を見ると、小ピークから15分ほど下ったところでした。戻れば大丈夫。水筒の水を飲んで、一息ついてから登り返しました。 以前、中央アルプス空木岳からの下りで同じようなミスをしたことがあります。 曲がるべきところを、踏み跡に誘われて直進してしまったのです。まもなく道を失い、あわてて戻りました。この時はパーティーを組んでいて、わずかな時間差で仲間とはぐれることになってしまい、とても迷惑をかけたのでした。 今回、天気がよくて見通しがきき、磁石と地図を持っていたことで、落ち着いて行動できました。皆さんも、道迷いにはぜひ気をつけてくださいね。 2004年4月なかごろ記 ◆我が心の友よ 駐車場に車を置き、しばらく歩く短い道のり。迎えてくれるのはシメです。 いつも同じ梢から、チチッと咳払いをしながら「何見てんだよー」と鋭い視線を私に送ってきます。「まあまあ」と、軽くいなしながら歩き通り過ぎます。 目を合わすのはほんの数秒ですが、毎朝楽しみなひとときでした。 霞むアルプス、ウメは満開、公園のサクラも咲き始めました。まもなく友は帰ってしまうのですね。 2004年4月はじめ記 ◆春の彷徨 残雪の穏やかな尾根を登りました。霞む山並み、強い照り返し、カラ類のさえずり、春の山でした。 久しぶりの山歩きで、すぐに息が上がってしまいました。立ち止まっては息を整え、またよろよろと歩き始めます。 2人の登山者に会いました。ゴム長靴にスパッツという、山慣れた素敵ないで立ち。 聞こえる鳥たちの声について話を交わしました。名前を聞いてもすぐ忘れてしまうんだよねと、しわくちゃの笑顔が返ってきました。 のんびりぼんやり、山の時間が過ぎていきます。太陽が傾き始めたので、往路を戻ることにしました。 2004年4月はじめ記 ◆松ぼっくり拾い 何故に我が息子達は、こんなにも松ぼっくりを拾うのが好きなのでしょう。 でも、思い返せば私も幼少のみぎり、松ぼっくりを拾ってきてはスプレーで着色するということを繰り返していたのでした。これは遺伝なのかもしれません。 ジョウビタキはまだいましたけど、シジュウカラもヤマガラもさえずりを始めていました。 2004年4月はじめ記 |
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