過去の野外手帳 〜2006年7月

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◆明日から「ゲド戦記」
有休とって、金・土と泊まりの山も視野に入れていたのですが、天気予報の降水確率に前夜から意欲を失ってしまっていました。

結果的に雨は降らず、どんより曇った蒸し暑い金曜日。
映画にでも行こうよと家族を誘ったのですが、誰ものってくれなくてさびしく一人で出かけました。8割方埋まった客席の後ろでシートに身を預けてスクリーンを眺めていると、明日から公開される「ゲド戦記」の予告をやっていました。
宮崎吾朗氏は、学生時代に同じことに取り組んでいた仲間なので(それほど親しくはありませんが)、人ごとながら初監督作品の評価が気になってしまいます。

えっと、ここからが本題ですけど、ゲドの「ハイタカ」という通り名に惹かれる鳥ヤは私だけではありますまい(^^)。
2006年7月おわり記


◆自転車通勤堤防道路編
よたろうさんのこの記事が気になったので、堤防を回って帰ってみました。休日サービス出勤でしたが(泣)、明るいうちに職場を出られたのでまあヨシです。

水は河川敷から引いていましたが、植生は水流になぎ倒されていました(写真)。オオヨシキリらしき鳥影は見えたものの、巣があったとすればこりゃだめだーという感じでした。
職場から数kmのヤマセミポイントにも寄ってみましたが、ヤマセミ父さんは健在でした。
巣の存在は確かめてはいないのですが、巣立ちが先だったか濁流が先だったか。父さんはキャラキャラ鳴いていましたが、長居は無用なので詳細不明。

堤防をとろとろ走っているとツバメ若鳥の落鳥を見つけました。
河川敷の果樹園には農家の方が入って作業をしていました。泥水をかぶった実の出荷は難しいかもしれません。自然の無情さに触れた帰り道。
2006年7月おわり記


わかりあえない夜その後
営巣写真の投稿と公開に賛成できない旨を書き込んだ掲示板。
撮影者の方から「配慮はしている」、管理者の方から「投稿者は愛情を持って被写体に接している」という趣旨の回答をいただきました。

撮影者の「配慮」ですが、子育てはもう終わっている云々とのお話で、どうもかみあわないと思ったら、子育てが終了するまでは(今回は途中でヒナが捕食されてしまったわけですが)画像を公開しないという内容の「配慮」でした。
私はサンコウチョウの営巣に対する配慮を考えてほしいという意見でしたので、写真を見るヒトへの配慮では話がかみ合わない訳です。

子育てが終了するまでは公開しないというのは、webでよく見かける「マナー」です。でもそれはなんだか納得できません。その場所が特定され、大勢の人が来てしまうことを避けるという意味合いがあるようですが、来季以降はどうなってしまうんでしょうか。また、営巣場所の近くで長時間待ち構えることの問題意識を感じません。

ご自身の撮影や投稿に問題点はなかったのか…と振り返ってはいただけず、もちろん営巣撮影に際してどのような配慮をされたのかにも、触れてはいただけませんでした。
そして返す刀で、なんでもいけないいけないというのではなく、写真を見る側に心のゆとりが必要ではないですかと、ばっさり切り殺されてしまいました。無念。(^^;)

勇気を持ってコメントをつけましたが、無駄死にでした。 この方のサイト(野鳥系のサイトではなく、いわゆる写真サイトですが)は、人気のあるサイトですので、ヒナへの給餌写真は多くの方の目を楽しませたことでしょう。珍しい鳥の写真素晴らしいですねと、たくさんの書き込みがありました。
こうした声が励みになっているのか、今度は珍鳥を撮りに行かれるみたいです。

管理者の方は、営巣写真には注意が必要であるとの認識を持たれていましたが、このサンコウチョウの営巣写真を撮った方については、被写体に愛情を持って接し撮影に注意もしていたようなので、問題ないという見解でした。

私には、撮影者のコメントからはサンコウチョウへの愛情や配慮は読みとれませんでした。この方は被写体の一つとして鳥を選んでいるのだと感じました。

…でも、いろいろな方の意見を聞きながらわかってきたことは、この問題、実は全て自分のことでもあったということです。ちょっと恥ずかしくなりました。
自然には謙虚な気持ちで接すること。自分の行為がどのような影響を与えるか、注意深く慎重でなければならないこと。欲に駆られた自分に気付くこと。果たして自分はどうだったのか。

結局、批判は自分の来し方に向いていきました。振り上げたこぶしで自分の頭をたたいたようなものです。

鳥山絵葉書の掲示板に書き込んで下さった方の多くは、この話をご自身を見つめるきっかけとして考えていました。そのおかげで、私も自分自身の問題だったと気づけた次第です。素晴らしい方々だと改めて感じました。ありがたいことです。
わかりあえないと嘆くよりも、自分をわかるようになるべきだと思いました。

少しポジティブになれた夜のランニング。
路面は乾いていますが、まだ雨の匂いが残っている感じがしました。路面からふわりと大きな影が飛び立ちました。ゴイサギです。
ひんやり湿った大気の中、街灯からぐんと伸びる影に追い越されながら走ります。

2006年7月おわり記


◆これから
3連休なのに、息子達はスポーツに忙しく月曜日しか空いていないそうです。山になんか行っていないで、もっと息子達と遊んでおけばよかったと、ここ数年を少し後悔しています。
連休初日は降ったりやんだり。

2006年7月なかごろ記

上の息子は、月曜日も友達と自主練だそうです。つまんないの。
息子達が出かけてしまったので、久々に妻とのんびりするかと思っていたら、「昼過ぎから私も出かける用事ある」とのこと。

仕方ないので、一人になった午後2時頃から30kmほどポタリング。
堤防道路を気持ちよく流していたら、ツバメが同じ方向に同じくらいのスピードで飛んでいました。時間にして十数秒。ツバメを左手に見ながらサイコンに目をやると、時速25kmほどでした。ツバメの巡航速度はこのくらいなのですね。
2006年7月なかごろ追記


◆わかりあえない夜
いつだったか、ヒナを飲み込んだ憎きヘビを血祭りに上げてやったと、正義感剥き出しに掲示板に書き込んでいる方を見ました。血まみれヘビの画像がついていました。
私だって鳥は好きですから、気持ちが全くわからないわけではないのですが、やってはいけないことがあると思いました。

最近、営巣写真をあちこちに投稿している方を見かけました。
ある掲示板では画像は削除されたのですが、その意味を理解しようとはしなかったのか、投稿は続きました。

ある巣では撮影に通う中でヒナの姿が消えたそうです。
人が巣に近づくことは、カラスに巣の在処を教えることになるかもしれない…なんてことはご存じないかもしれません。撮影者、観察者が、「ヒナの事故は自分が一因かも」と想像することさえないのは、鳥たちにとっても悲しいことです。

警戒して辺りを飛び回る親鳥を追いかけた画像もありました。もちろん、ご本人の「問題だよねぇ」という書き込みがなければ、そういう状況とはわかりませんでした。
問題だわかっていて投稿するのは理解できませんが、乏しい想像力を働かせてみると、撮影時の快感を反芻するため?といったところでしょうか。

見ず知らずの方に「それはよくないと思います」なんて書き込めない小心者の私でした。もやもやしていたのですが、ちょうど運良く?掲示板を通じて存じている方が、営巣中と思われるサンコウチョウの写真を投稿していたので、思い切って「投稿に賛成できません」とコメントしてみました。

実際にそうなってしまったという事例を体験した訳ではないのですが、撮影や観察で抱卵・育雛放棄しかねないというナイーブなサンコウチョウです。
サンコウチョウの営巣場所見に行かない?なんて誘われたら、とーおーくからこっそーりならいいか。でもやめておこうか。揺れますね、きっと。
もちろん、私にそんな誘いなんて来ませんので、無用な心配ですが。(^^;)

わかりあえそうもない夜のランニング。
日付が変わろうとする時刻なのに夜風は生暖かく、汗がだらしなくTシャツと背中の間を流れていきます。
月と雲が妖しく美しい陰翳を創りだしていました。刻々と表情を変えていく空の下を走ります。写真に撮ってもきっと何も写りません。写真なんてそのくらいのもの。
鳥たちの生活を脅かしてまで写真を撮ることに、一体何の意味があるのでしょう。

花を撮るときにも、一歩近づきたいがために道でない場所に踏み跡を広げてしまう。「邪魔な」葉っぱや枝を取り除いてしまう。そういう犠牲を払って得られるモノは自己満足であったり、画像BBSでの常連さんのお褒めの言葉だったりするわけです。
それが私にはわからない。

営巣写真が問題だと考える理由は以下の通りです。私見です。

・長時間の撮影(待機)によって鳥の繁殖にストレスをかける可能性があること。特に数を減らしている夏鳥など、慎重に対応すべき種があると思います。
・上にも書きましたが、鳥の巣に近づくことで捕食者に狙われやすくなる可能性があること。
・撮影そのものに問題がなくても、出版・公開された写真が営巣写真を撮ろうとする人々を増やし、繁殖場所の特定につながり、結果的に鳥の繁殖に悪い影響を与える可能性があること。以前は写真図鑑や雑誌でも営巣写真をよく見かけましたが、最近ではなるべく掲載しないことが出版の世界では共通認識になっているものと思います。しかしwebでの公開にはかなり問題のある状況ではないでしょうか。

「可能性」ばっかりですが、そのくらい臆病でちょうどよいのだと思っています。
もちろん、学術調査や、巣と人との距離が伝統的に?もともと近い場合(軒先のツバメや神社のフクロウなど)、遠くから見通せる巣の場合(鉄塔のカラスや芽吹き前の森のキツツキなど)のように許容できるもの・ケースはあるのでしょう。

2006年7月なかごろ記


◆鳥たちの声を聞きながら
クロスバイクを買って1週間。積算距離がようやく100kmをこえました。

標高900mのとある場所を目指して上ってみることにしたのですが、MTB寄りの太めタイヤを履いているので、こんな道を見つけるとつい寄り道したくなってしまいます。

最初は順調でしたが体力不足はいかんともしがたく、最後のつづら折りでは自転車を降りて押しました。車で40分の道のりを1時間40分。へろへろになって目的地に到着しました。

でも、車に乗っていては聞こえないオオルリ、キビタキ、クロツグミ、ウグイス、ホトトギスの囀りを耳にしながら流す汗は、なかなか気持ちのいいものでした。
2006年7月はじめ記


◆川沿いサイクリング
息子を誘って出かけました。

千曲川に出ると景色が広がって爽快です。コアジサシに会えるかなと期待していたのですが、白い姿を見ることはありませんでした。
カワウが上流に向って飛ぶのを見たり、上空を通過するカルガモ家族を仰ぎ見たり、夏の到来を叫ぶオオヨシキリの姿を探したりしながら、のんびりペダルを回します。

九州では豪雨が続いているということなのですが、こちら長野では、梅雨はどこに行ってしまったのかという天気が続いています。
2006年7月はじめ記


◆ブランコイモムシ
私は嫌いじゃないのですが、苦手な人にとっては恐怖の対象らしい空中ブランコのイモムシケムシたち。

何のためにこんなことしているのか、ふと疑問に思って調べてみたら、どうやら風に乗って分散するために糸で懸垂しているみたいです。
そうわかると、細い糸に己が運命を託してぶら下がっているイモムシが健気に見えてきました。

写真に撮ろうとすると結構難しいです。かすかな風にも大きくぶらぶら揺れて、デジカメのピントが追いつきません。こうやって、まさに風まかせで次の地を切り開いていくのですね。
ストロボを発光させてみたら、輝くイモムシが撮れてしまいました。写真倉庫にアップしておきました。
2006年7月はじめ記


◆コルリとクロジの森で
車をとめて出発準備をしていると、団体さんと一緒になりました。その中の渋い色のミレーザックを背負った、山慣れた感じの登山者に声を掛けられました。

「ひとりかい?」と尋ねられたので「はい。」と答えると、「だめだよ、カノジョと来なくちゃ、カノジョと!」と怒られてしまいました。
えっと、40過ぎたオジサンで、中学生の息子だっているんですけど。
それだけ山での中高年パワーはすさまじいということです。

「昨日は○○山、一昨日は○○山で…」と、その方は嬉しそうに「戦歴」を語り始めてしまいました。
あまりそういうことに興味がない私は、申し訳ないけど適当に相槌をうちながらタイミングを見計らい、わずかな隙を狙って「ではお先に。」と出発することに成功しました。

美しい6月のブナの森です。
クロジは登山道を横切るのを一度だけ見かけました。コルリの姿は拝めずじまいでした。
しかし、彼らの声は絶えず森に響き、濃密な森の大気を作りだしていました。
名前がわからない白い花が林床を飾ります(チゴユリだけは知っていました)。

山頂は虫がひどく、クッキーをかじっただけで早々に引き上げます。
虫よけの薬剤がうまくついていなかった左手の指と指の間を刺されて、敵ながらわずかな隙を狙う力量に天晴れです。

とぼとぼ下っていくと、山頂一つ手前のピークでさっきのツアーパーティーとすれ違いです。
水色のTシャツを着た若い女性ガイドが、少し早いですけどお昼はここで〜と仕切っていました。
山頂は虫がひどいのでこれが正解です。さすがはガイドさん。

再び出会った渋ミレーに「はやいね〜。」とほめてもらったまではよかったのですが、その後写真モードに切り替えた私の足があまりにも遅かったのか、それともやはり中高年パワーの底知れぬ恐ろしさか、登山口に戻ったのはわずか十数分差でした。

あの方達は、次の日どこの山に登ったのでしょう。
私もああいう老後を送りたいと思っています。でも、きっとツアーではなく相変わらず一人きりで歩いているんでしょう。
2006年7月はじめ記


◆黄色いスミレを見つけた
スミレ病に罹ったこんな方こんな方の病状を見るにつけ、恐ろしい病であることよと思う昨今。(^_^)
山でスミレを見かければ、カメラを向けざるを得ないのは初期症状なのでしょうか。

葉質が厚くて光沢があるのはナエバキスミレで、柔らかくて無毛なのはオオバだと調べてみたのですが、なかなか頭に入りません。
スミレ病患者さんの画像BBSに貼ってみたら、オオバでしょうとの答えをいただきました。
ナエバだと思っていたので、ますますスミレは難しい!と感じてしまいました。

頑張って同定できるようになろうという気持ちになれれば進歩があるのでしょうが、私の場合はここでとまってしまいます。わからなくてもいいかで、いつまでたっても「教えて君」です。(^_^;)

スミレについてはこんな有様なのですが、シギとかチドリとかカモメとか、識別が難しい鳥を見分けるのも苦手です。
ここがこうだから、これはホイグリンカモメの第1回冬羽!と説明されてもちょっとピンと来ないのです。

シギチカモメに興味がない訳じゃないですけど、例えば冬の重たい空の下でカモメを見ていられれば、とりあえずいいんです(もう何年も、シギチやカモメを見に行ってませんが)。
2006年7月はじめ記

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