過去の野外手帳 -2004年12月
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◆12月30日戸隠
ラゲッジにスノーシューを放り込んで、昼過ぎに戸隠へ向かいました。
歩き始めの気温は−5℃、年末の慌ただしさを忘れるくらいのすがすがしい寒さです。

雪はふかふかのパウダー。でも、やはり今シーズンは雪が少なく、ちょっと力を込めれば、ストックの先が簡単に地表に届いてしまうほどです。50cmくらいでしょうか。

森の中自由にどこでも歩けるのが、このフィールドの楽しさの一つなのですが、雪が浅くてササがまだ寝ていないため(写真左)、夏の道しか歩けません。

それでも、雪をまとった木々の姿は素晴らしく、冬の森の美しさを味わってきました。
明日は低気圧の通過で大雪、その後冬型でまた雪。次に行く時には、思う存分歩けそうです。
2004年12月おわり記


◆クリスマスは山歩き

今冬は雪が降りません。昨シーズンなら、てっぺんを目指すのはやめて、鳥見かスノーシューかスキーかという時期ですが、自宅から見る今日の山は、まだまだ歩けそうです。

遅い出発、登り始めは11時すぎ。こういうなめたことやっていると、いつか遭難するかもと思いつつ、すこしペースをあげて歩きます。登山口の気温は−1℃と暖かく、アンダーの上はユニクロの薄手のフリースだけでしたが、汗ばむほど。
さすがに稜線に出ると風が冷たく、ザックからゴアの雨具を出しました。

頂上でいっしょになった方は、ロングスパッツをつけスノーバスケットつきストックを持っていました。
雪は頂上でも数センチでしたので、結果的には不要な装備でしたし、出発前に雪がほとんどないことは見て分かっていたのですが、何があるか分からないのが山です。ロングスパッツくらいは持ってこなくちゃいけなかったなと、少し反省しました。

変幻自在なガスの動き、足下できゅっきゅっと音を立てる雪の感触、コガラの群れの愛らしさを楽しんだ、素敵なクリスマスでした。
2004年12月おわり記


◆充実の日曜日
3時起床。昨夜描いたままだったトップイラスト等を更新してから、家を抜け出して車を走らせました。

周囲が明るくなり始めた頃、目的地に到着しました。
あいにくの時雨模様ですが、盛んに鳴き交わすヒシクイやマガンたち。活気ある水面を、双眼鏡とスコープで眺めます。お目当てのハクガンも、すぐに見つけることができました。
雁行はいきなり始まりました。次々に水面をけって飛び立つ姿に震えました。自然のドラマを、ただ呆然と見送りました。

後ろ髪を引かれつつ、午前11時には帰宅。のばしのばしにしていた雑事を済ませ、夕方は家族と買い物の約束。夜には、明日返すDVD見たし、鍋もきれいに磨いたし、充実した日曜日が終わりました。
2004年12月おわり記


◆自己満足世界
たまには道無き道を行きたくなるものさと、踏み跡不明瞭なコースに入ってみました。

カモシカに、いきなりどどどーっと至近距離から駆け出され、寿命をかなり縮めながら薄いヤブに突入です。
小枝をかき分け、強引に沢状の急斜面を這い上がれば山頂の一角。息を整える間もなく、三角点が待っていました。

いつものように菓子パンの昼食。
下りは沢の右手に見えていた、歩きやすそうな尾根をたどってみることにしました。先達がつけたテープがあり、心強く感じます。
尾根が急角度に落ち込むところで、沢筋方向へ降り、無事カモシカ様駆け出し地点に戻りました。

あとはのんびり車まで戻るだけ。ここちよい疲労感、ほんのわずかな冒険気分に満足して山を下りました。
2004年12月なかごろ記


◆ヨン様にあらず
昼食は、妻が美味しいよといっていたラーメン店に行ってみました。
さっぱりした魚介系醤油味がしみじみと美味しく(チャーシューの塩がきつすぎましたが)、こってりが好きだったのに、やはり年をとってきたのねと独り言ち、ごちそうさまと会計をすませました。

そのあと「ヨシ様」が見たくなって、寄り道です。奥歯に挟まったメンマを気にしながら、「ヨシガモ」オス2、メス1確認しました。
やっぱりヨシ様最高です。午後の仕事も頑張れました。
※鳥見ラーメン日記のルリさんはこちら。ちょっとまねしてしまいました。m(__)m
2004年12月なかごろ記



◆ピークを踏まない道
野外手帳、12月に入って3本目ですが、内容はいずれも11月のもの。サクサク書けない質ですので、お許しを。

この日歩いたのは、先日作業道をさまよってたどり着いた山の鞍部から、谷をはさんで見えた向かいの尾根筋。 とはいっても、こちらに回れば丘のような地形です。
地形図にはないものの、よく踏まれた道が尾根の北斜面に続いていました。

地図と双眼鏡を手に、雑木林を歩きます。
時雨れる中、エナガの声が聞こえてきます。こんな寂しい山道歩きで、 小鳥の群れに囲まれるひとときは、幸せの一語に尽きるのです。
やがて車の音が近づいてきて、ぽんと車道に飛び出しました。 柔らかな道はここでおしまい。車道を歩いて、車を停めた場所まで戻ります。

でも、アスファルト歩きも収穫ありでした。鉛色の空に素晴らしいスピードで飛ぶ白い影を見たのです。 空の彼方に踊る白い翼のガッチャマンではなくて(トシがばれます)、 2羽のオオタカでした。鋭い声が、飛び去った姿を追いかけていきました。
2004年12月はじめ記


◆落ち葉
今秋は、葉っぱの写真をたくさん撮りました。写真倉庫にはすでに何枚か載せましたが、右の一枚も気に入っています。

透過光の美しさはもちろんすばらしく、梢に輝く葉に向けてシャッターを切るのは里山歩きの楽しみの一つですが、 落ち葉もなかなか魅力的です。
太陽光線が低い位置から射し、落ち葉の立体的な造形が浮かび上がります。

落ち葉は、もう「生きている」とは言えないのでしょうが、ファインダーをのぞくとその量感、質感に圧倒されます。 地面で風にさらされ、少し乾燥してくるりと丸まった一枚の薄い葉っぱなのに、すごい生命感です。
2004年12月はじめ記



◆素敵な山の道
霜柱をザクザク踏みながら歩くいつもの山。着飾った落ち葉がちょっとよそ行きの雰囲気。

木々の間から見えていた北アの輝く峰が、一歩一歩高度を稼ぐにつれてせり上がってくるのが嬉しくて、 何度も振り返りながら登っていきます。
2004年12月はじめ記

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