過去の野外手帳 -2003年11月
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◆雪が来る前に
強い冬型の気圧配置と聞いて山はだめかなと思っていたのですが、窓から見るふるさとの山は秋空の下。

今年最後の2000m級と思って登ることにしました。
用心して、手袋はいつものハイキンググローブからウール混のものにグレードアップ。ユニクロの薄手のフリース、化繊Tシャツといった出で立ちです。念のためにフリースの帽子も持ちました。

登る途中から蓼科・八ヶ岳、その左肩に薄く富士山がずっと見えていました(←)が、アルプスや新潟側は雪雲の中。
頂上でパンをかじっていた私にも、雪が風に乗って舞ってきました。

汗をかいて冷えたのか、帰ってきたその日の夜に熱を出して寝込んでしまいましたが、北西からの風にゴォーと響く森のざわめきは、いつまでも耳の中に残っていました。
2003年11月おわり記


◆オジサンの衝動
林の中に素敵な場所を見つけました。市と村の境界線が走る尾根をたどると、南側に小さな平地が現れたのです。

落ち葉ふかふか。木々ザワザワ。向こうに見える空、視線を下に転ずれば自宅が見える場所なので、そんなことをすれば笑われそうですが、ここにテントを張って一晩過ごしてみたい気持ちに駆られています。
2003年11月おわり記


◆朝の雑感
平地部でも初霜、初氷、初氷点下。朝バタバタしていて美しい霜の写真を撮り損ね、ちょっと後悔。でも、久しぶりに遠く白い北アルプスを眼にしての出勤は晴れやかな気分です。
寒くなりましたねって挨拶を交わしながら、このくらいの気温はなんだかきりりとした感じがして好きだなあって思いました。
2003年11月おわり記


◆デジカメだけ持って
お散歩。小学生の時に一度だけ行ったことのある山のお堂へ足をのばしてみました。

鳥になった気分で歩くと、やたらに木の実が気になります。赤いの黒いの黄色いの。紫色のもありました。いちいち立ち止まってはパチリパチリ。
今日はベニマシコの声を聞きました。他にはコガラ、ヤマガラ、エナガ、ジョウビタキなど。

振り返ると長野市街は霞の下。遠く志賀、昨日は白く冠雪していましたが、すっかり溶けてしまったようです。
2003年11月おわり記


◆休息の山頂
冬近い里山。
杉の森を抜けると、よく踏まれた道がまっすぐに尾根を登っていました。子どものように、落ち葉をザワザワと蹴散らしながら歩きました。コガラとエナガの集団が尾根を乗り越え、移動していきます。

頂上で一人の年輩の登山者に会いました。
あいさつ以外の言葉を交わすことはありませんでした。でも彼女も私と同じように、すっかり葉の落ちた木々の間から善光寺平の風景を眺めていました。
流れる川、光るごま粒のような家々を見ながら、また明日から頑張ろうと思いました。
2003年11月なかごろ記


◆キツネのお話
ゲレンデを横切って歩いていくキツネを見かけました。まもなくやってくる冬、深く降り積もる雪。彼はどう過ごすのでしょう…。

なんて、トボトボ歩く姿につい切ないものを感じてしまうのは、もちろんぬくぬく暮らしている人間の身勝手な感傷です。キツネの住む世界とはずいぶん遠いところに来てしまいました。

キツネに雪の話といえば、新美南吉の「てぶくろをかいに」を思い出します。昔々、キツネと人間とのあたたかな物語。共に生きている感覚。そんな時代も本当にあったのかもしれません。
2003年11月なかごろ記


◆タカもお年頃
河原で水切り遊びをした小一時間で、トビ、ミサゴ、オオタカ(若)、ノスリを見ることができました。長野市街地のまんなかの川、橋の上には車がブンブン走っている中でのこういう光景は嬉しいものです。

オオタカはドバトを追っかけていきましたが、途中であきらめ、何事もなかったかのようにふわりと空に浮かんでみていました。なんだか、失敗しちゃったけど、実はオレはそんなに一生懸命じゃなかったんだぞと言いたげで、なかなか思春期というのは難しいと思ったのでした。
2003年11月なかごろ記


◆近所の山
自宅から、車で10分も走らずに登山口に着ける山。毎日見ている山。麓の小川に沢蟹を採りに行った懐かしい山。中学生の頃、初めてオオルリとキビタキを見た思い出の山。
でも、頂上には行ったことがありませんでした。

おぼろげな踏み跡をササの中に見つけながら尾根をたどると、今日の頂上。
三等三角点を見つけ、「あまりにも身近すぎて」と、これまでこの頂上に来なかった言い訳をしました。

早速やってきたヒガラの群れに囲まれて、遅い昼食をとりました。
2003年11月はじめ記


◆大群
車に乗りこもうとすると、あたりを飛び回る虫虫虫。数百匹?いや、もっといたかもしれません。
体や顔に次々にぶつかってきます。服にとりついた虫をよく見ればテントウムシ。ほとんどがナミテントウでしたが、カメノコも混じっていました。カメノコは久しぶりに見ました。

冬にむけて、テントウムシなりの準備があるのでしょう。越冬場所を探していたのかな。冬越しはきっと命がけ、無事に冬を越せるいい場所を見つけてほしいです。
2003年11月はじめ記


◆志賀からの眺め
これは先月載せそびれてしまった写真なのですけど、あまりにもきれいな夕焼けなので、やっぱりここに貼ることにしました。山は素晴らしいです。
左端遠く、台形に見えるのが高妻・乙妻。右端屋根状に見えるのが妙高です。
2003年11月はじめ記


◆11月
今日は、出先でカシラダカとジョウビタキを見ました。
帰りに近所の溜池をのぞいたら、オカヨシガモとヨシガモが入っていました。ヨシガモはもうすっかりきれいなナポレオンハット。
2003年11月はじめ記


◆出張の昼食は川辺で
コンビニでおにぎりを買い、車を走らせること5分。地図で見当を付けておいた、千曲川を見下ろせる農道に入ります。スペースを見つけて車を停め、車の中でひとりお昼ご飯。

今日のメニューはなかなか豪華。
ねぎ味噌、海老マヨネーズ、牛肉まいたけ(以上おにぎり)。
トビ、ハシボソガラス、モズ、ノビタキ、カワラヒワ、セグロセキレイ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、キジバト、カイツブリ、マガモ、アオサギ、ヤマセミ(以上お昼の友)。
満腹満腹。
2003年11月はじめ記
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