過去の野外手帳 -2003年8月
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◆相手にもよる
「早起きして八ヶ岳あたり」と思っていたのに、やっぱり寝坊して、結局家を出たのは11時。八ツはもちろんあきらめて、県境の小さな山を登りに行きます。
午後1時半スタート。8月らしい日射しを受けながら、穏やかな峠道をたどり1時間ほど歩くと、ひょっこり今日の頂上が現れました。

下山途中、気配を感じて斜面を見上げると、一頭のカモシカがこちらを見つめていました。

山で会う哺乳類には、とても親近感を感じます。なんだか、なぜかおんなじ動物なんだな-って思えるんです。…会ったのがクマじゃなくてカモシカだったから、こんなこと言っているんですけどね。
2003年8月おわり記


◆アサギマダラ
あまり蝶の同定はできませんが、知っているる蝶の中で、会って一番どきどきするのはアサギマダラです。
まずこの色彩に心ひかれますし、渡りをするというのにも想像を駆り立てられます。

アサギマダラが群れをなして花の蜜を吸っている光景に出会いました。見事でした。
美しい蝶との出会いは、鳥影の少ない真夏の山歩きの楽しみの一つです。
2003年8月おわり記


◆林道
天候に恵まれないお盆休みでしたが、涼しいことだし低い山でもいいかと、 晴れ間を見つけて善光寺平を見下ろす里山に出かけました。
登山口に向けて林道を詰めましたが、次第にレガシィでは苦しい悪路に。 もうそろそろ登山口でもいいはずなのに、おかしいなあと思いながらも、Uターンできる場所も見あたらず、 落石や水流で掘れた溝をよけながら車を進めました。

おかしいと思い始めて30分。車はぽんと県道に飛び出しました。そんなつもりは全くなかったのですが、 結果的に林道を走破してしまいました。

正しい登山口は10kmほど戻った場所。駐車スペースも十分にあって、確かに登山口の雰囲気です。「看板有り」と聞いていたので、それを探して走っていたのがいけませんでした。看板は草の中にたおれていました(写真左端)。

登り40分、下り20分の小さな山歩きでしたが、前置きが長くなりました。
写真真ん中は、山絵葉書にもある長野市若穂の太郎山南面(背景は善光寺平)、右はクジャクチョウです。
2003年8月なかごろ記


◆夕方の風景
ふと外を見ると、全ての物体が紫色を帯びた色に変わっていました。あわててデジカメを持って外に飛び出すと、 素晴らしい夕焼け空が広がっていました。

どんどん空は鮮やかさを失っていってしまいましたが、口をあんぐりと開けながら、 数分間のダイナミックな風景を楽しみました。









2003年8月なかごろ記


◆水筒アクシデント
テント背負って北アルプス。
夜は風が強く、やや不安な気持ちで過ごしましたが、翌日は好天。展望を満喫して歩きはじめました。

ところが、縦走途中で水がなくなっていることに気がつきました。出るときには2リットル満タンにしておいたはず。

引っ張ると水が出て、ぱちんと押し込むと密閉される、プッシュプル式のふたがついた水筒(プラティパス)を 使っているのですが、ふたをしっかり押し込んでいなくて、ザックの中で水がもれていたのです。

水場がない長い下山を考えると、コースを外して2時間弱かけて小屋まで行き、水を買ってこなくてはなりません。 でも、2時間で水の補給できる場所でアクシデントに気がついたことを、幸運と考えるべきだったんでしょう。 気を取り直してザックを置き、やれやれという気分で小屋に向けて出発したのでした。

結局、この日はこの2時間のロスを加えて11時間歩き、ぐっしょり水を含んだ荷物を背負っての下山は、 気持ち的にも滅入りました。
たかが水もれ、されど水もれです。今後、性格的に紛失や落下もありうると思ったので、 今日は水筒のふたの予備を買いに行って、非常用パックに入れました。
2003年8月なかごろ記


◆日焼け
山に行くと、日焼け止めを塗っていてもかなり焼けます。日焼けには強くない方です。赤くはなるのですが、黒くはならないタイプです。ひどく火照るし、ひどいと体にだるさを覚えたりします。あまり野遊び向きの体ではありません。

私はきっと、直射日光があまり当たらない場所で生活してきた種族?の遺伝子を受けついでいるのでしょう。 ルーツは森林の木陰で暮らしていたサルなのかしら。いや、この暑さへの弱さは土の中系かも。
2003年8月なかごろ記


◆星野道夫の宇宙
先月行った写真展で注文した写真集が、ようやく届きました。さすがに会場で受けた鮮烈さを写真集に求めるのは酷ですが、 ページをめくりながらその時の気持ちを思い出しました。
それは、「もっと外に出よう」ということです。

そこにあるのはアラスカの大自然ではないけれど、身近な自然の造形や表情を、私も見つめていこうと思いました。

今後は、8/14-8/26/京都会場(大丸)、8/28-9/9/神戸会場(大丸)、12/10-12/25/千葉会場(市川文化会館)だそうです。
2003年8月なかごろ記


◆虫の気持ち
湿原を赤く染めるモウセンゴケです。虫を捕らえている株?をたくさん見ました。食虫植物にはいろいろありますが、 モウセンゴケはその中でも、相当に妖しい魅力を放っているように思います。

この色、このつややかさ。虫がふらふら立ち寄ってしまう気持ちもわからないではないです。 捕まってだんだん溶かされていく時はどんな気持ちなんでしょうか。気になります。

虫の気持ちといえば、メスのカマキリに交尾中食べられてしまうオスカマキリの気持ち、以前から気になっています。
2003年8月はじめ記


◆トイレの問題
先月、四阿山・根子岳に行ってきました。長野市内からよく見える山です。写真は2つの山の鞍部からの根子岳です。
以前登った時には、鳥居峠からの長い長いコースを歩きましたが、今回は菅平牧場を起点にした周遊コースにしました。

ある親子が、登山口のトイレでもめていました。「ハエがいて汚いトイレだから入りたくないっ」と執拗に拒む女の子に、 お父さん、お母さんが激怒していました。
最近の子どもは…と嘆いてみてもいいんですが、私もあまりきれいでないトイレは苦手です。 山小屋によっては、結構きついところあります。
ここのトイレは、私にとっては十分きれいでしたけどね。

四阿から根子に向かう途中、この親子が登ってくるのに会いました。無事解決したんでしょうか、よかったよかった。
2003年8月はじめ記
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