自由研究

自由研究インデックス

ガソリン高騰に思う

山道ガソリンが高くなりました。長野ではレギュラー150円を超えてます。こんなところ(写真左)もたまには走りたくなりますが、ガソリンの無駄無駄。この道は自転車でも楽しそうですしね。

先月、自転車のオドメーターが2000kmになりました。ガソリン代を燃費9km/L、140円/Lで計算すると3万円になります。
2000km走るのに1年4ヶ月弱を要しましたから、私の安クロスバイクなら2年半くらいで元が取れることになります。
ガソリン代がこれから下がる要素はないってテレビで言っていて、将来200円/Lまで上がれば2000kmで4万5千円近く、300円なら7万円近くになります。400円なら…、500円なら…。

自転車代はまだ回収できてないけど、すごい節約効果だ!と話していたら、「はぁ?」って顔されてしまいました。まあ、確かに彼女(カミ様)の言うようにガソリンはまだ200円にはなってないし(なるかどうかもわからないし)、通勤だけに使っているのならともかくも、用もないのに自転車乗って無駄に距離を稼いでいる気がしないでもなく、それで何万円分になるっ…なんていっても、そういうのは節約とは言わないね。

さて、気を取り直してこれからの自転車活用について考えたとき、やってみたいことは登山口まで自転車で自走して、そこから山に登ること。車を使って空気を汚し温暖化に貢献して遊びに行くことにちょっと引け目を感じることはあるので、いつかはやってみたいなあとずっと思っていたのです。でもなかなか実行に移せませんでした。ガソリンの高騰はひとつのチャンスです。

問題のひとつは靴です。私は足首まで来るタイプの靴じゃないと山では不安なんですが、ミッドカットのトレッキングシューズでもペダルは回しにくそうです。自転車をデポしておくのも不安といえば不安です。いたずらもですが、ジミーな色の自転車なので保護色になってしまい、下山してきても景色に紛れて見つけられないかも。もっと派手な色を選べばよかった。

でもなんといっても体力的に厳しいですね。 山を下りてきてから何十キロも自転車を漕いで家まで帰るという大腿四頭筋的な厳しさは、まるで飲み屋のはしごをするようなもの(アルコール代謝的な厳しさ:もちろんやったことあるけど)、夕飯を外で食べてきて家でも夕飯を食べるようなもの(満腹中枢的な厳しさ:これもやったことあるけど)、スコープの接眼レンズに双眼鏡の対物レンズを当ててみるようなもの(光学的な厳しさ:これはやったことがない)です。

2007年11月はじめ記

こんな内容がないような記事を書いていたらこんな記事が信濃毎日新聞に(引用させていただきました)。

国内のライチョウの生息数半減 信大中村教授ら調べ

12月15日(土)

(前略)

中村教授らが2000−07年に生息地の10山域を調査した結果をまとめ、1961−84年の同じ地域の調査結果と比べた。2000−07年の調査では、全体の生息数は1657羽。84年までの調査は2945羽だったため、44%減った。

地域別に減少割合が大きいのは南アルプスで、283羽で61%減。北アルプスや御岳山での減少も目立った。特に南ア北部の山域は今年の調査で35羽となり、81年の調査より78%も減った。一方、乗鞍岳や火打山(新潟県)は微増で、山域によって傾向が分かれた。

中村教授は「全体では早いペースで減少しており、このまま放置すれば南アではいなくなる可能性もある」とする。減少原因については、キツネなどライチョウを食べる動物が増えたほか、地球温暖化の影響も考えられるという。今後は、生息数の増減と標高の相関関係も調べ、温暖化との関連も研究する。

現地調査は、抱卵や育児期でライチョウのなわばりが推定できる6月−8月前半に実施。確認したなわばり数から生息数を推定している。2000−07年の調査では、南ア、北ア合計分は計7山域を調べて全体数を推定、火打山、乗鞍岳、御岳山は実地調査ですべてのなわばりを確認した。

(後略)

----------引用ここまで

個人的には天敵が生息の範囲を広げたことが一番の原因のように思ってしまいますけど(そしてきっとこれも人為的な影響でしょう)、温暖化も無視できない要因なんだと思います。温暖化によって何かが変化し、それがまた動物の生息域も変化させているとかなんとか、そういうことはあるのかも。

それにしてもえらい減り方です。私はアルプスではライチョウ運はいいほうで、割と出会えるのですが、登山者の影響ってのも無視できないだろうなあと思います。南アルプス北部での大幅減は、これかも。南アルプススーパー林道が出来る前と後とじゃ、入山者数は相当に違うはずです。私だって北沢峠までバスで入れなくちゃ、仙丈や甲斐駒には登っていないに違いない。
今回は微増ということですが、火打では見たことがありません。生息域が分断されてしまっていて個体数もかなり少ないと思うので、遺伝子的には心配です。

山に登るということは、自然に親しむことではありますが、決して自然に優しいことではありません。あれこれ読んだり調べたりしているとオーバーユースが一番の問題だと思うので、やっぱり有名山岳への入山はピークを外して…というのが、これからの正しい登山者の姿勢かもしれません。年に一度くらいはアルプス級に登りたいのですけどね…。

温暖化という面でも、普段車を使っているので、「わたしは地球に優しい生活しています」と偉そうなことは言えません。むしろ積極的に温暖化に貢献しているとも言えます。車だって必要だから使うだけではなく、意味もなく走らせていることもあるし、歩いていけるところに車で行っちゃうこともあるし。
シャワーも短時間ですまそうという気持ちはあまりないし、お風呂で寝ちゃうこともあるし、リビングでテレビつけっぱなしで寝ちゃうこともあるし、パソコンつけっぱなしで寝ちゃうこともあるし、電気つけっぱなしでこたつつけっぱなしで寝ちゃうこともあるし。

でも、あの愛すべきライチョウ救うために少しでも役に立てると信じて(っていうか、ほんとにこういうのって気分の問題だけだと思うんですけど)、体調・天候・路面状況が許すときはなるべく自転車でいこうと思っています。ガソリンもますます高いじゃないですかー!!

2007年12月なかごろ追記

ライチョウを狙う…

なぜか2ヶ月遅れてですが、テレビやラジオでも同じ調査の結果が報道されていました。 NHKローカルでは違う時間帯に同じ原稿で繰り返し放送していました。なぜそんなことを覚えているのかというと…訳は後述(↓)。

(前略)

これについて、研究グループの中村浩志教授は「温暖化の影響で餌としていた高山植物が減ったり、ライチョウを狙うシカやサルなどの野生動物が高山地帯に侵入していることなど、生息環境の変化も関係しているのではないか」と話しています。

----------引用ここまで

こちらでは温暖化による高山植物の減少にも言及していました。それはやっぱりあり得るよね。
本筋とは全く関係ないですけど「ライチョウを狙うシカやサル」って、変ですよね。ニュースを見ていても大変印象的でした。言わんとすることはわかりますけど。狙っている動物は「など」に入っているのかな。でもサルはライチョウを襲うことはあるのかしらん。

2008年2月おわり追記

自由研究インデックス

このページのトップ