過去の野外手帳

-2020年11月

半影月食

覚え書きにも書きましたように、2020年11月30日は半影月食でした。

半影月食

これを書いているのは12月20日で、明日は木星と土星の超大接近。でも天気がどうもだめっぽくて残念すぎます。

2020年12月なかごろ記

ようやくアトリ初認の里山

久しぶりに小さな里山に登ることにしました。介護の関係で昼をまたいだ行動ができないこともあって、2,3時間で登山口まで行き、登って降りて帰ってこられる山が選択可能です。長野盆地の端っこに住んでいるので、そういう山に恵まれているのはラッキーと言っていいのだと思います。

農道

家を出ることができたのは14時過ぎだったので、もう夕方っぽい光を浴びながらの登山口へのアプローチです。
初夏にはサシバが舞ったり、秋にはマミチャジナイを確認できたりしたことのある場所。今日は静かなものでした。ただ、途中にある小さな溜池にはカルガモとオオバンが入っていました。カルガモは飛ばしてしまいましたが、オオバンは泳いで私をやり過ごそうとしていました。申し訳ないと思いつつ、写真は撮らせてもらいました。

オオバン

登山道に入ってしばらくは雑木の森。春にはカタクリが咲き乱れる場所です。

尾根

続いて暗いスギの人工林。

スギ

ここを抜けると山頂直下に飛び出します。

山頂

もう日が傾きかけているので長居は無用。さっさと下って林道歩きへと移行です。
ここで今季初めてのアトリを観察しました。ようやく会えたという感じです。例年より寒さがゆるいので、そのせいなのかもしれません。その他、イカル、シジュウカラ、コゲラ、ホオジロなど。

林道

車道に出てあとは駐車場所に戻るだけというときに、カシラダカを見ることができました。カシラダカも今季は見る数が少ない印象です。

カシラダカ

家に帰り着くと、満月間近の月が昇ってきていました。

月

2020年12月なかごろ記

冬鳥が来ない森

年末進行の忙しさで更新ができずにいました。あっという間に12月の第4週になってしまいました。この記事は11月下旬のものです。歩く場所は相変わらずの灯台下暗しの森の森であります。

灯台下暗しの森

落葉が終わり、すっかり冬の装いです。森が色を失ってから初めて目に入ってくるウスタビガの繭。自然は本当に巧妙だなと思います。ウスタビガの成虫は見たことがありません。繭は割と見かけるので個体数がそんなに少ないわけではないと思うのですが。

ウスタビガ

それはそうと、この冬は冬鳥になかなか会えません。ツグミの渡来はいつもと変わらないのですが、たくさんいても不思議はないアトリの姿がありません。この日も確認できたのはツグミとヒヨドリ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、アカゲラ、コゲラ、ハシボソガラスくらいでした。

ハシボソガラス

唯一撮った鳥の写真はハシボソガラス。なぜか風切羽がスカスカでした。

2020年12月なかごろ記

見る影もない山

夕方の里山。少し時間が空いたので車を山麓に止めて歩くことにしました。ここは久しぶりです。野帳を見るとほぼ2年ぶりでした。

里山

過去にはミヤマホオジロとかアトリを観察したことのある場所なので、夕暮れが迫る時間帯だったものの、少しだけ期待して広い尾根道を歩き始めました。ところが西斜面に出てびっくり。木がかなり伐採されてしまっていてすかすかの山肌が広がっていました。藪も刈り払われていて、これでは鳥は厳しいです。

伐採

2年も来なかったので、いつこうなってしまったのか、どうして木が切られてしまったのかよくわかりません。辛うじて、エナガとヒヨドリ、アオゲラ、コゲラを観察できました。うーん、もうここに来ることはないかなと思ってしまいました。

2020年12月はじめ記

ハシビロ再会

今年の5月に、このあたりでは観察の機会が少なかったハシビロガモをまとまって見た池に行ってみました。

ハシビロガモ

少なくとも2羽を確認。そしてここでは周辺の池ではあまり見ることのないホシハジロもいました。池によって種類が大きく異るのは興味深いことです。

2020年12月はじめ記

スズメとオオタカとキジ

畦道

日が傾く時間帯から畦道を歩きました。11月下旬にしては暖かく気温は10℃でしたが、連日の暖かさからずいぶん寒く感じてしまいました。

クワ

光るクワの葉。昔はおそらく桑畑が広がっていたと思われる場所は、今はリンゴの畑です。でもあちこちにクワの木が残っています。

リンゴ

先日のミニベロ遊びでは、あちこちでさかんにふじの収穫が行われているのを見ました。このあたりでもまもなくだと思われます。

スズメ

夕日を浴びるスズメを撮っていますと、遠くの木の上になにやら白いものが見えます。レジ袋が引っかかっているのか?と思って双眼鏡で見てみると、オオタカでした。このルートでときどき見かける個体だと思います。それにしても鮮烈な白さでした。

オオタカ

帰り際に藪から出てきたキジを見ました。結構距離が近くてどきどきしました。改めて美しい鳥だと感じました。

キジ

休耕地が増えてきて、環境が変わっていくのは心痛むことですが、こういう出会も増えるのではという期待を少し持ってしまいます。

2020年12月はじめ記

晩秋ミニベロ遊び

サンふじの収穫が始まる頃、リンゴの葉は美しく黄葉します。そんな風景の中を気持ちよくペダルを漕ぎます。

リンゴ黄葉

左から飯綱、高妻、黒姫、妙高と山々がずらりと見える場所まで来ました。

北信五岳

写真には写っていない斑尾と合わせて北信五岳と呼ばれています。ネットでは高妻ではなく戸隠を入れるという解説が多いのですが、高妻を戸隠連峰の一座として扱っているのだと思います。戸隠は「見える!」というレベルでは見えなくて、明確なピークは高妻ですから。
北信とは長野県北部のことを指す言葉なので、新潟県の妙高が入っているのはご愛嬌です。

IDIOM

広い水田を抜けて、善光寺平の東端を目指します。

もう山は冬の姿に近づいていました。

IDIOM

2020年11月おわり記

ミヤマホ初認の里山山麓

里山山麓

11月下旬のよく晴れた休日、とある里山山麓を歩きました。
アカマツが多いところなので、いつかイスカが見られるんじゃないかと期待していますけれど、未だに果たせずです。歩き始めてすぐにミヤマホオジロを初認しました(写真はありません)。ここでは毎シーズン観察できていて、身近にある貴重なミヤマホポイントです。

里山山麓

この時季にしてはとても暖かい穏やかな日で、普段は人にほとんど会うことのない山道で、たくさんのハイカーに会いました。コロナ禍で、遠くに行くことを控えている人たちが地元の山に登ろうとやってきたのかもしれません。そのうち一人から声をかけられました。

「すごいカメラですね!」
「いえいえそんなでもないです」(実際300mmだし…)
「何を撮っているんですか」
「鳥です」
「ああ鳥ね」
「上まで行かれるんですか」
「○山から○山まで歩こうと思っているんですよ」

時間があれば私も、この慣れ親しんだ山の山頂まで行ってみたいと思いました。でも11時までには戻らなくていけないのです。

トレイルランニング的な装備の彼を見送った跡の登山道には、クロスジフユエダシャクと思われるガがひらひらとたくさん舞っていました。地味な色ではありますが、光を浴びてキラキラと輝いて見えて、渋く美しい光景でした。なかなか止まってくれないので写真を撮るのが難しかったです。

クロスジフユエダシャク

ミヤマホオジロの他にホオジロ、ツグミ、ヒヨドリ、カワラヒワ、イカル、シジュウカラ、ヤマガラ、エナガ、メジロ、コゲラ、アカゲラ、トビを観察しました。例年ならもういても当たり前のアトリがいないことが気になります。Twitterのタイムラインでは、アトリの大群を観察したという報告がいくつも上がっているのですが。

頂上からの眺めと、会えなかったアトリに少し思いを残しながら、自宅に戻りました。

2020年11月おわり記

オカヨシとハシビロ登場

カモが飛来する都市公園。ここ2,3年はトモエガモが連続して飛来しています。今季はどうでしょうか。普段はオナガガモとヒドリガモが多い場所です。

カモ類

それから、この前はいなかったオカヨシガモを見ることができました。あまり多くはないものの、オカヨシガモに会えるのはここでのカモ見の楽しみです。そしてハシビロガモはここでの初記録です。この池には中学生の頃から通っているのでもう記憶も記録もあいまいなところがありますが、たぶん初です。

2020年11月おわり記

強風の雨水調整池

雨水調整池

市街地にある雨水調整池、面積は狭いものの、このあたりでは数少ないアシ原的環境です。クイナとかジシギ類を期待できる場所ですが、この日まず現れたのはチョウゲンボウでした。

チョウゲンボウ

強風に流されてあっという間にどこかに行ってしまいました。

ダイサギ

あとはダイサギとアオサギくらい。カモは全くいなくて、ちょっと意外でした。

アオサギ

2020年11月おわり記

クロスジフユエダシャク

11月下旬の灯台下暗しの森先週からますます落葉が進み、すっかり初冬のたたずまいになってきました。

灯台下暗しの森

今季はアトリにまだ会えずにいます。Twitterでは大きな群れの観察例が報告されているのですが、当地では例年より遅い感じがします。

クロスジフユエダシャク

森の中をひらひら舞っていたのはおそらくクロスジフユエダシャクです。色合いは地味ですが、結構数は多く、逆光に透過されると華やかな感じがします。

2020年11月おわり記

シメ初認の畦道

彩雲

晩秋の森」の日の午後編です。アトリとシメを見たくて、今度は畦道を歩いてみました。空には鮮やかな彩雲が見えていました。

アキアカネ

ぼろぼろのアキアカネ。彼らもそろそろ姿を消す時季になってきました。

雑木林

畦道が沢を横切る場所に、小さな雑木の林があります。

シメ

この場所でシメを初認することができました。

オナガ

その他の鳥たち。メジロはここでは珍しいです。

メジロ

歩き始めは16℃ありましたが、日が暮れると急激に寒くなってきました。

ススキ

2020年11月おわり記

晩秋の森

灯台下暗しの森

11月中旬の灯台下暗しの森です。午前中に歩きました。気温は8℃。

灯台下暗しの森

落葉が進み、森の華やかさは失われつつありましたが、ところどころにまだ鮮やかな色が残っていました。

灯台下暗しの森

この森に入る前に、先週、先々週と続けてマミチャジナイを見た場所に行ってみましたが、さすがに抜けてしまっていました。冬鳥ではアトリとシメを期待していましたが、こちらも果たせずでした。でもよく晴れた日で、気持ちの良い森歩きができました。

灯台下暗しの森

2020年11月おわり記

表参道イルミネーション再び

前回、2分も見ないうちに消えてしまった善光寺の表参道イルミネーションにもう一度行ってみました。この日も11月にしては暖かな夜でした。

釈迦堂

まずは釈迦堂に寄りまして、そして中央通りへ。ガラの悪そうな車が沢山路駐していて、警察官が移動を要請していましたが、とても素直な受け答えをしていました。

表参道イルミネーション

イルミネーションは華やかですが人通りはまばらで、ミニベロの写真を撮っていても怪しまれずにすみました。

表参道イルミネーション

もう少し寒くなって路面が凍結するシーズンになると、自転車で行くのは厳しくなりそうです。

表参道イルミネーション

3月までやっているので、また来ようと思います。今は日暮れが早いので、17時の点灯時間にはすでに暗いのですが、春先だと夕暮時のイルミになって、それはそれで美しいのではないかと想像しています。

調べてみると11月中旬の長野市の日没は16時40分前後。山があるので実際には16時半前でしょうか。これが3月になると1時間くらい遅くなります。

表参道イルミネーション

2020年11月おわり記

表参道イルミネーション始まる

仲見世

11月7日から、今年も始まった善光寺表参道イルミネーション。というわけで早速ミニベロに乗って見に行きました。3月13日まで行われているので、急いで見に行く必要はないのですが、11月にしては暖かな夜だったことと、善光寺は十夜会が行われていて、仲見世の雰囲気がいつもと違うということがこの日出かけた理由でした。

仲見世

赤い提灯に照らされた石畳。その先、仁王門の向こうに、表参道イルミネーションのLEDの黄色い光が見えています。

仲見世

仲見世を下り、中央通りにでました。さてのんびり通りを下りながらイルミネーションを見ましょうか…と思った瞬間、LEDが消えてしまいました。夜10時が消灯時間であることを忘れていました。これはもう一度来なければなりません。

IDIOM2

夜の小路をこぎこぎ、家に戻りました。

2020年11月なかごろ記

11月上旬街ポタ

善光寺ポタ。

善光寺仁王門

善光寺に行く前に、水鳥の来る都市公園に寄ってみました。ヒドリガモを中心にオナガガモも増えてきていました。

2020年11月なかごろ記

再びマミチャ そして色づく森歩き

毎度毎度の畦道歩きの続きです。畦道から灯台下暗しの森へ接続します。ここで先週に続いてマミチャジナイです。

マミチャジナイ

2週連続で、自宅から徒歩圏内で見られるなんて、とても幸せなことです。

灯台下暗しの森

森の中は色づきが進んでいました。

灯台下暗しの森

写真に撮れたのはヤマガラくらいでしたが、気持ちのよい森歩きができました。

ヤマガラ

森の中をひらひら飛んでいたイカリモンガ。

イカリモンガ

そして帰り際のジョウビタキ。

ジョウビタキ

2020年11月なかごろ記

毎度毎度の畦道歩き

11月上旬の畦道です。

畦道

上の写真のような田んぼらしい風景はどんどんと失われて、セイタカアワダチソウの波に飲み込まれそうな故郷です。

畦道

畦道で採食するホオジロ、イラガの繭をつつくシジュウカラ。

シジュウカラ

このあたりのカラスはほぼ100%ハシボソガラスです。こうしてみるとかっこいい鳥です。

ハシボソガラス

ナナホシテントウエノコロの穂先にいました。

ナナホシテントウ

このときは気づかなかったのですが、後で画像を拡大してみるとアブラムシを食べていたことが分かりました。だからあんなろところにいたのですね。

ナナホシテントウ

住宅地でジョウビタキを見ました。ジョウビタキの窓や鏡へのアタックは有名ですが、実際に観察できたのはこれが初めてでした。

ジョウビタキ

2020年11月なかごろ記

まさに灯台下暗し

マミチャジナイたくさん」の続きです。畦道散歩のついでに、灯台下暗しの森まで足を延ばしました。

紅葉・黄葉の真っ盛りという感じで、何ということはない雑木の林ですが、美しいです。

そして、ここでもやはりマミチャジナイを確認しました。

10月中旬にもアカハラ、クロツグミに混じってマミチャジナイをこの森では見ていますが、こんなにもまとまってみることができたのは久しぶりでした。戸隠などに行って群れを見ることができるっていうイメージだったので、まさに「灯台下暗し」。

渡っていく彼らとこうして行き会える偶然の楽しさを存分に味わうことができました。

家への帰り道、太陽が西に傾き、雲に光を遮られ、だんだんに明るさを失っていく風景の中で、鮮やかに見える柿の実とスズメの群れとの取り合わせが渋く美しかったです。

2020年11月なかごろ記

マミチャジナイたくさん

畦道

11月初旬の畦道です。

ミノウスバ

道端にマサキがあり、ここでもミノウスバが見られました。その後ろではスズメたちが金網に器用に止まっていました。

スズメ

声を頼りにジョウビタキを見つけました。かなり遠くでしたが、よく通る声です。

ジョウビタキ

人家のカキノキから大型ツグミの声がしてきました。双眼鏡で見てみると、なんとマミチャジナイではありませんか。葉陰枝影に隠れているので、正確にはわかりませんが、少なくとも十数羽は軽くいます。

マミチャジナイ

ここは先日行った灯台下暗しの森にも近い場所なので、あの声もマミチャだったのかもしれません。

マミチャジナイ

つづきはこちら

2020年11月なかごろ記

庭先のミノウスバ

今年もミノウスバの季節がやってきました。庭の一角にあるマサキに群がっています。

ミノウスバ

前の週はいませんでした。この撮影をした次の週にはもう姿を見かけませんでした。突然現れてあっという間に去っていく、そんな印象があります。
成虫でいる時間は彼らの一生の中ではほんの一時と言ってもいい感じで、セミとかでもそうなんですが、成虫の姿は彼らの代表的な姿とは言えないのかもしれません。

2020年11月なかごろ記

11月はじめの灯台下暗しの森

ここから11月の記事です。灯台下暗しの森です。

灯台下暗しの森

前日は初霜初氷でしたが、この日は暖かな陽気でした。9時で10℃のコンディション。色づきが進み、秋の気持ちのよい森でした。

灯台下暗しの森

ツグミはまだ警戒心が強く、影からそっと撮りました。

ツグミ

ツグミじゃない大型ツグミ系の声がしきりに聞こえてきますが、梢の葉陰を飛び交う姿を辛うじて見ることができるくらいで正体不明です。

コゲラ

確認できたのは、ツグミ以外にコゲラ、アカゲラ、アオゲラ、ヒヨドリ、モズ、メジロ、イカル、カワラヒワ、シジュウカラ、クロジ、カケス、ハシボソガラスでした。クロジはここでは結構珍しいです。カケスもいつもいる鳥ではありません。

シジュウカラ

2020年11月なかごろ記

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